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2012年6月 アーカイブ

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今週の見どころ(6/30~7/2)

2012年6月29日(金)

 松田道明騎手が6月25日第7レースで勝利し、通算1500勝を達成。直前の第6レースを勝ちリーチをかけると、連勝で大台到達を決めました。ばんえい史上では14人目、現役では6人目の快挙となりました。今季もカネサブラックで先日の旭川記念を制覇。目下、ジョッキーリーディングでは2位につけており、今後ますますの活躍に期待したいところです。

帯広競馬場でのイベントはこちら
※7月2日(月)は、川崎競馬場及びSPAT4で、第2~第12レースを発売します。

 6月30日(土)のメイン第11レースは、サロマ湖特別(A1・A2級-1組混合・20:00発走予定)。A1級3頭、A2級7頭により争われます。
 今季2戦2勝のホリセンショウに引き続き期待。2戦とも好位で第2障害を越えると、早めに抜け出し押し切る安定したレースぶりが光ります。これで昨季からの連勝は4、連続連対も10まで伸びており、まだまだ勢いは止まりそうにありません。
 相手筆頭は、オレワスゴイ。こちらも近3戦が1、2、1着と好調です。障害巧者だけに基礎重量が重くなるここは、相手強化でも侮れません。
 ユーファンタジーも今季、特別では1、4、2、1着と好調です。ただ、こちらは障害がポイントの馬だけに、今回からの別定5キロ増は心配。とはいえ、実力的に軽く扱うわけにはいきません。
 同じく障害次第の面はあるもののアアモンドヤマト、前走快勝で上昇気流に乗りたいマルモスペシャルらが続きます。

 7月1日(日)のメイン第11レースは、ミントスポット杯(オープン・20:00発走予定)
 6月18日に行われた重賞・旭川記念を制したカネサブラック、同2着ナリタボブサップらが不在で7頭立てとなりました。
 ホクショウダイヤは、別定10キロを課されトップハンデだった旭川記念では障害で苦戦し7着と敗れました。今回も同じ別定10キロ増ですが、基礎重量が軽くなるだけに、巻き返しの可能性も十分といえます。
 旭川記念4着キタノタイショウは、障害巧者ぶりが鳴りを潜め、すっかり末脚勝負型になってしまったような印象。もう少し早めに障害を越えられれば、惜敗続き脱出という場面もありそうです。
 旭川記念5着ギンガリュウセイ、同8着フクドリらは冴えない近況ですが、強敵不在のここで浮上のきっかけをつかみたいところです。

  7月2日(月)のメイン第11レースは、石北峠特別(B1・B2級決勝混合・20:00発走予定)。6月24日第9レース(B1級-2組)、25日第10レース(B2級-2組)の上位馬による一戦です。
 24日第9レース組を上位と見ます。安定感を買うなら同レース2着ミノルユウセン、同4着カネサローズでしょう。ただ、両馬はツメの甘さが課題。逆に、成績にムラがあるものの一発逆転の末脚を秘めるのが、前走も豪快に差し切ったヤマトジャイナーです。
 25日第10レース組では、メンバー中上位の決め手を持つ前走1着オーゴンプリンセス、勝ち切れないものの障害力のある同2着馬タイソンキングが有力といえます。

ばんえいジョッキーファイル(37) 舘澤直央

2012年6月27日(水)

第37回 すべては感謝の気持ちから 舘澤直央

 2012年、唯一の新人騎手、身長183センチの舘澤直央(たてさわなおひさ)騎手の紹介です。

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--- デビューして半年ですね。6月25日現在7勝。連対率も25.8%と、なかなかの活躍ですがこれまで、いかがですか。

 全然、基本がしっかりしてないです。未だに緊張はありますね。デビューしたころよりは、少しは周りを見られるようになったかな。

--- 騎手になったきっかけを教えてください。盛岡市出身ですよね。

 家の近くにポニーやアラブがいたんです。馬の世話をする優しいおじいちゃんやおばあちゃんがいて、馬の世話をしたら乗せてくれました。
 いろんな馬つながりの人がいて、馬力大会にも連れていってもらいました。その中に金田調教師の親戚がいたんです。中学卒業したらすぐに競馬場に行きたかったんだけど、親に高校は出ろと言われて。厳しい部活でちゃんとやったら、その後は自由にしていいといわれたので、厳しいといわれる水沢農業の乗馬部に入部しました。高校には一応馬学の授業もあったんです。馬の資料がたくさんありました。

