★重賞・あすなろ賞はコミュニティが制して昨年に続き連覇達成
22日に行われたみちのく大賞典トライアル「あすなろ賞」。8頭立てとなって断然の1番人気に推された同馬でしたが、その通りの人気に応える快勝でした。
同馬はこれで昨年に続きこのレースを連覇。次戦は6月18日の『一條記念みちのく大賞典』の予定で、そこでも昨年に続いての連覇を狙うとともにライバル・ナムラタイタンとの再戦ともなります。
赤松杯ではナムラタイタンに敗れていますがそれは1600mでの事。2000mであれば話は変わってくるはずで、盛岡2000mの舞台での対決には今から注目が集まります。
5月23日のメインレースは芝1700mのオープン特別『OROターフ特別』。HITスタリオンシリーズの一戦ともなっており、優勝馬には副賞としてグランプリボス号の配合権利が与えられる事になっています。
ここまでの芝戦は2歳・3歳か条件級でオープンクラスの馬の戦いは始めて。この後に続く芝重賞の行方を占う上でも目が離せない一戦と言えるでしょう。
なお、1番アンブリッジローズが疾病のため出走取消となり7頭立てになっております。馬券購入の際にはご注意下さい。
この春の転入馬が多く頭数のわりには読みづらい戦いなのですが、本命は(4)ブレイズアトレイルに打って良いでしょう。
ダイワマッジョーレの話題に注目が集まっていた、その翌週のサラブレッドオークションで落札されたのがこのブレイズアトレイル。こちらの方が一足先に登場という事になりました。
芝実績は当然文句なし。重賞優勝こそないもののG3なら常に勝ち負け、G1でも、昨年の安田記念で勝馬から0.5秒差の6着があって、まあ実績面では最右翼の存在なのは間違いありません。
東京・新潟・中京と左回りはむしろ得意。ローカルの小回りコースでも勝っており、その点もひとまず問題なし。あと少し欲しかった点としては札幌・函館の洋芝コースでの実績くらいです。
4月10日まで実戦を使っての転入でもあり、ここはJRAオープンの力量を見せてほしい、それはどんなものなのか・・・というレースになりました。
対抗は(8)シルクアーネストです。昨年は結局リズムに乗った状態で芝を使えずに終わってしまいましたが、一昨年の芝での戦いぶりはいまだに忘れられないもの。そしてこの馬もJRA時代は重賞でも掲示板を確保してきた芝巧者。◎相手にもひけを取らず、コース経験がある分有利と見る事もできるでしょう。
三番手は当初(1)アンブリッジローズでしたが出走取消のため、(7)ドリームバスケットを。こちらもまたJRA時代は芝でオープンまで行っています。二走前のダートでの圧勝は見事でしたがその前後は大敗と、年齢のせいかちょっとムラを感じるのが不安点。芝で安定感を取り戻せるか?がカギ。
ヒモは(2)チェーザレ、(3)マイネルコランダムという事になるでしょうが、JRA時代の格で言えばちょっと下。展開等の助けがあって、あるいは"敵失"があってどこまで・・・ではないでしょうか。
●11Rの買い目
馬単(4)=(8)、(4)→(7)、(4)→(2)、(4)→(3)、(8)→(7)
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やはり、この話題から始めなければならないだろう。5月22日、みちのく大賞典トライアル「第17回あすなろ賞」(盛岡ダート1800m)にダイワマッジョーレの登録があったが、出走を見送った。
2013年の京王杯スプリングカップ(GII)優勝し、マイルチャンピオンシップ(GI)2着。15年にも阪急杯(GIII)を制した超大物。ネットオークションで落札して以降、小生にも問い合わせが殺到した。
転入後も順調に乗り込みを消化したが、今週の追い切りが反応ひと息だったため、無理をせず自重を選んだ。
出るからには万全の態勢で臨みたい―が陣営の本音だったに違いない。岩手初陣は次開催以降に持ち越されたのは残念だが、馬優先。動向を暖かく見守りたい。
よって、あすなろ賞(M3)はコミュニティで主軸断然。昨年も制し、みちのく大賞典を10馬身差で圧勝したのも記憶に新しい。
マイルの忙しい競馬は本質的に合わず、ペース落ち着く中距離以上が活躍の舞台。シアンモア記念を見送ったのも賢明な選択だった。
赤松杯、シアンモア記念とも6馬身差で圧勝したナムラタイタンはみちのく大賞典が今年上半期の最大目標。それを阻止するためにもコミュニティはあすなろ賞を是が非でも勝って弾みをつけたいところ。どんなレースを見せるか。
オメガスパーキングはダイワマッジョーレの陰に隠れてしまったが、注目の1頭。中央時代、ダート1本で3勝2着5回。1000万下でも連対実績があり、岩手ダート戦線をにぎわすのは確実。
