★重賞・南部駒賞はダモンデが優勝
11月12日に行われた2歳の地方競馬全国交流『第45回南部駒賞』は岩手勢4頭対北海道勢5頭の戦いに。人気上位はいずれも北海道勢だったのですが、その中で最も人気薄の7番人気だったダモンデが見事な差し切り勝ちを決めました。
1番人気のマッドドッグ、3番人気のヒガシウィザードと5番人気岩手のブレシアイルが先行集団を形成するスローの流れ。後にブレシアイルに替わってリュウノムーンが加わり、4コーナーではこの3頭が後続を引き離すような形になりました。
ここまでのペース的にもそのまま流れ込むかと思われましたが、中団から接近してきたダモンデが一頭一頭交わしていくと最後はマッドドッグをも捉えてクビ差V。7番人気を覆す勝利を手にしました。
11月13日、冬の水沢競馬がスタートして3日目のメインレースはダートB2級1400mの特別戦『ノベンバーカップ』です。1400mという距離で12頭立てフルゲート、加えて先の盛岡戦終盤で同じ1400m戦を走っていた馬が一頭もおらずどの馬にしても距離延長であったり短縮であったりと手掛かりが薄めの戦いでもあります。波乱も念頭に置いておきたいですね。
本命は(6)ピンギットでいかがでしょうか。直近2戦は芝のマイル戦、転入初戦だった3走前もダートの1600mですしJRA時代もマイル以上が中心で1400mは初めて。その点で非常に手掛かりが薄い馬ではあるのですが、転入後の走りを見比べる限り芝はソコソコ、ダートの方がより合いそうな印象を受けます。父タートルボウルなら本来短距離もこなせて良いでしょうし、極端な激しい流れにならない限り先行力を活かしきれるのでは。
対抗は(9)コパノチャールズ。短距離戦が得意なのですが盛岡はどうも苦戦。より相性が良い水沢に戻れば結果も変わってくるはず。
(7)アテストは前走の勝利は展開面が綺麗に嵌まった面もあったように感じますが、馬自身の状態が良くなっていたのも確か。1400mはこの馬にとって意外にどっちつかずで1600mか1200mかの方が強い競馬を見せてくれる気もしますが、そこは今の勢いでカバーできるでしょう。
ヒモは(12)ハルズハッピーから挙げましょう。二走前にコパノチャールズを破っており力量は通用。カギは大外枠だけ。(8)ロザムンデは勝ち切れないがしぶといという近走。激戦必至と思えるだけに立ち回りの巧さを狙ってみる手も有りかも。
●10Rの買い目
馬単(6)=(9)、(6)=(7)、(6)=(12)、(9)=(7)、(6)→(8)
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★オッズパークLOTO 5重勝/11月13日(対象7R~11R)
7R/評価A: 2番 評価B: 8番 穴:3番
8R/評価A: 6番 評価B: 1番、 3番 穴:9番
9R/評価A: 7番、 1番 評価B: 4番 穴:3番
10R/評価A: 6番 評価B: 9番、 7番 穴:12番
11R/評価A: 5番 評価B: 7番 穴:4番
12日(日)メインは2歳の伝統重賞「第45回南部駒賞」(水沢1600m)。
昨年はベンテンコゾウが2着ヘイジュードに6馬身差で圧勝。若駒賞でゲート入りを嫌った上、痛恨の出遅れを喫して2着に敗れた雪辱を果たした。
あれから1年が過ぎ、ベンテンコゾウは次週19日、最大目標の「第30回ダービーグランプリ」に出走する。
北海道3冠を狙った王冠賞で3着に敗れ、そのまま北海道で休養。不来方賞から始動予定だったが、調整が間に合わず先週6日、A級戦で復帰。相変わらずゲート入りに手こずったが、2番手キープから4馬身差で完勝。無事、ダービーGPに間に合った。
今年、ダービーGPは1着賞金800万円から1千万円へ昇給。3歳秋のチャンピオンシップ最終決戦にも組み込まれ、さらにグレードアップ。創設当初の頃を思い出す。19日が待ち遠しいが、まずは南部駒賞。
今年は北海道から大挙5頭が参戦。対する岩手勢は回避馬が相次いで4頭。今季の2歳交流の結果を考えればやむ無しかもしれない。
2歳芝・ジュニアグランプリは北海道・モリノラスボスが優勝。若駒賞は地元重賞だったが、北海道から転入初戦のニッポンダエモンが1着。ベンテンコゾウの弟(全兄弟)だった。
