31日メイン「第43回桐花賞」は岩手版"有馬記念"。1年を締め括る総決算にふさわしく3歳馬から9歳馬まで各世代を代表するメンバーが顔をそろえた。
正直、どの馬が選ばれるか皆目見当がつかなかった。実績はラブバレットが断然。JpnIII・クラスターカップ、先日の兵庫ゴールドトロフィー2着だが、レース日程、2000mは守備範囲外だから桐花賞は最初から眼中になかった。
当初、ポスト・ナムラタイタンはエンパイアペガサスだった。その期待に応えて帰郷後、あすなろ賞、みちのく大賞典を連勝したが、4ヵ月半のリタイア。絆カップで復帰を果たしたが、6着に終わり、浦和記念も6着。メンバーを考えれば上々の着順だったが、本来の先行策を取れず前崩れの台頭。まだ本調子を取り戻していない内容だった。
岩手二冠を制し、ダービーグランプリ2着。そして報知グランプリカップ(船橋)を制した実力馬エンパイアペガサス。桐花賞ファン投票5位だったが、復活を祈るファンは多い。
ファン投票1位に選出されたのはコミュニティだった。今季未勝利で1位に選ばれたのは過去に前例がないはず。3年前に帝王ナムラタイタンを破り、一昨年2着、昨年3着の実績を評価されたのだと思う。
確かに北上川大賞典でダイワエクシードに4馬身差で完敗2着だったが、久々にコミュニティらしいロングスパートを見せてくれた。今度はベストの水沢2000m。シーズン初勝利が桐花賞としたら、これもまたドラマになる。
北海道二冠馬ベンテンコゾウは意外にも9位だった。奥州弥生賞を圧勝後、北海道3冠を狙って遠征。王冠賞、ダービーグランプリでスーパーステションの3着、5着に敗れたのも要因だったかもしれない。岩手で走ったのは今季3回のみだった。
しかしダービーGP後は桐花賞1本に照準を絞って態勢万全。ジョッキー時代、桐花賞を9度制し、3歳馬でも3度優勝を果たした菅原勲調教師。桐花賞の重みは誰よりも知っているはず。ベンテンコゾウへの期待も半端ではない。
余談だが、コンビを組む村上忍騎手は桐花賞を過去6度優勝。今回勝てば菅原勲元騎手の最多勝利に2つまで迫ることになる。
ヴィグラスムーヴは中央2戦(うち1戦は船橋)から転入後、圧巻の9連勝。続く一戦で2着に敗れたが、現在まで17戦14勝2着2回3着1回の驚異的数字を残している。
2000m未経験が最大不安点だが、今年はいい意味でズブさも出てきているので克服できる可能性は高い。仮にベンテンコゾウと1、2着ならサウスヴィグラス産駒のワン・ツーフィニッシュ。これも話題になるかもしれない。
ダイワエクシードは願ってもない1枠を引き当てた。気分良く逃げれば北上川大賞典の再現も十分。有力馬がけん制し合えば漁夫の利。4コーナーまでマイペースでいければ怖い存在となる。
ユッコは岩手の根幹重賞・シアンモア記念を優勝。牝馬ながら牡馬顔負けの馬格を誇る。その後は1勝のみだが、昨桐花賞4着で周囲を驚かせた。
印は打たなかったが、トーホクアローは報道推薦で出走。これで6年連続。自身の記録をまた伸ばした。結果も3着1回、4着3回、5着1回なら誇れるはず。ヤングジョッキーズ帰りの鈴木祐騎手が手綱を取る。
イーグルカザンも忘れてならない。白嶺賞で最内を抜け出して快勝。3つ目の重賞を手にした。振り返れば赤松杯でナムラタイタンに引導を渡したのは、他でもないイーグルカザンだった。さらには大坪慎騎手に初重賞をプレゼントした上、2つも献上。1年を通して活躍した。
さて、1年の締めくくり最後に笑うのはどの馬か―。私の夢はベンテンコゾウ=弁天小僧です。
◎④ベンテンコゾウ
〇⑥ヴィグラスムーヴ
▲⑨コミュニティ
△⑤エンパイアペガサス
△①ダイワエクシード
△③ユッコ
<お奨めの1頭>
4R ブライトンピア
前走、2着に1秒3をつけて圧勝。C2では能力の違いが誰の目にも明らか。好調馬がそろったが、3連勝まったなし
27日(水)、園田競馬場でJpnIII「兵庫ゴールドトロフィー」へラブバレットが遠征。サイタスリーレッドとは僅差2番人気に支持された。
ところが、スタートで後手を踏んだため周囲を包まれる苦しい競馬。5番手を追走したが、うまく外に出して先陣サイタスリーレッド、グレイスフルリープに接近。4コーナーで早め先頭になったグレイスフルリープに一瞬並びかけたが、再び突き放されて2馬身半差。悲願のグレード制覇はならなかった。
