
今週15日(土)から舞台が盛岡競馬場=オーロパークへ替わる。改めて紹介するまでもないかもしれないが、若干コースの説明から入りたい。
盛岡競馬場はダート1周1600m左回り。最大高低差が約3m。直線300mは1・5mの上り坂があるバンケットコース。非力な逃げ馬にはとても厳しく、スピードに加えてパワーが要求される。
内には地方競馬で唯一の芝コースを兼ね備え、こちらは直線に2・8mの上り坂があり、中央芝と同様、ゴール前で入れ替わりが結構多い。1周1400mの小回りコースといっても決して侮れない。芝適性が大きくモノを言う。
さっそく開催初日からコース特徴を活用し、準メイン9レースは芝1700m「姫神山やま開きレース」(B1)、メイン10レースはダート1000m特別「立夏賞」(B2)を編成。我々も様々なファクターを考えて予想するが、それが最大の楽しみとなる。
古馬のダート1000m戦は昨年から導入。向正面10ハロン棒からスタートし、3コーナーに入るまで直線が約300m。スピード満点のレースが繰り広げられ、昨年は異色のスター・ウメノレイメイが誕生した。今年はどんな個性派が生まれるのか興味深い。
よって今回の「立夏賞」も短距離適性を重視して、セプテンバーレインを主軸に抜擢した。今年3月、中央未勝利ながらダートで2着1回3着1回。その実績を引っさげ、2戦連続で2着惜敗。両レースとも最後の伸びが甘くなったが、理由は1800mの距離と解釈。1000mへ短縮されて今度こそ首位奪取できると判断した。
同馬は3歳デビュー戦のダート1200mで0・3秒差5着。また福島のダート1150m戦でも3着入線し、短距離適性が間違いなくある。
それを裏付けるように父がオジジアン産駒バトルライン、母父ニホンピロウイナー、さらには祖母の父がホープフリーオンと筋金入りのスプリンター配合。その血を騒がせる。気になるのはレース間隔がちょっと開いたことだが、短距離戦は多少調子が悪くてもこなすケースも多く。絶対スピードに期待したい。
マイネルリチャードは過去、最短距離で走ったのは高知時代の1300m。その時は快勝したのだが、1000m戦は生涯初めて。むしろ長距離に実績が高く距離に不安が残るが、コンスタントに39秒前後の鋭い末脚を披露。超ハイペース必至なだけに、シャープな切れで逆転を狙う。
ヘライカントリーは総合力№1。前走、勝ち味の遅さを返上し早めに動いて完勝。これで弾みがついたに違いない。ただ、本質的にエンジンのかかりが遅いタイプ。前半でもたつくようなら届かないケースも十分考えられる。
逆に狙ってみたいのがマルブツロック。父は2、3歳時にGⅠ7連勝の世界記録を樹立したロックオブジブラルタル。2000年代の最強マイラーとも称され、日本でもけい養されたことがあった。マルブツロックはその時の子供で、過去経験はマイル以上だったが、1000mで新たな面を出してくれるかもしれない。
◎(4)セプテンバーレイン
○(1)マイネルリチャード
▲(8)ヘライカントリー
△(10)マルブツロック
△(9)カリズマウィッシュ
3連単は4を1着固定で1、8、10流しで勝負してみたい
馬複は 1-4、4-8、4-10、1-8
<お奨めの1頭>
9レース チャームドサークル
中央時代の2着1回は東京芝1400m戦でマーク。その時の上がり3ハロンが33秒9。持ち前の切れは芝でこそ発揮できるはず
実質半年に渡って行われてきた水沢競馬もこの10日・月曜日で一区切り。来週からはいよいよOROパーク盛岡競馬場でのレースが始まります。
開幕初日の5月15日は恒例開幕セレモニーの他、来場プレゼント、出店出店、underpath!(アンダーパス)登場などのイベントが多数。加えて当日は競馬場の入場料が無料ともなっています。普段はネット投票の皆さんも、ぜひ盛岡競馬場におこしください。
馬券的には難しくなるんでしょうけどね。なにせ昨年の10月以来なのは馬も同じなわけで、最近の転入馬には盛岡経験のない馬も少なくない。という事は左回り経験が無い・少ない馬が多いという事、つまりこの春ここまでの実績が鵜呑みにできない場合が出てきます。
また、今年は芝狙いの転入馬が目立ちます。最初の芝特別は5月29日の1700m戦・五月雨賞ですが、例年序盤の芝戦線は荒れ気味でもあり、待ち遠しいような怖いような気分です。
さて、春の水沢競馬・ラストを飾るメインレースはA級一組の1800m戦「くずまき高原牧場まつりレース」です。オープンの重賞と同週のため実質的にはA級二組の面々ですが、それぞれ調子を上げてきた馬が多く、ちょっとした事で紛れも出てきそうに思えます。
