
優勝争いは混沌模様に!
昼間は川口GIの準決の日から始まる伊勢崎のアフター6ナイター。今回はS級の参戦が3人と手薄な感は否めない。しかし、誰にでも優勝のチャンスがあり、競争は激しさを増す。注目の選手を挙げていく。
まずS級の3人。吉原恭佑は今年4節走って一般開催は前走の地元だけ。エンジン状態は中の上といった所だが、記念レースで揉まれてきた経験を生かし、今回はランク上位者として存在感を示しそう。西原智昭は今年6節を消化。ここまで26走して1着は2本だけと、やや寂しい感はあるが、3着以内に入るケースは多く、車券への貢献は大きい。SG競争でも3回の連対があり、エンジン的には十分戦える状態にある。新井恵匠は今年に入り2度の落車があるが、それにも負けない強い精神力でエンジンも乗り手も立て直してきた。前走の一般開催で優出していたが、その優勝戦は荒天のため中止。その時の悔しい分まで今回にぶつけてくるか。
新井恵と同じく優勝戦に乗ったものの競争ができなかったのは田中賢と高橋義徳。田中賢は前々走の浜松SGあたりから状態が上向いていた。前走では30を切る試走タイムを出し、元来のスピード派としての姿を取り戻した。高橋義は、エンジン的には並よりちょっと良い程度だが、ハンデ位置を生かしての力走が目立っている。
A級の中でランク上位は三浦康平。今年は2度の優出があり、その内一つはGI3着。エンジンは高い位置で推移しており、成績も大きな着を取ることは少ない。今回の中ではスピードある方なので、S級にも負けない競走を展開しそうだ。捌きの巧さでは谷津圭治に分がある。混戦になれば、試走タイムがそこまで出なくても車群を縫っていける。ただし、最後の競争で反則妨害をしている点は気がかり。攻めが慎重になりすぎなければいいが...。田中哲は気合の走りで追い上げていくタイプ。前を走る選手がコースを守っていても、強引にインから割り込んでいける。
B級では横田翔紀、石川哲也の34期に注目。どちらも今年は2度の優出がある。1級車に乗り換わってからは1走ごとに走力が増しており、A級やS級勢が追ってこれないケースも多い。もちろん田崎萌や高橋絵莉子などの33期勢もまだまだ成長盛り。
※3月4日時点。当日は欠車などにより、メンバーが変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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吉原 恭佑〔伊勢崎 S-30(32期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-34(28期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-35(30期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-2(28期)〕
谷津 圭治〔伊勢崎 A-22(25期)〕
田中 哲〔伊勢崎 A-29(28期)〕
田中 賢〔伊勢崎 A-36(29期)〕
高橋 義徳〔伊勢崎 A-222(28期)〕
深夜の高速バトルを制するのは!?
昼間の時間帯は川口でGIが行われているが、夜は飯塚でミッドナイトレースが行われる。昼間にいい思いをした人はミッドナイトで倍増を狙い、昼間にうまくいかなかった人はリベンジに燃える。注目選手を挙げていく。
S級の参加は2人の予定。田中茂と別府敬剛。両者とも前走は浜松のSGだった。どちらも準決に乗れず、不本意なシリーズになってしまった。今回は大幅にメンバーが軽化されるし、エンジン自体はそこまで悪くないので、前回の分まで頑張りたいところ。今回は追い込むレースがメインになるが、どちらも差しの強烈さには定評がある。
A級でランク最上位は滝下隼平。前走のSGではオープン戦が主で、スタート力が劣勢な分、結果を残す事ができなかった。ただ、初日に試走タイム26出ていたように、エンジン自体は良さそうだった。今回は爆発的なスピードで優勝戦まで顔を出してくるかも。前々走に自身初優勝を決めたのは水本竜二。不安定走路ではあったが、しっかりと車を進めていた。その後の山陽でも良い動きを見せていた。
鐘ヶ江将平や桝崎陽介も今回出場する中ではランク上位のグループ。鐘ヶ江は全選手の中でもスタートは早い部類。その後の攻めも力強さがある。ただし、エンジンに左右されやすい面はあるので、同じレースで走る中でも試走3番時計までは出しておきたい。桝崎は攻めが早い方ではないが、レース中盤から後半にかけてじっくりと追って行く事ができる。
松尾隆広は前走のミッドナイトでオール2着の準優勝だった。エンジンは高いレベルで推移中。重走路にも対応できる全天候型。ミッドナイトでの実績が高いのは桜木公和。スタートは早い方ではないが、車が密集していてもインを強気に突っ込んでいける。逆にスピードがあるのは高林亮、中村杏亮、高宗良次など。走路温度が下がるミッドナイトで車速を乗せてくる。
外来では鈴木一馬、山本将之がスピードある方。鈴木一はツボにはまった時はS級にも匹敵する車速を見せてくる。その反面、脆いレースをする事も少なくない。山本将はスピードだけでなく、捌きの方も一戦ごとに身に付いている。好調さで言えば吉松憲治。前走の地元ミッドナイトでは初日から連勝を決め、優出していた。落合巧は前々走の飯塚で優勝。その後もまずまずの走りを見せている。
※3月1日時点。当日は欠車などにより、メンバーが変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
別府 敬剛〔飯塚 S-38(23期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-5(28期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 A-15(31期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 A-23(28期)〕
桜木 公和〔飯塚 A-68(24期)〕
鈴木 一馬〔浜松 A-56(30期)〕
山本 将之〔山陽 A-93(33期)〕
第69回GI開設記念グランプリレース開幕!
