28日(日)メイン10レースはA級二組・水沢1600m戦「モツ屋権カップ」。主軸にヒカルメイオーを指名する。
昨年は特別開催から3連勝を飾り、ついにオープン入り。特別・あすなろ賞で3着に入り、JpnⅢ・マーキュリーカップにも果敢に挑戦。当然だったが、13頭立てブービーの12番人気に甘んじながら直線で猛追。地方最先着を果たしたクインオブクインにクビ差まで肉薄し。電光掲示板は惜しくも外したが、6着に大健闘した。
ただ、その後は燃え尽きたのか勝てる相手にも取りこぼしが目立ち、着止まりの連続。ようやく吹っ切れたのが11月の声を聞いてからで、待望のA級での初勝利をマーク。続く白嶺賞で2着、ファン投票・桐花賞でも0・3秒差4着に食い込んだ。
今回は1月10日以来の実戦だが、先に記したようにテッポー駆けにも自信があり、しかもA級でも二組なら相手有利は明白。勝ちグセをつけて再び重賞・特別路線での活躍を期待したい。
逆転筆頭はマイスターキング。中央デビューで6戦0勝2着2回3着1回から笠松へ移籍。4戦2勝2着1回の成績を収めて再び中央入り。昨年9月、新潟芝2000m戦で待望の中央初勝利を飾った。
以降は1000万下に昇格し、着外の連続だったが、大敗は喫せず転入直前の東京芝1800m戦でも1・1秒差には食い込んでいた。
現在、7歳。ダート戦は笠松時代までさかのぼり、07年以来と久々だが、2勝マークしたように適性面は心配ないはずだし岩手の場合、ペースがさほど速くはならないだろうから追走も楽。初戦から狙いは十分に立つ。
ソフトパワーは中央3勝1000万下から昨年7月に転入。初戦をアッサリ逃げ切り、2戦目はスタート直後に落馬のアクシデント。しかし立て直しを図って特別・すずらん賞でマヨノエンゼルの3着に食い込み、その後は南部杯に挑戦して9着。おそらく南部杯の反動もあったのだろう、以降3戦は伸びを欠いて3、4、4着にとどまってシーズンを終了した。
カギは冬休みで心身リフレッシュできたかどうか。能力の高さは岩手初戦で証明済み。体調さえ回復すれば勝ち負けはもちろん、重特でもいい競馬が可能だろう。
シルクライムライトは水沢1600m戦で6勝マーク。自慢のスピードにモノを言わせてB1級を突破した。不安材料は大外8枠に入り、同型アサクサロータスが6枠。スンナリ先手を取れるかどうかだが、逃げた時の渋太さには定評がある。
あとは10歳の高齢馬だが、休み前の一戦で2着に気を吐いて健在ぶりを誇示したヤマニンエグザルトの一発も警戒が必要。
◎(4)ヒカルメイオー
○(2)マイスターキング
▲(7)ソフトパワー
△(8)シルクライムライト
△(1)ヤマニンエグザルト
3連単は4、2の1、2着折り返しから7、8、1へ3着流し
馬複は 2-4、4-7、4-8、1-4
<お奨めの1頭>
6レース ラブエッセンス
名古屋A級の格はダテではなく、岩手初戦を2番手追走から1秒差で圧勝。やはりC2では実力が違った
27日(土)メイン9レース(発走:16時ちょうど)はA級三組「岩手競馬奥州サポートクラブ賞」(水沢1600m)、10頭立て。
実力伯仲に加え、各馬が一長一短のメンバーで難解な一戦となったが、エアムートンを主軸に抜てきする。船橋デビューで2勝後、同所属でJRAへ挑戦。いきなり2連勝を飾り、芝適性の高さをアピールした。
中央移籍後は精彩を欠いて昨年5月、岩手へ新天地を求めてきた。このトレードは正解。相手なりに駆ける堅実さをセールスポイントにほとんど上位入線。芝1000mで行われたオープン特別・きんもくせい賞を快勝。待望の岩手初勝利を飾った。
ダートでも転入初戦(水沢1800m)で2着。また終盤2戦でも連続3着。さすがにトウケイニセイ記念はマヨノエンゼルの0・8秒差6着に敗れたが、4角で一旦2番手に進出。見せ場を十分に作った。
今年は同じA級馬が相手でも三組。昨年は一組で走ったことを考えれば相手有利は明白。詰めの甘さがつきまとっていたが、ここは水沢初勝利の絶好機を迎えた。
