今週8日(土)から盛岡競馬場が戦いの舞台。8月17日までの約1ヵ月半の開催となる。そこで気になる馬場状態。普段、盛岡で調教をつけている攻め馬手(せめうましゅ=トラックライダー)に聞いてみた。
月曜日に激しい雨が降ったが、水曜日には良馬場まで回復。マズマズ乗りやすい馬場だったという。砂はまんべんなく内、外の差はほとんどなし。深からず浅からず平均的な時計になりそうだ。
開催当日まで、まだ時間があるので状態が変わる可能性があるが、基本は平均的な馬場。あとはペース次第だが、開催替わりは先行有利の傾向。まずは逃げ、先行馬を重視してみてはいかがだろうか。
8日メインは3歳馬による盛岡ダート1000m重賞「第5回ハヤテスプリント」。過去4回中3回が逃げ切り。創設年の2013年はリュウノタケシツウは2番手から4角手前先頭。これを逃げの括りにしたが、やはり盛岡1000m戦は逃げ先行有利と見ていい。
唯一の例外は一昨年、1着・ランデックアロマ4番手、2着・ハッピーキャリー7番手、3着・オンブラウニー6番手と決まり、逃げた1番人気ホレミンサイヤ5着。馬単1万7680円、3連単83万470円の超万馬券が飛び出した。
以上のことを踏まえて出た結論は◎アムネシア、〇ニードアフレンド、▲ダンストンリアンとなった。
アムネシアはトレーニングセール出身馬。デビュー戦でベンテンコゾウの3馬身差2着。今、振り返ればベンテンコゾウは2歳No1であり、北海道二冠馬。三冠も有力視されている大物。2着でも素質の高さをうかがわせた。
2戦目は850mから1400m延長。初の盛岡にもとまどって8着に沈んだが、芝1000m戦で3着。父キンシャサノキセキ譲りのスピードを披露した。
ただ、その一戦後に脚部不安が発生。5ヵ月半の休養を余儀なくされたが、復帰時448キロ。2歳時は420キロ台だったが、成長の跡を馬体重でも証明していた。
それを裏付けるように一戦ごとに本領を発揮。復帰3戦目から現在まで3連勝をマークした。
母カシマフラワーはエーデルワイス賞(当時GIII)を勝ち、通算4勝。父母を考えても走る素地は十分あり、納得の結果と言える。
前走は今回と同じ盛岡ダート1000m戦で1着。アッサリ逃げ切っているのも心強く、最有力候補と見るのが当然だろう。
相手筆頭はニードアフレンド。典型的な逃げ馬でモロさも同居するが、前走・ウイナーカップで逃げて3着を確保した。
やはりここも逃げの一手。どこまで自分の競馬ができるかどうかだが、願ってもない1枠。何が何でも逃げて逃げまくれば逆転の目もある。
ダンストンリアンはニードアフレンドが直線一杯になる超ハイペースで浮上する。今季未勝利ながら3歳B1条件からウイナーカップへ挑戦。後方2番手から3角まくりを披露して2着に突っ込んだ。
不安は未経験の1000m戦。過去最短はデビュー戦の門別1200mで11頭立て10着。当時と今では成長度合いが違い、判断材料にならないが、スーパースプリントにとまどわないか否か。
それでも▲としたのは逃げを主張するタイプが思った以上に多いこと。超ハイペースになれば一昨年のパターンになるかもしれない。
サンノゼはウイナーカップ9着に大敗したが、大井1000m・2歳新馬戦を勝ったように本質的にはスプリンター。1000mは望むところ。
エブリモーニングも同じことが言え、1000m以下<1.3.1.4>と適性一目。再転入初戦から狙い立つ。
リュウノチーノは岩手ダービーダイヤモンドカップ11着だったが、前々走の1000m戦でアムネシアの0秒4差3着。巻き返す可能性は十分ある。
◎⑤アムネシア
〇①ニードアフレンド
▲⑦ダンストンリアン
△⑨サンノゼ
△③エブリモーニング
△⑥リュウノチーノ
<お奨めの1頭>
9R ロケットボール
流れに乗れなかった前走は度外視。芝は前々走のJRA条件交流3着でも実力は証明済み。メンバーも甘くなり、首位を奪取する
★重賞・栗駒賞/ラブバレットが貫禄の圧勝劇
夏のダートスプリント戦線の幕開けを告げる重賞『栗駒賞』は断然の1番人気の支持を受けたラブバレットが2着以下を9馬身千切る圧勝。地元ファンの前で強さを見せつけました。
スタートから自ら主導権を握り、速いラップで後続を寄せ付けなかったラブバレット。結局最後まで他馬に迫られること無くゴールし、昨年に続いてのこのレース連覇、そして約10ヶ月ぶりの地元出走で地元ファンに「強いラブバレット」の姿を見せつけてくれました。
2着は転入初戦のガッサンプレイ、3着はアントニオピサが確保しています。
★オッズパークLOTO 5重勝/7月3日(対象8R~12R)
買い目:3,6→2,6→2,6→1→2,3
8R/評価A: 8番、 1番 評価B: 7番
