先週4日、3歳秋のチャンピオンシップ総決算「第33回ダービーグランプリ」は地元岩手のフレッチャビアンカが4馬身差で圧勝。1番人気ティーズダンクをアッサリ一蹴した。
レースはグランコージーが大外から逃げ、2番手コパノリッチマン、3番手外にティーズダンク。フレッチャビアンカは不来方賞と同じく4番手インを追走した。
グランコージーは玉砕覚悟の逃げの手。3コーナーでは後続を10馬身ほど離し、逃げ込みを図る。それを見てティーズダンクは3コーナーから動いて差を詰めにかかったが、フレッチャビアンカは絶好の手応えで遅れず追走。
直線を向いてフレッチャビアンカが満を持してスパート。グランコージーを一瞬で交わし、あとは独走状態。高松亮騎手は余裕でゴールに入った。
フレッチャビアンカは北海道1勝から南関東2戦を経て転入。奥州弥生賞、スプリングカップを圧勝したが、岩手一冠目・ダイヤモンドカップでグランコージーに完敗2着。
主役の座を明け渡したが、二冠目・東北優駿(岩手ダービー)で見事雪辱。夏場はBTC(浦川)で鍛え直し、不来方賞も完勝。今回は全国の強豪と初めて激突したが、地の利と成長力を前面に圧勝。2分5秒7の走破タイムも優秀だった。
高松亮騎手の好騎乗も光った。当日は内が有利の馬場。それを計算に入れ、ロスのない4番手インを追走。瞬発力が身上のフレッチャビアンカの能力をフルに引き出した。
また管理する千葉幸喜調教師はカミノヌヴォー、ロッソコルサ、チャイヤプーンに続いて4度目のダービーグランプリ制覇。またもやここ一番での強さを見せてくれた。
10日メインは準重賞「第20回ハーベストカップ」(盛岡芝1000m)。1着馬、2着馬に全国交流・OROターフスプリントの優先出走権が与えられる。
ナリタスターワンは芝1200m~1600mで4勝。ダート1200m1勝。2017年の北九州記念(GIII)でダイアナヘイローの2着を確保した。
昨年、南関東を経て転入し、ハーベストカップ2着。その後、脚部不安が判明して5ヵ月休養。再度、南関東へ移籍して岩手入り。初戦の水沢850m戦2着。前走はハーベストCをにらんで芝1000mへ臨んだが、あいにくの雨でダート変更。10頭立て10着に沈んだ。
今回はまさしく仕切り直しの一戦。ハーベストCを使ってOROターフスプリントが青写真。前走が前走だけに、陣営も力が入る。
ガーシュウィンは中央2勝を函館、新潟芝1000mでマーク。岩手入り後は3、5、7着と粘りを欠いたが、前走ナリタスターワン相手に完勝。これで上昇ムードに乗ったのは疑いなし。芝1000mは過去実績からも望むところ。
コスモロングソードは盛岡芝<7.4.2.9>。特に芝1000m戦は5戦2勝2着2回。一昨年のハーベストCを快勝し、OROターフスプリント2着と最も得意とする条件。ダート変更の前走も3着にまとめ、ひと叩きされて上昇確実。アッサリ首位まで。
ツーエムマイスターは中央芝2勝、ダート3勝。転入前4戦はいずれも大敗だったが、初戦の盛岡ダート1000m戦を逃げ切り勝ち。未経験の距離だったが、強さが際立っていた。芝替わりは望むところ。好枠も味方に2連勝を狙う。
コスモペリドットは芝1200m1勝、芝1400m1勝。ほかに2着7回の好連対率。ここ2戦は二けた着順だったが、2勝クラスで勝ち負けならここでも通用。あとは仕上がりがカギ。
スタークニナガは3歳時に芝交流・オパールカップを優勝。岩手入り後は桂樹杯5着最高だが、一発の可能性を秘めている。
◎⑪ナリタスターワン
〇⑤ガーシュウィン
▲②コスモロングソード
△③ツーエムマイスター
△⑩コスモペリドット
△①スタークニナガ
<お奨めの1頭>
10R ガマン
移籍2戦目から圧巻の3連勝。昇級、マイル延長も難なくクリアー。追いかける一手だ
10月4日に行われた地方3歳馬の最終決戦・重賞『ダービーグランプリ』は3番人気に推されていた地元岩手のフレッチャビアンカが優勝。見事に地方の3歳馬の頂点に立ちました。
グランコージーが大逃げを打ちレース終盤に差し掛かってもまだ大きなリードを保ったまま。しかし追っていた人気上位馬の中から抜け出したフレッチャビアンカが鋭く脚を伸ばすと残り200mでグランコージーを捉え、そしてそのまま突き抜けてゴール。4馬身差をつける完勝でビッグタイトルを獲得しました。
