水沢競馬が再開して2週目。過去データから先行有利は動かしがたいと思っていたが、結構、差しタイプでも届いている。逆に非力な逃げ馬は苦戦を強いられ、それが高配当の大きな要因となっている。当日の馬場傾向をしっかりと把握して欲しい。
18日メインはオープン「白嶺賞」(水沢1600m)、11頭立て。レース分析に入る前に過去5年の3連単配当を紹介してみたい。
2010年 3連単 443330円
2009年 3連単 35100円
2008年 3連単 267700円
2007年 3連単 111280円
2006年 3連単 15820円
3連単の平均配当が174646円。最も強烈だったのは昨年の白嶺賞で1着が8番人気ダイメイジュエリー。高松騎手が果敢にハナに立ってそのまま押し切った。2着に5番人気マヨノエンゼル、3着が1番人気ゴールドマイン。これには周囲も驚いた。
今年も以上の3頭が出走。人気もほぼ同じような気配だから、果たして今年はどのような結果となるか。非常に興味深いが、それでもゴールドマインを主軸視しない訳にはいかない。今シーズンの岩手重特をほぼフル出場して特別・すずらん賞、重賞・青藍賞とマイル重特で2勝。また東京競馬場で行われた南部杯にも参戦し、一貫して王道を歩み続けてきた。
前走・栗駒賞はファーストメジャーの逃げ切りにしてやられ2着。直線で鋭く伸びてきたが、距離1400mに泣いたとも言える一戦だった。しかし今回はマイル延長に加え、舞台は得意の水沢。ベストの条件で栗駒賞2着の雪辱を狙う。
逆転候補はファーストメジャー、リュウノケンシロウの2頭。ファーストメジャーは中央1勝から転入し、初戦の盛岡ダート1600m戦を快勝。続いて新設重賞・絆カップへ駒を進めてリュウノボーイの2着。2番手の積極策から4角で一旦先頭。直線では決め手の差が出たが、見せ場を十分に作った。続く1800m戦は距離が長く着外に沈んだが、そのお返しとばかり栗駒賞を逃げ切って完勝。待望の特別タイトルを手に入れた。
過去実績は短距離に集中しているが、1600mも岩手初戦を快勝して守備範囲。またコース広い盛岡から小回り水沢へ替われば、さらに有利に運ぶことは間違いないだろう。
ただ一つ不安なのは、よりによって大外11番枠を引き当てたこと。ファーストメジャーは先行力と粘り強さが身上とするが、大外から好ポジションを取るために脚を使ってしまわないか。仮に前につけるのに手こずるようなら終いが甘くなり、この大外枠は痛い。調子の方は文句なしにすばらしく、あとはうまく好位につけれるか―にすべてがかかっている。
リュウノケンシロウは今年10月、園田から再転入し2、1、4着。上々の滑り出しを切った。前走・栗駒賞は1400mの忙しい競馬にとまどって伸びを欠いたもので仕方なしの結果。
水沢マイルは船橋在籍時に2度、青藍賞へ参戦して連続2着。昨年はゴールドマイン3着に4馬身差で先着し、適性はすでに証明済み。また持ち時計1分39秒3もメンバーで一番を誇っている。
栗駒賞4着後は白嶺賞へ照準をピタリと合わせ、意欲的に乗り込まれて態勢万全。混戦を呈する今季オープン戦線ならチャンスは十分にある。こちらも単までの資格がある。
今季精彩を欠くマヨノエンゼルだが、昨年もそうだったように活躍が冬場に集中。それを裏付けるように前年の白嶺賞でダイメイジュエリーに逃げ切りを許したが、ゴールドマインに先着3着。水沢マイル<7.2.4.2>ともっとも真価を発揮できる舞台だ。これまでのうっ憤を一気に晴らすか。
あとは詰めに課題を残すが、堅実無比リリーレインボー、距離短縮で中央4勝の底力を発揮するかヒカルジョディーを連下に押さえたい。
◎(9)ゴールドマイン
○(11)ファーストメジャー
▲(7)リュウノケンシロウ
△(2)マヨノエンゼル
△(4)リリーレインボー
△(10)ヒカルジョディー
3連単は7、9、11の3頭軸から2着に2を加え、3着に4、10の36点フォーメーション
馬複は 9-11、7-9、7-11、2-9、4-9
<お奨めの1頭>
2R アグネスカーラ
転入2戦目をハイタイムをマークして快勝。相手はショウナンカルマンと1点
12月14日、「第62回全日本2歳優駿」へ出走したアスペクトの応援に行ってきた。最内1枠に入ったのが災い。初めて砂を被る厳しい競馬を強いられたが、気力で踏ん張って5着入線。超大物オーブルチェフなど全国の強豪相手に、この結果は大健闘と言っていいだろう。
