25日メイン「第15回あすなろ賞」へロッソコルサが登場する。昨年9月、青藍賞優勝以来、8ヶ月ぶりに戦列復帰する。
ロッソコルサは父がデュランダル、母父ティンバーカントリー。年度代表馬ベラミロードの近親でJRA・新潟2歳新馬戦(芝1400m)を快勝。
その後、4戦を使って2012年4月、岩手へ転入。スプリングカップ、七時雨賞と特別2連勝を飾り、岩手ダービー・ダイヤモンドカップへ出走。1番人気に支持されたが、2歳チャンピオン・アスペクトが驚異的な粘りを発揮して2着。
以降も惜敗が続いたが、不来方賞を皮切りにダービーグランプリ、桐花賞と重賞3連勝を飾り、ロックハンドスター、カミノヌヴォーに続いて3年連続で3歳馬が年度代表馬の栄誉を獲得した。
昨年は全国制覇の構想も描いていたが、前年の疲労が取れなかったのか、勝ちきれないレースの連続。ようやく青藍賞を勝ち上がり、秋の重賞路線を歩もうとしたが、体調が芳しくなく思い切って休養。北海道に移動してリフレッシュに専念した。
現在、岩手オープン戦線はナムラタイタンが席巻。他の馬は太刀打ちできないのが現状だが、ロッソコルサが復帰すれば俄然、興味倍増。どこまで回復できたか、予想を抜きにしても楽しみだ。
今回、あすなろ賞には赤松杯、シアンモア記念を圧勝したナムラタイタンはみちのく大賞典へ直行。またもう1頭の注目馬、岩手12戦12勝のコミュニティも前日の平場戦に回り、手薄なメンバーは明らか。ロッソコルサが弾みをつけるのには格好の一戦となった。
ダノンボルケーノは今季4戦3勝2着1回。特別開催のA級戦でコミュニティの2着を確保し、格付け再編成で新年度(4月)からB1へ降格。メンバーにも恵まれて2連勝を飾り、A級復帰戦も快勝。完全に勢いづいた。
ただ、これまでとはメンバーが一変。大幅に強化された上、1800mは気持ち長い印象もあるが、今の充実度をもってすれば突破は十分可能だろう。
ミキノウインクは休み明け初戦こそ7着に終わったが、叩かれて気配アップ。前走・シアンモア記念は得意の盛岡にも替わり、4着に善戦した。しかも今回の舞台・盛岡ダート1800mは3戦3勝ともっとも得意とする条件。牡馬を一蹴するシーンまで。
コスモイフリートは中央ダート3勝・1000万下から南関東4戦を経て転入。岩手初戦はインを突いて3着に突っ込み、前走は中団キープから抜け出しを決めて快勝。上昇一途をたどっている。盛岡は初めてだが、中央3勝のうち2勝は左回り。むしろ歓迎と見るべきだろう。
コウギョウデジタルはシアンモア記念6着だったが、ナムラタイタンの速い流れに追走して見せ場は作った。盛岡は反応が鋭く、4歳馬が着実に成長している。
カミノマーチはマイルがベストだが、転入3戦とも入着を果たした堅実さが身上。3連ものには欠かせない存在となる。
◎(4)ロッソコルサ
○(7)ダノンボルケーノ
▲(6)ミキノウインク
△(9)コスモイフリート
△(10)コウギョウデジタル
△(3)カミノマーチ
<お奨めの1頭>
2R ショウナンガーラ
転入初戦を5馬身差で圧勝。馬格にも恵まれて将来性も確か。追いかけて損はないだろう
今週24日からオーストラリア・タスマニアレーシング所属の西谷泰宏騎手が岩手で騎乗する。騎乗期間は5月24日から7月28日の約2ヶ月間(6開催)。これまでオーストラリアで通算1193戦54勝の成績を残している。
今回、水沢・関本浩司厩舎へ所属。小さい頃、父親に阪神、京都競馬場などへ連れられて競馬観戦するうち、競馬が好きになったという。