ひとまず本命は(6)エイシンイッパツを採りました。この距離のレコードホルダーの快速馬。休み明けの前走も逃げ切って勝利を掴み、今シーズンも好スタートを切りました。
中間の状況からするとまだ上昇途上のようですが、前走を見る限り、あそこから少しでも上積みがあればここではそれで十分。前回はしぶとい同型がいましたが今回はそれもおらず単騎逃げ濃厚。唯一トキノプリンセスが同型ですが、あちらは距離に課題があるので極端な脅威にはならないでしょう。
そう、この馬に有利なのは脚質以上に距離なのではないでしょうか。他は、どちらかと言えばマイルが良さそうな馬がほとんど。1800mもどんとこいというタイプはこの馬も含め少数で、それでいて逃げて自力でレースを作れる、というのは大きなプラスになると思います。
対抗は(3)ソフトパワー。この春は2戦1勝2着1回と順調なスタート。課題だったスタートの悪さも今も所見せておらず、能力を素直に信用できるようになっています。
対エイシンイッパツでは2戦していずれも完敗と分が悪いですが、この春の調子なら雪辱も狙えるでしょう。距離も転入初戦でこなしており、大丈夫だと見ます。
三番手、単穴には(9)コンバットキックを狙ってみます。南関から戻ってきた前走は4着。状態を心配していましたがこれがなかなかいいようで、それが苦手距離のマイルでの好走につながりました。一ハロンでも距離が伸びるのはプラス。
(1)(5)あたりも気にはなりますが、状態以前にどうも芝向き。という事でここでは(7)ショーターザトッシと(2)ヤマニンエグザルトを押さえに。どちらも調子はいいですし、マイルは忙しかったと見直してもいいのではないでしょうか。
★買い目
馬単 (6)=(3)、(6)=(9)、(3)=(9)、(6)→(7)、(6)→(2)
しかし暑いですね~。4月までは冬の寒さだったのにこの連休は一気に夏の暑さになりましたね。1日シャツ一枚を腕まくりして過ごしましたが、そうやって見る桜ってのも不思議なものです。
GW開催3日目のメインレースはB1級の駒形賞。準オープンのクラスにふさわしい好メンバーになりました。ざっと見てチャンスが全く無さそうという馬はせいぜい1~2頭。展開ひとつで・・・という馬がゴロゴロいます。また、4月18日の新緑賞がそうでしたが、この春のB1級上位のレースは特別・一般とも激戦が目立ちます。ここにも逃げ馬から追い込み馬まで多彩な脚質が揃い、激戦必至でしょう。
そんな中から本命は(4)トーホウライデンを選びます。この春3戦は2着2回3着1回と勝ち星こそないものの、降級に加え復調気配も濃厚でいつ勝っても全くおかしくない状態。
そしてこの馬は、一昨年は1200mと1600mの重賞を計2勝した名うてのスピード馬でもあります。そんな馬が久々の短距離出走となれば期待したくなるのは当然。
懸念としてはまず、さすがにその当時ほどの力はないだろうという事と、今のこの馬には1400mは短いのでは?とう2点。前者は年齢が年齢だけに仕方ないとして、後者は走ってみるまで分からない面はありますが、しかし前走のようにマイルの激しい流れに自分から飛び込んでいけるくらいの先行力があれば、あの走りで大丈夫と見ました。
あとは6枠の2頭、(7)グラスバラードと(6)センリグランピーを。(7)は最近ちょっと気持ちが空回り気味ですが、逆にいえばあれだけ折り合いを欠きながらも大きくは崩れない所に地力の高さを感じます。いつ逃げ切ってもおかしくない馬。
(6)にとってこの距離はかなり短いのは確かですが、好調さ、勢いの良さではメンバー中1,2。前走のような展開になれば面白いレースをしてくれるでしょう。
★買い目
馬単 (4)=(8)、(4)=(3)、(8)=(3)、(4)→(7)、(4)→(6)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「週刊テシオ情報局」が「ウマウマ生活ステーション」に衣替えしました
3日(月)メイン10レースはB2級「メイカップ」(水沢1600m)、12頭立て。好調メンバーそろったが、ポイントプリムが今度こそ勝利をモノにする。
昨年10月、中央未勝利から転入し4勝マーク。今シーズンからB2へ昇格したが、冬をはさんで4戦連続で2着と惜敗を繰り返している。これは最後の詰めが甘いためでもあるが、1800mは守備範囲を若干超えているから。ひとまずこなしているものの、アグネスワールド×フジキセキの血統が示すとおり1600m以下がベストの条件。
その意味で今回のメイカップは距離的にも合い、ここなら先手を取れるメンバー構成。馬体重減が気にならないではないが、マイペースの逃げに持ち込み、そのまま押し切る。
