鈴木圭一郎が中村雅人にリベンジを!
10月10日にGIIが終わったばかりの浜松オートで、今度は昼間4日間の日程で一般開催が行われる。地元S級の前走は当然、前回のGIIとなり、その時の動きが大いに参考になる。また、GIIでは外来勢に優勝を持っていかれたので、今回こそは地元勢の中から優勝者を出したいところ。
地元エース・鈴木圭一郎は前走のGIIでは優勝戦まで進んだが、結果は4着。記念レースの優勝戦にしては珍しくハンデ戦となり、10Mの大外からの競争だったのもあり、追い込みが届かなかった。ただし、そこまでの動きは全く問題なく、エンジン自体は高いレベルにある。今回こそは地元勢を鼓舞するべく獅子奮迅の働きを見せてくれるだろう。
その鈴木圭を打ち破って浜松GIIで見事に優勝したのは中村雅人。初日から好気配を見せており、そのまま調子を崩すことなく優勝戦までたどり着けた。優勝戦では最大の焦点となるスタートをしっかりとこなし、その後の道中も落ち着いたレース運びで先頭まで届いていた。エンジンは最高潮。鈴木圭のリベンジに立ちはだかる大きな壁として、今回もそびえ立つだろう。
地元浜松勢の主力は他に伊藤信夫、木村武之、佐藤貴也など。伊藤信は準決4着で優勝戦までは進めなかったが、シリーズを通して見ればまずまずの動きを見せていた。エンジンをもう少し上積みできれば、今回こそ優勝争いに参加してくる。木村武は準決3着。シリーズ中は全てのレースで車券に貢献できていたように、エンジン自体は中堅上位で保てていた。佐藤貴は準決4着。シリーズ中に白星がなかったのは気になるが、近況の大きな流れで言えばそこまで悪くない。
外来S級で他に注目は若井友和、永井大介、浦田信輔。若井は前走が伊勢崎のナイター。初日から連勝を決め優勝戦まで進んでいた。優勝戦は高橋貢の外枠に置かれるという厳しいハンデ構成で、レースも序盤で好位置を奪えず6着だった。それでも試走タイムはしっかりと出ていたので、エンジンの方は良さそうだ。永井の前走は飯塚のSGだった。ここでは初日から永井らしい走りを連発させて優出。優勝戦では一時、2番手に付けて先頭をうかがったが、仕掛けるまでは行かず結果3着。それでも流れとしては良い方だ。浦田は前走の地元で優出し3着。ある程度戦えるレベルにまでエンジンを仕上げていた。
A級で大注目は中野憲人。浦田が3着だった優勝戦で見事に勝利。優勝をもぎ取ってみせた。中野憲は近況、最重ハンの10M前から走るようになっていたが、元々は長らく最重ハンで走っていた選手。その10M前からなら、やはり展開がだいぶ楽になるというもの。この優勝で元のハンデに戻る可能性は高いが、優勝後の勢いで今回も活躍は十分ある。
※10月14日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤信夫〔浜松 S-8(24期)〕
木村武之〔浜松 S-10(26期)〕
佐藤貴也〔浜松 S-11(29期)〕
中村雅人〔川口 S-5(28期)〕
若井友和〔川口 S-9(25期)〕
永井大介〔川口 S-15(25期)〕
浦田信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
調子が上がりつつある地元主力勢!
