先週の3歳芝2400m重賞・サファイア賞はブラックロードが優勝。直線半ばで一旦サンエイジャックに交わされながら、差し返す味な芸当で初重賞を手にした。
ブラックロードはシンボリクリスエス産駒で南関東2勝から岩手転入。初戦のやまびこ賞で穴人気に支持されたが、伸びひと息6着。続いて芝・はまなす賞へ挑戦したが、忙しい競馬が合わず8着。
母父がブライアンズタイムなら長距離2400mは歓迎だろうが、移籍2戦の結果から7番人気に甘んじたが、その低評価を見事覆した。
阿部英俊騎手「前回、はまなす賞を使って芝適性があると思いましたが、距離が短すぎた印象でした。それで先生(佐々木由則調教師)に、芝2400mのサファイア賞を使いたいとお願いしました。
レース前から行けるなら行こうと考えていたので作戦どおり。速からず遅からず、後ろから突かれないように逃げたのも良かったんでしょうね。
直線で一旦サンエイジャックに交わされましたが、自分の馬に手応えがあったので慌てることはないと。向うは捕えるのに脚を使っていたでしょうしね。並ばれてから、またハミを取ってくれました。
走法からダートより芝向きですし、長い距離の方が合いそうです」
さすがベテラン。ここ一番でブラックロードの持てる能力を最大限に発揮した。走破タイム2分34秒3は第7回・オールマイウェイ(2分33秒1)、第9回・レジェンドロック(2分33秒6)に次ぐサファイア賞史上3番目の時計。
レジェンドロックはその後、オパールカップ3着から古馬・せきれい賞を優勝。オールマイウェイも翌年だったが、かきつばた賞優勝、せきれい賞3着に健闘した。ブラックロードにはぜひ、せきれい賞へ挑戦してほしい。
3日は古馬による芝2400m戦「第20回かきつばた賞」。4歳の若武者サンエイゴールドで中心は動かない。
今回の6頭中5頭が前走・ターフ特別に出走。サンエイゴールドは5ヵ月ぶりのハンデがあったにもかかわらず4馬身差で圧勝。最優秀ターフホースの実力をマザマザと見せつけた。
この一戦を使ってかきつばた賞は予定どおりのステップ。盛岡芝2400mもサファイア賞優勝、せきれい賞0秒1差3着とまったく不安なし。ほぼ死角なしの大本命といっても過言ではない。
ブレークビーツはサンエイゴールドの2着を確保。ダートでは苦戦の連続だったが、芝に替わって動きが一変した。昨年はかきつばた賞を逃げ切って快勝。今年は少頭数で楽にハナに立てるのは確実。
ブレイズアトレイルは南関東から再転入初戦3着。マズマズの再スタートとなった。昨かきつばた賞はブレークビーツのハナ差2着。今年こそ雪辱を果たすか。
ナンヨーケンゴーは中央芝3勝、障害1勝から2ヵ月休養明けに転入。福島芝2600m1勝が不気味。
◎④サンエイゴールド
〇⑥ブレークビーツ
▲②ブレイズアトレイル
△③ナンヨーケンゴー
<お奨めの1頭>
4R ラヴァ―ゴールド
園田から転入初戦は出遅れながらも逃げて2着確保。メンバーが緩和され、順当に勝機をつかむ
★重賞・サファイア賞/7番人気ブラックロードが逃げ切る
芝2400mで行われた3歳馬の重賞『サファイア賞』。1番人気はサンエイジャック、2番人気はミスターシーバス、3番人気はメドゥシアナとこれまでの重賞で実績ある馬たちが上位人気を占めましたが、勝ったのは7番人気のブラックロード。逃げていったんは捉えられたものの差し返すという力強い戦いでタイトルを手にしました。
ブラックロードは当初ホッカイドウ競馬でデビューを目指しましたが果たせずに南関東に移籍、5戦2勝の成績でこの4月に岩手に転入していました。これまでの2戦は6着・8着に終わっていたものの3度目の挑戦で見事Vとなりました。
5月29日のメインレースは第10R、JRA条件交流の『フレンドリーカップ カシオペア賞』です。岩手はB1級、JRAは500万下との交流戦ですが、前回の5月15日に行われた同条件のレースではJRA勢が上位6着まで独占して終わっています。ここも、ざっと見た感じではJRA勢優勢という印象でしょうか。
本命は(5)クイックモーションを採りました。デビュー年は1戦、昨年は5戦、今年もまだ1戦のみと4歳馬ながらまだ7戦しかしていないキャリアが少ない馬。しかしその全てで一ケタ着順、直近の2戦も500万下特別でさほど差の無い競馬をしているのですから、素質面はやはり上位という見立てでいいのではないでしょうか。左回りも問題なし。
対抗は(2)ラスイエットロスでいきましょう。こちらもこれまでのキャリアで大きく崩れたことはほとんど無い堅実派。左回りの経験が少ないのが割り引き要素かもしれませんが、そこは先行力でカバー。
三番手は、ここは岩手の(4)ロケットボールを狙ってみます。昨年は芝の重賞でも健闘しており、その相手には元JRAオープンクラスの馬もいたのですからここでの力量に不足はないはず。休み明け二戦目の上積み分も魅力と言いたい所。
