★重賞・フェアリーカップ/ミラクルフラワーが今季初勝利でV
3連続重賞の初日となった牝馬重賞『フェアリーカップ』は1番人気ミラクルフラワーが先行押しきる形で勝利。自身の今季初勝利をフェアリーカップ連覇で飾りました。
数頭一団の隊形が崩れない、息を抜きづらい展開になったものの、ミラクルフラワーは慌てず騒がず3コーナーを過ぎてから先頭に。食い下がるアークマイニングを振り切った後はリードを拡げるばかりとなって、最後は6馬身差をつける圧勝でした。
★重賞・岩鷲賞/こちらもラブバレットが連覇達成
日曜日の重賞『岩鷲賞』ではラブバレットが危なげない走りで勝利しました。
栗駒賞では自ら逃げて後続を寄せ付けなかったラブバレットでしたが、今回はカミノマンボがハナを叩きに来て2番手から進む形。しかしレース半ばで交わして先頭に立つとあとは余裕を持ってゴールしました。
さあ今シーズンの最初のグレードレース『マーキュリーカップ』です。JRAから5頭、地方他地区から5頭、岩手から4頭。計14頭が戦います。
長く地方馬が勝てなかったこのレースも一昨年にユーロビートが制してようやくひと区切りがつきましたし、昨年もタイムズアローが2着に粘って地方馬の存在感を示してくれました。今年もそれらの馬たちに続く活躍を期待したい・・・のですが、果たしてどうなるでしょうか。
なおマーキュリーカップは「第9R」発走は「16時10分」です。お間違えの無いように。
このレースの自分の本命は(2)ミツバです。枠順が決まるまではピオネロ本命でいいのかなと考えていたのですがそのさらに内枠に入った事でこちらを本命に据えました。
重賞勝ちが無いキャリアですが東京のダート2100mで2勝をはじめ2000m以上のオープン特別や重賞でこれだけ好走経験があれば内容面に問題ないでしょう。内枠からだと行ききれないで後方からになるパターンが目立つのもJRAの多頭数での不安点で、JRA勢を中心とした少頭数が先行グループを形成する展開が多いこのレースなら極端に不利な形にはならないはず。逆に先行から捲り差しまで幅広い戦法を採ることができる好枠になると判断します。
相手は(3)ピオネロ。ダートに転向してからは安定した戦いを続けており重賞制覇も夢では無い話になってきました。直線が平坦なコースあるいは東京のようにダラダラ坂のコースだと他馬のキレに負けがちなだけに盛岡のコースは味方にもなるでしょう。課題は2000mあたりだとどうしても終いが甘くなる点。そこをカバーできる展開になれば。
(5)クリノスターオーは実績面では今回のメンバー中最右翼の存在です。最近は使い込めない点、元々は左回りが苦手とされていたこともあり、過信はせず単穴評価に留めたいと思います。すんなり力を発揮できれば。
これ以下もJRA勢で固めればいいのかもしれませんがそれでは面白くない。なのでまず(12)ミッキーヘネシー。帝王賞は9着、着順の数字だけみればかなり後方ですが地方馬に限れば差の無い2番目。少し上にいたのはJRAのGI勝馬だったわけですからここならむしろ力が上という判断も。望み通りの外枠を引いて不気味な存在になりました。
もう一頭は(8)グルームアイランド。この馬に2000mは実際はちょっと長いと思います。しかし船橋コースと抜群の相性を持つこの馬なら盛岡コースとの相性も抜群なはず。そこを狙ってみましょう。
●9Rの買い目
馬単(3)=(4)、(3)=(5)、(4)=(5)、(3)→(12)、(3)→(8)
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★オッズパークLOTO 5重勝/7月17日(対象8R~12R)
買い目:5,10→2,3→7、3→3→4,6
8R/評価A: 5番 評価B:10番 穴:3番、2番
9R/評価A: 2番 評価B: 3番、 5番 穴:12番
10R/評価A: 7番 評価B: 3番、11番 穴: 5番
