16日(火)、盛岡ダート1200mを舞台に行われるJpnIII「第21回クラスターカップ」の枠順が発表された。今年はJRA5頭、他地区地方5頭、岩手4頭のフルゲート14頭で覇を競う。
◎(1)ブルドッグボス 54 ルメール
(2)ロイヤルクレスト 54 服部茂史
▲(3)フォーエバーモア 53 蛯名正義
(4)ニシノカチヅクシ 54 別府真衣
〇(5)ダノンレジェンド 60 デムーロ
(6)アルベルティ 54 吉原寛人
(7)クリーンエコロジー 54 岩橋勇二
(8)ヒミノコンドル 54 山本政聡
(9)ブランクヴァース 54 西森将司
△(10)ワイドエクセレント 54 石川裕紀人
△(11)マキャヴィティ 54 戸崎圭太
(12)アイディンパワー 54 山本聡紀
(13)オグリタイム 54 高松亮
△(14)ラブバレット 54 山本聡哉
*印は松尾予想です
昨年の覇者ダノンレジェンドが連覇を狙って登場するが、今年は規定最重量の60キロを背負う。負担重量の規定は以下のとおりになっている。
3歳51kg、4歳以上54kg、牝馬2kg減。ただし下記(1)~(3)のとおり加増する(2歳時の成績を除く)
(1) 2016年8月11日まで、GI・JpnI競走1着馬5kg増、GII・JpnII競走1着馬3kg増、GIII・JpnIII競走1着馬1kg増
(2) (1)の重量に加え、G及びJpn競走通算3勝以上馬は1kg増、さらに2勝ごとに1kg増
(3) 負担重量の上限は3歳57kg(牝馬55kg)、4歳以上60kg(牝馬58kg)とする。
ダノンレジェンドは過去GI優勝こそないが、ダートグレード通算7勝。ほかにグレード競走を制しているのはGIII・クイーンカップを制したフォーエバーモアのみ。その結果、ダノンレジェンドとほかの馬は6キロ(以上)のハンデ差がついてしまった。
果たして60キロを背負ってもダノンレジェンドが貫禄に差を見せつけるか。ダートグレードを初制覇する馬が誕生するか。これだけでも今年のクラスターカップはおもしろくなった。あえて出走に踏み切ったダノンレジェンド陣営に敬意を表したい。
15日メインは2歳重賞第一弾「第17回若鮎賞」(M3 盛岡芝1600m)。北海道からニードアフレンド、ルークの2頭が転入。これは今後の岩手競馬の在り方を示唆するトレードといっても過言ではない。
主軸はそのニードアフレンド。ハイレベルを誇る北海道2歳ですでに2勝マーク。デビュー3戦目から2連勝を飾り、1700mを勝っているのが強み。岩手出走馬はまだ1200mまでしか経験がなく、距離対応が未知数だからだ。
懸念材料は言うまでもなく初芝。岩手デビュー馬は6頭が芝を使っているが、ニードアフレンドは明らかに芝をにらんでの移籍。父がスズカコーズウェイ、母父サザンヘイロー。血統的にはまったく問題ない。
キャリアを積んだ馬が岩手へ移籍して芝を使い、仮に適性があるのが分かれば中央への道もより近づくのは確実。この転入は注目に値する。
逆転筆頭はリュウノビーナス。デビュー戦は8頭立て5番人気だったが、アッサリ逃げ切って完勝。芝1000mを59秒3。今季一番時計をマークした。
いきなり1600m延長は母父サクラバクシンオーから不安部分はあるが、芝適性は相当なもの。多少、入れ込み気味のタイプだが、克服できれば将来も約束された。
サンエイプラチナはダートで一時代を築いたフリオーソ産駒。母父もバブルガムフェローとダート向きの印象もあるが、実馬は小柄な牝馬で脚さばきの軽さが身上。輸送さえクリアーなら距離延長で単も十分。
リュウノチーノはデビュー戦・芝1000m2着から2戦目のダート戦を快勝。前走は出遅れて最後方からの競馬になったが、直線鋭く追い込んで3着。芝ダートとも問題ないことを証明した。
サンエイジャックは新馬芝1000m1着。ダートでは6着に終わったが、父がジャングルポケット、母父ダンスインザダークなら芝向きは明らか。反撃に期待したい。
ルークは北海道5戦とも着外と強調材料に乏しいが、父ブラックタイド、母父がチーフズクラウン産駒のグランドロッジ。持ち込み馬でシンボリグランが芝短距離で活躍し、さらに母系にはサドラーズウェルズが入っている芝血統。一変の可能性を秘めている。
◎(3)ニードアフレンド
〇(6)リュウノビーナス
▲(8)サンエイプラチナ
△(7)リュウノチーノ
△(1)サンエイジャック
△(2)ルーク
<お奨めの1頭>
8R パルミエ
目下2連勝と波に乗り、地力アップは明らか。今回は1600mへ延長されたが、脚質からむしろ歓迎。C1卒業は時間の問題だろう