逆転筆頭はアルディ。道中、抜群の手ごたえを見せながら、いざ追い出すと反応ひと息。それが災いして昨年は11月まで未勝利が続いたが、いきなり3連勝の固め打ち。まるで別馬のような動きを披露し、トウケイニセイ記念でもエアムートンに先着5着に健闘した。
この好走要因はコンビを組む山本政聡騎手が完全に手の内に入れたから。勝ち味の遅さを完全に解消した。
どちらかと言うとスロースターターの印象が強く、久々がどう影響するかだが、昨年の勢いを信じる手だろう。
同じ意味がマルブツワイルドにも言える。本質的には叩き良化型だが、この馬はまだ底が見えない。相手が強化されても、それなりに結果を出すタイプなので上位扱いが妥当なのだろう。当日の馬体重をチェックしてほしい。理想は500キロ前後だ。
エーシンスローインの評価が低いようだが、どうしてどうして。決して侮れない。終盤2戦は伸びを欠いたが、敗因は距離と解釈。水沢1600mを最も得意とし、これまで<2.4.0.1>と抜群の連対率。追い込み一辺倒の脚質ながら二段ロケット式の決め手が冴え渡るか。
ダンディキングの扱いが難しい。格最上位は明らかなのだが、昨年は順調さを欠いて未勝利に終わってしまった。この冬休みで心身ともにリフレッシュできればアッサリのシーンも十分に考えられる。
◎(5)エアムートン
○(1)アルディ
▲(3)マルブツワイルド
△(8)エーシンスローイン
△(10)ダンディキング
3連単は5、1の折り返しから3を厚めに。あとは8、10を3着押さえ
馬複は 1-5、3-5、5-8、1-3
<お奨めの1頭>
10レース ビュレットライナー
中央1勝、北海道B2から転入し、初戦のB1戦を快勝。それが今年はC1へ降格なら、メンバー有利はどう見ても間違いない
21日(日)メイン9レース(発走16時5分)は「みちゃおきいちゃおIBC賞」(B1 水沢1800m)。
"みちゃおきいちゃおIBC"とは地元民放局(TBS系)IBC岩手放送のキャッチコピー。創立は1953年。岩手では一番の歴史が古くテレビ、ラジオの両輪で県民、市民に親しまれている。
B1馬が相手ならコアレスレーサーで断然。焦点はどんなレースで勝つのか、その一点に尽きる。
中央1勝500万下から昨年8月に転入だが、2歳時には朝日杯FSにも駒を進め、ブービーながら0・9秒差。その実績はダテではなく、C1スタートから圧勝の連続で6連勝。2着につけた合計タイム差が4・7秒。すべてワンサイドで決め、しかもゴール前は持ったまま。
この内容から大晦日のファン投票・桐花賞でも報道推薦で出走。当時、B2から格下挑戦ながら、スケールの大きさを買われて3番人気に支持された。
しかし、いきなり一線級ではさすがにきつかったようで0・8秒差6着に敗れたが、レース中に落鉄のアクシデントもあり、これは仕方なしの結果だった。
今回は自己の条件に戻って実力の違いは誰の目にも明らか。530キロを超す大型馬でまだ仕上がり途上だが、底力で難なくクリアー。いずれ目標はもっと上。まずは順当に白星を飾って、再度オープン戦線に殴り込みをかけてくれるに違いない。
相手はグラスバラード、テンショウタイヨウの2頭。グラスバラードは中央3戦0勝から一昨年に転入。時に取りこぼしもありながら通算9勝。左回り(盛岡)では気性難を出すため実戦わずか1度のみだが、水沢は<9.2.2.1>と驚異の連対率。しかも目下3連勝中と勢いに乗っているのも心強い。不安は初の1800mだけ。
テンショウタイヨウは相手なりにかける堅実さを身上。その反面、詰めの甘さに課題を残し、なかなか勝ち切れないのがネックだったが、休み明け前のA・B1戦を勝ってスッキリした。
今回のカギはコアレスレーサーがどこから動くか。グラスバラードを可愛がれば残り目が有力だし、逆に早めにまくればテンショウタイヨウが浮上するが、冬休み明けでもあり、コアレスレーサーが無理をしないと判断。ペース落ち着くと見てグラスバラードを上位に採った。
あとは昨年8勝を荒稼ぎしたモエレアンドロメダ、決め手一目ワラッテオクレヨ、5ヶ月半ぶりでも実力A級ビッグファルコンが押さえ候補。
◎(6)コアレスレーサー