そして前哨戦・知床賞もスタークニナガ、ヒガシウィザードの田中淳司きゅう舎が1、2着を独占。地元生え抜きはミズサンゼウス6着が最高が象徴するように、ずっと苦戦を強いられている。
以上のことからも南部駒賞は◎〇▲△△まですべて北海道所属馬。おそらく結果もそうなる可能性が高い。
中でも注目一番手はマッドドッグ。3戦2勝から鎌倉記念に挑戦。リコーワルサーに3馬身差の完敗だったが、ゴール前一杯になりながら2着を確保。粘り強さが目を引いた。
今回は1周1200m右回りの水沢。1枠も味方にして逃げ切り有望。鞍上は鎌倉記念と同様、真島大輔騎手。
ゴールドシンボルはデビュー2戦着外だったが、3戦目以降は3勝2着1回3着1回。実戦を使われながら頭角を現してきた。
好調サイクルに入ると持続できるのがゴールドアリュール産駒。ゲートがうるさく輸送が心配とのことだが、それさえクリアーできれば勝ち負け必至。
ヒガシウィザードは新馬戦を1秒4差で圧勝。以降は足踏みだが、知床賞で逃げたブレシアイルを捕えるため早めに動いて2着。スタークニナガが漁夫の利を得た格好だった。
あとから聞いたことだが、鞍上・ライアン・クアトロ騎手は交わされた瞬間、大声をあげて悔しがったという。
そんなクアトロ騎手も今度で騎乗3度目。ヒガシウィザードのクセ、特徴も完全に手の内に入れた今度こそ重賞を手にするか。
スタークニナガはデビュー6戦目で初勝利を飾り、知床賞へ参戦。1000m経験しかなく、相手も強化されて7番人気の低評価だったが、見事覆した。走破タイム1分24秒2はコースレコードに0秒6迫るもの。これがハイレベル北海道2歳の層の厚さを如実に物語っている。
今回はメンバーがさらに強化されたが、前走タイムから通用しても不思議はない。
ダモンデは鎌倉記念12着だったが、アブミが外れたという話。レースリプレイで確認したが、スタート直後につまずいた瞬間があり、その時だったと思う。これならレースにならないのも納得。気分一新して巻き返しに期待する。
地元ではブレシアイルに注目。知床賞はマークがきつく直線失速したが、水沢戦は2戦2勝。今回は控える競馬をしてみたいと新田調教師。それでどんなレースができるか個人的に楽しみにしている。
◎①マッドドッグ
〇⑨ゴールドシンボル
▲③ヒガシウィザード
△⑤スタークニナガ
△⑦ダモンデ
△⑥ブレシアイル
<お奨めの1頭>
3R シャワーブーケ
転入初戦をハイタイムで圧勝。コース替わりも問題なく、2連勝疑わず
今週(11日)から戦いの舞台は水沢競馬場。年明け1月9日までの約2ヵ月間、ノンストップで突っ走る。
毎回、頭を悩ませているのが開催替わり週。コース替わりがどれほど影響するか、実際にレースをやってみないと分からない。
ただ、いつもより傾向がつかみやすくなりそうなのが前半の少頭数。第1Rから3Rまでが6頭立て。第4Rから6Rが7頭立て。これで先行有利か、差し有利か。内有利か外有利かの傾向がつかめるかもしれない。
もう一つチェックしたいのが走破タイム。馬場が深いか浅いか。第4Rの2歳以外はすべて1300m戦。ここで1分25秒~26秒なら平均(本当はもう少し速いが)と見ていいし、それ以上かそれ以下か。着順だけではなく、レース内容をしっかり見極めてほしい。
ただ第7R以降はすべて11頭立てか12頭立て。メンバーも入れ替わりがあり、難解さに輪をかけている。もちろん、どんなレースでも1、2、3着馬が必ず出るが、とにかく序列が難しかった。
その象徴がメイン10R、「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」。B1・水沢1400mが舞台だが、芝路線から来た馬、短距離路線から来た馬、1800mから矛先を変えた馬などが混在。高配当必至のメンバー構成となった。
主軸にウインバーニングを推す。堅実な反面、勝ち味の遅さが最大ネック。今季着外は一度のみだが、<0.1.5.9>といまだに白星なし。
歯がゆいレースを繰り返しているが、唯一の2着が3走前の盛岡ダート1400m・白神賞。中団キープからメンバー最速タイの上がりで連対を確保した。
ジリ脚タイプゆえ長距離向きの印象。実際、2000mの不来方賞2着の実績があるが、このタイプは案外、短距離で活路を開くケースも多い。マイル、1800mで勝ち切れないなら1400mで新境地を切り開く。
