★準重賞 あすなろ賞/ハドソンホーネットが岩手再々転入戦を飾る
5月19日に行われたオープン級によるダート1800mの準重賞『あすなろ賞』。スタートから果敢にハナを主張したハドソンホーネットが最後は後続を振り切って優勝し、岩手再々転入戦のその初戦を飾りました。
スタート直後はキングジャガーと激しいハナ争いを展開したハドソンホーネットでしたが、1~2コーナーで前に出切るとそこからはペースをコントロールする余裕も見せます。直線も、攻め立てる後続をいったん引きつけた後突き放すという強い競馬。終わってみれば2着馬に2馬身半の差を付ける完勝でした。
ハドソンホーネットは2017年に南関東から岩手に移籍し岩手ダービーダイヤモンドカップで2着に入った経験を持つ馬。その後ホッカイドウ-南関東を経て今回が3度目の岩手転入でしたが、以前の在籍時以上の力を見せての勝利となりました。
なおこのレースの上位馬にはみちのく大賞典の優先出走権が与えられ、1着ハドソンホーネット、2着チェリーピッカー、3着グランユニヴェールがみちのく大賞典への切符を手に入れました。
5月21日のメインレースは11Rの芝オープン特別『OROターフ特別』です。当初はここに岩手の芝王者・サンエイゴールドが登場予定で、それを見込んでの少頭数だったわけですが、同馬が追い切り後に自重・回避。結果、6頭立てながらも混戦ムード漂う戦いになりました。
とはいえこのレースは、今季最初の古馬オープン級の芝戦でありこのあとに続く2400m戦線の前哨戦。位置づけには重みがあるだけにどの馬がリードしてくるか?には注目しなくてはなりません。
そしてもうひとつの混戦要素が天候と馬場状態。盛岡競馬場は朝から午後にかけて強めの雨が続くという天候です。メインレースの頃には雨は上がっているか少なくとも弱くなっていると思われますが馬場状態は重不良になっているでしょうから、その影響も念頭に置かなければならないでしょう。
本命は(6)グランアルマダとしました。JRA時代には芝で5勝、その全てが1800m以上のいわゆる中距離で、いかにもこのあとの芝2400m路線を意識しての転入と思えます。その通り芝実績は高く芝でこその馬でしょうから前走のダートでの大敗はいったん度外視。芝ならば結果は変わってくるとみます。
心配なのはやはり雨の影響でしょうか。馬場状態が極端に悪化した場合の対応力がどうなのか?は未知数ですから、その影響は十分以上に想定しておくべきでしょう。
相手は(2)ナムラアッパーでどうでしょうか。JRA時代の格では◎らに見劣るのは確かですが、主にマイル以下を主戦場にし馬場が悪化しても大きな影響がなかった戦績はもしかしたら今回のような状況向きかもしれません。1000万下の芝マイルで先行できていたのなら見劣りはないはず。
(4)コスモロングソードが三番手。どちらかといえば1700mよりマイルの馬で、すんなりハナから競馬するよりは好位からマクリ気味に仕掛けて決着をつけるタイプでもあって意外に馬場の影響も受けやすい。ただ、この春のこの馬は着順の数字以上の好調感があります。芝に替わってさらに前進する可能性は高いでしょう。
以下では気になるのが(3)シャドウパーティー。芝はもちろん得意ですし近走のイメージとは逆にJRA時代は2000m以上を主戦場にしていた馬です。この馬に関しても馬場状態の影響がどうか?ですが、穴ならここ。(1)パーフェクトデイは初めての芝がカギになりますが、地力で差は無いと思えるだけに血統面からの変化と、そして最内枠を利用し切った戦いを狙ってみたいですね。
●11Rの買い目
馬単(6)=(2)、(6)=(4)、(2)=(4)、(6)=(3)、(6)→(1)
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盛岡開催と同時にスタートした芝競走。ある程度、想像していたが、好配当の連続となった。
5月12日第10R・南関東ジョッキーズフレンドリーマッチ(B2 芝1600m)
1着 レディアントデイズ1人気 盛岡芝<2.7.5.9>
2着 コスモダヴァンティ7人気
3着 サンエイヴィーナス13人気
単勝 360円 馬単5320円 3連単 106200円
5月12日第11R はまなす賞(3歳 芝1600m)
1着 マツリダレーベン 3人気 盛岡芝<1.2.0.1>
2着 サンエイフラワー 5人気
