昨日の桐花賞に続いて今度は1月2日、明け3歳馬による「第44回金杯」報告。
こちらは単勝1・3倍の圧倒的1番人気に支持されたチャイヤプーンが2着スターギアに0秒2差をつけて完勝。寒菊賞に続いて重賞2連勝を果たし、2歳No.1を確定させた。
逃げたのはブレシアイル。2番手にスターギアがつけ、チャイヤプーンはスタートであおって4番手を追走。寒菊賞では掛かるシーンもあったが、しっかり折り合いがついていた。
3コーナーでスターギアが先頭に立ち、その外からチャイヤプーンが並び、残り50mで先頭。抜け出してからササってはいたが、完全な横綱相撲だった。
村上忍騎手「寒菊賞で勝負付けが済んだメンバーですから、どのように勝つかをイメージして臨みました。
今日は位置取りは考えず馬の行く気にまかせたら、結果的に前回(寒菊賞)と同じポジションになりましたが、うまく折り合いがついてスムーズな競馬ができました。
スターギアを交わして抜け出した後、内にササった課題はありますが、レースセンスは相当のレベル。距離が伸びても大丈夫だと思います。
無事に冬を越して成長した姿を期待しています」
荒削りな競馬に幼さをのぞかせたが、それを含めて限りない可能性を見せる一戦だった。何度も記したが、母は岩手競馬史に残る強豪牝馬サイレントエクセル。
これもスターホースになれる魅力の一つ。母の血を受け継いでどこまで飛躍していくのか、楽しみが増えた。
7日メインは「ゴールデンジョッキーズシリーズ第3戦」(B1 水沢1900m)。第1戦、第2戦を消化して暫定1位は菅原俊吏(26ポイント)だが、2位・山本聡哉(22P)、3位・高橋悠里(21P)、4位タイで斎藤雄一、坂口裕一(20P)、6位・山本政聡(18P)と僅差でひしめき合い、最終決戦までもつれ込んだ。
トーホクアロー(高松亮)は6年連続で桐花賞へ出走。自身の連続出走記録を伸ばしたが、さすがに相手が強く8着。後方から差を詰めただけに終わった。
しかし今回は自己の条件B1へ戻り、メンバーが大幅に緩和。1900mも3戦2着1回3着2回とすべて馬券対象。この適性に期待する。
ダイチラディウス(阿部英俊)は尻上がりに調子を上げて前々走2着、銀嶺賞快勝。大外一気を決めた。理想はハイペースだが、距離延長で相殺。ロングスパートを決め、2連勝を飾るか。
グランドエンジェル(関本淳)は中央1勝、南関東B2から転入。2戦3着後、銀嶺賞5着だったとは言えタイム差は0秒1の僅差。評価ダウンにはならない。中央ダート1700mを勝ったほか、中距離で好成績を収め、1900mは大歓迎。アッサリ十分。
サチノリーダース(村上忍)は転入後、芝1000m1勝、水沢1400m1勝。いきなり1900m延長は常識的に厳しいが、競りかける馬が不在でマイペースの逃げ確実。逃げ馬に乗せたら村上忍騎手は怖い。
ロケットボール(山本政聡)はダートで入着止まりを繰り返しているが、今の不良馬場ならダートでも好走。鞍上ともども一発が不気味。
ハドソンホーネット(斎藤雄一)は再転入2戦とも大敗だが、不来方賞2着馬。レースに集中できればまとめての力を秘めている。
◎⑫トーホクアロー
〇⑦ダイチラディウス
▲④グランドエンジェル
△①サチノリーダース
△⑥ロケットボール
△③ブライティアギャル
<お奨めの1頭>
1R エルノヴィオ
転入初戦の850mを能力の違いで完勝。1300mはさらに歓迎
年末年始のビッグレース・桐花賞、金杯は大団円。横綱が勝つべくして勝ったと言っていいだろう。
12月31日、大晦日の「第43回桐花賞」は3歳馬ベンテンコゾウが1番人気に支持されたが、エンパイアペガサスが直線の叩き合いを制して完勝。最後の最後で見事な復活をとげた。
エンパイアペガサスは報知グランプリカップ優勝の勲章を引っ下げて凱旋帰郷。あすなろ賞、みちのく大賞典を制し、ポスト・ナムラタイタンの座を確定させた。
しかし、その後は脚部不安に悩まされて戦線離脱。4ヵ月半の休養から復帰したが、絆カップ、浦和記念と連続6着。持ち味の渋太い先行力が影を潜めたが、桐花賞で地力を発揮。鞍上・菅原俊吏騎手には2年ぶりの重賞をプレゼントした。
菅原俊吏騎手「理想は2、3番手外でしたが、思ったより行き脚がつかなかったので内に入れました。結果的にそれでハミを取ってレースをできたのが良かったと思います。