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--- 水沢農業の乗馬部は名門なんですよね。大井の千田洋騎手と同級生だとか。

 団体では東北選手権で優勝もしました。自分はたいしたことなくって。よくて県2位くらいです......。
 千田は体が小さくて、うまかったです。毎年騎手試験を受けていましたね。
 乗馬は障害がメインですが、馬場も総合もやりました。練習は水沢競馬場の横にある馬場を使い、部室も競馬場にあるんです。馬場を使っているのは、メインは水農生ですが一般の人もいて、ばん馬で障害飛んでた人を見たことがありますよ。

--- それは見たい!(笑) サラブレッドの騎手は考えなかったんですか。

 背が大きかったし、大きい馬やポニーの方が身近でした。今は乗馬の経験を生かしてないですね......。
 高校2年の時に、ばんえいの存廃の話が出ました。金田調教師には「資格を取った方がいい」と言われたことと、農業や畜産に興味を持ち、もっと勉強もしたかったから、岩手の農業大学校に進みました。馬と一緒にいたい、というのが一番ですが。牛や馬の人工授精の資格も持っています。夏休み、冬休みは金田厩舎に手伝いに行ってました。

--- そして卒業後に競馬場に来たのですね。最初から騎手を目指していたのでしょうか。

 騎手にはなりたかったですが、競馬場に入ったら、まずは厩務員の仕事をしっかり覚えたいと思いました。もっと勉強した方がいいって。

--- 騎手試験は一発合格でしたね。

 受けられる最初の年から騎手試験を受けさせてもらい、この年は自分1人でした。受かったときは、自分でいいのかな、って思いましたが、やりながら騎手について学んでいきたいです。騎手の先輩のところに、1人で話を聞きに行ったりもしていました。

--- 真面目なんですね。では、勝負服の由来を教えてください。

 小さい時から世話をしていたトモエリージェント(1991年根岸Sなど)の、現役時代の勝負服を参考にしました。オーナーにはお世話になって、乗せてもらったりしていたんです。もとの勝負服は白が多く、調教師に「汚れるから」といわれたのでピンクにしました。トキオパーフェクトも持っているオーナーは、厩舎に(初騎乗の)ワンダーボーイを入れてくれているんです。

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--- トモエリージェントでしたか! 馬の魅力を教えてください。

 どこが、と言われても、身近すぎて。今担当しているのは、ハルカヒメ、スノウパレット、ワンダーボーイ、サンノユウカです。ハルカヒメのリボンが人気みたいですが、馬主さんのお孫さんが持ってきてくれました。「ハルちゃん」と言って、いつも来るんですよ。

--- 新人騎手の話を描いたドラマ「大地のファンファーレ」放映前後に、落そりしてしまいましたね(1月14日8R)。落ちた場所まで戻ってレースをしなくてはいけないのですが、戻らずに失格となりました。

 申し訳なかったです......。そりの上でバランスを崩して、焦ったんですよね。元の場所に戻ってから再騎乗しないといけないことはわかっていましたが、他の人に迷惑がかかるから、とりあえず行った方がいいと思い、戻らずに進みました。足の位置が定まっていなくて、バランスが取れていないんです。気持ちも焦っていますね。
 その後は、(同厩舎の先輩の)浅田さんや他の騎手が、こうした方がいいと教えてくれました。まずは基本をしっかりしたいです。最低限のところから。レース後はビデオを見たり、聞きに行ったり。普段も素振りをしたり、運動の時から、手綱の持ち方を気をつけるようにしています。

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--- そして初勝利は2月13日1R、マサムネワールドでした。