コアレスブライトは2戦2着のうっ憤を晴らし、前走2着に4馬身差をつけて圧勝した。特長はいい脚を長く使える点で先に行っても控える競馬でもOK。確かにメンバーは結構、骨っぽくなったが、引き続き好気配をキープし上位争い必至だ。
バンドマスターはエイプリルCへ2連勝で臨み、勝ちっぷりの良さからも2番人気に支持されたが、中団からまったく動かず8着。敗因はスローペースに求めることができるだろうが、それにしても反応ひと息。意外な凡走に戸惑い、評価に迷ってしまうが、2連勝は強いの一語。今回が正念場と言える。
タニノレジェンドもエイプリルC5着。ついに転入後の連対記録が8でストップしてしまった。こちらの敗因は思ったほど体重が回復していなかったことか。今度は通算4勝2着2回とパーフェクト連対を誇るマイル戦。回復しさえすれば反撃に転じて当然。
テバギアは好走が水沢に集中。それを裏付けるように休み明けをアッサリ2連勝。コース替わる前にもう一丁と行きたいところだ。
あとは叩かれながら上昇示し、前回豪快なマクリを決めたカートゥニストも軽視できず激戦必至の一戦となった。
◎(6)ポイントプリム
○(5)コアレスブライト
▲(11)バンドマスター
△(10)タニノレジェンド
△(1)テバギア
△(3)カートゥニスト
3連単は6、5、11のボックスが本線。あとは6を1着固定に5、11、10、1へ手広く流したい
馬複は 5-6、6-11、6-10、1-6
<お奨めの1頭>
3レース シルクナトゥール
前走2着は出遅れが痛かった。それでもタイム差なし2着にまとめ、再び首位を奪回する
2日(日)メイン10レースは3歳牡馬(牝馬も出走権あり)第一弾の重賞「第10回阿久利黒賞」(水沢1600m)、11頭立て。
昨シーズンまで阿久利黒賞は岩手クラシックの一冠目に組み込まれていたが、今年、ダービーグランプリ(地方競馬全国交流)が復活。それに伴い、三冠ボーナスは「岩手ダービー ダイヤモンドカップ」(5月31日 盛岡ダ2000m)、「不来方賞」(10月24日 盛岡ダ2000m)、「ダービーグランプリ」(11月22日 水沢2000m)へ移行。
阿久利黒賞はその三冠から外れた格好となったが、時期的なことを考えても"岩手版皐月賞"であるのは変わりない。
主軸はもちろんロックハンドスター。実績、順調度、絶対能力とどれを取り上げても抜けた存在。"ほぼ"ではなく、99%死角なし。残り1%は競馬に絶対はないからだが、よほどのアクシデントがない限り負けない。焦点は菅原勲騎手が今後をにらみ、どんなレースをロックハンドスターに課すのか。それに尽きるだろう。
相手筆頭も順当にダークライ。スプリングカップはロックハンドスタート同様、金杯3着以来の実戦で体はまだゆるい印象もあったが、持ち味の先行力と粘り強さを発揮して2着。結果的に6馬身の差をつけられたが、3着トーホクキングに0・4秒先着。重特路線で揉まれてきたキャリアはダテではなかった。
続く3歳A級戦では目の上のたんこぶが不在ならオレの天下とばかり、貫禄の逃げ切りを決めて快勝。状態の方も叩かれながら上昇一途をたどっている。
仮に2着を確保できないとしたら、ロックハンドスターが早めに動いて交わした時だが、それでもベタ負けしないのがダークライのセールスポイント。こちらも次位は動かない。
このラインは堅そうだが、3着以下が混戦。狙いは3連モノの3着争いが馬券のポイントとなる。
まずイシノウォーニング。北海道で2戦1勝3着1回の成績からJRA入り。500万下で2戦走ったが、12着、14着。気になったのは2戦とも出遅れを喫し、まったく競馬に参加できずに終わっていたこと。
それゆえ岩手初戦はスタートに不安を抱え、あとは大幅に体重が減っていたことだったが、好位キープからダークライに0・1秒差まで肉薄して2着。潜在能力の高さを証明した。依然、ゲート難を抱えているが、体重が増えていれば2着争いに参加して不思議はない。
トーホクキングは追い込み一辺倒の脚質のため届かず3、4着に終わっているが、加速ついてからの伸びがすばらしい。休み明け3戦とも先行競馬で決着し、運がなかったことも事実。ロックハンドスターの仕掛けどころ次第では、大外一気に台頭のシーンまで。
あとは着順安定せずムラな面あるが、ベルデンアイン、セイントネイティブも押さえが必要。
◎(10)ロックハンドスター
○(7)ダークライ
▲(2)イシノウォーニング
△(9)トーホクキング
△(8)ベルデンアイン
3連単は10→7の1、2着固定から2、9へ3着流し。あとは8を3着押さえ少々
馬複は 7-10、2-10、9-10
<お奨めの1頭>
6レース エイシンテンライ
移籍2戦は2着に終わったが、目下2連勝中。笠松A級の実力を見せつけている。距離延長もまったく問題にしない