1番人気のティーズダンクは追い上げたものの2着まで。3着は写真判定の末、地元ピアノマンとグランコージーが同着で分け合いました。
10月5日のメインレースは第9RのJRA条件交流『フレンドリーカップ アンタレス賞』。芝1700m、JRAは1勝クラス・岩手B1級という条件になっています。発走は16時25分ですのでお間違えなく。
このレースの本命は(7)ペルソナデザインです。2歳のデビューからここまで12戦してふたケタ着順無し。勝ち馬とのタイム差もほとんどが1秒以内の僅差という戦績で、通算1勝に留まっているのが不思議なほどの馬です。そしてそんな安定した成績の中でも芝の1800mあたりが最も堅実。今回の芝1700mの条件は手頃なものと言っていいでしょう。
前走はダートもそうですが一息後、一息後と間隔が開いた影響もあっての敗戦でしょう。順調に連戦できる今回はいわゆる"叩いた上積み"にも期待できるのではないでしょうか。
対抗は(3)ウインアステロイド。直近の2戦が大敗の形ですがそれまでは◎同様に僅差の戦いを続けてきていました。距離的に手頃というのも◎同様。前走の札幌での敗戦がやや気がかりですがそれも休み明けの影響と採れる部分。この馬にも一叩きの良化とそれによる粘りが増せば勝機は十分にあるはず。
三番手は(5)アビエルトを。地力の面では遠征勢の中でも最右翼の一頭だろうと感じる存在ですが短距離を主戦場にしていた点、今回の距離でどうか?1800mでも5着があるのでこなせる範囲ではあるでしょうが距離に懸念がある分で三番手に留めました。
以下は地元勢からとってまず(10)ニシノヴォーカル。昨年の今頃はB1級芝1700mの特別戦で勝つなど芝での実績は悪くありません。今季も芝の状態が良くなるにつれ成績も上昇。雨の影響が最小限に留まってくれればここでも。。(1)ピンクスパイダーも同様の戦績であり同様の近走。ダートでの大敗は度外視して芝での変身を狙ってみる手は有りでしょう。
●9Rの買い目
馬単(7)=(3)、(7)=(5)、(7)=(10)、(7)=(1)
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いよいよ決戦の日が到来した。4日メインは3歳秋のチャンピオンシップ「第33回ダービーグランプリ」(盛岡ダート2000m)。
3歳秋のチャンピオンシップ対象レースを勝ち上がってきたのは6頭。ティーズダンク、フレッチャビアンカ、コパノリッチマン、ダルマワンサが勝てばボーナス800万円を獲得。カガノホマレ、マイネルヘルツアスが勝てば500万円を獲得。
今年、ダービーグランプリは賞金が増額され、1着賞金も1000万円から1500万円にアップ。優勝馬主は社台スタリオンステーション協賛でドレフォンの種付け権利(今年は300万円)も提供され、最高2600万円(推定)。
岩手競馬で行われているJpnIII・マーキュリーカップ、クラスターカップの1着賞金が2300万円。単純に比較すればアッサリ上回り、ダービーグランプリの価値はさらに高まった。
本命はティーズダンク。北海道時代に重賞・サンライズカップを制し、6戦3勝から南関東へ移籍。全日本2歳優駿(JpnI)3着、羽田盃4着、東京ダービー3着。激戦区で上位を確保してきた。
その一方で勝ち切れないレースが続いたが、休養明けの戸塚記念を快勝。暑かった夏を無事に過ごし、パワーアップを見せつけた。
ただファルコンウィング、インペリシャブルが激しい先行争いを演じ、ペースも恵まれたのも事実。いい脚を長く使える反面、破壊力がどうか。結論は地区レベル比較から総合力上位と見たが、取りこぼす可能性はある。
コパノリッチマンは中央3戦とも着外に終わり、北海道へ移籍。田中淳司調教師のもとに入り、いきなり3連勝。4戦目に北海優駿へ挑戦して3着に終わったが、続く王冠賞を快勝。秘めた素質が開花した。
大井遠征・黒潮盃は16頭立て16番枠。後方からの競馬を余儀なくされ、インペリシャブルに6馬身離されたが、2着を確保。アウェー、大外の不利を考慮すれば大健闘といっていいだろう。
前走は古馬重賞・旭岳賞へ挑戦。相手が佐賀記念を制し、北海道へ移籍したルールソヴァール。道営記念でも1番人気になるであろう強豪相手に、逃げの手に出て2着。まさに"マジック"をかけられたかのように急成長をとげた。
不安は先行した場合、最後の詰め。北海優駿、前走とも直線の脚が甘くなっていた。今回、1番枠を引き当て逃げに出る可能性大。ペースがカギを握る。
