次開催の12月30日に実施される2歳重賞・ヤングチャンピオンシップの予選である産地別の特別戦(上位2頭に出走権)が5日の南北海道産駒特別で終了。この開催には2歳の重賞・特別戦がなく、久しぶりにすべてのレースが賞金順での編成となっています。前週に行われた2歳A級-2組は、十勝産駒3着馬が1着、釧路産駒3着馬が2着でした。19日(日)第8レースの2歳A級-1組には、釧路産駒と南北海道産駒の各1、2着馬、北見産駒の1着馬、十勝産駒の2着馬が出走予定。本番を2週後に控えての戦いに注目です。
なお次週から年明けまでは変則日程での実施。次回は12月24日(金)からの3日間開催となります。
【第18回開催4日目】
12月18日(土)のメイン第11レースは、冬月特別(B1級-1組・19:25発走予定)。
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出走10頭中5頭が3走以内にB2から昇級しており経験を積みたい馬も多いメンバー構成。ここ3開催のB1級-1組特別戦を皆勤だった4頭が実績上位といえます。
なかでも◎リュウセイペガサスに注目です。B2級時代の終盤2戦ではB1級混合の特別戦を使われ、2、3着。5走前の寒露特別を制したギンジは、12月4日のA2級-1組特別戦も勝利するまで出世しており、同馬と互角の伸び脚でコンマ5秒差の2着同着は評価できます。この走りを考えれば、昇級初戦だった3走前の暑寒別岳特別(11月8日)3着、北海道競馬記者クラブ特別(11月22日)5着、羊蹄山特別(12月6日)3着と、いきなり通用したのもうなずけるところ。北海道競馬記者クラブ特別のみ12秒6差とやや離されましたが、経験がない4.7%の超軽馬場で、勝ったのは40キロ減がある3歳牝馬ミソギホマレ。押していった同馬に加え、逃げるアアモンドキーマンもいて、ペースに戸惑いがあったかもしれません。前回の羊蹄山特別1、2着馬が昇級により抜けた今回はチャンスをモノにしたいところでしょう。
○コウテイは、近3走の1組特別戦が7、2、4着。1分35秒台での決着となった北海道競馬記者クラブ特別が2着ともっとも着順が高く、3走のうち勝ち時計がもっとも遅かった暑寒別岳特別が7着と、スピード能力に長けているようです。となると気になるのは当日の天気と馬場状態といえるかもしれません。
▲アアモンドキーマンは、前述のとおり3走すべて逃げて4、3、5着です。雨馬場の北海道競馬記者クラブ特別でも障害下でさほど息を入れなくてもひと腰で越えている巧者。2着コウテイにはゴール線上でされましたが、着差はわずかコンマ4秒でした。羊蹄山特別は後続に早めに並ばれる展開が向かなかったもので仕方なし。しかしその1、2着馬がおらず、巻き返しが期待できます。
△アバシリサクラは、ミソギホマレと同じ3歳牝馬で、展開のカギを握る存在になりそう。今回がB1昇級初戦ですが特別で、しかも初の負担重量に加え賞金ハンデ5キロ増と条件は厳しくなります。しかし3歳戦を挟みながらの自己条件はB3級、B2級と2連勝中の勢いにかけてみる価値はあります。
【第18回開催5日目】
12月19日(日)のメイン第11レースには、師走特別(オープン-2組混合・19:25発走予定)が行われます。
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今季の収得賞金が少ないオープン馬と、A1級馬の対戦です。前開催の重賞・ドリームエイジカップは各世代通算収得賞金順の上位2頭しか出走できない選抜戦。8歳以上(10歳)シンザンボーイが、5歳メムロボブサップとの残り30メートルから続いた一騎打ちを制しています。
注目は◎インビクタです。5歳の賞金順3番手でドリームエイジカップには出走ならず、知床賞(オープン混合)を使われて3着。障害をほぼ同時に降りたカネゾウとびっしり叩き合うと、ウンカイタイショウ(今回は不在)も加わっての激闘の末、1着カネゾウとコンマ7秒の惜敗でした。そのカネゾウが今開催からオープンに昇級したことで、同じ負担重量になるのは有利といえます。今回は前走と同条件でも、ドリームエイジカップ組が加わって相手が強くなるだけに、お手並み拝見といったところです。
ドリームエイジカップからは、1着シンザンボーイと、接戦の3着争いを演じた4頭のうち4着マツカゼウンカイ、6着キョウエイリュウの計3頭が参戦しています。
相手筆頭は○シンザンボーイでしょう。今季初戦は8月。比較的相性がいい秋冬のレースに少ない賞金ハンデで臨めることもあり、前走で19年11月の北見記念以来となる重賞制覇を果たしています。今回は今季はじめて賞金ハンデを課されますが、このメンバーでの10キロなら問題にしないはず。インビクタとは今季の特別戦では11月の能取湖特別(オープン混合)で戦って4秒5差先着。ただし今回は同じハンデでの争いとなります。
▲マツカゼウンカイは、夏場、障害に苦しみましたが、前走では760キロをひと腰で上げており、もう心配ないでしょう。6月の北斗賞2着の実績を考えれば、賞金ハンデ5キロは恵まれています。
△ゴールデンフウジンは、6着だった知床賞のように障害を大事に乗っての末脚勝負がベターなのでしょう。ただ能取湖特別では、シンザンボーイとウンカイタイショウを差し切っているように、ハマるシーンは考えておきたいところ。
【第18回開催6日目】
12月20日(月)のメイン第11レースは、おおいぬ座特別(A2級-1組・19:25発走予定)。前開催の1組特別・五稜郭特別を制したギンジが出走を回避。9頭立てで争われます。
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出走馬9頭のうち、5頭は最近2走が11月13日の十勝岳特別、12月4日の五稜郭特別を使われており、ともに4着だった◎ハマノダイマオーに注目です。五稜郭特別は、逃げたギンジと障害を2番手で降りた牝馬アバシリルビーが1、2着。軽量の4歳馬に先に障害を越されては、五稜郭特別を逃げ切っていた6歳馬オレワチャンピオンや、この馬にとっては展開が厳しかったはず。勝ち時計は五稜郭特別より16秒6も速く、それでも5秒5差と崩れなかったのは評価できます。減量ある3、4歳馬は2走前(3頭)、前走(5頭)と比べて今回は2頭と少なく、ギンジとアバシリルビーも不在。引き続き中枠に入ったことで再びテンから動いていく競馬を試みれば、残り目がありそうです。
○オレワチャンピオンの十勝岳特別での勝ち時計は1分51秒0。ギンジがA2昇級後初の特別戦だったこともあってか、労せずに逃げ切っています。渡来心路騎手は十勝岳特別が初騎乗で結果を出し、3走続けてのコンビ。2走前以上に戦いやすいメンバー構成といえる今回は巻き返しが期待できます。
▲フレイムゴールドは、特別挑戦は8月の中日スポーツ賞(8着)以来と久々。とはいえ、4走前の2組平場戦を勝利し、ここ2走はともに3着と好走。五稜郭特別の上位馬が不在だけにチャンスはあります。
4歳の△コウシュハボブは、昇級初戦の十勝岳特別が6着、五稜郭特別7着と、着順は大きく変わりませんが、前走はスピードに乗れず見せ場なし。2走前は障害を2番手で降り、5頭による3着争いを演じていたことから、若馬のライバルが少ないここは減量を生かせるでしょう。