ヒモはまず(3)ユニゾンデライト。休養が長く計算しづらいですが、3歳時に戦った相手は結果的にハイレベルでした。本来の力が出せるならここでも差は無いはず。(1)フィールザオーロラも前走の雨で状態の悪い芝で大外枠という不利な条件での結果は度外視してみたいですね。
●10Rの買い目
馬単(5)=(2)、(5)=(4)、(5)=(3)、(2)→(4)、(5)→(1)
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★オッズパークLOTO 5重勝/5月29日(対象8R~12R)
買い目:3,6→1,4,6→5→1,4,6→2
8R/評価A: 6番、 3番 評価B: 1番
9R/評価A: 6番、 1番 評価B: 4番 穴:5番
10R/評価A: 5番 評価B: 2番 穴:4番
11R/評価A: 1番 評価B: 6番、 4番 穴:8番
12R/評価A: 2番 評価B: 8番、 9番 穴:3番
5月22日、第11R・OROターフスプリントにダイワマッジョーレが出走。1枠から好スタートを決め快調に飛ばしたが、残り100mで故障。競走中止した。
ダイワマッジョーレは鳴り物入りで岩手転入。当時、各方面から問い合わせが殺到した。盛岡に芝があればこそのビッグトレードだった。
ダート戦は未経験だったが、仮にこなせれば選択肢も増えるのでは...と陣営は踏んだ。ところが追い切りで力の要る馬場に手こずり、当初予定だったダート戦を見送り。かきつばた賞(芝2400m)まで待ったが、態勢が整っていないと判断。出走取消を選択した。
結果、岩手初戦は8月1日、盛岡ダート1600m戦。中団のまま5着に終わり、以降は芝を4戦使って入着止まりを繰り返したが、11月5日、盛岡ダート1200mで2着。思い切った待機策から最速タイの上がりを披露し、シーズンを終了。翌年に期待をつなげた。
その後は休養に入り、今年4月9日から始動。初の水沢戦で6着だったが、2戦目の1600mを逃げ切って完勝。直後に「長くかかったけど、ようやくメドが立った。ホッとしました」と瀬戸幸一調教師が語ってくれた。大物を預かった身として心から安堵したに違いない。立て直しに全力を尽くしたのだから......。
28日メインは3歳芝2400m重賞「第11回サファイア賞」。過去5年、このレースの優勝馬3頭が古馬の芝2400m交流・せきれい賞へ挑戦。レジェンドロックが優勝し、オールマイウェイ、サンエイゴールド3着。トライアルではないが、せきれい賞へ直結するレースと見ていいだろう。
主軸はサンエイジャック。ダート戦はすべて着外に対し、芝2勝2着1回と典型的なターフホース。はまなす賞はソーディスイズラヴの大外強襲に屈したが、2着確保で面目躍如。予定どおりサファイア賞へ駒を進めてきた。
芝2400mは父ジャングルポケット、母父ダンスインザダークならむしろ歓迎。サンエイジャックが優勝すれば管理する瀬戸幸一調教師は3年連続でサファイア賞を制することになる。
逆転筆頭はミスターシーバス。はまなす賞はサンエイジャックの後塵を拝して3着だったが、先行馬が総崩れの中で粘ったのは評価材料。超スロー必至の2400m戦で展開有利は明らか。
メドゥシアナはデビュー2戦目に芝1600m重賞・若鮎賞を優勝。今季初戦・あやめ賞は1番人気ニードアフレンドの逃げを早めに捕えにかかって2着。続く留守杯日高賞は先行有利の馬場に泣いて3着。運がなかったとしか言いようがない。実績ある芝で反撃首位を狙う。
ルークは間違いなく芝2400m向き。ピリッとした脚はないが、ロングスパートがきく。父がブラックタイド。一発ならこの馬。
ブラックロードは初芝・はまなす賞8着。入れ込みタイプで距離が不安だが、芝2度目はプラス材料となるはず。
12R
◎⑤サンエイジャック
〇③ミスターシーバス
▲①メドゥシアナ
△⑥ルーク
△⑨ブラックロード
<お奨めの1頭>
11R チェリーピッカー
岩手11戦11勝。すべてワンサイドで決め、オープン入り目前。貴重なカフェオリンポス産駒に注目してほしい
岩手出身ウマノジョーが大井記念を優勝した。鞍上は山本聡哉騎手。前半3ハロン36秒5、上がり38秒5の速い流れ。4コーナーで入れ替わりが激しかったことも味方し、直線鮮やかに抜け出して完勝。山本聡哉騎手には待望の南関東重賞、自身も初重賞を手にした。
岩手在籍時は10戦3勝。担当厩務員の福島保和くんがよく話をしたものだった。「まだ体質が弱いのでなかなか勝てないけど、体はできてくれば必ず走るよ」
そうしたらダイオライト記念(JpnII)で3着に入ってビックリ。思わず祝福のメールを送ったら「走ると思ってはいたけど、まさかダイオライトで3着にきて驚きました」と返事が返ってきた。
