
10月14日、いよいよこのレースがやってきます。『マイルチャンピオンシップ南部杯』。今年で26回目を迎えるJpnIです。
マーキュリーカップ、クラスターカップと聞くと「暑い」というイメージですが、南部杯と聞くとなんというかもう「冬も近いな・・・」と感じてしまいます。
実際、13日の日曜日には岩手山の初冠雪が報じられました。毎年南部杯の頃にはそんなニュースが流れるのですが、今年はここに来て気温が高くなったりしていたのでもう少し先なのかな・・・と思っていました。それが南部杯前日に雪が降ってきっちりと帳尻を合わせる形に。こうなるともう、あとは冬に向けて一直線ですね。
月曜日に南部杯を現地で観戦しようと思われている皆さん、レースの頃やその後の表彰式の頃はすっかり寒くなると思います。上着を一枚用意しておいでになる事をお奨めしておきます。
●11Rの買い目
馬単(12)→(9)、(12)→(8)、(12)→(3)、(12)→(1)
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昨日に続いて南部杯の報告を。先日、栗東トレセンへ行ってきた。取材対象はエスポワールシチー、グレープブランデー、ホッコータルマエの3頭。本当はセイクリムズン、アドマイヤロイヤル、ダイショウジェットの話も聞きたかったが、時間の都合で3頭に絞らせてもらった。
エスポワールシチー=安達昭夫調教師
「フェブラリーステークスは2着だったが、自分の競馬ができたので仕方がない。今年夏も栗東近くの牧場に放牧に出て9月頭に帰厩して元気一杯。かしわ記念は511キロと太目残りだったが、この馬は輸送してみないと分からないところがある。相手は強力だが、盛岡コースとの相性の良さで頑張ってほしい」
グレープブランデー=安田隆行調教師
「フェブラリーステークス優勝後、軽い骨折が判明。8ヶ月ほど実戦から離れたが、ちょうどいい休養になったと思う。8月には栗東へ戻って順調に攻め馬を消化。諸っ相対性は整っている。フェブラリーSは内に包まれて苦しい競馬だったが、よくしのいでくれた。南部杯からジャパンカップ・ダートへ行く予定だが、最優秀ダートホースのタイトルを取らせてやりたいね」
ホッコータルマエ=西浦昌一調教助手
「レパードステークス優勝と前後してどんどん成長し続けているのを実感している。昨ジャパンカップ・ダート3着は決め手の差。その課題克服のために取り組んだのが今の結果につながったと思っている。夏は北海道で放牧。戻ってきて会ったら一段と逞しくなっていた。もう一度、父を『世界の西浦』と呼ばれたいですね」
各陣営とも秋初戦を迎え、相当な力が入っているのがヒシヒシと伝わってきた。盛岡ダート1600mのコースレコードは3年前、オーロマイスターが更新。1分34秒8の大記録を樹立したが、もしかするとレコード更新のシーンがまた見られるかもしれない。
13日メインはOROターフスプリント・トライアル「ハーベストカップ」(盛岡芝1000m)、12頭立て。トートアフィシオン、ライトマッスルの初対決が見ものとなった。
トートアフィシオンは今季<5.1.1.0>。父(サクラバクシンオー)譲りのスピードが冴え渡っている。特に芝1000m戦での強さが際立っており、5走前のB1・芝1000mで58秒0の驚異的なタイムで圧勝。レコードに0秒2まで迫った。
また前哨戦・FM岩手杯もダイワマックワンとのマッチレースを58秒1のタイムで快勝。目下3連勝と勢いにも乗っている。
加えてA級馬が58キロ(牝馬は2キロ減)の負担重量に対し、B1からの挑戦で56キロで出走できるのも強み。中間の雨が若干心配だが、適性を前面にOROターフスプリントへ向けて是が非でも勝ちたいところだろう。
逆転筆頭はライトマッスル。昨年のハーベストカップを優勝からOROターフスプリントも制し、最優秀ターフホースにも選出。短距離芝で秘めた才能が全面開花した。
