さあ皆さん、宝塚記念の結果はいかがでしたか?
私は・・・って、あ〜、G1のネタは外してしまうのでやめようやめようと思うんですが、どうしても書いてしまう・・・。まあしかし、G1ですからね。気になるんですよね。
今回私は、ディープインパクトに逆らわない事にしました。今まではさんざん逆らって、2・3着のワイド狙いばかりしていたんですが、今度ばかりは黙ってディープから馬券を買いました。穴狙いに行きたいけど、今回はお手上げ。処置なし。せめて相手は穴っぽいところをと、距離が微妙なのを承知でダイワメジャーにしました。
あ、念のため申しておきますと、このコーナーの原稿を書いているのは土曜日の夜。ですので、私はまだ“明日のレース”をあれこれと考えているところです。これを読んでいる皆さんにはもう結果が分かっているでしょうから、これを読みつつ「何でダイワメジャーなんだよ、けっ!」とか、「また外れてるよ。けっ!」とか思っていらっしゃるやもしれません。が、そこは広い心でご覧になって頂ければ、と。
いや、自分でも弱気だなと思うんですけど、今回はねえ。消去法で考えてしまう時って、案外、予想外のことが起こりやすいと思うのですが・・・。
前日の3歳牝馬特別・あやめ賞に続いて25日のメインは3歳馬による1900m戦「第32回サマーカップ」。このレースは8月6日、3歳重賞「第38回不来方(こずかた)賞」から9月18日、G?「第21回ダービーグランプリ」へと続く、いわば岩手のクラシックロード。これまで戦いの場は1600m以下だったが、今回はいきなり水沢1900mが舞台。出走全馬は未知の距離を経験することになる。
水沢1900mのスターティングゲートは向正面の中ほどで、枠順の有利不利はあまりない。まぁ今回の場合、たとえそれがあったとしてもオウシュウクラウンの首位は動かし難い。里帰り3戦目となった前走・岩手ダービー ダイヤモンドカップでは圧倒的な1番人気に支持され、2番手追走から4角先頭に立ち、あとは後続を突き放す横綱相撲を披露。道中、掛かりっぱなしだったが、それを何ら問題にしなかった。
ネックとなるのは、やはり初の1900mの距離だが、父がジェイドロバリーで近親にフランスダービー馬オールドヴィックがおり、血統的には2000mでも不安はない。前走、カリカリしたところをパドック、返し馬でも出していたが、今回は水沢輸送にも慣れると思いたい。それでもパドックの気配には一応、注意を払いたい。
(写真はダイヤモンドカップ、ゴール。優勝オウシュウクラウン)
対抗筆頭格はテンショウボスだろう。オウシュウクラウンと一緒に走ったダイヤモンドカップは牝馬サイレントエクセルに先着を許して3着。しかしこれは「勝ちに行った分、末が甘くなった」と阿部騎手がコメントしたように納得の結果。
テンショウボスは短い距離もソコソコこなすが、父がティンバーカントリーであれば1800〜2000mがベスト。それはアドマイヤドン、そしてムガムチュウの2頭のダートG?ホースでも裏付けているし、自身が500キロを優に越すパワータイプ。
付け加えるなら前走ダイヤモンドカップはやまびこ賞時からプラス11キロで出走。地元競馬を考えればプラス体重は当然だが、それでも若干、腹回りが太めに映っていた。体がキッチリ絞れればオウシュウクラウン逆転の目もあるかもしれない。
ダンディキングはダイヤモンドカップ6着で評価ダウン止むなしだが、スタートダッシュがひと息で外からダンストーンアレスに被せられたのが痛かった。それで戦意喪失したとも解釈でき、気性などを考えればやはり逃げがベストの戦法。幸い、今回は絶好の2番枠も引き当て、1900mならスローの流れになるのはまず間違いない。血統的に父がニホンピロウイナー産駒ダンディキング、母も快速馬ミスハクギン、母父がトライバルセンプー とスピード色が強いが、気分良く逃げれば距離もこなすはず。いずれ主導権を握るのは確実だ。
ブラックショコラはダイヤモンドカップを自重してここに臨んできた。デビュー以来、中央遠征の1戦を除いてはすべて3着以上にまとめ、芝ダート兼用の器用なタイプ。父がブラックホークならマイルまでが守備範囲だろうが、レース運びが実に巧み。ダンディキング、オウシュウクラウンの動き次第だろうが、ハイペースなら持ち味の瞬発力が生きる可能性もある。
以上4頭の戦いが濃厚だが、他ではメイセイオペラ産駒ウエストサンオペラを穴で押さえたいところか。