アベニンドリームは北海道2歳優駿2着、今年は北海優駿を優勝。実績はティーズダンクに次ぐものがあるが、黒潮盃13着、前々走8着と気ムラなところがネック。
そのあたりは2017年、スーパーステションでダービーGPを制した角川秀樹調教師は折り込み済み。前走逃げて3着に粘り、上昇ムードは確か。一発を秘めている。
地元期待はフレッチャビアンカ。岩手一冠目・ダイヤモンドカップはグランコージーの9馬身差2着に完敗したが、盛岡に替わって反応が一変。東北優駿(岩手ダービー)、不来方賞と二冠を獲得した。
ただ全国の強豪と戦うのは今回が初めて。ひと夏を越して成長したのは確かだが、経験値の差に不安が残る。光明は走破タイム。東北優駿2分7秒3、不来方賞は2分7秒2。
昨年から舞台は盛岡に替わったが、リンノレジェンドの優勝タイムが2分7秒0。仮に2分7秒台の決着になれば、フレッチャビアンカにも出番は十分ある。
ピアノマンは北海道1勝、南関東3勝から転入。東北優駿2着、やまびこ賞1着、不来方賞2着。安定度は一目置けるが、決め手勝負だと分が悪いのは否定できないところ。それでも岩手二冠ともタイム差0秒2。フレッチャビアンカが連対以上を確保できれば馬券対象となり、マークは欠かせない。
◎⑤ティーズダンク
〇①コパノリッチマン
▲⑥アベニンドリーム
△③フレッチャビアンカ
△②ピアノマン
△⑪ダルマワンサ
<お奨めの1頭>
6R ゴールデンヒーラー
芝対応も重賞・若鮎賞タイム差なし2着で証明済み。芝1000mは未経験だが、絶対能力でカバーする
今週4日は3歳秋のチャンピオンシップ総決算「第33回ダービーグランプリ」、次週12日(月)にはJpnI「第33回マイルチャンピオンシップ南部杯」。岩手競馬もいよいよ佳境に入る。
ダービーグランプリ展望は明日に報告。12日のマイルチャンピオンシップ南部杯の出走予定馬をお伝えしたい。
◇JRA代表・アルクトス、インティ、ゴールドドリーム、サンライズノヴァ、モズアスコット、ワイドファラオ、ワンダーリーデル(補欠・カフェファラオ、ジャスパープリンスほか)。
◇地方代表・イダペガサス、サトノシャーク、ナラ、モジアナフレイバー、キタノイットウセイ(補欠・リンクスゼロ)。
◇岩手代表・ヒガシウィルウィン、パンプキンズ、スカイサーベル、モンサンルリアン(補欠・センティグレード、ヴィグラスムーヴ)。
予定どおり出走すればG(Jpn)Iホースが5頭。さらに昨年2着アルクトスなど超豪華な顔ぶれ。どの馬が主導権を握るのか、追い込み馬がどの位置で競馬をするか見どころ満載。1着賞金が5000万円に増額され、まさにJpnIにふさわしい戦いになること確実。ダービーグランプリ、南部杯の雌雄決戦に注目してほしい。
3日メインはB2級「もみじ賞」(盛岡芝1000m)。距離1000m適性と盛岡芝適性の二つがカギを握る。
ダズンフラワーは2歳交流・ジュニアグランプリ優勝、3歳交流・オパールカップ2着。その後も芝で活躍を続け、勝ち星9勝すべてが盛岡芝でマークした典型的なターフホース。
今季は例年以上に仕上がりの良さが目につき、ダートでも2着1回3着2回。それでもダートでは勝ち切れず、芝に替わった前走1着。改めて盛岡芝が合うことを証明した。
特に芝1000mは<5.1.0.3>と最も得意とする条件。ほかに盛岡芝1000mを経験した馬はワールンガ1頭のみ。ここは経験値の差が生きる。
ティラールは芝ダート兼用のタイプだが、個人的には芝向きだと思っている。それを裏付けるのが前々走1着。芝1700mで昨年、OROカップ2着確保ヒシコスマーの追撃を完封した。ネックは芝1000mだが、中央時代に芝1200m2着1回なら対応十分。大外が若干微妙だが、芝適性に期待する手。
フィドルはデビュー4戦目の中山芝1200m戦を快勝。未勝利戦では突出した1分8秒7をマークした。転入当初はダートに手こずっていたというより体重減が影響。本来の能力を発揮できなかったが、3走前に2着確保で能力の片りんを見せた。はまぎく賞を叩かれて良化も確実。
ムーンライトリバーは中央時に条件交流・アメジスト賞(盛岡芝1700m)で0秒2差3着。それがダテではなかったことを転入初戦の3歳芝準重賞・はまぎく賞圧勝で証明した。距離1000mが忙しい印象があるが、芝適性で相殺できるか。