こちらの不安は1枠に入って包まれる競馬を強いられる可能性があることだが、好スタートを決めて主導権を握れば問題なし。発馬が最大ポイントとなる。
▲以下に迷ったが、ディアーウィッシュを評価。重賞2戦は着外だったが、短距離戦3、2着。絶対スピードを問うレースが現状は合っている印象だ。芝も中央1勝で問題なさそう。
スーパーワシントンはダート1200m・早池峰賞優勝。10歳馬で待望の初タイトルを獲得した。3走前、桂樹杯(芝1600m)でも3着を確保し、古豪ながら反応の良さは健在。
あとは前崩れの展開でリビングストン、1000m短縮でも思った以上に強いレースを披露するアラマサコマンダーが押さえ。
◎(7)トートアフィシオン
○(1)ライトマッスル
▲(12)ディアーウィッシュ
△(11)スーパーワシントン
△(5)リビングストン
△(9)アラマサコマンダー
<お奨めの1頭>
5R ブリス
転入2戦の1200m戦を破格タイムで連勝。C2では能力の違いが明白で距離1400mも難なくクリアーする
南部杯の取材で栗東トレセンに行ってきた。今年はダートGⅠ2連勝を含め、交流5連勝中のホッコータルマエ、フェブラリーステークスを快勝グレープブランデー。そしてディフェンディングチャンピオンであり、南部杯の顔エスポワールシチー。
以上の豪華な顔ぶれに加え、ブルーコンコルドで盛岡コースを熟知している服部利之調教師が自信を持って送り込んできたセイクリムズン、プロキオンステークスで鮮やかな直線抜け出しをレコードで決めたアドマイヤロイヤル、昨年2着ダイショウジェットとJRA勢は過去最強のメンバーが終結する。気になる枠順が確定した。
コスモワッチミー(高知)
グランシュヴァリエ(高知)
グレープブランデー(JRA)
ダイショウジェット(JRA)
トウホクビジン(笠松)
エプソムアーロン(園田)
セイカアレグロ(金沢)
エスポワールシチー(JRA)
アドマイヤロイヤル(JRA)
セイクリムズン(JRA)
コスモフィナンシェ(岩手)
ホッコータルマエ(JRA)
ランドオウジ(岩手)
グレープブランデーはフェブラリーSと同様、内枠に入ったが、レースがバラけるのは例年どおりのはず。あまり枠順は考えなくていいだろう。金曜時点で小雨だが、水を含んでやや重状態。1分35秒台の決着は確実だろうし、もしかするとレコード決着になる可能性もある。14日、激突の日が待ち遠しい。
12日(土)メインはC1「区界賞」(盛岡ダート1600m)。大本命メジロオマリーの登場で回避馬が続出。8頭立ての少頭数となり、俄然、同馬に有利な条件がそろった。
メジロオマリーは中央ダートで3勝2着3回3着3回の成績で1000万下に在籍。また昨年は「東京カップけやき賞」へ遠征してエバーオンワード(現A級)の3着。この実績があって最下級C2へ格付けされ、相手有利は誰の目にも明白。
案の定、移籍3戦とも圧勝に次ぐ圧勝。C1昇級初戦の前走は2着に1秒6もつける大差でゴールした。距離1600m延長もまったく問題なく、自身の連勝をどこまで伸ばすか楽しみだ。
ただ相手が若干難解。現在、雨の影響で馬場に水が浮いており、当日も重か不良の可能性大。これが各陣営に影響しそうだが、それでも相手はタッチオブマスターが筆頭だろう。
タッチオブマスターは中央0勝園田2勝、北海道1勝から昨年9月に転入。B2で2着の実績を残し、今季はC2スタート。シーズン2戦目から5戦連続で連対を果たしたが、その後は気性難をのぞかせて足踏み。
しかし前走では相変わらずズブい面を見せながらも快勝。ようやく吹っ切れた印象だった。不安は速い時計勝負になったときだが、タイム比較からも2着は譲れない。
リバイヴエンブレムは勝ち星4勝すべて盛岡戦で稼いでいる。コース替わった前走は出遅れを喫しながらも直線抜け出しを決め、改めて盛岡が合うことを証明した。引き続き好気配をキープ。