レイズアスマイルは今季5勝2着4回。短距離戦で持てる能力をフルに発揮している。中でも盛岡ダート1200m戦は5勝2着2回3着1回。馬券対象から一度も外れたことがない。
しかし1400mになると若干事情が変わってくる。盛岡水沢<0.1.1.1>。最後のひと踏ん張りがきかないが、それでも5走前の水沢1400mで2着を死守。揉まれない外枠なら折り合いを気にしなくていいかもしれない。
デロニクスレギアは北海道、金沢、南関東、高知、北海道と渡り歩いて通算6勝。これ自体は強調できるものではないが、南関東で5勝。激戦区C1で2連勝を飾り、B3へ昇格したこともある。
その後は未勝利だが、以上の実績があれば岩手B1で勝ち負け必至。1400mも望むところ。初戦からアッサリまで。
サチノリーダースは中央芝2勝、500万下から転入して盛岡芝1、2着。秋嶺賞は1700m延長を克服したのが収穫だった。
不安はただ1点ダート対応。過去、中央デビュー戦、2戦目でダートを使って6、9着。デビュー戦の勝ち馬がベストウォーリアだから6着も仕方なしとも思えるが、適性あるかは未知数。陣営も半信半疑だろうが、ここで好走なら今後のメドも立つ。正念場。
ウインミラージュも芝がベストだが、ダートもソコソコこなす。理想は軽い馬場だが、前が激しくやり合うようだと台頭十分。
ニードアフレンドはまだB1の壁を突破できないが、水沢1400m2勝。適距離で反撃期待。
◎④ウインバーニング
〇⑪レイズアスマイル
▲⑦デロニクスレギア
△③サチノリーダース
△①ウインミラージュ
△⑥ニードアフレンド
<お奨めの1頭>
3R ゴールデンマクリス
2戦2着は相手が強すぎた。今回はメンバーが大幅に甘くなり、順当に白星を手にする
★重賞・絆カップは転入初戦のタイセイファントムが勝利
11月5日に行われた重賞・『第7回絆カップ』は、これが転入初戦だったタイセイファントムがラブバレットを退けて優勝。2014年3月以来の勝利を重賞制覇で飾りました。
5番人気メイショウオセアンが逃げ,それをマークする1番人気ラブバレット、2番人気エンパイアペガサスという序盤の展開。しかしエンパイアペガサスは4コーナーを待たず脚色を失って優勝争いから脱落。勝負は先行二騎の争いになったかと思われました。
しかし、メイショウオセアンを交わして先頭に立ったラブバレットをさらに追い上げてきたのがタイセイファントム。粘るラブバレットを捉えてさらに引き離したところがゴール。JRAからの転入初戦で一線級をまとめて破る見事な戦いを見せました。
1番人気ラブバレットは2着。3着には3番人気ヴィグラスムーヴが食い込み、エンパイアペガサスは最後盛り返したものの6着に終わりました。
さて11月6日はいよいよ今シーズン最後の盛岡競馬となりました。来週からは冬の水沢競馬がスタート。盛岡競馬は来春までお別れとなります。盛岡の締めくくりはしっかりと馬券を取って終わりたいものですね。
その11月6日のメインレースは第10R『霜月特別』、A級のダート1800m戦です。JBC協会協賛HITスタリオンシリーズとして優勝馬の馬主にはメイショウボーラー号の種付け権が副賞として贈呈されるレースです。
本命は(7)ベンテンコゾウとしました。岩手所属ながらホッカイドウ競馬の3歳戦線に挑み、惜しくも三冠こそならなかったものの二冠を達成。もう一頭の"北のダービー馬"となりました。その実績、実力は3歳世代でもトップクラスと言って間違いないはずです。
不安材料がないわけではありません。同馬は秋初戦になるはずだった不来方賞をアクシデントで回避しここは仕切り直しの一戦。厳密に言えば「順調さを欠いた」という事になるわけでその点はハンデになるのでしょう。またこれが古馬との初対戦。休み明けで挑むにしてはハードな条件かもしれません。
しかしそれを考慮してもなお、どんな戦いを見せてくれるか魅力大。ここはすんなりと突破してほしいもの。
対抗は(3)ダイワエクシードを。なかなか人気どおりにいかない近況ですが、脚質ゆえに能力以上に負けてしまう事があるタイプだという点は考慮すべきでしょう。すんなり先行が叶えばいつでも粘り込めるだけの力はある馬です。
(9)ハイパーチャージも(3)と同じようになかなか能力通りの結果になりませんが、しかし前回の優勝時のように条件さえ整えば人気は関係無い馬でもあります。外目の枠を引き、内の方に先行タイプが揃った今回は、その「条件が整う」可能性は大きいでしょう。
