有馬記念が終わり一気に"年の瀬感"というか"今年も終わった感"が迫ってきましたが、地方競馬はまだまだこれからが本番。岩手競馬もこの24日の次は12月30日(月)、31日(火)の開催がありますし、年が明けてもすぐに1月2日・3日の開催があります。31日は桐花賞、2日は金杯と重賞も連続。年末年始も地方競馬で、岩手競馬でお楽しみくださいますようお願いいたします。
12月24日の火曜日の水沢競馬、メインレースは10レースのB1級1600m『復興祈念 夢あふれる未来へ』です。発走は15時50分。このレースの本命は(2)ラブヴィサージュを採りました。転入後の2戦をポンポンと連勝してきた同馬でしたがその後は4着・9着と苦戦。しかし二走前の4着に敗れた際は今となっては距離が短かったと感じる1400m戦でしたし前走の9着は一息後の3歳重賞戦でしたから着順の数字そのままの後退気配と考えるのは早計ではないでしょうか。
古馬B1級戦は転入2戦目に勝っていますし水沢マイルは転入初戦で快勝。相手関係的には同じB1級でもやや強化感があるのは確かですが、自己条件で適距離なら近走のようなことはないでしょう。
対抗は(6)サンエイムサシを。着順は一進一退、今季の勝ち星も1勝に留まりますが地力の面では今季の3歳勢の中でも上位のものを持っている馬です。3勝のうち2勝が盛岡で水沢は1勝という成績はあまり気にすることはないでしょう。マイルはこの馬にとっても適距離、あとは一息後を叩いての上昇に期待で。
3番手は(3)マツリダダイキチとしました。昨季の印象だと"B2だと堅実だがB1ではやや信頼度が下がる"感じでしたが今季はB1でも安定しています。それに恐らく水沢の方がこの馬に合うのではないでしょうか。前走が9番人気からの3着もそれをフロックと考えるのは危険。
ヒモはまず(8)ヴェリイブライト。かつての重賞でも上位に好走していた頃の迫力はさすがに・・・という近走ではありますが、今季もB1とA級を行き来しつつ明白な大敗は殆どない走りを続けています。高齢馬にありがちな"勝ち切れないけれど堅実"というパターンになりつつある点で印は△としましたが上位争いに加わってくる可能性は大。
もう一頭は穴っぽい狙いですが(4)アリッサムを。昨季から今季は半年休んで一走、半年休んで一走という感じで着順も全く振るわなかったですが、今回は久しぶりに連続で出走できます。元々は牝馬の中でも地力の高い馬ですし距離コースも得意。変化に期待してみたいところです。
●10Rの買い目
馬単(2)=(6)、(2)=(3)、(2)=(8)、(6)=(3)、(2)→(4)
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12月31日(火)、大みそかに行われる岩手版グランプリ「第44回桐花賞」(水沢2000m)の出走メンバーが発表された。
1位・エンパイアペガサス
6位・コミュニティ
7位・ヤマショウブラック
11位・コスモジョイジョイ
14位・アイアンクロー
14位・サンエイプリンス
16位・スカイルーク
17位・シャーク
18位・アドマイヤメテオ
23位・ダイワリベラル
報道・レイズアスピリット
報道・ハイパーチャージ
(補欠1・アルカサル、補欠2・ニットウビクトリー)
昨年の桐花賞は開催取り止めにより休止。最大焦点はエンパイアペガサスが1年越しで2連覇を果たすか。北上川大賞典の取りやめで白嶺賞へエントリー。マイルはロジストームに優位ではないかと思ったが、2コーナーからロングスパートを決めて快勝。改めて底力を誇示した。
対するヤマショウブラックは白嶺賞でハナ差2着。初の古馬挑戦だったが、あと一伸びでエンパイアペガサスを交わす勢い。舞台が1600mだったが、『本番』桐花賞へ向けて収穫多い一戦になった。世代争いを制するのはどちらか。12月31日はまさに雌雄決戦となった。
23日メインはB1「銀嶺賞」(水沢1600m)。こちらも世代争い。エンドゲームが格でねじ伏せるか、3歳の成長力でジェイケイブラック、ピンクキャンディーが格上馬を蹴散らすか。非常に興味深い。