その延長線上で帯広畜産大学に入学したが、牛がメインだった志と違ったので一念発起。1年間、バイトでお金を貯めてオーストラリアの競馬学校へ入学。卒業して1年後、調教助手の免許を取得したが、騎乗するうちに騎手を目指したいと思い、ついには夢を実現するに至った。
騎手免許に合格後、ずっとタスマニアレーシングで騎乗していたが、同じオーストラリアの競馬学校出身の藤井勘一郎騎手(現在は釜山で騎乗中)が海外で活躍しているのに触発され、今回の岩手で騎乗する運びとなった。
さっそく初日24日からメイン・新緑賞でシルキーマーチを含め、計6レースで騎乗。まずはどんなレースを披露するか注目してみたい。
C1特別「新緑賞」は盛岡芝1000mが舞台。このレースを皮切りに姫神賞(B2 7月26日)、FM岩手杯(B1 9月22日)、重賞格上げハーベストカップ(オープン 10月12日)と王道を歩み、交流重賞・OROターフスプリント(10月25日)まで芝1000m戦線を一つ一つ登り詰める可能性があり、目が離せない一戦と言える。
その最有力候補はエスカーダ。中央芝1200mで3勝マーク。2歳時に朝日杯FSにも駒を進めた(10着)実績がある。
2012年3月以降、白星から遠ざかっていたためC1へ編入。準オープンに在籍した馬がこの格付けは恵まれすぎた。しかも芝1000mなら全能力を発揮できる舞台。幸先のいいスタートを切ること必至だ。
単不動。相手筆頭にソヴリンを指名する。一昨年、芝1000mのB2特別・姫神賞を豪快にまくって快勝。適性の高さを誇示した。
今季休み明け初戦のC1特別・大屋梅賞で2着に善戦し、前走も3着確保。例年以上に順調なシーズン入りを果たしたのが心強い。
エーシンホーマーは前走、ダート1000mで9着に終わったが、出遅れを喫して自分の競馬ができなかったのが敗因。中央1勝をダート1200mでマークし、短距離適性は間違いなくある。
ネックは芝レースの経験がないこと。未知数の部分が多いが、絶好の1枠を引き当てたのは見逃せない。好スタートを決めれば好勝負に持ち込める。
シルキーマーチは岩手3戦とも大敗だったが、中央時代は芝1600m以下で2着3回3着3回。芝に替わって反応が一変の可能性がある。コンビを組むのは冒頭にも記したオーストラリアン・ジョッキー西谷泰宏騎手。
テンプトミーノットも岩手2戦とも9着だが、小倉芝1200mで3着。走破タイム1分7秒8が不気味。あとは1000mベスト、パッシートジビッボも押さえが必要。
◎(5)エスカーダ
○(10)ソヴリン
▲(1)エーシンホーマー
△(2)シルキーマーチ
△(6)テンプトミーノット
△(8)パッシートジビッボ
<お奨めの1頭>
11R コミュニティ
翌日25日メインの重賞・あすなろ賞へ出走していても首位疑いなし。岩手入り後、12戦12勝ととどまるところを知らない。連勝をどこまで伸ばすか楽しみ
今回の前振りは、次週・24日から期間限定騎乗を行う西谷泰宏騎手のことを紹介します。
西谷騎手はオーストラリア・タスマニア地区で騎乗している日本人ジョッキーです。福岡県出身の32歳。2007年に見習い騎手のライセンスを取得、その後2011年にフルライセンスを取って、ここまでの通算成績は1193戦54勝(2014年3月まで)となっています。
オーストラリアで騎乗する騎手が岩手で期間限定騎乗するのは昨年の太田陽子騎手に続いて2人目。「オーストラリアでデビューした日本人騎手」で括ると菅原俊吏騎手もそうですから、通算3人目という事になりますね。
先の5月13日に日本の免許を取得、その足で水沢入りしていて、既に調教にも騎乗しているとの事。
西谷騎手は「昨年の太田騎手が大活躍していたので、その後に来るのはちょっと気が引けますね(笑)。乗せていただけるレースを一つ一つ大事に乗っていきたいと思っています」と語っておりました。
