ブラックパール悲願の重賞初制覇!
27日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のブラックパールが優勝。これまで重賞で2着3回と苦杯をなめてきた同馬が、悲願の重賞初制覇を果たしました。
馬場水分は3.6%と若干力の要る馬場状態。道中はダイリンビューティ、ユーファンタジー、ワタシハキレイズキなどが先頭をうかがいますが、全体的には横一線。ゆったり歩を進めて、ほとんど差なく第2障害を迎えました。
ひと呼吸置いて仕掛けたのはエンジュオウカン、ワタシハキレイズキ、タケノビジン、ブラックパールの4頭。なかでも抜群のかかりを見せたのがブラックパールで、真っ先に障害をくだります。2馬身ほどの差で続いたのはワタシハキレイズキとタケノビジンで、さらに2馬身ほど遅れてコマクイン、1馬身差でユーファンタジーが追撃態勢に入りました。
先頭のブラックパールの脚いろは、決して抜群とは言えないものでしたが、追走勢もほぼ同様の歩み。わずかにユーファンタジーのみが、馬体を躍動させながら位置取りを上げ、2番手集団に取りつきます。結果的に早めの仕掛けが奏功したか、各馬追走に脚を使わされ、徐々に脱落。セーフティーリードを保ったブラックパールが最後まで他馬を寄せ付けず、先頭でゴールを果たしました。2番手まで進出していたユーファンタジーは、最後に脚を止めましたが、立て直して2着を確保。残り10メートルで脚を止めながら、ゴールまでしぶとく脚を伸ばしたタケノビジンが3着で入線しました。
ブラックパールはこれが重賞初制覇となりましたが、そうは思わせない堂々とした勝ちっぷりが印象的でした。重量面で恵まれていたとはいえ、自分でレースを作って勝ち切ったあたりに成長がうかがえます。今後は重量を課せられてどんなレースをするかに注目です。
2着のユーファンタジーは牡馬オープンにもまれてきた実力を、いかんなく発揮しました。まだまだ安定感に欠ける面はありますが、今回の結果が示すとおり、牝馬では力上位の存在。重量面で恵まれれば、あっと言わせる場面もありそうです。
藤本匠騎手「今まで重賞を獲れそうで獲れず情けなかったけど、今日は良いレースができたし、馬主さんにも恩返しができました。スタートからしっかり出てくれたし、馬場が渋かったので道中は焦らず、最後の直線は必ず伸びると信じて騎乗しました。本当に馬が頑張ってくれました。間隔の短いローテーションが気になっていたのですが、10キロの馬体増で出走できていたし、厩舎サイドの管理が結果につながったのかなと思います」