主軸にジェイケイブラックを指名する。まだ完成途上ながら父エイシンフラッシュ(黒鹿毛)譲りの黒く(ジェイケイブラックは青鹿毛)雄大な馬格を誇り、転入後、破格タイムで4連勝。陣営は2連勝後、伝統の3歳重賞・不来方賞挑戦を考えるほどスケールの大きさをアピールした。
満を持して3歳重賞・イーハトーブマイルに名乗りをあげたが、優勝ヤマショウブラック、2着パンプキンズから7馬身差3着。
先に記したようにヤマショウブラックは白嶺賞でエンパイアペガサスのハナ差2着。パンプキンズは年明けのマイル重賞・トウケイニセイ記念で人気の一角を形成する実力馬。離された3着も仕方なしだった。しかし自己条件B2に戻った前走も楽勝。厳しい競馬を経験したことでさらに成長した。
今回はB1へ格下からの挑戦だが、前走の余裕あるレース内容から突破は十分可能。期待度も込めて本命視する。
エンドゲームは中央芝1勝から南関東へ移籍。芝交流・せきれい賞へ参戦して0秒9差6着。オープン通用をその時点で証明済み。
しかし初戦の芝で9着。意外な凡走に拍子抜けしたが、ダートに替わって圧巻の4連勝。格上ぶりを如何なく発揮している。距離がマイル短縮も問題なし。ジェイケイブラック、ピンクキャンディーの挑戦を受けて立つ。
ピンクキャンディーは転入戦を逃げ切った後、2戦2着に足踏みしたが、反撃に転じて2連勝中。3歳馬が確実に成長を遂げている。
注目してほしいのは前走タイム。逃げたノットオンリーとの叩き合いも大きかったが、1分41秒2は同日のジェイケイブラックの走破タイムを上回るもの。それならばアッサリまで十分。
サクセスストーリーは強烈なまくり脚が武器。3走前、休み明け2着後、2戦着外だったが、一息入れてリフレッシュ。A級から降格も見逃せない。
アドマイヤホルンは8月の一戦で3着後、3か月半休養。復帰戦に1300m戦を選び、後方一気を決めて快勝。夏休みが功を奏した。ひと叩きされてさらに気配アップした。
サンエイフラワーは好走が芝に限られていたが、思い切った待機策で2戦3、2着。ハイペースになれば再現もあり得る。
◎⑤ジェイケイブラック
〇⑦エンドゲーム
▲⑥ピンクキャンディー
△③サクセスストーリー
△①アドマイヤホルン
△④サンエイフラワー
<お奨めの1頭>
10R ワンダフルキングス
前走は今回、銀嶺賞で人気を集めるジェイケイブラックが相手では2着も仕方なし。メンバー緩和され、うっ憤を晴らす格好の舞台となった
22日(日)メインはオッズパーク杯「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」(B2級・水沢1600m)。
第1戦は15日に行われ、単勝1・8倍の1番人気に支持されたスキーマーが逃げ切りを決めて快勝。このゴールデンジョッキーズシリーズへ出場したいがため、前週から復帰した菅原辰徳騎手が第1戦を飾った。
2着は10番人気の低評価を覆し、アモーレジョディーが確保。結果、行った切りとなったが、鞍上・村上忍騎手が積極的なレース運びから激走を導き、馬単6530円、3連単4万2160円の高配当を演出した。
さすが村上忍騎手。5年ぶりのリーディングジョッキー奪取に意欲満々。第1戦から大向こうをうならせた。
一方、リーディングトップジョッキーも山本政聡騎手(ドーモスイマセン)が3着、山本聡哉騎手(レッドローズキング)は5着にまとめ、着実にポイントを獲得。総合優勝を射程圏に入れた争いとなった。
12月17日現在、1位・山本聡哉騎手145勝、2位・村上忍騎手145勝、3位・山本政聡騎手138勝。先週、山本聡哉騎手は7勝を荒稼ぎ。
勝ち星は同じ145勝だが、2着差でリーディングを奪回した。村上忍騎手は3勝。そして山本政聡騎手は5勝と着実に上位との差を詰めている。
これからも3騎手は一進一退の攻防を繰り広げ、今回の「ゴールデンジョッキーズシリーズ」も例年以上に重要な一戦となった。
なお菅原俊吏騎手は欠場。第1戦と同様、木村暁騎手が代打出場し、騎乗停止だった阿部英俊騎手は今回の第2戦から出場する。
主軸は坂口裕一=ヤマトタケル。南関東から再転入後、3勝2着2回。盛岡でも1勝をマークしているが、近走は苦戦の連続。左回りに手こずっていた。
しかし、コース替わってディセンバーカップを逃げ切って完勝。距離1900mが不安材料だったが、コース適性でカバー。近走のうっ憤を一気に晴らした。
