メイセイオペラが亡くなった。7月1日。22歳だった。2006年、韓国にわたって以降、97頭の産駒が誕生。今年も3頭に種付けをした。心から冥福をお祈りします。
10日メインは3歳・地方競馬全国交流「第17回オパールカップ」(盛岡芝1700m)。今年は北海道から2頭、南関東から2頭の計4頭が参戦。迎え撃つ岩手8頭の計12頭で覇を競う。
昨年は大井・ロゾヴァドリナが優勝。続いてOROカップも制し、盛岡芝2連勝を飾った。今年も遠征馬はなかなか強力だ。
主軸に北海道・ジャストフォファンを指名する。北海道3勝から南関東へ移籍し1勝マーク。今年4月に里帰りして北斗盃2着、北海優駿3着。いずれもスティールキングが優勝したが、果敢に逃げて見せ場を作った。
北海優駿は1秒差をつけられたが、距離2000mも長かった印象。北斗盃(門別1600m)では0秒2差。3着以下は6馬身も離され、マッチレースに持ち込んだ。
今回は初の芝、初の左回り、船移動も含めた長距離輸送などクリアーするべき課題は多いが、陣営は勝算があっての参戦。画面越しにしか観ていないが、跳びの感じは芝もこなせる印象。ここは激戦区で揉まれてきた経験が生きると判断した。
迎え撃つ岩手勢の大将格はサンエイゴールド。デビュー当初はなかなか頭角を現せなかったが、叩かれながら良化一途。デビュー6戦目の盛岡芝1600mで初勝利を飾り、同じく芝で連勝。
勢いを駆ってJRAに挑戦し、500万下・ベゴニア賞6着。2戦目の寒竹賞12着。入着は果たせなかったが、この経験は貴重だった。
今季初戦のスプリングカップはダートに手こずって7着。この結果から矛先を芝に向け、本領発揮。はまなす賞、サファイア賞と芝重賞で2連勝をマークした。
これは昨年、最優秀ターフホースに選ばれたレジェンドロックとまったく同じローテーション。芝で持てる能力がいかんなく発揮された。
父は大種牡馬ステイゴールド。遠征馬にも引けを取らない血統背景が魅力だし、何よりも地の利がサンエイゴールドにはある。
ワールドプリンスはアイルランド生まれ。父はイリューシヴシティー(GI・モルニ賞)産駒のリルボーンラッド。イギリスGI・ミドルパークステークス2着の実績。また母父オナーアンドグロリーは帝王賞優勝ネームヴァリューで日本でもお馴染み。
中央芝を一度経験(500万下・8着)をした強みがあり、盛岡芝で素質を開花させるか。
ディックカントウはひと冬を越して見違えるほど成長。あやめ賞を豪快に圧勝した。続く留守杯日高賞4着後、再び山元トレセンに移動して鍛え直して帰郷。今回は2ヵ月半ぶりの実戦となるが、乗り込み量に不足なし。芝もクロフネ産駒なら大丈夫。
エラスムスは父がサウスヴィグラス。芝は微妙だが、母父サンデーサイレンス。そして叔父が日本ダービー馬タヤスツヨシ。目下2連勝の勢いで初芝も克服する。
リュウノファンタジは岩手入り後、一貫して重賞路線を歩み岩手ダービー・ダイヤモンドカップ8着以外は毎回上位を確保。初芝のはまなす賞でも2着確保と器用さを持っているのがセールスポイント。
◎⑧ジャストフォファン
〇⑩サンエイゴールド
▲③ワールドプリンス
△⑨ディックカントウ
△⑥エラスムス
△⑦リュウノファンタジ
<お奨めの1頭>
12R コスモジョイジョイ
ねむの木賞は残念ながら3着に終わったが、それ以前の2連勝が圧巻。盛岡1600m戦は信頼度絶大
岩手から熱烈応援していた山本兄弟(政聡、聡哉騎手)は「スーパージョッキーズトライアル2016」は2、5着。残念ながら札幌へ行くことができなかった。