初戦は3着に敗れたが、出遅れと太目残りが痛かった。勝ち星の内訳は1600m2勝、1400m1勝。1800mは微妙だが、岩手ならこなせる距離。2着は確保し、以降につなげたい。
モズは韓国から帰国した高橋悠里騎手とのコンビ復活で前走2着。ようやく復調の兆しがうかがえた。
昨年のあすなろ賞では4コーナーで3番手に下がり、失速のパターンかと思わせたが、内から強じんな粘りを発揮してコミュニティにクビ差まで肉薄。モズの真骨頂を披露した一戦だった。
復活本物か、まだ半信半疑のところはあるが、人馬ともアッと言わせるのが得意。再現を期待したい。
ブラゾーハリーは月1回のローテーションをキッチリ守って出走。復調途上の印象もあるが、盛岡1800m2戦2勝。ベストの条件で上位をもくろむ。
シャークは相手が大幅に強化だが、盛岡得意。モズの2番手をキープし、スンナリの流れになれば侮れない。
◎⑤コミュニティ
〇①オメガスパーキング
▲⑧モズ
△④ブラゾーハリー
△③シャーク
<お奨めの1頭>
12R リオサリナス
目下2連勝と波に乗っているのは明らか。マイル延長も問題なく、ここでも貫禄の主役を演じる
先週16日、藤田菜七子騎手が初来盛。平日月曜日だったにもかかわらず多くのファンが盛岡競馬場へ訪れた。
以下の数字がまさに"菜七子パワー"。盛岡競馬場の入場者数が前年同日比295・5%(2355名)。本場売り上げが202・3%(2856万5100円)。総売り上げが151・1%(3億2657万8600円)。ゴールデンウィーク真っただ中の5月2日以来、今シーズン2度目となる3億円を突破した。
藤田菜七子騎手は当日7鞍に騎乗。第3R・パルミエ(C2 ダート1400m)、第6R・デルマシシマル(C2 芝1600m)の2着2回が最高。残念ながら盛岡での白星は次回以降に持ち越された。
藤田菜七子騎手は第11Rの騎乗終了後、根本康広調教師とともに共同インタビューに出席。このようにコメントした。
「1日7鞍も乗せてもらいましたが、勝つことができなくてとても悔しいです。
先輩ジョッキーから盛岡はとても乗りやすいと聞いていましたが、実際に騎乗してみてコースが広くて本当に乗りやすかった。
盛岡芝も小回りでしたが、岩手所属騎手のみなさんにアドバイスをいただき、気をつけて乗ることができました。
今日は盛岡にたくさんのファンのみなさんが足を運んでくださり、感謝の気持ちで一杯です。今回は勝てなくて悔しい想いをしましたので、必ずリベンジをしたいと思っています」。次回の来盛も楽しみにしております。
21日メイン(最終10R)はC1級・盛岡芝1000m戦「新緑賞」。交流・OROターフスプリントへ向けたロングロードが、この一戦から始まる。
主軸はヤマニンアドーレ。盛岡芝<3.1.2.2>と安定度抜群。1000m戦でも1勝をあげ、適性は証明済み。テンプトミーノット以外、芝1000m実績がある馬はいない中、この成績が最大の強みとなる。
しかも今回は休み明け2戦目。特別開催は競走除外だったため、前走がシーズン初戦だったが、0秒8差4着。叩かれた変わり身を加味すれば主力視するのが妥当だろう。
コスモマスタングは福島芝1200m戦1着。その後、佐賀2戦、高知3勝から岩手転入。2戦目を快勝したが、その後は伸びを欠いて4戦凡走。しかし盛岡に替わって2、3着と上げ潮ムードで新緑賞へ。身分はC2だが、芝短距離が合うと踏んで格下から挑戦する。
ロザムンデは中央未勝利、園田1勝から転入。2戦1、2着にまとめて上々の滑り出し。芝は京都1200m7着。特殊コースの盛岡対応が課題だが、父パイロは芝ダート兼用。中央芝4勝後、ダート1勝、北海道スプリントカップ優勝シゲルカガ、そして一昨年の2歳芝交流・ジュニアグランプリ優勝パーティーメーカーなどの産駒がいるので、おそらく大丈夫。
クンツァイトは園田から移籍後、いきなり3連勝。水沢850m戦を制したスピードが身上。ここ2戦着外はもまれ弱い面を出したため。絶好の1枠を生かしたい。
ブランドハヤテは転入後、早くも3勝をマークした。芝は一度使って大敗。適性あるか未知数だが、好調キープ。
テンプトミーノットは前走しんがり負けが気になるが、盛岡芝1000m1勝2着2回。適性を前面に反撃に転じるか。
◎⑨ヤマニンアドーレ
〇⑤コスモマスタング
▲⑪ロザムンデ
△①クンツァイト
△④ブランドハヤテ
△③テンプトミーノット
<お奨めの1頭>
4R ピースワンブーケ
スタートに課題を抱えながらデビュー戦圧勝。2戦目も2着と地力一目。メンバーが甘くなって2勝目に王手
★重賞・はまなす賞はサンエイゴールドがV。重賞初制覇
15日に行われた3歳の芝重賞「はまなす賞」は1番人気に推されたサンエイゴールドが優勝。重賞三度目の挑戦で待望の初制覇を果たしました。
