主力不在で誰にでもチャンスが訪れる!
伊勢崎オートでは今年最後となる開催。昼間の3日間短期決戦だ。直後に川口でスーパースターフェスタが控えており、主力の多くは不在。S級は4人の参加となる。
地元のS級は2人。吉原恭佑と谷津圭治。吉原は10月中旬からずっと記念レース回り。その中では山陽GIIで優出したが、他での優出はなかった。直近の山陽GIでは初日、2日目と連対発進したものの、その後は失速。ただし、エンジン的にはそこまで悪い印象はなく、今回のような一般開催なら十分通用する動きはありそう。谷津の前走も山陽GIだった。ここでは成績が振るわなかったが、今回のメンバーの中では捌き上位。エンジンが並以上になれば優勝争いに参加できる。
外来S級は浜松から青島正樹と笠木美孝。青島の前走は飯塚だったが、準決3着で惜しくも優勝戦には進めなかった。ただし、ここ数節は上位着でまとめられており、エンジン自体はけっして悪くない。笠木の前走は山陽GIだったが、ここではイマイチな結果に終わった。しかし、青島と同様に大きな流れで見ればエンジン状態が悪化している訳ではない。
A級では金山周平が好調。4節前には優勝がある。今年は3回の優出があり、その全てで優勝。優勝戦まで進出すれば、高確率で優勝をもぎ取ってくる。前々走で優勝したのは横田翔紀。デビュー時は同期に遅れを取っていたが、1級車に乗り換わってからはメキメキと頭角を現している。谷川一貴は前走の山陽GIでシリーズ中に2回の白星があった。かつての鋭いイン差しが戻ってきている。栗原俊介も近況はまずまず。前々走では優出3着だったが、前走でもそこそこの走りを見せていた。
B級では清岡優一が前走で優出し3着。独走でペースが上がるというよりは、追走が巧いので2、3着の狙いが妙味。試走タイムはそれほど出なくてもレースでは渋太い走りをするのが米里信秀や伊藤幸人。どちらも19期でベテランの域に入っているが、レースでの奮闘っぷりは目立っている。
浜松勢では中村晋典が状態良い。ここ数節は車券に絡むレースが多くなっている。山脇孝志は独走に入るとペース上がる選手。ハンデ位置やレース序盤の展開など考慮し、早めに一人で走れる状況になりそうならアタマから狙ってみたい。飯塚の花元初美はレース道中、的確に走れる選手。スタートを含め、レース序盤に不安を残すが、それをこなせれば勝負圏内にまで上がってくる。
※12月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-28(32期)〕
谷津 圭治〔伊勢崎 S-44(25期)〕
青島 正樹〔浜松 S-26(22期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-43(22期)〕
金山 周平〔伊勢崎 A-81(27期)〕
谷川 一貴〔伊勢崎 A-137(23期)〕
横田 翔紀〔伊勢崎 A-168(34期)〕
清岡 優一〔伊勢崎 B-13(29期)〕
有吉辰也が総合力の高さを見せ付ける!
今回の飯塚ミッドナイトは4日間の日程。出場するほとんどが地元飯塚勢で、A級に浜松から来場する選手が十数名。前回の飯塚ナイターは浜松の山浦博幸の優勝だったが、今回は地元勢の中から優勝者が現れそう。
S級は4人参加予定。その中でランクトップは有吉辰也。前走の地元ナイターではしっかりと優出していた。そこでは4着の結果だったが、シリーズ中は1着が2回あるなどエンジン面は悪くなさそうだった。今回は総合戦力が断トツなので、連続で優出、そして優勝をも決めてくるか。
滝下隼平と重富大輔も前走では優勝戦まで進出していた。滝下は優勝戦で7着、重富は3着。両者とも予選準決は1着1本に2着が2本ずつ。優勝戦以外はオール連対の成績だった。どちらもスピードは豊かな方で、周回を重ねるごとに走りの威力が増してくる印象。逆にレース序盤の展開作りにはやや難がある。それでも重富はハンデが付いた場合、枠ナリのスタートを決めてくる事が多いし、滝下はスタートで多少遅れても巻き返してこれるだけの車速がある。
S級4人目は田中茂。前走では優出できなかったが準決は3着。予選中もオール連対で、エンジンは中堅上位といった所。もうちょっとだけ上積みできれば十分優出は可能だ。
A級では浜松の柴田紘志が特に注目。前走となる伊勢崎3日間開催で完全優勝を達成してきた。優勝戦は得意の重走路だったが、予選は好タイムをマークしていた。昔からスタートに課題を残す選手だが、レース序盤の2周でリズムを掴めると車速が増すタイプ。10M後ろにスタート巧者がいなければ、自分のペースで走れるので車券的に狙いやすくなる。
