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3/3イレネー記念回顧

メムロボブサップが3歳馬の頂点に!

 3日(日)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。ナナカマド以来となる重賞2勝目を挙げ、現3歳世代の頂点に君臨しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ハイトップフーガ 84.3
  2.ジェイカトレア 24.6
  3.ギンノダイマオー 3.6
  4.ジェイエース 5.4
  5.アオノゴッド 102.0
  6.エースモリウチ 83.0
  7.インビクタ 70.7
  8.アオノブラック 8.9
  9.サクラドリーマー 3.9
 10.メムロボブサップ 2.9

 上位人気馬のオッズは拮抗しましたが、1番人気はナナカマド賞馬のメムロボブサップ。ナナカマド賞とヤングチャンピオンシップでともに2着のギンノダイマオー、目下5連続連対中のサクラドリーマーと続き、以下ジェイエース、アオノブラックと、5頭が単勝ひと桁台のオッズとなりました。力関係がまだはっきりとしていない3歳のこの時期だけに、割れた戦前予想となりました。

 馬場水分は1.0%、全馬未知の690キロ(牝馬670キロ)だけに、道中はゆったりとしたペース。わずかにインビクタが先行し、エースモリウチ、ギンノダイマオーが追走。さらにメムロボブサップ、アオノブラックあたりも前々で運びます。ただ、各馬とも慎重に進んだことで隊列は大きく崩れず、接近した状態で第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、最初に仕掛けたのはインビクタ。続けてジェイカトレアも動き、ギンノダイマオーも登坂を開始します。なかでも抜群のかかりを見せたのはギンノダイマオーで、ひと腰で障害を突破。じっくりためていたメムロボブサップもひと腰でクリアし、以下アオノブラック、インビクタ、ジェイエースなど、続々と最後の平坦路へ向かいました。
 障害後に勢いよく脚を伸ばしたのはメムロボブサップ。ギンノダイマオーとの差を一気に詰め、残り20メートル付近で並ぶ間もなく先頭に立ちます。そして、ギンノダイマオーが残り10メートル付近で脚を止めて勝負あり。最後までしっかり歩ききったメムロボブサップが、世代チャンプに輝きました。5秒3差の2着にギンノダイマオーが入り、さらに9秒5差の3着にはアオノブラックが入線しました。

 障害下でじっくりためたのが功を奏し、抜群の末脚を発揮したメムロボブサップ。14年前のこのレースで1番人気ながら6着に敗れた父ナリタボブサップの雪辱を、見事に果たしました。落ち着き払った阿部武臣騎手の手綱さばきも、さすがといったところ。今後もこのコンビに要注目です。
 ギンノダイマオーはしまいに甘くなり、ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップに続く3度目の重賞2着。ただ、切れのある登坂には目をみはるものがあり、今後の成長や馬場次第で、タイトル奪取のチャンスも十分です。
 近況がひと息だったアオノブラックが、復調を示す3着。やはりこの世代では地力上位の存在で、今後も重賞戦線を沸かせてくれるに違いありません。

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阿部武臣騎手「全頭が初めて背負う重量で、この馬にとって未知の世界でしたが、イレネー記念に焦点を合わせて調教し、馬の調子も良かったので、あとは馬を信じて騎乗するだけでした。先行力のある馬ですが、道中は重量が重いぶん、ゆっくりと息を多く入れながら、どこまでもってくれるかと思い騎乗しました。最後はすばらしい脚を使ってくれました。ゆくゆくは、ばんえい記念に出走できるような馬に成長してほしいと思っています」

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