ナイター、ミッドナイトと開催されていた山陽オートだが、今回は久々に昼間開催。走路温度が高い時間帯だが、だいぶ気温が下がってきて、タイヤが走路に食いつきやすい状況になってきた。今回は地元S級が多数参戦するが、飯塚から強烈な2車が襲来。どのような競走が展開されるのか。
地元でランクトップは松尾啓史。前走の飯塚では初日から3連勝で優勝戦まで駒を進めた。そこでは6着の結果だったが、準決までは良い動きを見せていたので今回も楽しみ。地元総大将としての活躍に期待したい。
その優勝戦で3着だったのは岩崎亮一。岩崎は今期からS級に復帰したが、その躍進に相応しい前走だった。試走タイムは出ていないが、レースでは鋭い走りを見せていた。このままS級を維持するべく、1走1走集中して取り組んでいく。飯塚のミッドナイトで優出していたのは丹村飛竜。優勝戦は4着だったが、初日と準決は白星を挙げていた。エンジン状態をこのまま保てれば、連続しての優出も十分可能。エンジンが良い時の丹村は仕掛けが何倍も鋭くなる。
佐々木啓の前走は浜松GII。ここでは初日から連勝を決めていたが、3日目以降はやや失速。優勝戦まで進む事はできなかった。それでも、9月は1着が1本もなかった事を思えば、だいぶ良化の兆しは出ている。丸山智史の前走は飯塚SGだった。ここでは2日目に8着を取ったが、それ以外の4走は全て車券に貢献できていた。少しずつだが捌きの方も磨きがかかっており、試走タイムがしっかり出る時は積極的に狙っていける。
飯塚から来場するのは荒尾聡と有吉辰也。荒尾は地元のSGで準優勝すると、その後の浜松GIIでも優勝戦まで進み5着。シリーズ中は3回の白星があり、エンジンは高いレベルにあると言える。今のオート界は青山周平と鈴木圭一郎の2強とも言える時代だが、3番手は荒尾で間違いない。有吉の前走も浜松GII。ここでは準優勝の結果だった。それもシリーズを通して全て車券に絡めていた。その前のSGでも優出していたし、エンジンは高水準で推移している。
S級以外では掛川和人が前走の浜松GIIで優出。レース序盤の仕掛けが素早く、試走タイムが出なくても狙えるタイプだ。B級ではあるが矢野正剛が前走の飯塚ミッドナイトで優勝。この勢いは大事にしたい。そこで準優勝だったのは高木健太郎。まだまだ成長の余地が大いにある32期。これからの飛躍が楽しみな一人。
※10月12日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-13(23期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-22(25期)〕
丸山 智史〔山陽 S-23(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-29(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-14(25期)〕
矢野 正剛〔山陽 B-17(31期)〕
青山周平がナンバー1の走りを見せる!
伊勢崎オートは前回のアフター5ナイターからのほぼ連続開催。そこで活躍していた選手が多く参戦するが、前回は不参加だった選手の中にも有力者は多い。
今回の優勝候補筆頭は青山周平。前々走は飯塚のSGで見事に優勝を決めてみせた。前走は地元の一般開催で、初日からスーパーハンデでの競争を強いられた。それを克服し優勝戦まで進出したが、10M前から先攻めを決めた早川清太郎を捕まえるまではいかず準優勝だった。ただ、試走タイムはしっかり出ていたのでエンジン面は全く不安ない。今回は通常のハンデに戻るかどうかは大きなポイント。どちらにしても優勝戦までは進出してくるだろう。
その優勝戦で3着だったのは高橋貢。初日から連勝を決めての優出なので、エンジン的には十分と言える。今回は前回のリベンジを果たしたい。三浦康平は前走のアフター5ナイターで優出。優勝戦は単独最高ハンからの競争で、追い込み及ばず4着止まりだった。ただこれは、走路が完全な良走路ではなかった影響もあったと思われる。予選道中の良走路では結果を出せていたのでエンジン面は問題ない。
西原智昭は前走では1度も車券に絡む事ができなかった。エンジンはやや変調気味。今回はしっかりと立て直したい。吉原恭佑は2日目の6着が響き、準決にも乗れなかった。ただ、その6着以外はオール連対。大事な所で取りこぼしがなければ、今回こそ優勝戦まで駒を進めるだろう。松本やすしの前走は浜松GIIだった。ここでは白星はなかったものの、安定した着取りを見せ、優勝戦まで進んでみせた。このままの流れでいきたいところ。
外来S級は川口から佐藤摩弥のみ。近況は本来の走りが影を潜めている。元々、試走タイムはあまり出る方ではないが、それでももう少し数字は欲しい。エンジンさえ戦える状態になれば、最後方からでも追って行ける走りができる。
前回のアフター5ナイターで優勝したのは伊藤正司。これが約2年半ぶりの優勝だった。そのレースではスタートから動きが抜群で、本来の走法とは真逆の速攻を決めていた。レース間隔も空いておらず、今回も注目の1車になるのは間違いない。その優勝戦には石川哲也、藤本梨恵、猿谷敦史も乗っていた。石川哲はまだ優勝の経験はないが、そろそろ初優勝を決めてもおかしくないくらいの力を付けている。藤本は初日から3連勝での優出。特に逃げるレースでは好結果を残しやすい。猿谷もレース序盤で自分の展開を作れれば、上位着を残せる状態にある。
※10月12日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-20(28期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-25(28期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-28(32期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-34(32期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-21(31期)〕
伊藤 正司〔伊勢崎 A-142(20期)〕
地元の分厚い壁に川口勢がアタック!