地元A級では吉松優輝と高宗良次が好調。吉松は前走の地元で優出。今年の前半は2度優勝して勢いがあったが、夏以降は失速。それでも前走の優出で再び上昇気流に乗りそう。高宗は前走で優出できなかったが、準決の3着以外はオール連対。スピードある選手なので冬場のミッドナイトなら特に活躍できるだろう。他では川口裕司も順調に成長している。前走は地元GIだったが、準決の3着以外はオール連対。大舞台でも存在感を示す事ができるようになってきた。
B級では水口寿治が前走で優出。ハンデ的に恵まれているので、後続車の状態がイマイチのようなら残り目も十分。また、秋吉忠幸もエンジンは上々。前走は3回の連対があった。水口と同様にレース序盤の展開は有利。
※12月16日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
有吉 辰也〔飯塚 S-14(25期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-24(28期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-37(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-38(26期)〕
高宗 良次〔飯塚 A-24(32期)〕
吉松 優輝〔飯塚 A-47(33期)〕
柴田 紘志〔浜松 A-213(28期)〕
水口 寿治〔飯塚 B-54(22期)〕
年末へ向け、弾みを付けたい上位陣!
今回の川口オートは昼間の4日間開催。終わってすぐスーパースターフェスタが控えているので、そちらに出場する選手にとっては最終調整の意味合いもある。
S級は地元4人、浜松から4人の予定。川口勢のランクトップは永井大介。前々走の飯塚GIでは優出したものの被害があって落車。その後の地元ナイトレースでは優勝戦まで進んでいたので、エンジン面に悪影響はなさそうだ。次のSSへ向けて更なるエンジンの底力アップを図ってくるだろう。
他に地元S級は黒川京介、平田雅崇、山田達也。黒川と平田は前走のナイトレースで優出していた。気象状況にもよくマッチしている様子だった。黒川は近況、急成長を見せている。スピード面でかなりの強化が図れている。今回もそうだが、次のSSも楽しみな存在。平田も以前のパワーある走りが戻ってきている。山田達は優出できなかったが、試走タイムはまずまず出ているので、エンジン面は心配ない。
来場する浜松S級でランクトップは金子大輔。前走の飯塚4日間開催ではオール連対で準優勝を決めてきた。試走も上がりタイムも連日、申し分のない数字が出ていた。SSへ向け状態は上向いている。伊藤信夫も前走は金子と同じ飯塚で、優勝戦まで進んでいた。ここでは6着の結果だったが、シリーズ中には2回の1着があったし、試走タイムはよく出ていた。
佐藤貴也は前走の川口で見事に優勝。優勝戦では最重ハン3車並んだ大外からカマシを決め、道中も着実に番手を上げて先頭ゴール。エンジン面は最高潮だし、スタートも道中の仕掛けも決まっている。当地で連続優勝を狙ってくる。渡辺篤は前走が川口ナイトレース。準決には乗れなかったが、車の進み方は悪くなさそうだった。
A級外来では山浦博幸が前走の飯塚で優勝を決めてきた。今回からハンデ重化は免れず、最重ハンからの競争になるが、優勝戦で出した上がりタイム3・369の数字は驚異。スピード的には最重ハンとなんら変わらないモノを持っている。内山高秀も近況は上昇気配。現在は連続で優出できている。
地元A級では中山光と泉田修佑が前走の地元ナイトレースで優出。加賀谷建明は前々走で優勝。その後の4日間シリーズではオール連対だったが、準決でフライングをしたため勝ち上がり権利を失っていた。それでもエンジン面は、すこぶる良い。
B級では新人の佐藤励に大注目。前走がデビュー戦となったが、ここではいきなりの3連勝を決めてみせた。ハンデはどんどん重くなるが、現状の35期の中では上位の部類。他では、浜松の角貝拓海と兵頭寛和が今回デビュー戦となるので注目したい。
※12月18日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
永井 大介〔川口 S-15(25期)〕
山田 達也〔川口 S-17(28期)〕
黒川 京介〔川口 S-27(33期)〕
平田 雅崇〔川口 S-40(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-8(24期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-32(31期)〕
青山周平が山陽スピード王決定戦初制覇!