そして今度は大井記念を優勝。帝王賞にも駒を進めそうなムードだから嬉しさも二倍。そんなウマノジョーに期待しているのはマーキュリーカップ参戦。逞しく成長した姿を岩手のファンに見せてほしい―と願っている。
27日メインはB1・盛岡ダート1200m戦「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」。どの馬が勝っても不思議なし。激戦必至のメンバー構成となった。
主軸は迷った末、コパノチャールズにした。中央ダート1000m1勝のほか、ダート1200mなどで2着3回3着1回。A3以下で3着、南関東では入着こそなかったが、B3で1秒差の競馬を見せていた。
岩手編入はC1だが、以上のことから格負けはなく、適距離の1200m戦ならばB1でも通用するはずと踏んだ。
逆転筆頭はフジノピューマ。昨年10月、北海道から転入後3勝2着5回。今季は2、10、1、7着と成績が安定しないが、10着は距離と2走ボケ。前走・石桜杯はチェリーピッカーが相手と敗因がはっきり。過去6勝2着7回の1200m戦なら巻き返し必至と見るべき。
オレノカッチーは転入初戦の水沢1600m戦を圧勝したが、続く田沢湖賞、前走・B2戦6着。気性難が災いしている感じだが、馬格は間違いなく一級品。門別1200m2勝2着2回の実績があり、距離短縮なら真価発揮できるか。
ビッグステラのメイカップ7着をどう解釈するかだが、出遅れと距離に泣いた印象。1200mの方が向くかもしれない。
サカジロビューティは前走12着だが、芝が合わなかった。それ以前はソコソコにまとめているし、先行激化は確実。末脚が脅威の的となる。
ゼンザイは前走9着だったが、先行馬に苦しい馬場が影響。1200mなら控える競馬も可能で軽視できない。
◎⑩コパノチャールズ
〇⑤フジノピューマ
▲⑨オレノカッチー
△⑦ビッグステラ
△③サカジロビューティ
△②ゼンザイ
<お奨めの1頭>
5R マストワン
前走は勝った相手が強すぎた。メンバーが大幅に緩和され、首位奪回に燃える
★重賞・あすなろ賞/再転入初戦のエンパイアペガサスが貫禄勝ち
20日の土曜日に行われた古馬オープン・ダート1800mの重賞『あすなろ賞』。岩手に復帰しての初戦となったエンパイアペガサス対前走圧勝のスズカセクレターボの対決が注目を集めましたが、結果はエンパイアペガサスが僅差ながらも勝利を収めました。
逃げたアントニオピサが作ったペースはかなり遅めのスロー。楽な逃げになった状態にエンパイアペガサスも捉えるまでは苦戦しましたが、最後はしっかりと脚色の差を見せてクビ差先着。自身7つめの重賞タイトルを手にしました。
2着は5番人気アントニオピサが確保。2番人気スズカセクレターボは終盤伸びを欠いて10馬身差の3着に終わりました。以下イーグルカザン、コミュニティと入線。3着までの3頭にみちのく大賞典の優先出走権が与えられます。
相手は4歳初戦となる(11)サンエイゴールドを。3歳だった昨年でもせきれい賞で0.1秒差の3着、OROカップでは0.7秒差8着などと芝では対古馬でも好走していましたし、昨秋~冬のJRA挑戦も内容の濃い結果を残しています。これならここでも力不足は無いはずです。カギは休み明けよりは1700mという距離、これが少し短くないか?でしょうか。
三番手は(4)ゴットフリートでどうでしょうか。この馬もJRA時代は芝のみで戦っていました。そんなキャリアにもかかわらず岩手のダートでもそこそこの走りを見せていたのだから、ならば芝ならもっと・・・となるのが自然。大幅な変身も十分に有り得るでしょう。
以下どう選ぶか悩みましたが、少し穴っぽい所で(12)ナンヨーケンゴー。左回りの芝の経験が豊富ですしローカルの小回りコースも問題ない。狙いはもっと距離が伸びてからなのかもしれませんがここでも注目してみる価値はありそう。(5)ブレイズアトレイルは直近の結果がもうひとつゆえ控えめにしてみましたが、昨年のこのレースを勝っているように適性は十分。当日の気配次第では強く狙ってみてもいいのでは。
●11Rの買い目
馬単(1)=(11)、(1)=(4)、(11)=(4)、(1)→(12)、(1)→(5)
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★オッズパークLOTO 5重勝/5月22日(対象7R~11R)
買い目:8→1→1,6,8→5,9→1,4,11
7R/評価A: 8番 評価B: 6番 穴:5番
8R/評価A: 1番 評価B: 5番 穴:9番
9R/評価A: 6番 評価B: 1番、 8番 穴:2番
10R/評価A: 9番 評価B: 5番 穴:7番
11R/評価A: 1番、11番 評価B: 4番 穴:12番