レッツライドは転入3戦目の芝で8着凡走したが、それ以外の6戦連対。抜群の安定感を誇っている。前走タイムから評価は下がってしまったが、2着候補には外せない。あとは前回1着で弾みついたフィールドグースも押さえが必要。
◎(2)メジロオマリー
○(6)タッチオブマスター
▲(5)リバイヴエンブレム
△(8)レッツライド
△(7)フィールドグース
<お奨めの1頭>
7R ヤマニングランバル
中央未勝利から転入後、2着2回3着1回と安定度一目。勝利できなかったのは相手に恵まれなかっただけ。ここはキッチリ勝ちたいところ
今年、オープン、条件を問わず盛岡芝への申し込みが殺到している。10月5日メイン11RはB2・芝1600m戦「オクトーバーカップ」だが、9Rにも同条件・B2戦が組まれている。本当はメインに出たかった馬ばかり。特別出走にこぎつけるのは非常に狭き門となっている。
今回と直結するレースは9月21日、B2・芝1700m戦。1、2着モンドナハト、アトミックデザインはそれぞれ10、7番人気と評価が低く、3連単56万6千円の高配当(3着は2番人気ロータスドリーム)となった。
この結果も受けて本命はアトミックデザイン。中央デビューから芝で2戦連続3着を確保したが、未勝利に終わって園田へ転籍。1勝をマークしたものの、ほかは大敗の連続だったため岩手芝を求めて3度参戦。2、4、3着にまとめ、B1でも芝なら通用を証明した。
それならばと今年岩手へ転入。相変わらずダートでは精彩を欠いたが、芝で本領を発揮。格下からオープン重賞・かきつばた賞へ挑戦して4着に善戦した。3走前のレインボーカップ(芝1600m)は5着だったが、タイム差0秒2。そして前走は冒頭にも記したようにアタマ差2着に惜敗。今度は絶好の1枠を引き当て、首位奪取に燃えている。
サクラテリオスは盛岡芝を2度使って7、3着。一戦目はJRA交流で相手が強かったし、2戦目は芝1000mで超快速トートアフィシオンが出走。これも仕方なしの結果だった。
近走はダート戦でも安定したレースを続けているが、元々は脚抜きのいい芝が合うタイプ。展開的にも2、3番手を楽に追走することができそうだけに逆転首位まで十分。
ビジュアルサポートはこれまで逃げ同型がそろっていたが、今回は単騎逃げが打てる相手。あとひと粘りが足りなかったが、ここならマイペースに持ち込み、あわよくば逃げ切りも狙っている。
ナデシコノハナは中央9戦0勝3着2回の成績から転入。初戦のダート1600m戦を好タイムで圧勝。幸先のいいスタートを切った。意外にも今回が初芝だが、脚さばきが軽いなら芝も合うはずと陣営が判断。仮にここで好勝負になるなら、今後の選択肢も一気に広がる。
モンドナハトの過去履歴は中央0勝3着1回から金沢2勝→中央0勝→金沢B2。転入前の成績が振るわず、初戦は10頭立て10番人気だったが、見事に快勝。中央時代の芝実績はダテではなかった。ただ前走、マイナス21キロの大幅減が気がかり。さらに減っていれば苦戦を強いられるかもしれない。
◎(1)アトミックデザイン
○(8)サクラテリオス
▲(6)ビジュアルサポート
△(5)ナデシコノハナ
△(7)モンドナハト
△(4)マツリダガッツ
<お奨めの1頭>
9R プルミエデマンシュ
メイン・オクトーバーカップに出走しても間違いなく◎。芝に替わった前走、一変の動きで快勝。さすがディープインパクト産駒と大向こうを唸らせた。連勝濃厚
先日もお伝えした太田陽子騎手ですが、岩手でのデビューに向けて着々と準備が進んでいます。
先週の木曜日には水沢競馬場で行われた能力検査に騎乗して、実戦さながらのレースの流れを経験しました。週末には勝負服も完成。これで物理的な準備は整いました。
太田騎手自身も盛岡競馬場で各所を見て回ったりして準備に余念無し。後はデビューを待つばかり・・・です。
●10Rの買い目
馬単(7)=(11)、(7)=(9)、(7)→(1)、(7)→(2)、(7)→(5)
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