山陽オートで行われていた第56回GIスピード王決定戦は、伊勢崎の31期・青山周平の優勝で幕を閉じた。好スタートから3番手に付けるレース展開で、しっかりと前2車を交わして先頭ゴールを決めてみせた。
試走タイムは鈴木圭一郎が一番時計で26。次いで浦田信輔と青山周平が27、篠原睦が28、岩見貴史と松尾啓史、荒尾聡が29、森本優佑が30だった。
10Mオープンで行われたレースのスタート争いだが、2枠の岩見がダッシュを決め先行発進。すぐ外の篠原が乗っていく。大外から青山もカマシ気味に出ていった。鈴木圭は最後方からのレース展開になった。
いきなり逃げ展開になった岩見は自分の走りで周回を重ねていく。篠原はピタリと続いて岩見の隙をうかがって走るが、仕掛けのタイミングをなかなか見出せない。そうこうしている間に、3番手に付けた青山がまずは篠原を差し2番手を奪取。そこからは岩見との車間を確認しながらインに突っ込む。
青山は8周回をフルに活かして先頭ゴールを決めてみせた。最後に岩見を抜く所では、ややコーナー流れ気味ではあったが、しっかりと車が返ってきて自分のコースを走る事ができた。今の青山の強みは仕掛けの強さ。前を走る車に隙があれば、インから突っ込んで交わしていける。逃げに入っている選手のペースが上がっていようがいまいが、抜けるタイミングなら攻撃を仕掛けていく。このメンタルが青山の最大の強みであろう。この後に続くスーパースター王座決定戦での走りに注目したい。
青山周平が山陽スピード王初制覇へ!
山陽オートで行われている第56回GIスピード王決定戦は優勝戦のメンバーが出揃った。予選道中は不安定な走路状況の時もあったが、優勝戦まで進出した選手はさすがの顔ぶれ。地元勢は松尾啓史のみで、飯塚勢の奮闘が目立った。
優勝戦のハンデ構成は10Mオープン。最内から森本優佑、岩見貴史、篠原睦、浦田信輔、松尾啓史、荒尾聡、鈴木圭一郎、青山周平となった。
良走路では実質2走しかしていないのでエンジン評価は難しいが、準決で最もいいタイムを出したのは岩見。次いで鈴木圭。そこからは青山、荒尾、松尾啓、篠原、森本と浦田が同タイムとなった。ただし、岩見と鈴木圭は最終12Rでの数字。走路温度の低下などを加味すると、エンジンにそこまでの差はないか。
10Mオープンで大事になるスタート争いは、最内の森本が飛び出すケースも考えられるが、ここは2枠に入った岩見が先行しそう。これに篠原が乗って出るか、6枠から荒尾がカマシ気味に行くか。更に外の鈴木圭と青山もダッシュを乗せていく。
まずは逃げに入る岩見のペースだが、準決で上がり一番時計を出したように、そのまま逃げ切りも考えられる。しかし、荒尾が乗って出て鈴木圭や青山が好位に付けると、そこまで逃げ展開は楽ではない。現況で最も際どい攻めができるのは青山。岩見や他に先頭を走る選手が態勢を作る前に、インに切り込んでいくとみた。早い段階で先頭に踊り出そう。そこで当ブログの本命には青山を挙げる。
相手は岩見。絶好の展開に持ち込めそうだし、外枠の3者がレース序盤で好位を奪えないようだと、展開はだいぶ有利になる。仮に、すぐ後ろにジカ付けされても、変則的なコース取りで最後まで封じ込めてしまう可能性もある。次に荒尾。スタートで2~3番手には出そうで、レース序盤で鋭い攻めを繰り出せれば優勝のチャンスが広がる。そして鈴木圭。準決で岩見を交わし切れなかった点は気になるが、記念の優勝戦で2周延びるのは鈴木圭にとって好材料。最後に松尾啓。スタート争いはやや不安だが、枠ナリ発進を保てれば、地の利を生かして道中で番手を上げていけるかも。
◎青山周平
○岩見貴史
△荒尾聡
△鈴木圭一郎
▲松尾啓史