優勝は高知の永森大智騎手。第1ステージ・盛岡では7位タイに甘んじたが、第2ステージ・名古屋で連勝。一気に上位組を抜き去り、2位・山本聡哉騎手に14ポイントの大差をつけた。
昨年も金沢・藤田弘治騎手が最終ステージで2連勝。見事ワールドオールスタージョッキーズの切符を獲得しただけではなく、第1戦で見事1着をもぎ取った。
今年のワールドオールスタージョッキーズ2016は8月27、28日の両日。永森大智騎手、札幌での活躍も期待している。
今週から盛岡競馬場が舞台。開催替わり初日9日メインは3歳重賞「第4回ハヤテスプリント」(盛岡ダート1000m)。
中心はトドイワガーデン。1000m条件なら父サウスヴィグラス譲りのパワーにモノを言わせ、首位を奪回する。
ハイレベル北海道で3勝マーク。北斗盃10着後、岩手入りして初戦の盛岡ダート1000mを完勝。4コーナーまで持ったままという強い一戦だった。
この内容から2戦目・ウイナーカップで圧倒的1番人気に支持されたが、2番手から直線一杯5着。案外の結果に終わった。
元々、外から被せられるとモロさを出すところがあったが、ずっとノーノーイエースが外にいて気にする仕草を見せて走っていた。
その意味で5番枠は微妙だが、コース広い盛岡なら大丈夫。1000m戦に戻って重賞制覇に王手をかけた。
逆転筆頭はボーンインタイム。前々走、トドイワガーデンに完敗だったが、2着を死守。1000m適性は間違いなくある。
今度は内にいる馬たちの動向を見ながらレースができる大外10番枠。今回に限れば外枠は好材料。サウスヴィグラス産駒で1、2フィニッシュを決める。
このラインにノーノーイエースが割って入る。北海道1勝、南関東から転入。3戦2着1回4着2回ともうひと伸びが足りないが、折り合いを気にしなくていい1000m歓迎。今度こそ突き抜けるか。
レイズアスマイルは盛岡1200m戦を快勝。スローの流れを見て3コーナー手前でひとまくり。そのまま押し切って待望の岩手初勝利を飾った。ただ、1000mだと前の馬が止まらず差しタイプには厳しい展開。その点で若干割り引きが必要だろう。
スクリーンハッピーの粘りも侮れない。ウイナーカップでも逃げて3着確保。軽視すると痛い目に遭う。あとは好枠を引き当てたリンノキセキにも注意を払いたい。
◎⑤トドイワガーデン
〇⑩ボーンインタイム
▲⑧ノーノーイエース
△⑥レイズアスマイル
△⑦スクリーンハッピー
△②リンノキセキ
<お奨めの1頭>
9R ロケットボール
3走前の盛岡芝1600m戦が生涯初めての芝だったが、抜群の適性を見せて快勝。重賞挑戦・かきつばた賞でも3着に善戦した。B1なら地力の違いが明らか
★重賞・栗駒賞/ラブバレットが6馬身差V
3日の水沢競馬場で行われた重賞『栗駒賞』は1番人気ラブバレットが危なげない勝利を収めました。
自ら逃げて後続に影をも踏ませず、結果2着エーシンシャラクに6馬身差を付ける完勝。同馬は意外にもこれが今シーズンの初勝利。このあとの岩鷲賞→クラスターカップへと弾みをつける勝利になりました。
今回の本命は(2)ライズライン。5月のシアンモア記念以来と間隔が少し開きましたが馬自身はみちのく大賞典にも出走可能だったくらいの状態の良さを保っています。ライバルにはここに来て勢いが付いてきた馬もいますが、実績上位の存在としてここは"好勝負"以上の結果を期待したいですね。
対抗は(5)メテオライト。その"ここに来て勢いが付いてきた馬"です。転入後二戦は共に2着ですが、前走のみちのく大賞典の2着は価値が高いもの。ここは勝機までと考えたいですね。課題があるとすれば初の水沢での実戦なのでしょうが、JRA時代にも右回りのローカルコースで健闘しているのであれば大丈夫と判断します。