3着 マリーグレイス 4人気
単勝 370円 馬単 2070円 3連単 6800円
5月13日第9R フレンドリーCアンタレス賞(芝1700m)
1着 フレスコパスト(J)5人気 中央芝<1.0.1.13>
2着 タイプムーン(J) 1人気
3着 マイネルスカイ 3人気
単勝 1240円 馬単 3490円 3連単 14140円
5月14日第6R C2 芝1600m
1着 ブルーデザイナー 4人気 盛岡芝<0.4.0.2>
2着 ディクタム 3人気
3着 フォースフィールド1人気
単勝 770円 馬単 2070円 3連単 4680円
5月14日第7R C2 芝1600m
1着 テルキーネス 5人気 盛岡芝<1.0.2.5>
2着 レッドフィエルテ 4人気
3着 ショーコーズ 2人気
単勝 830円 馬単 6140円 3連単 26360円
以上が先週3日間の芝結果だが、1着馬の盛岡芝実績も付記した。ご理解できると思うが、盛岡芝経験と実績ある馬が好走している。
それを前提に20日メイン、C1特別「新緑賞」(盛岡芝1000m)の馬券検討に入りたい。
本命はユトリチャン。昨年8月、中央500万下から転入。A級編入は荷が重く6戦着外に終わったが、今季は一気にC2へ降格。4勝2着2回。馬券対象から外れたのは4走前5着のみ。スピードの違いを見せつけている。
中央1勝2着2回はいずれも芝1200m戦。また盛岡芝1000m戦へ2度挑戦。ハーベストカップは12頭立て12着だったが、交流・OROターフスプリントは14頭立て8着。シャドウパーティーの1秒差に健闘した。
走破タイムも59秒3はオープンでは厳しいが、C1ならフリーパス。冒頭に記したデータから主軸視が妥当だろう。
逆転筆頭はフリームーヴメント。ユトリチャンと同じく芝1200m1勝2着2回だが、500万下でも入着5回。京王杯2歳Sにも出走経験があり、実績上位。
最大ネックは盛岡芝対応。シャープな切れを身上とし、小回り芝をこなせるかどうか。その点が不安で対抗としたが、芝1000m3度使われており、主力視も十分。
アモーレジョディーは2歳新馬(阪神芝1400m)でインディチャンプのタイム差なし2着。その後、インディチャンプは朝日杯FSで3着、京新聞杯1着。1000mが短い印象もあるが、地力で克服できるとみる。
イシマツは北海道2勝から中央入り。昨年9月に岩手入りし初戦のB1芝1000m・FM岩手杯で3着。続く盛岡ダート1400m(B1)・白神賞を快勝した。以降は精彩を欠いているが、芝1000mで反撃に転じる可能性も十分ある。
ナルノステファニーは芝未経験だが、短距離適性は前走で証明済み。血統的にも問題ない。
◎④ユトリチャン
〇②フリームーヴメント
▲①アモーレジョディー
△⑪イシマツ
△⑧ナルノステファニー
<お奨めの1頭>
2R ガッサンベリー
転入初戦を逃げ切って完勝。左回りも東京ダート1300mで経験済みなら盛岡替わりも問題ない
先週12日から始まった盛岡競馬。報告したとおり手探り状態なら"先行馬有利"と仮定。最初のうちは成功したが、レース回数が増えていくたびに差しが届くようになった。
特に開催3日目(5月14日)はその傾向がはっきり。直線で外に進路を選んだ差し馬が台頭。4R以降はさらに顕著。ジョッキーも馬場の中どころから大外に進路を取るようになった。
9Rは1着マイアイザック、2着バニラオーキッドは結果的に3番人気→1番人気で決着したが、勝ったマイアイザックは馬場の五分どころ、2着バニラオーキッドは大外8分どころを通ってゴールした。
続く10Rも逃げたノットオンリーは4着。中団5番手をキープしたケルヴィンサイド、3番手外を回ったプラトンイミシャンが1、2着。
ただ最終11Rはペースがガクンと落ちて逃げたヤマニンボアソルチが2着に粘り、3番手キープのハグラーが1着。それまでの傾向とは一変したが、2頭とも直線は馬場のなか分どころに進路を取っていた。
果たして今週も内が深く外差しが届く馬場になるのか、早いレースのうちに馬場傾向をしっかりつかんでほしいと思います。
19日メインは6月16日に行われる古馬伝統の一條記念みちのく大賞典・トライアル準重賞「第20回あすなろ賞」(盛岡ダート1800m)。
ハドソンホーネットはデビュー戦(2016年8月8日)・船橋1着時が462キロで、現在が518キロ。これが自身の成長を裏付け、南関東B1でも勝ち負けを演じるまで出世した。