 勝てる馬に乗せてもらったからです。終わってからほっとしました。ありがたいことに、中島調教師が乗せてくれました。新人に声をかけてくれるなんて......。
 前日には、もともとマサムネワールドに乗っていた(船山)蔵人さんに、ビデオを一緒に見ながら、こういうところ気をつけた方がいいよ、と2時間くらい話をしてもらいました。この日の最終レースで、蔵人さんが1着、僕が2着だったんで「邪魔したもんな」と言って。蔵人さんは、普段から声をかけてくれます。ご飯誘ってくれたり、すごくいい人。勝った時もすごく喜んでくれて。一緒にいると、双子とか、兄弟ってよく言われます(笑)。
 金田調教師も「まずは周りに迷惑かけず、やることはちゃんとやっていたら自然と結果はついてくるから」と乗せてくれるし、他の厩舎の騎乗も見ててくれるんです。
 乗せてもらえるだけで、本当にありがたいです。

--- そういわれれば、船山騎手に似ているかもしれませんね。そうそう、新人騎手紹介の時、色紙に「感謝」と書いていましたよね。

 はい、試験に受かったのも、馬や調教師、周りの人のお陰で、自分1人では受からなかったですから。教えてもらって、助けてくれた。応援してくれた人に向けて書きました。そういう気持ちを忘れちゃいけないと思います。いろんな人に支えてもらいました。
 幕も作ってもらったんです。「輓馬一代」というばんえいの曲があるんですが、作詞した人がもともと知り合いで、騎手になったお祝いにくれたんです。

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--- それでは、プライベートの話を。趣味はなんでしょうか。

 趣味ですか? 仕事が忙しくて......車やバイクは好きですが。
 食べることは好きです。甘いのが好きで、パフェが一番好き。早食いや大食いもします。先日、イージーダイナーというカレー屋で早食いしたとき、(渡来)心路にパフェも食ったらおごってやる、といわれた時も完食しました。
 減量はギリギリではないけれど、月曜のレース終わってから......今はナイターですから、火曜、水曜に食べて、その後は全く食べないなど、極端な生活ですね。
 週に1回くらい、しゅんやChai(帯広のフリーペーパー)を見て行ったりします。好きな店はランチョエルパソですね。
 自炊もしますよ。金田先生と食べることもあります。仲がいいのは、同じくらいの年の厩務員や(西)将太、心路かな。みんなで遊びますよ。

--- 食生活がちょっと心配ですが(笑)。今後の目標を聞かせてください。

 体勢や手綱などの基本をしっかりしたいです。馬と相談しながら。気持ちもわかりたいし。ぼう(追う)のも、展開読みきれてないから、他の人の動きを見たり、アドバイスをもらったりして勉強していきたい。ハミのあて方、体の使い方......騎手のみなさんが憧れですね。まずはまっすぐゴールすること、レースを無事終わらせることを心掛けています。
 調教師は、自分の厩舎の先輩の話を聞け、というので、浅田さんから話を聞いています。蔵人さんは、背が高い共通点があるんです。背が高いと、バランスを取りづらいんです。だから重心を低くしろ、と言われます。体が大きくてもそりの大きさは一緒ですから、股も大きく開けないし。手綱が足りなくなるんです。体を使いたいけど、固くて余裕がないんです......。

--- 最後に、ファンに一言お願いします。

 未熟で......申し訳ないですが、少しずつ成長していきたいので、応援してくれるとうれしいです。
 ばん馬は、山登るときのたくましさ、すごいですよね。迫力があります。人馬一体になるところがすごい。少しでもファンが増えてほしいです。
 サインですか? 考えていない......漢字多いし(笑)。

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 真っ直ぐな目で、人馬への感謝の気持ちを語る姿に感動しました。
 貪欲で、とにかく真面目。研究熱心な舘澤騎手なら、金田調教師が言うように、結果がついてくる日もそう遠くはないでしょう。
 いっぱいサインをする日のために、すぐにでもサインを作ってね!


取材・文・写真/斎藤友香

柏林賞 予想結果

2012年6月25日(月)

須田:ハズレ 収支-6,000円
斎藤:ハズレ 収支-6,000円
矢野:ハズレ 収支-6,000円
山崎:ハズレ 収支-6,000円

【ここまでの集計】
投資額 6,000円×3R=18,000円

須田 鷹雄  +4,600円
斎藤  修 -12,800円
矢野 吉彦 -14,750円
山崎エリカ -18,000円

6/24柏林賞回顧

フジダイビクトリーが世代の頂点へ名乗り!