ワールンガは今季3戦目から短距離専門に使われて1勝2着2回。芝1000mでも4走前3着で健在を誇示した。活きのいいメンバーがそろったが、レース巧者ぶりを発揮する。
ラバーブは盛岡ダート1000m戦2戦2勝と間違いなく距離ベスト。芝はデビュー2戦以来、久々だが、絶好の1番枠。盛岡芝をこなせれば好勝負に持ち込める。
◎⑨ダズンフラワー
〇⑫ティラール
▲⑧フィドル
△⑦ムーンライトリバー
△⑤ワールンガ
△①ラバーブ
<お奨めの1頭>
11R タイセイパワーズ
転入初戦を圧巻のタイムで圧勝。能力の違いを見せつけた。1600m延長は中央実績からも望むところ
9月26日に行われた牝馬の準重賞『ヴィーナススプリント』は9番人気ビーコンプリートの勝利で幕を閉じました。
"逃げるのはアテナリ"と思われて、実際それを期待されて1番人気にも推されていた同馬だったのですが、蓋を開けてみればハナを奪ったのはビーコンプリート。最後まで続いた二頭の競り合いでしたが結果的にはビーコンプリートが譲らず、アテナリの追撃をクビ差凌ぎきってゴール。岩手転入後の初勝利、さらには2歳時以来2年1ヶ月ぶりの勝利が準重賞という嬉しい結果になりました。
9月27日に行われた古馬・芝の地方競馬全国交流重賞『岩手県知事杯OROカップ』。8月のせきれい賞で上位に入った遠征馬達対地元勢の戦いは大井・ブラックバゴが差し切り勝ち。せきれい賞4着の雪辱を果たしました。
直線はロワアブソリュー、ロードヴァンドール、アップクォークの先行勢の争いかと思われたところを外からフジノロケット、さらにはブラックバゴが一気に伸びてきてゴール寸前で大勢一変。伸び脚鋭かったブラックバゴがクビ差先着していました。JRA時代には芝重賞でも好走していた同馬でしたが重賞はついに手にできず。地方に転じて8歳にしての待望のタイトル獲得となりました。
つい先日までは暑さにうだっていた盛岡ですが、ここ数日は肌寒く感じるほどの気温になってきました。来週はダービーグランプリ、そしてその翌週はマイルチャンピオンシップ南部杯。何度も書いたような気がしますが、南部杯の頃になると"岩手山に初冠雪"というニュースが流れてきたりします。秋から冬へと加速していく季節になりましたね。
さて9月28日のメインレースは第9Rになります。JRA条件交流の『東京カップけやき賞』。JRAは2勝クラス、岩手はA級との対戦になるという、1年の間にこのレースだけの条件の戦いです。発走は16時20分といつものメインレースより早いですのでお忘れ&お間違えなく。
本命は(5)アポロマーキュリーを採りました。JRA2勝クラスで連続掲示板確保とはいえ牝馬限定戦のものですし、近二走は特に、人気薄からの上位突入でしたから着順を単純に信用するわけにはいかないかもしれません。しかしダートのマイルから中距離で発揮している先行力、東京ダートマイルで勝ち星を挙げているなどの左回り経験の豊富さ。それは武器になっていいでしょう。程々の頭数のここは流れにも乗りやすいはず。
対抗は(12)レコンキスタを。未勝利-旧500万下を連勝して旧1000万下にあがり、一旦降級して再度2勝クラスに上がってきたという戦績の馬。2勝クラスでは勝ち切れずにいますが掲示板を大きく外すことも少なく、キャリアと実績のバランスは一番いいようにも見えます。
例年夏場は休養して秋口に始動するパターンを採り、今回もその休み明け初戦。そこが気になる材料ですが休み明けは決して悪くはない印象です。
三番手は(2)リキサンダイオー。先行力を見せているけれど勝ち切れないという戦績は先の二頭に似ていますね。つまり◎○とは同型、兼ね合いがカギになるわけですが、好枠からすんなりなら粘りを発揮してもいいはずです。
ヒモはまず(9)アドマイヤメテオ。JRA時代の終盤は旧1000万下にいた馬ですからクラス的なひけはとっていません。年齢の分はコース経験でカバー。(8)ティーコアは地力なら遠征勢でも最上位ではないかと思う馬ですがいかんせん長期休養後は使い込めない。大型馬の一息後でもありますし、当日気配や馬体重を見てから取捨を決めても遅くはないように思います。
●9Rの買い目
馬単(5)=(12)、(5)=(2)、(2)=(12)、(5)=(9)、(5)→(8)
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