上記2頭がやはり"二強"でしょう。以下が横並びになると思います。そんな三番手は(4)マイネルコランダムを。今季はまだ未勝利ですが大きく崩れているのは重賞だけ。今回くらいの相手関係の中ならば上位争い可能です。◎○が前の方で戦ってくれそうな展開になりそうなのも有利では。
ヒモは(1)マツリダアンバター、(6)ショウナンダイチで。どちらも直近の戦績は微妙も馬の印象が徐々に良くなっている点を評価しつつ連下に。
★11Rの買い目
馬単(2)=(5)、(2)→(4)、(2)→(1)、(2)→(6)
★オッズパークLOTO 5重勝/7月4日(対象8R~12R)
8R/評価A:2番パルミエ 評価B:3番、5番 穴:4番
9R/評価A:5番サンエイインパクト 評価B:2番、3番 穴:8番
10R/評価A:7番デルマシシマル 評価B:3番
11R/評価A:2番ライズライン 評価B:5番
12R/評価A:8番ゼンノブショウ 評価B:6番、9番 穴:7番
7月18日(月祝)、JpnIII「第20回マーキュリーカップ」と同日、昨年に続いて『ジャパンジョッキーズカップ2016』が実施される。今年は盛岡競馬場開設20周年記念のサブタイトルもついた。
・TEAM JRA
戸崎圭太騎手
ミルコ・デムーロ騎手
川田将雅騎手
内田博幸騎手
・TEAM EAST
五十嵐冬樹騎手(北海道)
真島大輔騎手(大井)
田知弘久騎手(金沢)
岩手選抜騎手(未定)
・TEAM WEST
丸野勝虎騎手(名古屋)
川原正一騎手(園田)
永森大智騎手(高知)
山口勲騎手(佐賀)
以上12名により全3戦の総合ポイントでチーム優勝、個人優勝を争う。第一戦(7R)はダート1200m。第二戦(8R)はダート1600m。第三戦(9R)は芝1700mを舞台に行われる。
昨年はTEAM JRAがチーム優勝を果たし、個人でも戸崎圭太騎手が優秀騎手賞を受賞した。マーキュリーカップともども楽しみにしたい。
3日メインはオープン馬による水沢1400m重賞「第28回栗駒賞」(M3)。ラブバレットが赤松杯2着以来、3ヵ月ぶりに地元岩手で走る。
トウケイニセイ記念優勝後、テンコートレセンで冬場を過ごし、高知・黒船賞から始動。当日は内側の砂が深く、先行馬には苦しい馬場。よりによって3枠に入り、逃げの手に出るしかなかった。
ひとまずラブバレットはマイペースに持ち込んだが、向う正面から後方にいたドリームバレンチノがスパート。これで一気にペースが速くなり、2番手キープしたダノンレジェンドが動くしかなかった。
そのアオリをラブバレットがモロに受け、3コーナーでダノンレジェンドに交わされて失速。2秒2差7着に沈んだ。
続くかきつばた記念(名古屋)でも内の2番枠。好位キープしたが、ノボバカラ、ブルドックボスに交わされて6着。
そして前走、2年連続で挑戦したさきたま杯は6番枠だったが、外からコーリンベリーが2番手に進出。その影響を受けて一度下げざるを得なかったが、3コーナーから追い出すとマズマズの伸びを披露。7着ながら1秒3差にまとめた。
間に赤松杯があったが、この時のナムラタイタンの強さはけた違い。1秒差2着に敗れ、今季未勝利だが、今回はメンバーが大幅に弱化。栗駒賞をキッチリ制し、クラスターカップに向けて好発進を決める。
相手は横一線だが、まずエーシンシャラクをピックアップ。ここ2戦は1000mの先行競馬に泣いて3、4着に敗れたが、今度は過去8勝マークの1400m戦。反撃の条件はそろった。