道中の手応えも上々でしたし、ちょっと気合いをつけたらしっかり反応しましたから、これなら勝てるかなと思いました。
これまでいっしょに戦って強い馬だなあと思っていましたが、実際に乗ってみてすごいパワーに感心しました」
この冬をどんな過し方をするのか。佐藤祐司調教師「オーナーと相談の上で決めたいと思っています」とコメント。決定が待ち遠しい。金杯は明日報告します。
6日メイン9RはA級二組「ガーネット特別」(水沢1600m)。コース2度目コウギョウダニエルが、今度こそ首位を奪取する。
デビューから大井専門に使われて5勝2着2回。特に7月以降に3勝をマークし、成長著しかった。
注目の転入初戦は当然のように1番人気に支持されたが、オールザベストに完敗2着。相手も強かったが、逃げてとぼけたのも敗因。南関東時代も気むずかしい面があったという課題を出した一戦でもあった。
阿部騎手もこの2着で特徴をつかんだはずだし、前に行きたい馬がいるので展開もズバリ。首位を奪取するお膳立てがそろった。
相手筆頭はノミネーション。中央芝1勝2着4回から転入。当初はオープンの壁が厚かったが、徐々に慣れ始めて3戦好走。特に前々走、水沢1600m戦で逃げて2着に粘った。
前走も展開厳しかったが、コウギョウダニエルに次ぐ3着確保。調子の良さが実戦に結びついている。マイルに戻って反撃必至。
サンエイホープも上位争い確実。2戦連続5着だったが、短距離戦にもとまどった印象。今度は金杯を含めて過去3勝の水沢1600m戦。今度こその期待。
ガリョウテンセイは中央2戦2着1回、南関東5勝・B3から転入。初戦5着だったが、コース2度目でさらに上を望める。
ニシノファイターの評価が難しい。北海優駿、王冠賞と北海道2冠を獲得。またダービーグランプリ、絆カップ2着と実績断然。佐賀成績が振るわないが、相性のいい岩手でアッサリまで。
マコトグナイゼナウは4走前の水沢1600mでヴィグラスムーヴの0秒7差4着。このメンバーなら通用して不思議はない。
◎④コウギョウダニエル
〇⑧ノミネーション
▲⑨サンエイホープ
△③ガリョウテンセイ
△⑦ニシノファイター
△①マコトグナイゼナウ
<お奨めの1頭>
8R カンヌ
逃げて惜しいレースが続くが、今回はメンバーが大幅弱化。外枠でも自慢のスピードで押し切る
★金杯/チャイヤプーンが重賞連勝
1月2日、新年最初の重賞として行われた『金杯』は1番人気チャイヤプーンが人気に応えて優勝しました。
南部駒賞以来となったブレシアイルが逃げてスターギア、リュウノムーンがこれを追い、チャイヤプーンは前走同様に好位での追走。途中から先頭に立ったスターギアをチャイヤプーンが追いつめて捉えて交わす・・・というシーンまでほぼ前走と同様の形となりましたが、これでチャイヤプーンは寒菊賞に続いての重賞連勝。来シーズンの3歳戦線へ向けてライバル達を一歩リードする形で今シーズンを締めくくりました。
1月3日の岩手競馬はB2級1400mの『初夢賞』がメインレース。2日からスタートしている2018年の岩手競馬ですが、皆さんの馬券の手応えはいかがでしょうか?2日がイマイチだった方もこの初夢賞で見事初夢ゲット!を祈っております。
さて『初夢賞』。本命は(8)ヴェニットとしました。前走は12月24日の同条件・同距離のレース、そこで3着。その時の先着馬、つまり勝馬・2着馬もここに登場しており一見不利にも感じます。
しかしその時の結果は馬場の傾向あるいは枠順にも影響されたでしょう。前走比較からも安定度は引き続き上位。流れを掴めれば雪辱可能と判断します。
対抗は(4)コウギョウヘンリーを。典型的な差しタイプだけに力関係以前にどうしても馬場傾向に左右される面もあります。しかしそれでも連続上位を確保していることで分かる通りこの馬も力量は上。この馬向きの展開になれば差し切りも十分。
扱いにちょっと悩んだのが(1)メイショウサギリです。好位先行の安定感は魅力なのですが、内容的には1400mより1600mの方がより粘り強い走りをしています。水沢1400mは3戦3勝とはいえ下級条件の話。前走の敗戦は度外視できるとしてもここではそれほど楽な展開にならないような気がします。その点で三番手評価に。