3歳時には岩手ダービー・ダイヤモンドカップでキングジャガーの2着に入った実績があり、今度で3度目の転入。今回は岩手の重賞を狙ったのは明らか。あすなろ賞から満を持して始動する。
赤松杯はロジストームが優勝したが、同等レベルで好走してきたハドソンホーネットで間に合うのは誰に目にも明白だろう。
しかもパワーの先行力が武器。先週の馬場はともかく、岩手の馬場は間違いなく合う。みちのく大賞典へ向けてまずはトライアル勝ちを手にする。
チェリーピッカーは3年前、中央未勝利から転入後、破竹の進撃を続けて一昨年の青藍賞を優勝。最下級条件から一気に重賞を獲得するまで成長した。
ただ昨年は1勝に終わり、得意だったマイルでも伸びがひと息。その代わり一條記念みちのく大賞典(2000m)、北上川大賞典(2500m)で2着。ズブい面が出てきて中距離以上が好走の舞台となった。
その意味で赤松杯(1600m)3着は仕方なし。しかも逃げ切りを決めたロジストームを捕えにいったため末が甘くなった。
昨年のあすなろ賞はグランウブロの2着。これを境にして中距離以上で活躍するようになった。かつての荒々しい破壊力は影を潜めたが、逆に安定感を増し、流れ次第では単まで十分。
グランユニヴェールは昨年10月、転入初戦を快勝。以降は絆カップ4着、白嶺賞5着。今季はB1降格して順当勝ちし、続く赤松杯5着から前走で首位を奪回。重賞では入着止まりだが、弾みついた今なら突破可能か。
スカイロックゲートは昨年、白嶺賞で出遅れながらも3着。今年は差し競馬に徹して初戦快勝。前走2着。北海道とは違った戦法で頭角を現した。
今度はどんな手に出るかだが、門別1800m4勝2着4回。距離延長も問題なく、レースのカギを握る。
イーグルカザンは名古屋から再転入。赤松杯、シアンモア記念で連続2着を確保。レース巧者ぶりは健在だった。1800mも過去に勝った実績もあり、マーク欠かせない。
キングジャガーは前走2着後、あすなろ賞1本に合わせて調整。得意の盛岡で一発をもくろむ。
◎④ハドソンホーネット
〇⑩チェリーピッカー
▲⑤グランユニヴェール
△⑧スカイロックゲート
△⑦イーグルカザン
△③キングジャガー
<お奨めの1頭>
4R ストーリーズ
転入初戦が初ダートだったが、能力の違いを見せつけて圧勝。芝替わりでさらに本領発揮。2連勝へ王手をかけた
★準重賞 はまなす賞/マツリダレーベンが芝で初タイトル
盛岡競馬開幕日の5月12日に行われた3歳芝の準重賞『はまなす賞』は、3番人気のマツリダレーベンが優勝。昨年10月以来の勝利を得意の芝で挙げました。
今年は開幕後2つめの芝レースとして行われたはまなす賞。転入後初めての芝戦という馬もいて若干様子見加減だったのかペースはかなりのスロー。しかし、そんな中でしっかりと折り合いを付けたマツリダレーベンがひと足先に抜け出すと、猛追してくるサンエイフラワーを凌いで先頭でゴール。昨年10月の同じ盛岡芝戦以来の勝ち星を手にしました。
2着は5番人気のサンエイフラワー、3着は4番人気マリーグレイスといずれも2歳時の芝重賞で好走していた馬たちが上位確保。1番人気ボルドープラージュはキャリア初の芝に苦戦したか7着に終わっています。
さて今回の盛岡開催は日・月・火の3日間の開催が続きます。今日14日も盛岡競馬場で全11レースを実施しますのでインターネット等でご購入の皆様はお間違えなきようお願いいたします。
5月14日のメインレースは11R、B2級の『メイカップ』です。今年最初の「盛岡ダート1800m」のレース。
本命は(4)ミラクルメーカーを採りましょう。
昨シーズンから岩手で走っている同馬は岩手ではここまで4勝、決して白星先行ではないものの掲示板を外したのもこの間4度のみと堅実な走りを続けています。
中でも注目は盛岡ダート1800mでは4戦して1勝2着1回3着2回の実績を持っている点。距離自体初めてという馬もいる中でのこの戦績はやはりアピールポイントになりますし、それも今回と同じB2級やひとつ上のB1級でのその成績なのも強気になれる材料です。
見方を変えればそのキャリア通り勝ち味に遅いのはその通りなのでしょうが、それでもここでは魅力十分の存在。
