マリンチャンス勢いに乗って重賞制覇!
11日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝5番人気のマリンチャンスが優勝。連勝中の勢いを駆って、重賞初制覇を果たしました。
馬場水分は3.3%で、数字上は標準的な馬場。しかし道中はトモエウンカイがハイペースで飛ばして息の入らない展開で進み、2番手は横一線で追走。結局トモエウンカイが1頭だけ抜け出した態勢のまま、第2障害を迎えました。
後続が追いつくやいなや、トモエウンカイが真っ先に仕掛けます。しかし掛かりは案外で、障害半ばでストップ。反対に抜群の登坂を見せたのはブラックパールで、一気に障害を突破しました。少し遅れてマリンチャンス、アグリコトブキ、ダイヤモンド、アローティファニーの4頭が並んで追撃態勢に入りました。
先頭でクリアしたブラックパールでしたが、下りてからの脚が今ひとつ。残り30メートルの手前でマリンチャンスが先頭を奪い、独走態勢を築きます。マリンチャンスの脚いろはまったく衰えず、残り10メートルでは完全にセーフティーリード。そのまま悠々と先頭ゴールを果たしました。ブラックパールは勝ち馬に早めに交わされたものの、その後はしぶとい粘りを見せて2着を確保。3着にはアグリコトブキが入線しました。
マリンチャンスはこれまで黒ユリ賞、ばんえいオークスともに2着で、重賞での実績はひと息でした。しかし今年の夏を越えてから一変し、9月22日のレースから前走まで【5・0・0・1】と抜群の成績。その勢いに乗っての重賞制覇で、しかもその派手な勝ちっぷりに本格化がうかがえました。今後も牝馬路線では目が離せない1頭になりそうです。
阿部武臣騎手「今年は馬の調子がいいですね。障害を越えてからの脚はあるから、障害さえうまく上がれば、と思っていました。荷物を課せられているわりにペースが速いかなと思いましたが、馬の調子もよかったので自信を持って乗っていました」