ダートグレードで2着はクラスターカップに続いて2度目。北海道勢が悪天候のために出走できなかったアクシデントがあったにせよ、JRA相手に2着は立派。改めてラブバレットの善戦に感服した。
また27日、大井競馬場、28日、中山競馬場で行われた「ヤングジョッキーズシリーズ」ファイナルラウンドに鈴木祐騎手(櫻田康二きゅう舎・盛岡)が出場。
今回が初遠征だったが、第1戦3着(2番人気)、第2戦5着(14番人気)、第3戦4着(9番人気)、第4戦13着(10番人気)の結果から総合6位となった。
特に健闘したのは第2戦と3戦。直線の叩き合いで確実に伸びて入着を確保。第3戦終了時で総合3位につけた。最終第4戦も積極的に攻めての13着だから仕方なし。多くのファンが詰めかけた両競馬場で見せ場を作った。
この経験は今後に生かされるのは確実。鈴木祐騎手の健闘を称えたい。
30日メインはオープン「スプリント特別」(水沢1300m)。当初登録のあった一昨年の北海道スプリントカップ(JpnIII)優勝シゲルカガなどが出走を自重。
6頭立ての少頭数となり、南関東から転入コウギョウダニエルには俄然、有利な条件がそろった。
デビュー2戦目の大井1400m戦を快勝後、伸び悩んだ時期もあったが、今年7月を境に本格化。3勝2着2回の好成績を収めた。
前々走14着は超ハイペースがこたえたもので仕方なし。続くJRA交流でデブリンのクビ差2着に巻き返して岩手入りした。
南関東B2からオープン通用は過去にも数知れずあり、ここを順当に勝てば最終重賞・トウケイニセイ記念でも台風の目になる可能性大。その意味でも注目の一戦。
オールザベストはイーハトーブマイル7着後、盛岡開催をすべてスキップ。水沢開催までじっくり待機し、前走で豪快なまくりを決めた。
盛岡3戦1勝に対し、水沢は<4.2.2.0>とすべて3着以上。完全な右回り巧者と見て間違いない。
1300mは未経験だが、北海道、岩手で1200m~1400mで5勝2着7回と短距離ベスト。上昇力と勢いで逆転2連勝も十分。
サンエイホープは前走5着だったが、850m戦で後手を踏んでしまったのが致命傷。少頭数に加え、1300m延長なら自身の能力をフルに発揮できる舞台。冬に好走実績も強調材料となる。
ノミネーションは前走2着。積極的に逃げの手に出たのが功を奏した。絶好の1枠を引き当て先手必至。自慢のスピードを生かす。
マコトグナイゼナウもサクラバクシンオー産駒らしく転入後3着を盛岡ダート1200mでマーク。スンナリなら軽視できない。
◎⑤コウギョウダニエル
〇④オールザベスト
▲③サンエイホープ
△①ノミネーション
△②マコトグナイゼナウ
<お奨めの1頭>
2R ノーブルデザイア
前々走でソードヴァルキリーの0秒1差2着に敗れたが、今度は枠順が逆。この枠差があれば逆転の目は十分にある。1点勝負
★オッズパーク杯ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦/山本聡哉騎手が優勝
12月24日に行われた『オッズパーク杯ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦』は4番人気山本聡哉騎手騎乗のタイセイヴィクターが優勝しました。
全3戦で争われる岩手競馬の騎手対抗戦・『オッズパーク杯ゴールデンジョッキーズシリーズ』。12月17日の第1戦に続いて行われたこの第2戦はタイセイヴィクターが逃げ切って優勝。2着にはユイノムテキ、3着にはディープチルが入り3連単万馬券決着となりました。
★第2戦終了時点の順位とポイント
1位/菅原俊吏 26
2位/山本聡哉 24
3位/高橋悠里 22
4位/鈴木 祐 21
5位/齋藤雄一 20
5位/坂口裕一 20
7位/山本政聡 18
8位/南郷家全 11
9位/高松 亮 7
10位/阿部英俊 6
11位/関本 淳 6
12位/村上 忍 5
これにより各騎手の順位とポイントは上のようになっています。1位は第1戦・第2戦ともに3着を確保した菅原俊吏騎手で26ポイント。しかし7位山本政聡騎手まででもわずかに8ポイント差と上位は接戦で、シリーズの行方はまさしく最終の第3戦で決することになりました。その第3戦は年明け7日に行われます。