相手は(10)アドマイヤツヨシを狙ってみます。JRA時代はほとんどが芝の中長距離で岩手に来て初めてダートで勝ったわけですが、軽めのダートならこなせるような手応えがありました。前走はダート云々というよりは1400mが距離不足。1800mなら見方を変えるべきでしょう。
三番手は(9)ハグラーを。マイル以上の経験が無いのでその点が不安材料になりますが、ある程度じっくり動ける距離の方が戦いやすいタイプのようです。南関デビュー馬ですから左回りの経験は豊富。流れに乗れれば前走の再現。
ヒモはまず(1)エールブラン。JRA時代に東京ダート2100mで2着など長めのダートには自信ありの馬。初盛岡が問題なければ距離経験が武器になって良いでしょう。(3)トチノコンコルドはこの馬もマイル以上の経験が無いのに加え近走の結果の上下幅も大きいですが、この馬は盛岡向き・ある程度距離が合った方が良いタイプ。コース・距離が変わっての変化に注意してみたいところです。
●11Rの買い目
馬単(4)=(10)、(4)=(9)、(4)=(1)、(10)=(9)、(4)→(3)
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13日メインは「フレンドリーカップ アンタレス賞」(盛岡芝1700m)。JRA500万下、岩手B1以下(オープンの時代もあり)との交流戦・アンタレス賞が始まったのは2002年。ダートで実施されたこともあるが、基本は盛岡芝1700mが舞台。
他の交流戦と同様、JRA勢が圧倒的優位に立ち、現在JRA4連勝中。岩手が優勝したのは2014年オールマイウェイ、08年タイキランデヴー、03年タイキインフェルノ。ダートで行われた07年マルカンジョオー、04ゴールドレッグの5頭。他はすべてJRAに軍配が上がっている。
当然のことだが、以上はレベル差、層の差が出た格好。特に芝で岩手所属馬が1着になるのは相当レベルでないと厳しい。
しかし今年は5年ぶりに岩手1着の可能性が出てきた。1000万下から転入アドマイヤスカイがエントリーしたからだ。
アドマイヤスカイは父ディープインパクト、母アドマイヤカンナ、母父ブライアンズタイム。デビュー5戦目の中京芝1400mで未勝利を脱出し、4歳6月の函館芝1200mで2勝目をマーク。1000万下へ在籍した。その後は勝ち星こそなかったが、同条件でもタイム差1秒以内にまとめていた。
転入初戦は後方のまま9着だったが、パワーの要る水沢に戸惑った印象。1枠にも入り、自分の競馬ができなかった。
この一戦を叩いてアンタレス賞は当初の予定どおり。陣営いわく"長い距離を使いたかった"ということでJRA相手でも芝1700m戦を選んだ。
今回のJRA勢はタイプムーン以外は順調さを欠いたり、芝未経験が多く、アドマイヤスカイには絶好の勝機。小回り盛岡芝にてこずらなければ順当に白星を手にする。
逆転筆頭はそのタイプムーン。デビュー4戦目の東京芝2000m1勝。その後は2着最高だが、前走・東京芝2400mで逃げて5着。先行して粘るのが勝ちパターンで絶好の1番枠を引き当てたのは強運。好スタートを決め、そのまま押し切るシーンも十分。
マイネルスカイは昨年8月、中央芝2400m2着1回から転入。芝ダートを問わず5戦2勝2着2回から中央へ再移籍。名古屋A級との交流2着1回から岩手へ戻り、初戦の水沢1600mをアッサリ抜け出して完勝、B1通用を証明した。盛岡芝も3戦1勝2着2回と適性はまったく問題なし。好調度を前面に上位をもくろむ。
ホクリュウオウはアメリカからの輸入馬。父ブレイムはアーチ産駒でブリーダーズカップ・クラシックでゼニヤッタを破る金星を挙げた。母父もシルバーチャームならダート専門で使われてきたのは納得。今回が初芝となり適性未知数だが、時計のかかる盛岡なら大丈夫と陣営は踏んだ。
リキサンゴルトもダート戦のみ。未勝利では安定した成績を残してきたが、500万下昇級後は頭打ちの印象。盛岡芝に活路を求めてきたが、父ダイワメジャー、母父トニービンの血統なら克服可能。
フレスコパストは1年4ヵ月の長期休養明け2戦とも精彩を欠くが、今度は休み明け3戦目。変わり身あれば一発あるかもしれない。
◎⑨アドマイヤスカイ
〇①タイプムーン
▲⑪マイネルスカイ
△④ホクリュウオウ
△⑥リキサンゴルト
△⑦フレスコパスト
<お奨めの1頭>
7R エスドリーム
今季2戦とも好内容で連勝し、3歳を迎えて地力アップ明白。いずれ重賞路線に乗る器は疑いなく、ここも通過点