11R/評価A: 3番 評価B: 4番 穴:7番
12R/評価A: 4番、 6番 評価B: 2番 穴:7番
7月17日、JpnIII「メイセイオペラ記念 第21回マーキュリーカップ」(盛岡ダート2000m)の枠順が確定した。
1.リトルキング
〇2.ミツバ
◎3.ピオネロ
4.タッチデュール
▲5.クリノスターオー
△6.ドリームキラリ
7.メイショウソレイユ
8.グルームアイランド
9.アドマイヤイナズマ
△10.ディアデルレイ
11.ハイパーチャージ
12.ミッキーヘネシー
13.オープンベルト
△14.ドラゴンエアル
*印は松尾予想です。
トライアル・みちのく大賞典を優勝したエンパイアペガサス、大井記念を優勝し帝王賞にも駒を進めたウマノジョー。この2頭は岩手デビューの同期生。マーキュリーカップで初対決の可能性もあったが、残念ながら持ち越し。いつの日か―を待ち望みたい。
ピオネロはマーキュリーカップのVロード、平安ステークス4着から出走。シリウスS、名古屋大賞典2着から重賞制覇も目前に迫った。
ミツバはブリリアントステークス1着から参戦。かつてはブリリアントSで好走し、マーキュリーCがVロードだった。ディーエスサンダー、シャーベットトーン、マコトスパルビエロが優勝。2着もスナークレイアース、グラントシチーが確保している。図式は平安S出走馬vsブリリアントS出走馬か。
クリノスターオーはアッサリか、はたまた凡走か。実績は言うまでもなくNo1。帰国初戦の平安S大敗が気になるが、ひと叩きされて今度こそ本領を発揮するか。
地方ではドラゴンエアルに注目。1勝馬でダービーグランプリを制し、大井記念も優勝。ダイオライト記念でも4着に善戦したが、屈腱炎のために1年7ヵ月の長期休養。
しかし復帰3戦目の門別1900m戦を圧勝。復活してマーキュリーC好走なら、まさに絵になる。ジャパンジョッキーズカップともども楽しみにしたい。
16日メインはクラスターカップ・トライアル「第49回岩鷲賞」(盛岡ダート1200m)。ラブバレットが勇躍登場する。
今年も積極的に遠征にチャレンジ。根岸ステークスでJRA相手に見せ場たっぷり。直線は一杯となったが、あわやのシーンを作った。結果的にカフジテイクの驚異的な追い込みもアシストした。
ただ、その反動が大きく3ヵ月休養。かきつばた記念、さきたま杯と連続5着に終わったが、徐々に復調をうかがわせて栗駒賞へエントリー。ダートグレードでも通用したスピードを前面に9馬身差で逃げ切り圧勝。貫禄の違いすぎた。
栗駒賞、岩鷲賞は当初の予定どおり。クラスターCへ向けたレースを期待する。
相手筆頭はガッサンプレイ。中央ダート1200m2勝、1150m2勝。栗駒賞が地方ダート初めて。小回りも不安材料だったが、うまく立ち回って2着を確保した。今度は自慢の追い込みをさらに生かせる盛岡が舞台。どこまで差を詰めるか。
プリムラブルガリスはシアンモア記念ユッコの0秒1差2着。続くみちのく大賞典6着、栗駒賞5着に終わったが、前者は距離2000mが長く、栗駒賞は時計かかる馬場にてこずった。盛岡で反撃に期待する。
スズカセクレターボは岩手初戦を圧勝、あすなろ賞は離された3着。1800m向きではなかったかもしれない。その後はじっくり待機して岩鷲賞へ照準。1200mも歓迎なら連対確保まで十分。
イーグルカザンは転入初戦の赤松杯を6馬身差で圧勝。ナムラタイタンに引導を渡したが、以降は3戦連続で4着。足踏みが続くが、中央時代はダート1200mがメイン。距離短縮を味方にする。
◎⑥ラブバレット
〇④ガッサンプレイ
▲⑦プリムラブルガリス
△⑨スズカセクレターボ
△③イーグルカザン
<お奨めの1頭>
10R ペイシャパッチ
転入初戦を破格タイムで圧勝。舞台は盛岡ダート1400mに替わるが、絶対スピードに託す手