12月25日のメインレースは第9Rになります。B1級一組・ダート1600mの『震災復興子ども達に夢と笑顔を』。今週から1月8日まで1日全10R編成になり、メインレースも9Rですのでお間違えなきよう。
このレースの本命は(7)ヤマニンボアソルチを狙います。
盛岡戦のラストから水沢での2戦までコースをまたいで3連勝。前走は強力な同型がいたために崩れたとはいえ、ここにきて安定して発揮するようになった先行力は魅力大です。ここも同型が散在しますが前走ほど強力とは感じませんし、すんなりハナを奪えるなら今の先行有利な馬場傾向も鬼に金棒という事になるのではないでしょうか。
対抗は(5)グエンザップ。前走はヤマニンボアソルチと同じレースで5着でしたが出遅れて流れに乗れなかったのが痛かった。流れに乗れれば距離問わず堅実ですし、終いの粘りが活きる流れになれば三走前のように非常にしぶとい戦いをみせるパターンも。◎同様戦いやすい相手関係になっているのも確か。
三番手は(1)ヤコウレッシャを。なかなかつかみ所がない感じの近走で、掲示板圏内を確保し続けてはいるものの勝馬との差ははっきりしている場合が多い点には注意。キャリアでマイルは未連対でもありますし。ただ枠順が良い事でもあり、好位置を確保できれば流れに乗って上位争いも。
以下はまず(9)ロケットボール。芝専用という事はないですし2走前の内容ならここでも差は無いはず。(8)ヒデノホープも近走は決して差が付いているわけではないので要警戒の一頭でしょう。
●9Rの買い目
馬単(7)=(5)、(7)→(1)、(7)→(9)、(7)→(8)
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★オッズパークLOTO 5重勝/12月25日(対象6R~10R)
6R/評価A: 2番 評価B: 7番 穴:4番
7R/評価A:11番 評価B: 4番 穴:1番
8R/評価A: 1番 評価B: 5番、 6番 穴:3番
9R/評価A: 7番、 5番 評価B: 1番 穴:9番
10R/評価A: 2番 評価B: 4番 穴:1番
先週16日、水沢1600mを舞台に行われたトウケイニセイ記念・トライアル「第26回白嶺賞」はイーグルカザンがイン強襲を決め、重賞3勝目を手にした。
前半は後方2番手インでレースを進め、向う正面から徐々に進出。直線でも内を突っ込み、大坪騎手の気迫に応えてワットロンクンをねじ伏せた。
大坪慎騎手「前でレースを進めたかったが、外から被せられて後方からの競馬になった。今回は一線級がそろって、しかも内枠だったから包まれても仕方ないと開き直りました。
直線を向いて勝つには最内しかないと思い、狭かったのは覚悟の上で突っ込んだが、馬も怯まないで伸びてくれた。
これまでM3重賞ですが、今度はM2以上のタイトルを取ってみたいですね」
それを受けて橘友和調教師「前回同様、いい状態で臨めました。今回は大坪騎手の好騎乗も光ったと思います。次走は桐花賞へ向かいたいと思っています」
そう、次のターゲットはファン投票・桐花賞、グレードM1。転入後はマイル以下をメインに使われ、1800mは盛岡・あすなろ賞4着。2000mが微妙だが、折り合いさえつけば距離もこなせる可能性もある。好レースを期待したい。
24日メインは「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」(B2 水沢1600m)。好調馬がそろって激戦必至。加えて乗り替わりによる影響も少なくなく、非常に楽しみな一戦となった。
本命はユイノムテキ。南関東から里帰り初戦のイーハトーブマイルを2着にまとめ、1勝2着3回。2000mが長すぎた3歳重賞・不来方賞9着以外はオール連対を果たしている。
前走・ディセンバーカップでは出遅れて後方を追走。掛かり気味になりながら3コーナースパートに反応。クビ差2着に惜敗したが、改めて成長確かなことを証明した。
今度は1900mから1600m短縮され、条件ベスト。首位奪回の絶好機を迎えた。
タイセイヴィクターは中央未勝利ながらダート1800mで3着1回。北海道移籍後もなかなか勝てなかったが、最終戦を快勝して岩手入り。余裕の逃げ切りを決め2連勝を飾った。ここはタイム以上に内容を重視。ひと叩きされた上昇度も加味すれば逆転単まで。