川口の開設記念グランプリレースは今回で69回目を数える。今回出場する主力は、前走が浜松のSGだった選手がほとんど。走路は変わるが、その時に活躍していた選手が今回もシリーズを盛り上げそう。
まずはSGで優出し、今回も参戦するのは鈴木圭一郎、青山周平、木村武之、中村雅人、若井友和だ。この中で最も良い成績を残したのが鈴木圭一郎。
初日から4連勝で優出すると、優勝戦は1枠からの競争だった。スタートダッシュが付かず、序盤は好位置を奪えなかったが、そこから巻き返し2着入線の準優勝まで持っていけた。試走タイムは一番時計の26が出ており、エンジンの仕上がりは一番良かった。今回も初日から連勝街道を築きそうだ。青山も初日から4連勝で優出。優勝戦は2枠からトップスタートを決め、早々と逃げ態勢を築いた。ただし、その後はペースが上がらず、コースを守る走りに終始。最終的には荒尾聡と鈴木圭に抜かれて3着入線となった。優勝戦こそ仕上がりを欠いたが、それでもSG優出3着は見事。スタートも切れており、今回も素早い攻めを見せそう。
木村武は予選準決をオール車券に絡む安定感で優出。優勝戦は5枠からで展開に恵まれなかったが、エンジン面は上々。ここ一番では勝負強い面も見られた。中村と若井は優勝戦7、8枠からの競争で、スタートも行けず見せ場を作れなかったが、SGの優勝戦にまで進出したのだから当然、エンジンは悪くない。特に中村雅はその前までもエンジンは良く、好調の流れに乗れている。
地元勢は他に、佐藤摩弥、永井大介が有力。佐藤摩は持ち前のスタート力を武器に準決まで進出。そのレースだけイマイチだったが、他のレースでは存在感を示していた。永井は準決4着で優勝戦には進めなかったが、シリーズ中に3勝を挙げ、復活ののろしを上げつつある。33期・黒川京介もシリーズ中に3勝を挙げ、総合力のアップが図れている。その同期・稲川聖也は前走の地元ナイトレースで初優勝。それも、4走して全て1着の完全優勝だった。最も若い34期・上和田拓海とともに、今回は台風の目的な存在として注目を浴びるだろう。
外来S級では早川清太郎、有吉辰也、松尾啓史なども有力。早川と有吉はSGで準決までは進めていた。エンジンの仕上がりはもうチョイといった所だったが、今回はGIで、その時よりグレードが一つ下がる。今回なら十分通用するエンジンレベルとも言える。松尾はシリーズ後半に上向き。負け戦ではあったが、連勝でSGを終えた。
※3月1日時点。当日は欠車などにより、メンバーが変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-10(31期)〕
永井 大介〔川口 S-13(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-20(26期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-7(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-24(26期)〕
ミッドナイト開催に移行の山陽オート!