○(3)グラスバラード
▲(2)テンショウタイヨウ
△(8)モエレアンドロメダ
△(7)ワラッテオクレヨ
△(9)ビッグファルコン
3連単は6を1着固定に3、2の折り返し本線。あとは8、7を3着押さえ少々
馬複は 3-6、2-6、6-8、6-7
<お奨めの1頭>
6レース ダイワフォーチュン
岩手在籍時にオープン特別を2勝。11歳馬でもC2では実力が違いすぎる
約2ヵ月半の冬眠から目覚め、岩手競馬が20日から再開する。今週、来週の計6日間は平成21年度の開催。地方競馬の場合、年度替わりは4月1日なのでもろもろの記録は3月一杯まで。岩手では3月29日が21年度の最終開催。週を空けないで4月2日から新年度のスタートとなる。
そこで気になるのがリーディングジョッキー、トレーナー争い。1月11日終了時点でジョッキー部門は村上忍騎手150勝、小林俊彦騎手が145勝。わずか5勝差で首位を競い合っている。
ジョッキーの場合、一日5勝をまとめ勝ちするケースも少なくはなく、3月20日から29日までの6日間で逆転の可能性は十分にある。果たして村上忍騎手が2年連続で首位の座をキープするか。小林騎手が3年ぶりに奪回し、6度目リーディングの座に返り咲くか。最後の最後まで目が離せなくなった。
またリーディングトレーナー部門は佐々木由則調教師が77勝、4勝差(73勝)で小西重征調教師がつけている。調教師の場合、4勝差を逆転するのは正直、厳しいかも知れないが、同じく6日間の開催が残っており、こちらもし烈な争いとなる。
20日(土)は全10レースで実施。第1レースのスタートが11時30分。最終10レースが16時45分。そしてメイン9レース「奥州市職員奥馬の会会長賞」(B1級 水沢1800m)は16時10分ですので、よろしくお願いします。
岩手競馬は今回の特別開催から大幅にクラスが変動。そのため昇級組、降級組が入り混じり実力比較が非常に難しい。しかも全馬が休み明けで2ヶ月から3ヶ月ほどレース間隔が開き、さらに予想を難解にしている。
常識的には元A級馬トーホウライデンから入る線かもしれない。メンバー中、ただ1頭の重賞ウィナーであり、しかも2勝。今回、相手に恵まれたのは誰の目にも明白だ。
だが、大きなネックがある。元々が実戦を使われながら本来の動きを取り戻すタイプで毎年、シーズン入りはまったく精彩なし。春先は様子を見るのが無難。いかに格上馬だとしても。それでも底力に不気味さがたっぷり。ノーマークにはできず、▲以下には落とせない。
主軸にサクラデイブレイクを指名する。中央0勝2着1回3着1回の成績で北海道へ移籍。そこでも白星を飾れなかったが、4戦2着2回の後、昨年12月末に岩手入りした。
初めてパドックでサクラデイブレイクを見た瞬間、震えがきて一目ぼれ。これほどすばらしい馬が何で未勝利なのか信じられなかった。
しかし初戦は2ヵ月半ほどレース間隔が開き、輸送の疲れも残っていたのだろう。中団キープから直線猛追したものの、クビ差2着に惜敗。それでも敗れてなお強し。案の定、2戦目は豪快なマクリを決めて快勝。待望の初勝利を飾って冬休みに突入した。
今回は昇級初戦でメンバー強化されたが、中間の攻め馬でラスト11秒6の好タイムをマークして好調をアピール。仮にここを突破できればオープンまで上り詰めること必至だ。
逆転筆頭はゼットファースト。中央1勝500万下から転入し、B1で3戦2勝。A級入りを果たしたが4、5着止まり。陣営は来期をにらんで12月19日の一戦で早々と休養させた。
今回はB1へ降格なら、ひいらぎ賞快勝したように実力上位は明白だし、マイル適性も高く軸の見方ならこちらの方が上か。
ジーアイジェーンは中央未勝利ながら、B2級で4勝マーク。休み明け前の一戦では2着に0・8秒差をつける圧勝劇を演じた。今年成長が期待される4歳牝馬だ。
あとはマイペースでエアザゲーム、流れ速くなればアニバーサリーも軽視できない。
◎(1)サクラデイブレイク
○(7)ゼットファースト
▲(3)トーホウライデン
△(9)ジーアイジェーン
△(4)エアザゲーム