メイショウサギリは11月12日以来の実戦だが、それ以前に圧巻の7連勝。すべてワンサイドで圧勝した。久々は絶対能力でカバーできると判断した。
タイセイオーシャンはここにきて復調明らか。4戦3勝2着1回と本来の安定感を取り戻した。相手強化だが、巧みなレース運びで突破十分。
ナンブホマレはディセンバーカップを快勝。もっと強い印も必要かと思ったが、マイルの忙しい競馬では取りこぼしもあり、△評価。
むしろ怖いのはシンソウノマドンナ。ディセンバーCはコアレスフェーブルに早めに交わされたが、直線でもバテず0秒7差5着。距離短縮は望むところ。
◎⑪ユイノムテキ
〇④タイセイヴィクター
▲⑩メイショウサギリ
△⑫タイセイオーシャン
△⑥ナンブホマレ
△⑨シンソウノマドンナ
<お奨めの1頭>
7R ヴェニット
前走2着は850m適性の差。1400mに戻って勝利をがっちりモノにする
12月31日(日)、大晦日恒例の「第43回桐花賞」(M1 水沢2000m)のファン投票結果が発表された。
1位・コミュニティ
2位・ユッコ
3位・キングジャガー
4位・チェリーピッカー
5位・エンパイアペガサス
6位・コスモジョイジョイ
7位・ダイワエクシード
8位・イーグルカザン
9位・ベンテンコゾウ
10位・アントニオピサ
11位・ワイルドロジャー、12位・シャーク(以下略)
報道推薦 ヴィグラスムーヴ(14位)、トーホクアロー(17位)。
ファン投票1位に選ばれたコミュニティは4年連続で出走。2014年には"帝王"ナムラタイタンを破る金星を挙げ、翌年は2着、昨年3着。前走・北上川大賞典2着で復活したことが支持された。
第2位ユッコは岩手の根幹重賞・シアンモア記念を優勝。遠征にも積極的に出かけた。3位・キングジャガーは岩手二冠を達成。現在は佐賀に移籍したため回避の可能性が高い。また5位にはみちのく大賞典馬エンパイアペガサス、9位に北海道二冠馬ベンテンコゾウが入った。
報道推薦はヴィグラスムーヴ、トーホクアローが選ばれた。ヴィグラスムーヴは中央から転入後、17戦14勝2着2回3着1回。一線級がそろった絆カップが重賞初挑戦だったが、3着に善戦した。
トーホクアローは自身の桐花賞連続出場を6に伸ばすことになる。2013年に3着を確保し、4着3回5着1回と一度も電光掲示板を外していないのが勲章。12月31日、激突の日を楽しみにしてほしい。
23日メイン9RはB1級・水沢1600m「銀嶺賞」。どの馬が勝っても不思議はなく、伯仲メンバーが顔をそろえた。
主軸は実績上位サインズストームに落ち着く。今季着外に沈んだのはJRA条件交流6着のみ。また4着2回は夏の休養明けの2戦のみ。ほかはすべて馬券対象を果たしている。
気になるのは前走・ひいらぎ賞3着。1枠に入り、外から次々と被せられて中団からの競馬。結果、先行決着に持ち込まれて3着に終わった。
今回もよりによって1番枠。負担重量1キロ増は大型馬ゆえさほど影響ないと思うが、またしても馬群に包まれる可能性がでてきた。その時にどう対応できるか、いずれ道中のポジションが勝敗を左右しそうだ。
サチノリーダースは中央芝2勝から転入。初戦の芝1000mを快勝し、2戦目は芝1600m・秋嶺賞(B1)でも2着に善戦した。
前々走6着は岩手で初ダートにとまどったが、前回快勝。これでダートも問題ないことを証明した。マイル延長は今の芝向き馬場なら大丈夫。
ピンギットは芝ダートで岩手6戦3勝2着3回。昇級戦もクリアーし、依然底を見せていない。不安は大外12番枠に入ったこと。前半で脚を使わらざる負えないし、外を走らされるロスもある。それが▲評価とした理由。
シャスールニングは金沢B1から転入初戦で豪快なまくりを披露。周囲をアッと言わせた。同じ芸当ができるか半信半疑な面があるが、金沢から移籍して成功する例は多々。そのパターンにはまるか興味深い。
グランドエンジェルは南関東B2から転入2戦3着。距離が短かった点に敗因を求めることができ、マイル延長で本領を発揮するか。
ウインバーニングは水沢に替わって好走。前走は大外に入り、外を回る不利も大きかった。3番枠なら自分の競馬ができるはず。
◎①サインズストーム
〇④サチノリーダース
▲⑫ピンギット
△⑪シャスールニング
△⑩グランドエンジェル
△③ウインバーニング
<お奨めの1頭>
5R スターギア
寒菊賞は勝ったチャイヤプーンが強すぎた。強豪不在の今回は確勝の鞍=クラ。