3連単は11を1着固定に7、2折り返し、押さえに10、4
馬複は7−11、2−11、10−11、4−11
<お奨めの1頭>
8レース アポインテッドラブ
岩手転入後<4.2.1.0>と安定度抜群。しかも今シーズンは3戦3勝と負け知らずだ
“Mr. PINK”こと内田利雄騎手が、今週24日から8月15日の約2ヶ月間にわたって岩手で騎乗する。早速22日、騎乗前の内田騎手に抱負を聞いてみた。「昨年は馬にもレースからも離れていたので、体が元に戻るまでに時間がかかりましたが、今回はその点にかんしてはまったく問題ありません。ただ、あの時は廃業寸前の崖っぷちでしたが、今回は気迫不足の感じがします。もう少し気を引き締めなければな、と思っています」
騎乗初日となる24日は第7レース、マイネパトリシアを皮切りに8、9、11レースの4鞍を予定しており、また華麗なプレーと“百万ドルの流し目”でファンを魅了して欲しい。
その24日のメインは3歳牝馬による特別「第32回あやめ賞」(水沢ダート1600m)。このレースは7月22日、第7回ひなげし賞(盛岡ダート1800m)と並ぶ3歳牝馬全国交流重賞「第20回ひまわり賞」(8月20日、水沢ダート1900m)の地元トライアル戦。
(写真は日高賞 優勝サイレントエクセル)
主軸はサイレントエクセルで断然だろう。シーズン入り直前に順調さを欠いて菜の花賞を自重。ぶっつけで重賞・留守杯日高賞に臨み、スタートで出遅れながらも早め先頭に立ったゴールデンパンジーをゴール前でキッチリ差し切って快勝。白菊賞に続く牝馬重賞2勝目をマークし、牝馬では役者の違いを見せつけた。
ただ気になったのは休み明けだったにもかかわらず、マイナス9キロでの出走。見た目にも馬体が寂しく映った。その影響は続く5月13日、特別・やまびこ賞に出て、さらにマイナス9キロ減って436キロ。盛岡への輸送があったにせよ、2歳時に比べると20キロ以上も減っているのには驚いた。それでもテンショウボスとのマッチレースに持ち込み、2着を死守し、改めて底力の高さに感服した。
しかし前回・ダイヤモンドカップでは地元水沢の競馬で輸送もなかったこともあって、442キロまで回復。実際、装鞍所でサイレントエクセルをゼッケンなし(裸馬)で見たのだが、馬体の張りが見違えるほど良くなっていた。それがレースにも直結。好スタートから好位を追走し、オウシュウクラウンにはかなわなかったが、テンショウボスとの競り合いを制して2着を確保。これで本来の姿に戻ったとファンにアピールした。
レース後のインタビューでも「勝った馬が強すぎたが、この馬のレースはできた。牝馬同士なら絶対負けない」と板垣騎手が断言。サイレントエクセル復活の手応えを十分感じ取ったようだ。しかも今回は全馬53キロの別定戦で、これまでの実績を考えれば裸同然の負担重量。よほどのことがない限り、負けることはないだろう。
そうなると軸は確定、相手捜しの一戦となった。その一番手にゴールデンパンジーを指名する。シーズン初戦の牝馬特別・菜の花賞を快勝し、重賞・日高賞は前記サイレントエクセルに0・1秒差2着に惜敗。それでも3角先頭の積極的なレース運びを見せ、ゴール直前まで粘った。
続く2戦、牡馬に混じった特別・やまびこ賞は4着、重賞・ダイヤモンドカップは5着と牡牝馬との差が出た格好となったが、今回は牝馬同士の戦い。メンバー的にも2着は譲れないところだ。
ここにきてキヨシンピュアが急成長を遂げている。日高賞、やまびこ賞と連続5着にまとめ、前走は平場A2戦とはいえ、2番手抜け出しを決めて快勝。パワフルビクトリに0・6秒差をつける横綱相撲を見せつけた。父がパラダイスクリークなら奥手血統だし、何と言っても牡馬顔負け500キロ前後の雄大な馬格が魅力だ。
パワフルビクトリもようやく立ち直り気配をうかがわせている。一時、減っていた馬体重も前走・ダイヤモンドカップでは440キロ台まで回復した。元々、芦毛で見映えのするタイプではないのだが、それにしてもシーズン当初は冬毛が残って、馬体の張りもひと息だった。しかし叩かれながら徐々に馬体も回復し、ここ2戦はレース内容もグーンと良化した。決め手勝負になればサイレントエクセルと同等の破壊力を秘めている。
3連単は8を1着固定に2、3着5、9、6流しで決め打ち
馬複は5−8、8−9、6−8の3点勝負
<お奨めの1頭>
9レース ツルガオカケッセン
内田利雄騎手、よろしゅう頼まっせ!