山陽オートは昼間からのリレー開催で、今度はミッドナイトレースが行われる。メンバーは昼間に出ていた選手がメインで、レースの時間帯が変わるとはいえ、その時の動きが参考になる。
昼間開催で優出していたのは山崎進、水本竜二、池浦一博、重富英雄、藤本剛。山崎は思い切った走りが特徴で、簡単に負けてしまうケースも少なくないが、ツボにはまった時の威力は強烈。今回はメンバーの層が厚くないので、自分の走りを披露できそう。
水本は派手なレースを見せる方ではないが、レース中盤から後半にかけて着実に番手を上げていける選手。スタートにはやや甘さを残しているので、スピードバトルになるよりは混戦になった方が力を発揮しやすい。池浦はイン走法が的確。一時期ほどの鋭さはなくなっているが、インからインの走りで車群を突破できる走力がある。
重富と藤本は現在B級。重富は、スピードに関してはA級となんら変わらないモノを持っている。特に車同士が密集しているより、バラけているレース展開で浮上してくる事が多い。藤本は近況、あまり目立っていなかったが、前走は初日から連勝で急上昇。スタートもある程度切れており、ハンデ位置を生かして今回も活躍しそうだ。
昼間開催で優勝候補にまで挙げられていた人見剛志は、初日白星だったものの、準決ではフライングで失権。ただし、エンジンの方は問題なさそうで、今回こそ優勝戦にまで進んでくるか。ランク的には満村陽司や福永貴史が上位。満村にはパワーある走りに期待。福永は長年課題のスタートに改善は見られていないが、今回のメンバーなら自身の外から走る選手はほぼいないので、スタートに関してはいつもより気にしなくていいだろう。
若手では花田一輝が前走で良い試走タイムが出ていた。スピードを生かせる展開になれば成績も上がってくるだろう。果敢な攻めがあるのは松井大和。多少、苦しいレース展開になっても強引に突破してくるケースがある。藤川幸宏は波に乗れていないが、本来は鋭いスタートからの速攻が武器。今回は復調のキッカケを掴むか。
B級では渋太さがある深沢悟、スタート力があるのでレース序盤は有利に進められる井上秀則、1走ごとに成長を見せている吉松優輝に注目。
※2月26日時点。当日は欠車などにより、メンバーが変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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満村 陽司〔山陽 A-65(26期)〕
福永 貴史〔山陽 A-67(25期)〕
人見 剛志〔山陽 A-88(28期)〕
山崎 進〔山陽 A-113(26期)〕
池浦 一博〔山陽 A-191(18期)〕
水本 竜二〔飯塚 A-110(27期)〕
重富 英雄〔山陽 B-16(24期)〕
藤本 剛〔山陽 B-18(13期)〕
地元なら高橋貢が磐石の態勢で臨む!
浜松で行われていたSGから転戦となる選手が中心になる今シリーズ。その中でも優出した2選手に注目が集まりそうだが、地元勢も総力を挙げて牙城を死守する。
まずは今回の地元のエース・高橋貢。SGでは準決3着で優勝戦には進めなかったが、おおむねエンジンは悪くなさそうだった。今年は地元で記念を制しており、勝手知ったる地元走路なら外来勢にいいようにはさせられない。
SGで優出したのは伊藤信夫と佐々木啓。どちらも予選、準決をオール連対で優勝戦まで進んでいた。伊藤信は優勝戦で、前を走る青山周平よりエンジン強めに追っていた。青山の巧妙な走りに終始苦しんでいたが、エンジンの仕上がりは良さそうだった。ここ一連の流れも良く、今回も優勝戦まで進んできそうだ。佐々木も変わらずエンジンが高位で安定。SGの優勝戦は外枠で楽な展開にはならなかったが、5着に食い込んでおり、年末のSSトライアルへの切符はほぼ手中に収めた。今回も高いエンジン力を背景に、レース後半にかけてじっくりと追い込んでいきそうだ。
捌きがしっかりしているのは金子大輔。SGではエンジンが仕上がり切らず、準決は4着だったが、今回のような一般開催なら十分通用する状態。近況、捌きの上達っぷりが目立つのは丸山智史。SGでも3回車券に絡めていた。スタート力が大きな影響を及ぼさない一般開催なら十分優出は可能。
吉原恭佑、篠原睦らはエンジンが並。もう少し上積みを図りたいところ。東小野正道はエンジンが低調。早い段階での立て直しが必要だ。西原智昭と新井恵匠は、SGの序盤こそダッシュが付かなかったが、後半はエンジンの上昇カーブが描けていた。
A級では鈴木宏和がSGで存在感を示した。スタート力がある鈴木宏は、短ハンデ戦で好走が目立つ。初日から2着を3本重ねて準決乗り。そこでは6着だったが、最終日は白星で締めており、シリーズ中4回の連対で終えた。前田淳、藤岡一樹などもまずまずの動きを見せていた。
他では藤本梨恵が前走の飯塚ミッドナイトで完全優勝を達成。スタート力に加えて、スピードにも磨きがかかっている。その優勝戦には戸塚茂、田崎萌、新井裕貴も乗っていた。
※2月24日時点。当日は欠車などにより、メンバーが変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-30(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-12(24期)〕
金子 大輔〔浜松 S-14(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-8(23期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-11(26期)〕
東小野 正道〔飯塚 S-36(25期)〕