前走はダートのスプリングカップで7着だった同馬でしたが、これで盛岡の芝は5戦3勝、芝マイルに限れば3戦3勝。また、同馬を管理するのは瀬戸幸一調教師、鞍上山本聡哉騎手、そしてスプリングカップ7着からの転戦ではまなす賞優勝という形は昨年のレジェンドロックと同じ。今後も同じような活躍が期待したいところです。
本命は(2)ウインスラッガーです。直近の成績こそ二ケタの数字が目立ちますが、500万下で常に僅差の戦いをしてきた点は評価できる点のはず。東京や新潟の、左回りコースでこそという戦績なのも魅力的。
さらにいえば直近の成績についても、もともと冬は微妙で春~夏と成績を上げるタイプでポン駆けも効きます。流れをうまく掴めば、あるいは展開向けば、勝機は十分と判断します。
相手は(5)ホープフルデイズ。転入後の成績はそれなり・・・かもしれませんが、昨年7月に盛岡の芝1700mを勝っているのが高いポイントに。本来芝馬、ダートでソコソコ駆けているのなら芝で一変もあっていいのでは。
三番手は(10)ハートオブジュン。この馬も芝でこそタイプ&左回り経験豊富。その点に変身の可能性を追求してみていいでしょうし、鞍上も外枠の方が気楽に戦えそう。
ヒモは、左回りがちょっと微妙な感じもクラス戦績で(4)ブライトボイス、展開向けば格上の力発揮(11)エイトプリンスを。芝の1700mだけに混戦前提で。
●10Rの買い目
馬単(2)=(5)、(2)=(10)、(5)=(10)、(2)→(4)、(2)→(11)
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15日メインは3歳馬による芝1600m重賞「第21回はまなす賞」(M3)。回数に注目してほしい。創設は1996年。つまり新盛岡競馬場=OROパークが開設された年にスタート。記念すべき最初の芝競走が3歳特別(当時)・はまなす賞だった。
1番人気に支持されたのはJRA福島・きんもくせい特別を優勝したテツノジョージ。2番人気は後に東京盃(GII)を逃げ切ったサカモトデュラブ。2歳時にも新潟・ダリア賞2着から新潟3歳ステークス3着に健闘した快速派。そうそうたる顔ぶれだった。
しかし、勝ったのは7番人気サンディゴボーイ。現調教師・三野宮通騎手を背に最後方から直線一気を決め、周囲の度肝を抜いた。
早いものであれから20年。昨年優勝したレジェンドロックははまなす賞を皮切りに、古馬交流・せきれい賞も快勝。JRA・南部特別にも挑戦し逃げて0秒9差に粘った。今年もスターホースの誕生を願ってやまない。
その一番手はサンエイゴールド。デビュー当初は成長途上とダートに手こずって頭角を現せなかったが、6戦目の盛岡芝1600mで初勝利を飾り、同条件で連勝。ステイゴールド産駒の素質を垣間見せた。
JRAにも2度挑戦してベゴニア賞6着、寒竹賞1秒2差12着。そして2か月半の休養を経てスプリングカップから始動したが、中団のまま7着。
この一戦によって方針が決定。芝・はまなす賞に照準を合わせて調整を進めてきた。
昨年の2歳最優秀馬メジャーリーガーの登録もあったが、59キロを背負うため無理せず自重。俄然、サンエイゴールドがクローズアップ。はまなす賞の1着馬から3着馬に芝交流・オパールカップの優先出走権が与えられるが、それはレジェンドロックと同じステップ。期待と注目が集まる。
相手筆頭はマーチンとした。札幌芝1200m戦で2着1回。ご存知の方も多いかもしれないが、札幌の芝と盛岡芝は洋芝。そこで実績を作ったのは大きいと判断した。
ドリームチャイルドも思い切って狙ってみた。父ネイティヴハートは盛岡芝で3連勝を飾り、JRA・アイビーステークスも快勝。朝日杯3歳ステークス(当時)でも3着に惜敗した強豪。その血を受け継いだドリームチャイルドゆえ、一度は盛岡芝を走ってもらいたかった。秘めた適性を発揮するか楽しみ。
ソウダイショウは佐賀・九州ジュニアチャンピオンで鮮やかな直線一気で優勝。転入後は追い込み脚質のため3着止まりだが、決め手は芝で生きる可能性十分。一度、小倉で経験して13着だったが、時計のかかる盛岡芝でどんな競馬ができるか。
ドリームピサは今季2勝マークし、成長確か。いま話題のヴィクトワールピサの血が不気味。リュウノファンタジは南関東1勝から転入してスプリングカップ4着、やまびこ賞3着。初芝だが、父マイネルラヴ、母父サクラユタカオーは盛岡芝が合う。
◎②サンエイゴールド
〇⑤マーチン
▲④ドリームチャイルド
△⑩ソウダイショウ
△⑦ドリームピサ
△①リュウノファンタジ
<お奨めの1頭>
6R ステージアート
今季2勝2着2回と連対パーフェクト。元B2の地力を見せつけている。引き続き好気配を保ち、ここも期待に応える