先週お伝えした内モンゴル自治区・ウランホトにある図什業図(とじゅうぎょうと)競馬場で「国際招待騎手競走」が7月6日に行われ、岩手競馬から陶文峰騎手、そして藤井勘一郎騎手(フリー)、千田洋騎手(南関東)の計3名が遠征。
第2R(芝1200m)で千田洋騎手が、第3R(芝2000m)で藤井勘一郎騎手がそれぞれ優勝。陶騎手も4R騎乗して結果は4、5、7、10着だった。
陶騎手「生まれ故郷の中国で騎乗するのが夢でしたから、実現できてとてもうれしい。
実際に行ってみて分かったことですが、1周1600mの芝コースと1400mのダートコースがありました。
ニュージーランドから輸入した競走馬に騎乗しましたが、芝1200mで1分8秒台が出ていましたから結構速かった。ほかに在来馬(モンゴル馬)とサラブレッドを掛け合わせた競走馬もいたようです。
雲南省昆明でも競馬をやっているそうで、関係者から誘いがありました。今回、不本意な結果に終わったのでリベンジしたいと思っています」
15日メインは牝馬重賞「第18回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。当初、登録があったシアンモア記念馬ユッコは門別・ノースクイーンカップへ遠征予定のため自重。
そうなるとミラクルフラワーに有利な条件がそろった。今シーズン未勝利。昨年、南関東から移籍後、4連勝。みちのく大賞典、フェアリーカップを連勝した上、トウケイニセイ記念も優勝。満場一致で最優秀牝馬に選出されたが、今季は持ち前の粘りに陰りが見え隠れ。
しかし、前走・七夕特別でハイペースを形成しながら2着を確保。3着以下に6馬身差をつけ、復調気配をうかがわせた。
当然だが、ここ一番では底力がモノを言うのは過去の例からも明らか。牝馬同士の戦いなら地力でねじ伏せるはず。
アークマイニングは中央未勝利に終わったが、ダート1800mで2、3着1回。昨年10月、岩手入りして3勝後、JRAへ里帰り。笠松の条件交流1着後、再び岩手へ転入2、1、9、1着。
一度の大敗は包まれるのを避けたいがためスタートから脚を使ったため。最内1枠が災いした。その雪辱とばかり、大外の前走は2着に0秒7差をつけて圧勝。体が絞れたのも功を奏し、軌道修正に成功した。
今回は重賞初挑戦だが、すでにA級で2勝マーク。単純に同日のシアンモア記念でミラクルフラワーは1分43秒2の走破タイムだったが、アークマイニングは立夏特別1分42秒3で快勝。0秒9上回っていたのも強調材料となる。
ダンストンレガーメは自他ともに認める3歳牝馬No.1。初芝のはまなす賞は7着だったが、牡馬相手の岩手ダービーダイヤモンドカップでも4着に善戦した。
いきなり古馬A級は酷な面あるが、上記2頭56キロの負担重量に対し、ダンストンレガーメは53キロ。この3キロ差を味方にどんな戦いができるか注目。
スパンコールは追い込み馬で他力本願が最大ネックだが、シャープな切れは今季も健在。前崩れになれば浮上十分。
アイアムプレシャスは実戦を使われながら着実に成長。前走の逃げ切りは見事だった。ミラクルフラワーが控え、マイペースなら軽視できない。
◎③ミラクルフラワー
〇⑤アークマイニング
▲④ダンストンレガーメ
△①スパンコール
△⑦アイアムプレシャス
<お奨めの1頭>
5R リンガスプライム
高知から再転入2戦目を7馬身差で圧勝。コースが盛岡に替わるのも問題なく、迷わず追いかける手
★重賞・ハヤテスプリント/ダンストンリアンが待望の勝利
今週~盛岡競馬場に舞台を移した岩手競馬。初日の8日土曜日に行われた3歳重賞『ハヤテスプリント』はダンストンリアンが差し切り勝ちを収めました。
今季から重賞に挑戦し始めて留守杯日高賞は4着、前走のウイナーカップでは2着と徐々に着順を上げてきていたダンストンリアン。自身5度目の重賞チャレンジで待望のタイトルを手にしました。
★重賞・オパールカップはブラックロードが芝重賞2勝目