9R/評価A: 6番 評価B: 3番 穴:4番
10R/評価A: 3番 評価B: 6番 穴:7番
11R/評価A: 3番 評価B:2番、6番 穴:10番
12R/評価A:10番 評価B: 3番、 8番 穴:1番
2日メインは岩鷲賞トライアル「第29回栗駒賞」(水沢1400m)。
元々は早池峰賞がこの位置にいたが、スーパースプリントシリーズに参画するため「早池峰スーパースプリント」へ発展的解消。条件も盛岡ダート1000mへ変わった。
それに伴い、開催時期が秋だった栗駒賞を岩鷲賞の前哨戦に組み込み、1着馬に優先出走権を与える。また早池峰SSの1、2着馬も岩鷲賞の優先出走権を獲得し、岩鷲賞1着馬にクラスターカップ(JpnIII)の地元優先出走権が与えられる。
以上のレース体系により、よりクラスターカップへの道が整備。昨年、その路線を歩んだのがラブバレットだった。
またかきつばた記念、さきたま杯から栗駒賞は当初の予定どおり。岩手のファンにお目見えするのは昨年9月11日以来、久々となる。
今年もラブバレットの頑張りには本当に頭が下がる。兵庫ゴールドトロフィー4着後、根岸ステークスへ挑戦。数々のダートグレードに参戦してきたラブバレットだが、JRAの砂を踏んだのはこれが初。小生も盛岡から応援に行った。
逃げたモンドクラッセの前半3ハロンが35秒0。ラブバレットはその超ハイペースの2番手を追走し直線一杯となったが、見せ場を十分作った。
ラブバレットに東京競馬場は過酷なコース。直線が長い上、上り坂まである。それでも自身の力を振り絞り、3着馬から0秒4差10着。カフジテイクの直線一気に驚き、ラブバレットの頑張りに感動した。
さすがに反動が大きかったが、さきたま杯と前後して復調気配をうかがわせ、栗駒賞へ臨む。
昨年、クラスターカップでダノンレジェンド60キロ、ラブバレット54キロ。6キロの負担重量差があったにせよ、逃げたダノンレジェンドの2番手をピッタリ追走。直線突き放されたが、一瞬でも夢を見させてもらった。まずは雄姿をとくと拝見させてもらう。
相手はエーシンシャラク、プリムラブルガリスか迷ったが、エーシンシャラクを上位に採った。今季2戦目の水沢850m4着後、月1回のローテーションをキッチリ守り2連勝。
昨年の栗駒賞はラブバレットの6馬身差2着だったが、年齢を重ねても調子は間違いなく上。なおかつ水沢1300m、1400mがベストの条件。好走条件がそろった。
プリムラブルガリスはみちのく大賞典6着。状態の良さがひときわ目を引き、2番人気に支持されたが、2000mは長すぎた。過去、1400mは中央芝だったが、3勝と距離短縮は大歓迎。真価を発揮できる舞台が整った。
キングオブローは勝ち星すべて芝ダート1200m。早池峰スーパースプリントは距離不足だったが、2着確保。前半ゆったりとした方が追走に手こずらないはず。
ガッサンプレイは中央ダート短距離4勝2着5回の成績で準オープンに在籍。追い込みタイプで小回り水沢対応がネックだが、決め手が脅威。
アントニオピサは距離、コースを問わず毎回勝ち負けに参加。1400mでも侮れないか。
◎⑦ラブバレット
〇⑨エーシンシャラク
▲③プリムラブルガリス
△⑩キングオブロー
△①ガッサンプレイ
△②アントニオピサ
<お奨めの1頭>
11R ブライティアベル
再転入後、地力の違いを見せつけて3連勝中。C1昇級だが、これまでの走破タイムはむしろ上位。難なく突破する
岩手競馬所属の陶文峰騎手が7月6日、内モンゴル自治区のウランホト(フフホト?)にある競馬場へ遠征する。
このレースに日本から藤井寛一郎騎手、千田洋騎手も参戦。オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、南アフリカ、フランス、韓国からやってくるジョッキーたちと国際騎手招待競走で日ごろの腕を競い合う。
陶騎手の話によると騎乗予定は全4R。岩手代表、日本代表で臨む。ご存知の方も多いと思うが、陶騎手は中国黒竜江省出身で12歳の時に祖母の故郷である日本へやってきた。
その後、水沢農業乗馬部から地方競馬教養センターへ入学。中国国籍で騎手免許を取得した。
2007年、北京オリンピックの前年に陶騎手といっしょに北京の競馬場へ訪れたことがあったが、諸事情によって同競馬場は閉鎖。
今回は内モンゴル自治区ではあるが、念願だった故郷・中国で騎乗する。当然と言えば当然だが、北京語はペラペラ。通訳を通さなくても会話できるのが最大の強みとなるはず。陶騎手の健闘と朗報、そしてみやげ話を楽しみにしている。
7月1日メインはC1級「ジュライカップ」(水沢1300m)。同じ条件で行われた6月18日のレースから10頭中8頭がエントリー。