サカジロヴィグラスは早池峰スーパースプリントで逃げたエゴイストを直線で交わして完勝。待望のタイトルを獲得した。距離1400mも守備範囲だし、揉まれない外枠も好材料となる。
アルベルティは転入初戦の早池峰SS6着。明らかに前が止まらない1000m戦にとまどった印象。中央3勝をダート1200m、1400mで上げ、距離延長は望むところ。最大の惑星馬だろう。
スフィンクスも1400mがベスト条件。昨年11月に実施した栗駒賞で目が覚めるような末脚を披露。高配当を演出した。ハイペースで一気台頭まで。
あとは前崩れになった際にローレルイニシオが浮上の可能性が若干あるかも。
◎③ラブバレット
〇①エーシンシャラク
▲⑩サカジロヴィグラス
△④アルベルティ
△⑦スフィンクス
△⑧ローレルイニシオ
<お奨めの1頭>
9R ゼロワンシンジロー
輸送でアクシデントが発生して前々走、出走取消し。その借りを返すべく必勝態勢で臨んだ前走だったが、2着止まり。連闘は雪辱に燃えている証拠だ
今後の岩手競馬ダートグレードにもつながる「帝王賞」を観戦した。昨年はドバイ帰りのホッコータルマエが優勝。ヴァーミリアンに並ぶG(Jpn)I9勝目を飾った。
今年はコパノリッキーが見事な3角まくりを決めて優勝。直線追い込んだノンコノユメを完封し、かしわ記念に続いてGIを連勝。完全に勢いを取り戻した。
秋は南部杯を使うか、本家アメリカのブリーダーズカップに挑戦するか。個人的な願いは南部杯を叩いてブリーダーズCだが、いずれにせよ夢が広がる。
一方、地方最先着はユーロビート5着。そうそうたる顔ぶれとなったJRA勢に対し、この5着は価値大。マーキュリーカップ連覇に向けて視界良好だ。
また北海道・ナムラビクターは7着。移籍後2戦の内容を考えると評価に値する。こちらもユーロビートと同じくマーキュリーカップ参戦を表明済み。
まだJRA馬の動向は把握できていないが、地方馬は間違いなく過去最強。今年のマーキュリーカップが非常に楽しみになった。
7月2日メインはC1「ジュライカップ」(水沢1300m)。距離に自信ありの好メンバーがそろった。
主軸にジャイアントスターを指名する。今シーズンはB2から降格して2勝。一戦ごとに調子を上げているのは間違いない。
前走・盛岡ダート1200m戦でもヤマニンロゴスを捕え切れなかったが、0秒1差2着に惜敗。負けて強しの一戦だった。
その1200m戦からエントリーしたのが計6頭。メンバー比較からも絶好の勝機と見ていいだろう。
アパシオナーダは前走でジャイアントスターに0秒1差3着。インを突いていい脚で突っ込んできた。
今シーズンは精彩を欠いていたが、ようやく復調ムード。得意とする水沢戦で待望の白星を手にするか。
ホクレアネイチャーは好調キープ。抜群の安定感を身上とする反面、詰めが課題だったが、前回は0秒3差で快勝。弾みついたのが心強い。
コウギョウゴールドも軽視できない。中山ダート1200m・2歳新馬戦で3着確保。その後、南関東2戦を経て転入したが、4着最高。しかし前回1着で通用のメドが十分たった。
あとは短距離に活路を開いたノーブルジョーカー、水沢1300m持ちタイムからゴールデンボーダーが押さえ。
◎(2)ジャイアントスター
〇(9)アパシオナーダ
▲(6)ホクレアネイチャー
△(3)コウギョウゴールド
△(5)ノーブルジョーカー
△(8)ゴールデンボーダー
<お奨めの1頭>
3R サンエイダイヤ
千葉サラブレッドセールで高額落札された期待馬。父がゼンノロブロイ、母はダート1200m5勝でオープンまで駆け上ったアナモリなら納得。能力検査でも破格タイムをマークし、初戦からいける