今度の1600m短縮は望むところ。控える競馬も問題なく、好位追走から抜け出し2連勝を狙う。
村上忍=デザートナイトも右回り巧者。盛岡戦では3着2回が最高だったが、水沢1600mに替わって鮮やかなまくりを決めて圧勝。2着に3馬身差をつけ、久々の美酒を味わった。
過去9勝のうち6勝がマイル戦。特に水沢1600mには絶対の自信を持っており、5勝マーク。前走タイムもすばらしく、逆転首位まで十分。
高橋悠里=ユメノタビは名古屋から再転入後、8戦5勝2着2回。自身の成長力と相まって連対を外したのは3走前の7着一度のみと抜群の安定感を誇っている。
しかも前走は3番手キープから4角先頭。そのまま押し切って完勝とパーフェクト内容。収穫多い一戦となった。内4番枠の好枠を引き当てたのも心強い。
陶文峰=コログレッツォはシャープな決め手が武器。水沢コース未勝利ながら、前走・ディセンバーカップでは逃げ有利の展開をはねのけ3着。改めて地力の高さを誇示した。ペース速くなれば一気突き抜けるシーンまで。
岩本怜=リンネルクロスは先行力と粘りが身上。守備範囲を超えた1900mでも2着に粘った。再びペース落ち着けば再現あるかもしれない。
阿部英俊=ティーアウリイは6戦連続で馬券対象を果たす堅実派。ここ2戦で好走へ導いた阿部英俊騎手が騎乗するのも強運だろう。
◎⑧ヤマトタケル
〇③デザートナイト
▲④ユメノタビ
△⑨コログレッツォ
△⑤リンネルクロス
△①ティーアウリイ
<お奨めの1頭>
6R チャルメーラ
転入初戦を勝ち上がり、重賞へ連続挑戦。特に寒菊賞では6着ながら見せ場たっぷり。自己条件に戻れば首位は譲れない
★重賞 白嶺賞/エンパイアペガサスが貫禄示す
12月16日に行われた重賞『白嶺賞』はエンパイアペガサスが貫禄を見せて優勝しました。
1番人気に支持されたのはロジストーム。その同馬がハナを奪うかと思われたがゲートが開いてみればマーブルフラッシュ始め複数がハナを争い結果先行勢は息が抜けない流れに。一方エンパイアペガサスは序盤は8番手あたりを追走。1コーナー過ぎから動き始めると向こう正面ではロジストームの直後に、そして3コーナーからはロジストームを交わしにかかります。
直線に向いて先頭に立ったエンパイアペガサスをヤマショウブラックが追い詰めましたが、最後は首の上げ下げの接戦をエンパイアペガサスが凌いで勝利。青藍賞に続いて今シーズンの重賞2勝目を挙げました。
12月17日火曜日に行われる水沢競馬、メインレースは10レースの『冬至特別』。A級馬によるダート1900m戦、このレースの本命は(10)ディグニファイドとしました。
JRA時代の3勝は全てダートの1700m以上で挙げたもの。白星先行の成績では無いもののダート中距離での安定感は軽視できないものがあるでしょう。本来なら先の盛岡で転入初戦を戦う予定でしたが取り止めになり、これが仕切り直しの一戦に。とはいえ右回りダートの経験も豊富ですから大きなハンデにはならないはず。初戦から狙ってみるのが妥当でしょう。
対抗は(5)スカイサーベル。今季はほとんどが盛岡戦でA級特別を含めて盛岡で4勝を挙げた同馬。ですが春先には水沢で勝っていますし昨年12月にも水沢のA級特別を勝っていますから水沢で割引感はありません。カギはあまり経験がない1800m以上の距離。ですが展開次第で対応できるでしょうし、近走より相手緩和になるのも好材料。
3番手は(4)レイズアスピリットでどうでしょうか。芝ダ問わず長めの距離が得意な馬で、実際今年のみちのく大賞典で2着、昨年の北上川大賞典では5着に入っており、ダートの中長距離でも侮れないところ見せています。1900mでももう少し距離が欲しいところかもしれませんが守備範囲に入ってきているのは間違いないはず。
(7)センティグレードは距離が若干長いかと思いここまでの印にとどめましたが、元々冬場は走りますし水沢も得意。近走も厳しい相手関係の中でこの馬なりに勢いを取り戻していましたから軽視しきってしまうつもりはありません。この勢いで距離もこなせれば。
(11)ヤマニンボアソルチも近年の好走経験がほとんど水沢というコース巧者。1800m以上になると少し長い印象がありますがコース適性に賭けてみる手。
●10Rの買い目