再戦ムードが濃厚だが、主軸にオレノカッチーを指名する。今年4月、中央500万下から転入。初戦を6馬身差で圧勝する衝撃のデビューを飾った。
ところが田沢湖賞、B2戦と6着に凡走。気難しい面をのぞかせたが、前回2着に反撃。距離が1200mへ短縮されて持ち味の切れを取り戻した。コパノチャールズとの0秒2差は発馬で若干後手を踏んだのも大きかった。今回はコパノチャールズを徹底マークから直線抜け出しを決める。
コパノチャールズは逆転2連勝も十分。函館ダート1000m1勝、ほかに短距離で2着3回。好、凡走の落差が激しかったのは折り合い面で課題があったから。
前走もハイペースだったが、向う正面で掛かり気味。オレノカッチーに交わされそうな場面もあったが、直線でもうひと伸び。勝負根性も披露した。同じ条件、同じ負担重量。対抗格は失礼かもしれない。
3着はスタチューだったが、コパノチャールズとは1秒5差。オレノカッチーとは1秒3差。やはり間に入る馬がいると考えるのが妥当。インプレスウィナーが単穴候補。
インプレスウィナーは中央7勝。昨年までA級に在籍したが、今季はC2へ降格。2勝2着2回と格上ぶりを発揮した。ここ2戦のもたつきは条件が合わなかったと解釈。適距離でエンジン全開。
前記スタチューは門別1200m1勝、船橋1000m1勝。短距離でこそ真価を出す。あとはアリアリ、好枠を生かすシャンテヴィーヴァ押さえ少々。
◎⑩オレノカッチー
〇⑦コパノチャールズ
▲⑧インプレスウィナー
△⑥スタチュー
△⑨アリアリ
△①シャンテヴィーヴァ
<お奨めの1頭>
5R アクアウィズ
格付けに恵まれて移籍初戦をハイタイムで完勝。このクラスでは地力が違いすぎる
★重賞・ウイナーカップ/オールザベストが復活V
3歳馬によるスプリント重賞『ウイナーカップ』は1番人気のオールザベストが優勝。今年1月の金杯以来となる重賞2勝目を挙げました。
スタートで出遅れたオールザベストはこれまでにない最後方近くからの競馬を強いられましたが、ハイペースの流れにも上手く乗って馬群の中を進出。4コーナーで先頭に躍り出る勢いの末脚を発揮して、同様に外から追い込んだダンストンリアンを振り切りました。 オールザベストは昨年冬に岩手に移籍し、寒菊賞2着、金杯優勝とベンテンコゾウに次ぐ実績を残してきました。この春は岩手日報杯スプリングカップで3着、やまびこ賞では8着と崩れていましたが、春4戦目の重賞で復活を果たしました。
6月26日、6月最後の岩手競馬の開催となる今日のメインレースはB1級のマイル戦『震災復興 子ども達に夢と笑顔を』。フルゲート12頭の戦いになりました。
6月10日の同じB1級特別「ねむの木賞」で戦ったメンバーが多くその再戦ムードがありますが、結果も同様となるかどうか?
本命は(2)ヴィグラスムーヴ。ここではねむの木賞の最先着馬になりますが、同レースは1番人気に推されたものの逃げ馬を捕まえることができず2着となっています。ただ、その時は極端な先行有利な馬場傾向でいわゆる"前が止まらない"結果で敗れたのは致し方なしでした。今回はその時のような馬場傾向ではなく逆に差しが届く状況。これなら雪辱できるはずです。少し心配なのは微妙に出負けするパターン。ただ今の状況ならそれでも差し届くでしょう。
相手は(3)ヒロノエンペラーを。転入後の内容は現級通用のもの、相手なりに戦える点も魅力があります。ねむの木賞組でない点にも勢力図を変える走りを期待したい所。
(1)スパンコールもねむの木賞では先行有利の馬場傾向に苦戦したくち。流れひとつで前走とは違う結果も。ただ、今週は最内枠はあまり有利ではない傾向なのには注意を。
(12)ロケットボールは大外枠ゆえに少し控えめに留めますが、走りは芝専用ではなくダートでも脚を使える馬。二走前にはヒロノエンペラーを破ってもおり、力量的には互角の存在。(9)フロジストンも勝ち切れるパターンまでは見せていないもののここ二走で現級にメド。時計かかる馬場になって変化があるかもしれません。
●12Rの買い目
馬単(2)=(3)、(2)=(1)、(2)=(12)、(2)=(9)
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★オッズパークLOTO 5重勝/6月26日(対象8R~12R)
買い目:3,6→2,6→2、6→1→2,3
8R/評価A: 3番、 6番 評価B: 5番
9R/評価A: 2番、 6番 評価B: 7番
10R/評価A: 2番、 6番 評価B: 8番
11R/評価A: 1番 評価B: 6番 穴:4番
12R/評価A: 2番 評価B: 3番、 1番 穴:10番