ヒモは敢えて差しタイプから。まず(3)クレアチェイス。転入直後の盛岡では芝をメインに使われダートは水沢に移ってから。その中でも3戦前の1400m戦での2着が目を惹きます。マイルは長すぎ、850mは短すぎ。この距離が合う可能性を狙ってみましょう。(5)イッツマイタイムも同様。転入後は850mから1800mまで様々な距離で走りましたが一番良い内容は3走前の1400m。旧地での戦績からもやはりこれくらいの距離が合ってそうです。末脚が活きる流れになれば上位突入も。
●9Rの買い目
馬単(8)=(4)、(8)=(1)、(8)=(3)、(8)=(5)
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★オッズパークLOTO 5重勝/1月3日(対象6R~10R)
6,3,5→5,3→8,9,6→8,4,1,3→10,6
6R/評価A: 6番 評価B: 3番、 5番 穴:1番
7R/評価A: 5番 評価B: 3番 穴:2番
8R/評価A: 8番 評価B: 9番、 6番 穴:3番
9R/評価A: 8番 評価B: 4番、 1番 穴:3番
10R/評価A:10番 評価B: 6番 穴:7番、1番
★桐花賞/エンパイアペガサスが復活の勝利
大晦日の12月31日に行われた重賞『桐花賞』は2番人気に支持されたエンパイアペガサスが1番人気ベンテンコゾウを退けて優勝。みちのく大賞典以来の復活優勝を飾りました。
ワイルドロジャーが取り消して11頭が争った暮れの大一番。レースは逃げるダイワエクシードを追うベンテンコゾウ、ヴィグラスムーヴ、そしてエンパイアペガサスと、序盤から人気上位馬が先行集団を形成した形で進みました。
勝負所から前を捉えに行ったベンテンコゾウでしたが、その外からまくっていったエンパイアペガサスの脚色はさらに上回り、その後は食い下がるベンテンコゾウを難無く振り切ってゴール。みちのく大賞典以来となる重賞V、そして今季の岩手の「グランプリ」に相当するレースを二つとも制して2017年を締めくくりました。
新年明けての岩手競馬は2日・3日、そして6日から8日と5日間の開催です。1月8日が終われば岩手競馬は約2ヶ月の冬休みに入るため、レギュラーシーズンラストの戦いは短いながらも「今季最後の美酒」を狙う馬たちが激しく激突することになるでしょう。
その2日のメインレースは明け3歳馬の重賞『金杯』。過去の傾向的には前哨戦に当たる寒菊賞の上位馬が優勢という形で、実際今回も寒菊賞からの転戦組がほとんどを占めるメンバー構成となった以上、その傾向は今回も続くと考えるべきでしょう。
という事で本命は(4)チャイヤプーンです。寒菊賞の優勝馬でありその際に今回のライバルを圧倒。また、二走前の知床賞でも3着になっているように総合力でも上位と言って良い存在です。
寒菊賞では今回と同じ水沢マイルも経験。そして、スタートでやや後手を踏むような感じになって好位からの競馬になりつつも末脚勝負で問題なく他馬を退けたように取り口の幅も拡がりました。こうなるとここでは「死角無し」と表現するべきでしょう。
相手筆頭としては(3)スターキヨミツに期待してみます。転入初戦を圧勝→重賞では3着という流れは「重賞の壁」というようなものを感じざるを得なかったですが、しかしそれで底を見せなかったのも確か。前走とは違うパターンで挑んでくれば結果に変化あるかも。
(2)スターギアが三番手。先行力は魅力十分もそれだけでは・・・と感じた重賞での結果です。馬場の助けがあれば逆転もというポジションか。
近走の戦績から◎○▲が最有力、ちょっと抜けているという印象。ヒモとしてはまず(5)ブレシアイル。南部駒賞後は一息入れて立て直しに専念。若駒賞の結果からすれば地力に大きな差があるとは思えないだけに一息入れたことが活きれば。ただ同型との兼ね合いは難しいかも。(8)リュウノムーンは前走が案外でした。マイルだとちょっと長いのかもしれません。この馬も若駒賞のような競馬なら・・・でしょうか。
●9Rの買い目
馬単(4)=(3)、(4)→(2)、(4)→(5)、(4)→(8)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/1月2日(対象6R~10R)