確かに昨年の太田騎手は時期的な部分でも恵まれ、"出来過ぎ"の面がありました。それと比べてどうこう・・・というわけにはいかないでしょう。ここは西谷騎手の戦い方で、西谷騎手らしい結果につなげてほしいですね。
●10Rの買い目
馬単(8)=(4)、(8)=(2)、(8)=(3)、(8)=(12)、
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18日メイン「第19回はまなす賞」から今季の盛岡芝レースがスタートする。毎年、この3歳重賞から始まり、盛岡競馬も本格的なシーズンに突入したなと思う。この季節感は非常に重要。競馬人のカレンダーはレースとセットになっている。
たとえばだが、いまだに京都新聞杯は菊花賞トライアルとインプットされ、なかなか拭うことができない。オールドファンに結構多いと思う。いずれは馴染むだろうが、修正するのに時間がかかる。頭もだんだん固くなっているとは思うのだが。
本題に戻る。芝の現状報告から入りたい。昨年もそうだったが、今年も岩手は寒さが厳しかった。一度、冬が終わったと思ったらまた到来した-の繰り返しだった。
いいか悪いかは別にして雪が少なかった。これが芝の生育に大事なのだが、少なかった上に朝晩の寒さが長く続き、例年以上に成長が遅かった。
盛岡競馬は5月のゴールデンウィークから始まったが、その時点ではとても芝競走をできる状態ではなかった。本当にできるか心配だったが、2週間が過ぎた今、ようやく緑の色が濃くなり、特に晴天のときは目にも鮮やか。
ダートコースとターフコースのコントラストは画面越しにでもはっきり分かりますので、ご覧になってください。今年はさらに芝競走を拡充する予定だという。
はまなす賞は芝実績組と新興勢力との戦いが焦点となった。実績組の代表格はターントゥタイド。昨年、牡馬相手の重賞・若鮎賞を制し、盛岡芝4戦3勝。一度3着に敗れたが、テシオ杯ジュニアグランプリでプレイアンドリアルに破れた一戦。
釈迦に説法だろうが、ジュニアグランプリを6馬身差で圧勝したプレイアンドリアルは東京スポーツ杯2歳ステークスに駒を進めて後の皐月賞馬イスラボニータの2着惜敗。
朝日杯FSは折り合いを欠いて7着に終わったが、京成杯を完勝。先日、日本ダービーを見送ると発表があり、残念でならなかったが、そのプレイアンドリアル相手ではターントゥタイド3着も仕方なしだった。
今季はあやめ賞から留守杯日高賞と牝馬路線と歩み5、2着。着実に良化をとげ、予定どおり芝・はまなす賞へエントリー。理想的なステップを歩んできた。
しかし、以上のことを十二分に承知の上で本命をコスモリリパットにした。中央未勝利から今年4月に転入。ダートは未経験だったが、パーフェクト内容で3戦3勝。スケールの大きさに誰もが舌を巻いた。
阪神芝1200mの2歳新馬戦で4着を確保するなど芝適性は全く問題なし。ネックは1周1400mの小回り盛岡芝への対応。不安点はその一点に尽きるが、絶対能力で克服できると判断した。
ジャイアントスターもこのはまなす賞が当面の目標。ダートもソコソコにこなすが、盛岡芝は3戦2勝。1600mは長い印象もあるが、一つ年齢を重ねて成長も確かなはず。
リュウノテイオーは南関東から再転入。5戦して5着1回が最高だったが、岩手在籍時も活躍の舞台は芝。4戦2勝2着1回の成績に加え、盛岡芝1600mでターントゥタイドと1着を分け合った。3月以来とレース間隔は開いたが、適性は引けを取らない。
