第45代ばんえいダービー馬はマルミゴウカイ!
25日(日)は重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のマルミゴウカイが優勝。ばんえい大賞典に続く重賞勝ちを収めて3歳二冠を達成し、この世代の頂点に君臨しました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.アアモンドヒューマ 31.3
2.プレザントウェー 10.6
3.ホクトノホシ 33.8
4.フウジンライデン 23.8
5.アラワシキング 78.4
6.マルミゴウカイ 2.6
7.ツルイテンリュウ 6.4
8.キタノリュウキ 15.5
9.ホクショウディープ 2.2
2歳時から素質の高さを示し、9月に戦線復帰後も安定したレースを見せているホクショウディープが1番人気。ばんえい大賞典馬で、菊花賞でも2着に食い込んだマルミゴウカイも差のないオッズで続き、一騎打ちの様相となりました。とはいえ、ばんえい菊花賞を制したツルイテンリュウも争覇圏内といった戦前評価。頂上決戦を制すのはどの馬か――。馬場水分2.3%のなか、決戦の火ぶたが切られました。
第1障害こそ各馬まとまって越えたものの、中間点が近づくにつれてホクショウディープが先行態勢。これをマルミゴウカイとツルイテンリュウが追いかけ、淀みない流れ。障害下にはツルイテンリュウ、ホクショウディープ、マルミゴウカイの順で到達し、三つどもえの展開で勝負どころを迎えました。
全馬が到達するのを待たず、ホクショウディープが登坂を開始。続いてマルミゴウカイ、ツルイテンリュウが動き、キタノリュウキも仕掛けます。なかでも切れのある登坂を見せたのはマルミゴウカイで、他馬に先んじて荷物を天板に曳き上げ、難関を突破しました。しかし、ホクショウディープも差なくクリアし、ツルイテンリュウ、キタノリュウキもこの一角。実績のある4頭が抜け出し、最後の我慢比べに駒を進めました。
先頭を行くマルミゴウカイの脚いろは軽快で、ホクショウディープも同様の歩みを見せます。苦しくなったのはキタノリュウキで、ツルイテンリュウも置かれ加減。徐々にホクショウディープも苦しくなり、残り10メートルでの脚いろの差は歴然。マルミゴウカイはリズム良く歩き続け、結果7秒4差をつけて第45代ばんえいダービー馬に君臨しました。懸命に食い下がったホクショウディープでしたが、最後は及ばず2着。激しくなった3着争いは、ツルイテンリュウが気力を振り絞って先着。キタノリュウキが同タイムの4着となりました。
マルミゴウカイはこれで3歳三冠を1、2、1着。4歳馬が相手のはまなす賞でも2着に食い込んでおり、世代を代表する存在となりました。余力を感じさせたゴール前からも期待は高まるばかりで、今後の世代限定重賞はもちろん、年長馬相手の重賞でも好勝負できそうです。
ばんえい菊花賞3着のホクショウディープが、一歩前進して2着。これで復帰後は【2・2・4・0】と、抜群の安定感を見せています。着実に復調しているのも明らかで、今後も存在感を示してくれることでしょう。
ツルイテンリュウは最後の決め手勝負に屈した印象もありますが、キタノリュウキの猛追をしのぎ切ったあたりは実力の証明。馬場や展開次第で、チャンスが巡ってきそうです。
藤本匠騎手「前走のA2クラスで715キロのソリを曳いたときに良い具合だと感じたし、このレースまで結構乗り込んで攻め馬ができたので、仕上がりは完璧でした。ばんえい大賞典の後に出た重賞は2着が2回続きましたが、ダービーというBG1レースを勝てて良かったです。障害を降りてからは必ず良い脚を使ってくれると信じていたので、障害をうまくまとめてゴール前で末脚を伸ばしてくれた時に勝利を確信しました。馬が徐々に成長してきているのが、レースに表れています」