△(6)アニバーサリー
3連単は1、7の1、2着折り返しから3着3、9が本線。あとは4、6押さえ少々
馬複は 1-7、1-3、3-7、1-9
<お奨めの1頭>
8レース ハルサンヒコ
A級でも勝ち負けの実力馬がB2へ降格。大幅に相手が楽になり、3歳・ダービーグランプリ(地元重賞で実施)以来、3年ぶりの美酒を味わう。
前回に自分が書いたこのブログで「あけましておめでとうございます」と書いたのですが、早くも今回「それではごきげんよう」という事に。
というのも、岩手競馬の2009年シーズンもひとまずこの11日で終了、3月20日(土)までしばらくの冬休みに入るからです。
振り返ってみればあっという間の今シーズンでした。いろいろなレースがありましたが、印象深かったのは他地区馬の大活躍でしょうか。全国交流で行われた重賞をここまで他地区勢に持っていかれたのは史上初といっていいレベル。ここ1、2年「古馬の柱的存在がいない」と言われてきましたが、それが一気に形になって現れた感がありました。
そんな中での岩手生え抜きマヨノエンゼルやロックハンドスターの活躍は胸のすく話題、ではあったものの、もう少し周りも含めて全体で踏ん張ってほしかったなと思うものがあります。
そろそろ年度代表馬を決める時期ですが、そんなわけで依然として漂う混戦ムード。2歳部門はロックハンドスターで、3歳部門はマヨノエンゼルでだいたい決まりでしょう。牝馬も実績的に言ってクインオブクインかな。古馬はゴールドマインだろうとは思います。
しかし肝心要の年度代表馬はまだ微妙。ゴールドマインとマヨノエンゼルで争うならトウケイニセイ記念で勝った方でしょうか。勝った方が今季の古馬重賞勝ち星を「2」にしますし、マヨノエンゼルには「3歳二冠」「青藍賞では他地区馬を破って優勝」「南部杯では3歳にして地方馬最先着」という実績がありますからね。
ただ、もしトウケイニセイ記念でこの2頭以外の馬が勝ってしまうと混沌としますよね。最終的には先の2頭に帰着するだろうとはいえ、そこに至るまでは議論百出間違いなしって感じです。
騎手の皆さんが良く言うのは「58kgはまだ我慢できる。だが59kgになるとてきめんに応えてくる」。かつてメイセイオペラが59kgでシアンモア記念を勝った時も「スタートして馬ががくんと沈み込む感じ。馬も最後まで戸惑っていた」と菅原勲騎手が話していました。それくらいの酷量な訳です。
ゴールドマインにとっても59kgは足かせになるでしょうし、一方のマヨノエンゼルにとっては桐花賞から据え置きの56kgは、桐花賞での2頭の差が1馬身1/4。1kg=1馬身とすれば逆転してなおおつりが来る計算。
また展開的にも、恐らく1番人気になるだろうゴールドマインが、59kgを背負って有利になるような状況は、有り体にいって「無い」と言ってしまっていいと思います。
もちろん(7)ゴールドマインも、斤量で結果が決まるのならここに出てくる事自体無いでしょう。現岩手最強馬の意地で59kgも克服してくれると期待するのみ。これで勝てば文句なし、ライバルたちとは完璧に勝負付けが済む事になります。
この2頭のここまでの対戦成績は3戦してゴールドマインが2勝と優勢ですが、どちらかが勝って決まったのは桐花賞のみでまだ勝負付けが終わったとは言えません。今季の締めくくりのみならず、来季の覇権がどちらにあるのかをはっきりさせておくためにも、ここはどちらも引けない戦い。
ここに割って入る可能性があるとすれば(10)アンダーボナンザか。昨年のこのレースの覇者は寒い時期を迎えて勢いは増しつつあり、ここ2戦も苦手な1800mという事を考慮すれば十分以上の内容です。対ゴールドマインでは2走前に子供扱いされましたが、その時の距離や今回の斤量差を考慮すればその時以上に詰め寄っていいはず。
後はもう穴狙いといって良いレベル。という事なら思い切って(3)アルディを押さえてみましょう。格下ではありますがここ数戦の内容・タイムはA級でも遜色ないものです。
★買い目
馬単 (1)=(7)、(1)=(10)、(7)=(10)、(1)=(3)