フラッシュモブは切れる末脚を武器にあやめ賞2着、留守杯日高賞4着。そして牡馬相手のやまびこ賞でも3着に健闘した。芝は未経験だが、脚質的には歓迎。新たな能力が引き出させるか注目。
ヴォラータはデビュー2戦目の函館芝1200m戦を5馬身差で圧勝。パワーの要るダートに手こずっているが、芝で一変の可能性がある。
◎(4)コスモリリパット
○(6)ターントゥタイド
▲(10)ジャイアントスター
△(3)リュウノテイオー
△(8)フラッシュモブ
△(11)ヴォラータ
<お奨めの1頭>
6R セレクトジャパン
岩手3戦2勝2着1回と上々の滑り出し。距離延長されたが、大井1400m1勝ならむしろ歓迎だろう
先週11日、盛岡ダート1600mを舞台に行われた地方競馬全国交流「第39回シアンモア記念」は、単勝元返しの圧倒的1番人気に応え、ナムラタイタンが圧勝した。
エバーオンワードが出走を取り消して10頭立てだったが、交流重賞で牝馬が5頭も出走。非常に珍しいケースだったが、ナムラタイタンの『馬っ気』が疼いた。
装鞍所でナムラタイタンが牝馬を見かけると『ブヒヒ』とひと鳴き。コンビを組む坂口裕一騎手が「馬っ気が強い」と言っていたが、それをはっきり出していた。
気に入った相手は、どうやらコウギョウデジタル。逃げ馬が不在でナムラタイタンが先手を取ったが、その後ろをコウギョウデジタルが追走。
3、4コーナーで坂口騎手がムチを入れていたのは手前を替えたり、後ろを気にしていたからだと言う。それで2着トウホクビジンに2秒2もの大差をつけてゴールするのだから、集中して走ったらどれぐらい強いのか。
今後の予定はみちのく大賞典、マーキュリーカップ。特にマーキュリーCはかつてのライバルと走るだろうから、遊び遊びではやはり勝てない。今後の動向から目が離せなくなった。
17日(土)メインはB1級三組・B2級一組「JBCイヤー イソトマレース」(盛岡ダート1600m)、12頭立て。
主軸はシャーク。昨年、B1で3勝2着6回。宿敵コパノツイテルが立ちはだかり、勝ち運に恵まれなかったが、抜群の安定感。今季も初戦こそ5着だったが、2戦連続3着。
次第に調子を上げ、前走はB2へ降格。2番手キープから4角先頭の強いレースで完勝した。走破タイム1分40秒6も優秀。B1馬が58キロを背負うのに対し、56キロの負担重量も勝利を後押しする。
マイネルレーサーも堅実さが身上。相変わらず勝ち味の遅さがつきまとうが、強豪がそろった石桜杯で3着。差し馬に不利の馬場で直線台頭した。58キロが微妙だが、地力上位は明らか。
ルタドールはJRA2歳新馬戦でタイム差なし2着。転入2戦目から圧巻の2連勝をマークした。その後は出遅れグセを繰り返し、成績安定しなくなったのが気がかりだが、実戦を叩かれながら良化顕著。大外に入ったのもスタート難を抱えているルタドールには好材料となる。
コウズシャインは福島ダート1700m1勝。500万下からの転入でB1は厳しい印象もあったが、次第に流れにも慣れて前走2着。通用のメドが十分立った。
イマジンジョンはメイカップで1番人気に支持されたが、伸びを欠いて5着。終始、外目を回されたのも痛かったし、1800mも長かった。実績のあるマイルで反撃を期待する。
ビーナスジュエリーは目下2連勝中と波に乗っている。メンバーは大幅に強化されたが、54キロの軽ハンデに恵まれたのは見逃せない。
◎(6)シャーク
○(4)マイネルレーサー
▲(12)ルタドール
△(1)コウズシャイン
△(5)イマジンジョン
△(7)ビーナスジュエリー
<お奨めの1頭>
6R クリノグランデ
7ヶ月ぶりの実戦を2着にまとめて地力の高さを証明。ひと叩きされた今度は首位を奪取する