ヒモはまず(11)アークマイニング。近走の着順ほど不振な感じは無くむしろ状態は悪くないのでは。何かのきっかけひとつで変化があっておかしくない存在。(8)スマートレジェンドは1800mはやや長い可能性がありますが、差し馬の割には相手なりに動けるタイプなので展開次第で・・・ではないでしょうか。
●10Rの買い目
馬単(7)=(3)、(7)=(9)、(7)=(11)、(7)=(8)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/11月6日(対象7R~11R)
7R/評価A:10番 評価B: 1番、 3番 穴:7番
8R/評価A: 1番 評価B: 6番 穴:5番
9R/評価A: 1番、 3番 評価B: 6番 穴:10番
10R/評価A: 7番 評価B: 3番 穴:9番、11番
11R/評価A: 7番 評価B: 1番、 8番 穴:11番
5日メイン「第7回絆カップ」(盛岡ダート1600m)は2011年、悪夢の東日本大震災の年に創設された。
その年、南部杯は特別措置により東京(府中)競馬場で実施され同日、盛岡のメインが「絆カップ」。府中の森に南部杯ファンファーレが流れ、ターフヴィジョンで絆カップが放映されたことが今でも鮮烈に覚えている。
おそらく南部杯の府中開催は日本の競馬史に残る出来事。岩手競馬が継続できたのもJRAを始め、皆さんの支援があったから。絆カップも無事に7回目を迎えた。
そして5日の絆カップが今シーズン盛岡競馬のフィナーレ重賞。翌日6日以降は水沢競馬場が舞台。盛岡競馬場は来年までお休みに入る。
盛岡競馬1年の集大成にふさわしく役者もそろった。見どころ満載だが、一番はラブバレット、エンパイアペガサスの初対決だろう。
ラブバレットは今年1月、根岸ステークス挑戦の反動も少なくなく3ヵ月休養。かきつばた記念で復帰を果たしたが、本調子を欠いて5着。続くさきたま杯も5着に終わった。
しかし、叩かれながら本来の動きを取り戻して栗駒賞、岩鷲賞を連勝。完全復活をとげてJpnIII・クラスターカップへ挑戦。
過去の歴史からJRA優位を伝えられながら逃げたサイタスリーレッドを直線で交わして先頭。そのまま押し切るかと思ったが、外からブルドッグボスが強襲。クビ差2着に惜敗した。
それまで盛岡ダート1200mで1分10秒の壁を破れなかったが、自身の持ちタイムを大幅に更新。1分8秒8のコースレコードで駆け抜けただけに、悔しさも半端ではなかった。
その後は北海道で休養に入ったが、頭部を骨折するアクシデント。復帰が予定より若干遅れたが、絆カップに間に合った。
絆カップを叩いて笠松グランプリ3連覇が陣営の青写真。そのためにも好発進を決めたいところだろう。
エンパイアペガサスはダービーグランプリ2着後、南関東へ移籍。3戦目に重賞・報知グランプリカップを制して岩手へ里帰り。あすなろ賞、みちのく大賞典で2連勝を飾り、岩手トップの座を射止めた。
ところが足元がパンとせず戦列離脱。4ヵ月半の休養を経てようやく復帰する。ラブバレット、エンパイアペガサスが舞台を同じくできるのがマイル=1600m。次走目標・浦和記念に向けて、こちらもいい競馬を見せたいところ。
絆カップをさらに興味倍増させるのが2頭の包囲網。チェリーピッカーは岩手最下級から再出発し、叩かれながら地力も強化。連勝は12でストップしたが、態勢を立て直して3連勝で青藍賞を優勝。重賞初挑戦でタイトルを手にした。
南部杯挑戦は将来のための布石。JRA一線級との戦いが、今後に生かされると陣営は決断した。まだ成長続ける4歳馬。こちらも同期エンパイアペガサスとは初対決となる。
タイセイファントムは崩れないのがセールスポイント。今年のクラスターカップでも1秒差6着にまとめ、以降2戦も1秒差、0秒9差。パンチ力では見劣るが、連下マーク欠かせない。
ヴィグラスムーヴはチェリーピッカーと同様、下級条件からオープンへ出世。15戦13勝2着2回と連対パーフェクトを続けている。ここ2戦の走破タイムは重賞でも勝ち負けレベル。強気の挑戦が見もの。
◎⑬ラブバレット
〇④エンパイアペガサス
▲⑫チェリーピッカー
△⑭タイセイファントム
△⑧ヴィグラスムーヴ
<お奨めの1頭>
4R ノーブルデザイア
このメンバーでは実力上位は明らか。前走3着のうっ憤を晴らす格好の舞台