 24日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝4番人気のフジダイビクトリーが優勝。ばんえい菊花賞以来となる重賞2勝目を挙げ、この世代を牽引する存在として強く印象づけました。

 馬場水分は3.7%と標準からやや軽めでしたが、道中はゆったりとしたペースで推移。レットフジ、フナノコーネルらが先頭で馬群をリードしますが、ほぼ一団で第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはフジダイビクトリーとフナノコーネル。2頭とも抜群の掛かりを見せ、ひと腰で障害を越えました。やや遅れてオイドンがクリア。以下レットフジ、ブラックパール、タッピイサムらが、次々と追撃態勢に入りました。
 残り30メートルを切って、先頭のフナノコーネルとフジダイビクトリーは並んだまま。これにオイドンが迫って、三つどもえの様相を呈します。しかし残り20メートル付近からフジダイビクトリーが一気に加速し、1馬身ほどリード。これに対してオイドンは懸命に食い下がったものの、フナノコーネルは失速気味で、勝負の行方は前を行く2頭に絞られました。しかし、先頭のフジダイビクトリーの脚いろは確か。1馬身のリードを保ったまま、先頭でゴールを果たしました。きわどい3着争いは、粘るフナノコーネルをレットフジがゴール前で急襲して、これを制しました。

 フジダイビクトリーは前述の通り、これが重賞2勝目。2着のオイドンとは30キロのハンデ差があったのも勝因のひとつではありますが、持ち味の障害力を生かして追撃をしのいだ内容には好感が持てました。主戦の入澤騎手との呼吸もぴったりだけに、今後もやや軽めの馬場の際には要注目の1頭です。

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入澤和也騎手「2週間くらい猛特訓して自信があったので、強気に乗りました。第2障害を下りてオイドンの姿が見えなかったので、なんとかなるかなと思っていました。(障害がうまくなったが、との問いに)理由はわからないけど、とにかく行く気満々の馬なので、僕は手綱を合わせているだけ。今日勝ったことで荷物が増えますが、今後の重賞に合わせて、じっくり育てていきたいと思います」

6/24柏林賞予想 山崎エリカ

2012年6月24日(日)

減点材料の少なさでブラックパール

 6月3日に行われたライラック賞のほぼ再戦となる柏林賞。ライラック賞の結果だけを見ると、勝ち馬のオイドンを狙いたくなりますが、その時が7番人気での勝利だったように、その前の2走がひと息の内容でした。前走のシルバーカップでも後方からレースを進めて10着と大敗しています。そのようなレース内容で、今回は更に重量増となると信用しきれません。

 またライラック賞2着のヘイセイオトメは今回出走してきませんでした。となればライラック賞3着のブラックパールが俄然浮上してきます。前走も障害を軽くクリアして勝利する好内容のレース。今回は高重量戦となり、重要視すべきポイントは近走での障害の内容。この馬は好走の条件が揃いました。よって減点材料の少なさを評価してブラックパールを◎にします。

 ○はライラック賞では5着とまずまずの着順でまとめたフナノコーネル。前走も道中から積極的に動いて先手を奪い、障害もトップ抜けをする好内容でした。▲は前記したオイドン。脆さもある反面、ツボにハマった時は強いので軽視はできません。

 △は別路線組からタッピイサム。同馬は昨年のばんえい菊花賞の2着馬です。2走前、3走前に好位からレースを進めて連勝しているレース内容は優秀です。近2走は凡走が続いていますが、勝負どころを見極めて仕上げてくる皆川厩舎の馬だけに前走から一変ということも十分考えられるでしょう。

 ◎ (2)ブラックパール
 ○ (1)フナノコーネル
 ▲ (3)オイドン
 △ (5)タッピイサム

 馬複
 2-1,3 各2000円 計4000円
 2-5 500円
 3連複
 2-1,3,5 各500円 計1500円

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