飯塚オートは開催ラッシュ。前回は昼間開催からミッドナイトへのリレー開催があり、2日空けて再び昼間のレースが行われる。今回は3日間の短期決戦。ほぼ飯塚VS川口といった様相だが、どちらに軍配が上がるのか。
地元S級で、前回のミッドナイトで優出していたのは久門徹。優勝戦では決め手を欠いて3着だったが、道中の車の行きっぷりは良さそうだった。初日、準決と連対。更にその前の節は連勝で締めくくっていた。エンジン自体は高いレベルにある。連続での優出も十分可能だ。
今回出場する中で地元ランクトップは浦田信輔。前走は昼間開催で準決4着だった。初日と2日目は連対できていたので、そこまで悪くはないか。ただ、試走は物足りない数字が多かった。まずはこの底上げから図りたい。他に主力は篠原、岩見など。篠原は、前走のミッドナイトでは準決7着で優出はできなかったが、それ以外の2走はともに白星。たまにエンジンが崩れる時もあるが、おおむね好調を保てている。岩見はミッドナイトの準決が4着だった。シリーズを通して白星はなかったが、エンジン的にはそこまで悪い印象もない。篠原と共に、スタート一気からの速攻に期待したい。
他に地元S級は滝下、重富大、田中茂、越智など。滝下はミッドナイトの準決で3着だったが、それ以外の2走は連対を果たしていた。上位着でまとめられていたし、その前の節では優勝戦まで進んでいた。エンジンが悪くない今は、強烈な追い込みを披露してくる。重富と田中茂はエンジン普通か。上位争いに加わるとなると、もう少しエンジンの上積みが必要。越智は通常、エンジンを中堅以上に保てておくのが巧い選手だが、近況は機力が落ち気味。どこかで立て直しのキッカケを掴みたい。
外来の川口S級は高橋義弘のみ。前走は飯塚のSG。ここでは白星はなかったが、随所にスピードある走り見せて良い時の雰囲気があり、今節も楽しみ。 山田真は先月の浜松遠征で序盤2日間はいい動きだった。飯塚は9月16日~18日のミッドナイトで2着2本と上々。昼間開催にマシンを合わせたい。阿部剛や斎藤撤はハンデ10m前を最大限に生かせば十分戦える。片野もスタート次第では連対できる力を付けており注目したい。一発狙うなら中山透や相馬、君和田あたりか。
A級では中村杏と辻が前走の地元で優出。中村杏は1走ごとに着実に力を付けている。スピードはある程度、磨きがかかっており、後は捌きの面でどこまで成長できるか注目。辻は変わらず好スタートからの速攻が魅力の選手。重走路も対応でき、これといった死角は見当たらない。
※当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-24(28期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-30(29期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-37(27期)〕
久門 徹〔飯塚 S-41(26期)〕
高橋 義弘〔川口 S-47(29期)〕
中村雅人がウィナーズカップ2度目のV!
浜松オートで行われていたGIIウィナーズカップは、川口の28期・中村雅人が制した。これが同タイトル2度目の優勝。久々に強い中村雅人の走りが見られた。
試走タイムは鈴木圭一郎が一番時計で29。次いで中村と荒尾聡が31、松本やすしが32、金子大輔が33、深谷俊太と掛川和人と有吉辰也が34だった。
スタート争いだが、0ハンの深谷はしっかりと残して逃げに入る。10線は最内の掛川が遅れてしまう。先行は松本やすし。そこからは外へを枠ナリに出て行った。
序盤からペースを上げたかった深谷だが、コースを外してしまい有吉にイン突っ込まれてしまう。今度は有吉が逃げる展開。これに金子が続いていた。その後ろでは中村が3番手を走行。金子は有吉を抜く態勢までいけず、逆に中村に捌かれてしまう。すると中村は有吉と一対一の態勢に。ここからは慌てず騒がず、しっかりと抜いていける態勢を整える。そしてチャンスとみるや否や、中村が有吉のインに車を向ける。きっちりと回り切り、中村はそのまま先頭ゴール。人気に推された鈴木圭は、4番手あたりで荒尾と競り合う形になり、優勝争いにまでは参加できなかった。
中村の記念レース優勝は2019年のプレミアムカップ以来。近年は記念での優勝が少なかったが、今回は中村らしい走りが見られた。最大の勝因は、スタートで外枠2車に行かれず、しっかりと枠ナリ発進できたことだろう。外枠に行かれるとレース展開はかなり厳しくなるが、枠ナリなら内枠勢やハンデが前の車を捌くのみ。レース道中も落ち着いて走れる。もちろんエンジンの状態も良かった。試走が2番時計なら中村にとって十分な数字。そこへきて、レースも絶好の展開。チャンスがあればしっかりとモノにする中村。今後は久々にSGの舞台でもパンチある走りを見たい。