馬単(10)=(5)、(10)=(4)、(10)=(7)、(10)→(11)
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16日メインはレギュラーシーズンのフィナーレを飾る重賞・トウケイニセイ記念トライアル「第28回白嶺賞」(水沢1600m)。1着馬から3着馬に優先出走権が与えられる。
ただ、今年は例年とは毛色が若干替わっている。12月2日に予定していた北上川大賞典(水沢2500m)が開催取り止め。
いつもなら白嶺賞→トウケイニセイ記念か北上川大賞典→桐花賞が岩手王道路線だったが、取り止めにより桐花賞を目指すエンパイアペガサス、ヤマショウブラックがそろってエントリー。結果的に白嶺賞が桐花賞、トウケイニセイ記念を占う重要な一戦となった。
マイルが舞台なら中心はロジストームだろう。南関東2戦2、4着から4月に里帰り。赤松杯、シアンモア記念を連勝。父アンブライドルズソング譲りの大型馬がついに主役に躍り出た。
直後に千葉へ移動して休養リフレッシュ。8月末に戦列復帰し、1800m戦を圧勝。自身の連勝を3に伸ばし、南部杯トライアル・青藍賞へ。単勝1・7倍の圧倒的1番人気に支持されたが、ハドソンホーネット、キングジャガーとともに超ハイペースで形成。
ハドソンホーネットは3~4コーナー中間で失速し、キングジャガーも直線で競り落としたが、前半で脚を使ったため最後の伸びがひと息。一方のエンパイアペガサスは休み明けの影響もあって追走に手こずったが、それが奏功。ゴール前できっちり交わして青藍賞2連覇を果たした。
続く南部杯は岩手最先着を果たし、絆カップでは青藍賞の二のテツは踏まないと逃げたパンプキンズを4角で捕え、あとは後続の追撃を完封。重賞4勝目を手にした。
ロジストームの青写真は当初から白嶺賞→トウケイニセイ記念のマイル路線。メンバーは手ごわくなったが、エンパイアペガサスに雪辱を果たす格好の舞台となった。
エンパイアペガサスは冬期間、定番どおり南関東へ移籍。金杯、報知グランプリカップへ出走。今年は早めに帰郷し、3月の特別開催A級一組を8馬身差で圧勝。岩手代表でオグリキャップ記念連覇を狙って遠征したが、カツゲキキトキトなど強豪ぞろい。4着に終わり、みちのく大賞典3連覇を目指した。
しかしハドソンホーネットの逃げ切りに屈して3着。北海道で休養し、青藍賞で戦列復帰。臨戦過程が不安で4番人気に甘んじたが、貫禄の1着。王者健在を誇示した。
2ヵ月休養後、距離適性を見込んで金沢・北國王冠へ遠征しタガノゴールドの3着。北上川大賞典から桐花賞の路線を歩む予定だったが、冒頭に記したとおり開催取り止め。白嶺賞を叩いて桐花賞へ臨む。
不安材料はマイル対応だが、過去、水沢1600mは3戦3勝。適性はロジストームに譲るが、底力でカバー。この雌雄対決は予期せぬプレゼントになった。
ヤマショウブラックはイーハトーブマイル優勝後、最初から北上川大賞典の予定名はなかった。状態を見ながら桐花賞直行かひと叩きかを考えていたが、最終的に白嶺賞出走を決断した。
水沢は昨年の寒菊賞2着(1着はパンプキンズ)以来、久々。加えてマイルよりも中距離以上のイメージがあるが、今の上昇度ならば克服十分。仮に負けたとしてもエンパイアペガサスとの差を図る格好の舞台。無欲で臨み、55キロのハンデ差を生かす。
パンプキンズは不来方賞3着で岩手三冠達成を果たせなかったが、距離適性を重視して以降はマイル路線を歩んでいる。
南部杯挑戦は超一流の流れを経験させたかったから。イーハトーブマイル2着、絆カップ8着に敗れたが、今度は得意の水沢が舞台。持ち味の先行力と強じんな粘りを発揮でき、この挑戦は見もの。枠順も手ごろだし、マイペースで逃げれば軽視できない。
ミスティカルは凡走もありながら今季3勝2着2回。着実に成長を遂げている。ベストは1400m戦だが、マイル戦でも1勝マーク。ペース速くなれば台頭の可能性がある。
◎⑨ロジストーム
〇⑧エンパイアペガサス
▲⑩ヤマショウブラック
△⑤パンプキンズ
△⑫ミスティカル
<お奨めの1頭>
8R スカイルーク
転入後は格付けにも恵まれて4勝2着4回と連対パーフェクトを継続中。水沢は初めてだが、京都ダート1400m1勝ならまったく問題ない