中央競馬の勝負服は馬主を表すが、地方競馬の勝負服は騎手固定、という話題を以前ここで取り上げました。そのかわりという訳ではないのですが、出走馬が装着するメンコのデザインには様々なものがあり、厩舎や厩務員さんのこだわりが感じられることもあります。
よくあるのは騎手の勝負服とおそろいのメンコ。みなさんに一番おなじみなのは、トニージェントが装着していた白地に赤たすきのメンコではないでしょうか。トニージェントの主戦・村上忍騎手の勝負服と同じデザインのこのメンコは、彼が出走する際にはほとんど装着していました。また、小林俊彦騎手や菊地康朗騎手らの騎乗馬も、よく勝負服デザインのメンコを使っていますね。
他にもブルーオスカーやかつてのメイセイオペラのように馬名が刺繍された専用メンコや、子供たちが喜びそうなキャラクター入りのメンコ(厩務員さんが作っているとの噂)などもみかけます。
しかし最もよく目にするのは、黒字に赤のラインが入ったメンコでしょう。あの渋いデザインは濃いめの鹿毛馬が装着するとよく似合います。このメンコは櫻田勝男厩舎所属の出走馬のうち、スズカミシルらブリンカー装着馬以外にほぼ例外なく使われています。以前、先生に「何か由来とかいわれがあるのですか?」と聞いてみたら、「揃っていた方がカッコイイんだよ」というシンプルなお返事でした。多くは語らない櫻田勝男先生ですが、実は調教や厩舎内で使う馬服にも桜の花びらに「勝」のマークを入れたオリジナルのものがあり、なかなかオシャレな厩舎なのです。そういえば所属騎手の佐々木忍騎手も、ヒョウ柄の鞍を愛用していますね。
馬の顔というものは人間の目ではなかなか区別が難しく、よほど目の肥えた人でないと、出馬表などもなくただ見ただけで馬を特定するのは困難です。メンコや、あるいはその他にも鬣(たてがみ)の編み込み、飾りなどトレードマークを持っていれば馬が判りやすく、親しみが湧いてファンになるきっかけともなるのではないでしょうか。
(文・写真/佐藤到)
1着 タイキシェンロン
「先に行きたい馬が多かったので、出たなりのポジションで構わなかった」(菅原勲騎手)とレース後、コメントしたとおり無理せず中団8番手を追走。3コーナーでペースが上がり、うまく外に出してからニッショウウララを射程圏内に入れる。ゴール前は3頭の叩き合いとなったが、最後は貫禄の差で2頭の猛追を退ける。「向正面でスッと反応したので楽かなと思ったが、2頭も渋太く粘った」(菅原勲騎手)。
これで水沢1400m5戦4勝3着1回とし、本番・栗駒賞へと臨む。今季は3戦連続で2着だったが、待望の白星をあげ、地元大将格として他県勢の強豪を迎え撃つことになる。得意の水沢なら好勝負になるだろう。
2着 ベルモントシーザー
1枠に入り、外からトキオパーフェクト、デュークファースト、グローリサンディが先陣を切ったため、5番手インに控える。道中もずっとインで囲まれたため、なかなか外に出せなかったが、4コーナーで内がポッカリ開いたところを突き抜ける。岩手3戦は1800mを2度、前走2000mからいきなり1400mの競馬。その影響でダッシュがつかず道中も苦しんだが、最内を突いて2着を死守。最後まで気力が薄れなかったのはさすがだ。「1枠がきつかった。せめて4、5番枠だったら、もう少し楽に競馬ができたのでは」(阿部騎手)
3着 ニッショウウララ
前半、3頭が競り合うのを見て大外4番手を進む。道中の手ごたえもすばらしく、4コーナー手前で早くも先頭。最後の最後で力尽きたが、今季の充実度を前面に積極的なレース運びをし、見せ場も十分に作った。「水沢でもこの競馬で持つから今年は一味違う。盛岡だったら勝てたかも」(村松学騎手)
4着 オリエントボス
中団6番手を進み、直線もマズマズの伸びを見せて4着。ただ、上位3頭とは3馬身離された。これはキャリアの差とも言え、今後、レースを使っていけばペースにも慣れるのではないか。1400mから1600mが合いそうだ。
5着 トキオパーフェクト
果敢に逃げたが、2頭に絡まれて直線一杯。やはり年齢的な衰えは隠せないが、それでも電光掲示板に載るのだから、距離適性の高さは見せた。
6着 ハヤブサ
後方3番手待機策から3コーナーで徐々に進出。4コーナーで一瞬見せ場を作り、復活の兆候があったと解釈。