4,6→3,7→4,5,3→4→6,7
6R/評価A: 6番 評価B: 4番 穴:5番
7R/評価A: 7番 評価B: 3番 穴:2番
8R/評価A: 4番 評価B: 5番 穴:3番、2番
9R/評価A: 4番 評価B: 3番 穴:2番
10R/評価A: 6番 評価B: 7番 穴:1番
31日メイン「第43回桐花賞」は岩手版"有馬記念"。1年を締め括る総決算にふさわしく3歳馬から9歳馬まで各世代を代表するメンバーが顔をそろえた。
正直、どの馬が選ばれるか皆目見当がつかなかった。実績はラブバレットが断然。JpnIII・クラスターカップ、先日の兵庫ゴールドトロフィー2着だが、レース日程、2000mは守備範囲外だから桐花賞は最初から眼中になかった。
当初、ポスト・ナムラタイタンはエンパイアペガサスだった。その期待に応えて帰郷後、あすなろ賞、みちのく大賞典を連勝したが、4ヵ月半のリタイア。絆カップで復帰を果たしたが、6着に終わり、浦和記念も6着。メンバーを考えれば上々の着順だったが、本来の先行策を取れず前崩れの台頭。まだ本調子を取り戻していない内容だった。
岩手二冠を制し、ダービーグランプリ2着。そして報知グランプリカップ(船橋)を制した実力馬エンパイアペガサス。桐花賞ファン投票5位だったが、復活を祈るファンは多い。
ファン投票1位に選出されたのはコミュニティだった。今季未勝利で1位に選ばれたのは過去に前例がないはず。3年前に帝王ナムラタイタンを破り、一昨年2着、昨年3着の実績を評価されたのだと思う。
確かに北上川大賞典でダイワエクシードに4馬身差で完敗2着だったが、久々にコミュニティらしいロングスパートを見せてくれた。今度はベストの水沢2000m。シーズン初勝利が桐花賞としたら、これもまたドラマになる。
北海道二冠馬ベンテンコゾウは意外にも9位だった。奥州弥生賞を圧勝後、北海道3冠を狙って遠征。王冠賞、ダービーグランプリでスーパーステションの3着、5着に敗れたのも要因だったかもしれない。岩手で走ったのは今季3回のみだった。
しかしダービーGP後は桐花賞1本に照準を絞って態勢万全。ジョッキー時代、桐花賞を9度制し、3歳馬でも3度優勝を果たした菅原勲調教師。桐花賞の重みは誰よりも知っているはず。ベンテンコゾウへの期待も半端ではない。
余談だが、コンビを組む村上忍騎手は桐花賞を過去6度優勝。今回勝てば菅原勲元騎手の最多勝利に2つまで迫ることになる。
ヴィグラスムーヴは中央2戦(うち1戦は船橋)から転入後、圧巻の9連勝。続く一戦で2着に敗れたが、現在まで17戦14勝2着2回3着1回の驚異的数字を残している。
2000m未経験が最大不安点だが、今年はいい意味でズブさも出てきているので克服できる可能性は高い。仮にベンテンコゾウと1、2着ならサウスヴィグラス産駒のワン・ツーフィニッシュ。これも話題になるかもしれない。
ダイワエクシードは願ってもない1枠を引き当てた。気分良く逃げれば北上川大賞典の再現も十分。有力馬がけん制し合えば漁夫の利。4コーナーまでマイペースでいければ怖い存在となる。
ユッコは岩手の根幹重賞・シアンモア記念を優勝。牝馬ながら牡馬顔負けの馬格を誇る。その後は1勝のみだが、昨桐花賞4着で周囲を驚かせた。
印は打たなかったが、トーホクアローは報道推薦で出走。これで6年連続。自身の記録をまた伸ばした。結果も3着1回、4着3回、5着1回なら誇れるはず。ヤングジョッキーズ帰りの鈴木祐騎手が手綱を取る。
イーグルカザンも忘れてならない。白嶺賞で最内を抜け出して快勝。3つ目の重賞を手にした。振り返れば赤松杯でナムラタイタンに引導を渡したのは、他でもないイーグルカザンだった。さらには大坪慎騎手に初重賞をプレゼントした上、2つも献上。1年を通して活躍した。
さて、1年の締めくくり最後に笑うのはどの馬か―。私の夢はベンテンコゾウ=弁天小僧です。
◎④ベンテンコゾウ
〇⑥ヴィグラスムーヴ
▲⑨コミュニティ
△⑤エンパイアペガサス
△①ダイワエクシード
△③ユッコ
<お奨めの1頭>
4R ブライトンピア
前走、2着に1秒3をつけて圧勝。C2では能力の違いが誰の目にも明らか。好調馬がそろったが、3連勝まったなし