続く9日に行われた3歳芝の地方競馬全国交流重賞『オパールカップ』。こちらは岩手のブラックロードが優勝し、サファイア賞に続く芝重賞2勝目を挙げています。
逃げてペースを握ろうとした船橋・イントゥゾーンをめぐる展開を後方から追い上げていったブラックロード。先に動いたダズンフラワー、サンエイジャックを直線一気に捉えて突き抜け、地方の3歳芝チャンピオンの座を獲得しました。
★オッズパークLOTO 5重勝/7月10日(対象8R~12R)
買い目:7,10→3,4→8、7→2,8→11
8R/評価A:10番、 7番 評価B: 3番 穴:2番
9R/評価A: 4番 評価B: 2番、 3番 穴:6番
10R/評価A: 8番 評価B: 7番 穴:9番
11R/評価A: 8番 評価B: 2番 穴:4番
12R/評価A:11番 評価B:10番 穴:1番
昔、岩手競馬のCMで"私はあなたのお母さんを知っています"というコピーがあった。
最近はあまり語られることがないが、競馬はブラッドスポーツ。父母から受け継いだ遺伝子は確実に子孫に伝わっていく。
時に体型であり、時に性格であり、時に距離適性であり。今年、興味深かったのは岩手ダービーダイヤモンドカップ、トライアル・やまびこ賞を連勝したキングジャガーだった。
父がキングヘイロー、母父がファスリエフ。そして母ケージーササニシキは中山ダート1200m1勝後、繁殖入り。どうみてもスプリンター色が強く出ていたかに見えた。
しかし5代血統表を調べるとダンシングブレーヴの2×4。キングヘイローの父、母ケージーササニシキの父コマンダーインチーフがダンシングブレーヴ産駒。
ダンシングブレーヴは1986年の凱旋門賞をレコードで制し、80年代欧州最強馬と言われた歴史的強豪。
キングジャガーが距離対応できる裏付けがインブリードにもあった。しかもキングヘイロー産駒に多く見られる首の高い走法も遺伝した。不思議なものだと思う。
なんで冒頭に血統ネタを取り上げたかというと9日メイン、芝交流「第18回オパールカップ」に2009年、同レースを制したエイブルインレース産駒イントゥゾーンが出走するからだ。
エイブルインレースは北海道1勝、JRA札幌・クローバー賞3着から2歳芝交流・ジュニアグランプリに参戦。1番人気に応えて完勝し、デイリー杯クイーンカップ(GIII)3着。その後、大井へ移籍してオパールカップを優勝。同年10月を最後に引退し、繁殖入り。イントゥゾーンは4番目の仔どもだった。
イントゥゾーンは芝未経験だが、父がスウェプトオーヴァーボード、母がエイブルインレースならむしろ歓迎のはず。史上初のオパールカップ母娘制覇の期待がかかる。
ソーディスイズラヴは北海道1勝、大井1勝から転入。初戦に芝・はまなす賞を選択し、初芝、マイナス17キロの大幅体重減の中、直線一気を決めて快勝した。
父はバトルプラン。エンパイアメーカー産駒で母父がミスプロ系シーキングザゴールド。ダート色が濃かったが、産駒ダズンフラワーがジュニアグランプリ優勝、福島2歳ステークス6着。芝も問題ない血統だった。
岩手ダービーダイヤモンドカップは小柄な牝馬ゆえダート2000mがこたえて6着だったが、芝に戻れば切れを発揮できる。
サンエイジャックは父ジャングルポケット、母父ダンスインザダークは盛岡芝と相性抜群。今季初戦・スプリングカップ10着後、芝に路線を絞ってはまなす賞、サファイア賞連続2着。タイトルは手にできなかったが、内容は上々。今度こそ重賞制覇に燃える。
復活が待ち遠しいダズンフラワー、サファイア賞を逃げ切って芝適性を証明したブラックロード、バトルプラン産駒ヤコウレッシャが押さえ。
◎⑩イントゥゾーン
〇④ソーディスイズラヴ
▲⑥サンエイジャック
△⑤ダズンフラワー
△①ブラックロード
△②ヤコウレッシャ
<お奨めの1頭>
7R サンエイリシャール
重賞3勝馬が3歳B1なら地力の違いが明白。目下2連勝と勢いに乗るメモリーダンスと一騎打ち