「前半のペースが速かったので追走に苦労したが、砂を被っても怯まず最後まで伸びてくれた。直線で前が壁にならなかったら、もう少し上の着があったかも」と斎藤雄一騎手。また管理する櫻田浩三調教師も「全国の強豪に混じって5着は価値がある。砂を被るのも未経験だったが、問題なかった。収穫の大きい一戦となった」と今後への手応えもしっかり掴んだようだ。
JpnⅠで5着の箔をつけたアスペクトの次走予定は金杯(年明け1月2日)。帰郷戦で再開するのが今から楽しみとなった。
17日メインはA級二組「奥州市職員奥馬の会会長杯」(水沢1600m)。上がり馬を重視するか、水沢適性を重視するか、それとも格を重視するか。どこからでも入れるが、ここはコアレスランナーのコース適性を重視してみたい。
昨年まで盛岡0勝に対し、水沢6勝。左回りというより、盛岡坂を苦にしていた。その典型的な一戦が前走だった。4番手追走から直線で一旦2番手まで進出。少なくとも2着を確保しそうな感じだったが、最後で伸びを欠いて3着。ラスト100mで踏ん張りが利かなくなった。
今年は盛岡1場での開催で苦労の連続だったが、その中でダート3勝、芝1勝。成績は安定しなかったが、コース適性を考えれば良く頑張った方だと思う。
そして今回は待ちに待った一戦。好調メンバーがそろって予断はできないが、得意の水沢で今シーズンのうっ憤を一気に晴らす。
逆転筆頭は同僚のシャイニーハリアー。8月まで未勝利が続き、歯がゆいレースの連続だったが、9月の声を聞いて快進撃を続け、芝ダートを問わず圧巻の5連勝中。前走・ゴールデンステッキ賞ではトップハンデ58キロを背負った上、守備範囲を超えた2000mが舞台だったが、それらをモノともせず6馬身差で逃げ切り圧勝。完全に本格化を迎えた。
何よりも大きな成長点はゲート難が解消されたこと。勝つたびにレース内容が良くなっていった。ついにA級昇格となり、相手は強化されたが、今の勢いを持ってすれば突破も十分。コース替わりも昨年、5戦3勝2着2回と不安材料には全くならない。
スクリームイーグルも上位争いの一角に位置する。夏に2勝マーク後、体調を崩して4ヶ月ほど休養を余儀なくされたが、ようやく戦列に復帰。2番人気に支持されたが、直線で一杯となって6着。
これはプラス14キロの重め残りが影響したと解釈でき、ひと叩きされて良化必至。しかも水沢<3.2.1.0>と一度も4着以下なしと抜群の安定感。本来の先行力と粘り強さを発揮し、首位戦線に躍り出る。
ダークライはようやく復調ムード。元々が盛岡向きではなかったが、前走は人気の盲点を突いて2着。それを受けて水沢に替わったのが心強い。水沢マイルは3勝2着2回とベストの舞台。今季初勝利の可能性も十分にある。
あとはコアレスナイナーも軽視できない。転入初戦の前走は手探り状態で臨んだが、一旦4番手に下がりながらも盛り返して3着確保。南関東A2の底力を披露した。平坦水沢に替わってさらに上を望める。あとは小回りネックだが、気配の落ち込みないキャニオンルナも押さえたい
◎(2)コアレスランナー
○(1)シャイニーハリアー
▲(4)スクリームイーグル
△(6)ダークライ
△(8)コアレスナイナー
△(5)キャニオンルナ
3連単は1、2の2頭軸から4、6を厚めに。あとは8、5を3着押さえ
馬複は 1-2、2-4、2-6、2-8
<お奨めの1頭>
4R ラブヘリテージ
ここ2戦の中身がすばらしい。コース替わりに不安がない訳ではないが、絶対能力でカバーできる
この土曜日、10日から水沢競馬がスタートしました。
『水沢競馬、復活』。この日をどれほど待ちわびたか―。3.11東日本大震災、続く4月6日の余震などにより水沢競馬場は甚大な被害を被った。その惨状を目の当たりにして愕然としたが、それだけに今季再開は奇跡的なこと。改めてみなさんの熱い支援に心より感謝いたします。
今シーズンの水沢競馬は12月10日(土)から年明け1月9日までの全14日開催。25日からは2日間開催となりますので、冬の岩手競馬の応援をよろしくお願いします。
10日メインは「師走賞」(B2 水沢1800m)。3月の特別開催が吹っ飛び、5月14日の再開は盛岡競馬場1場での開催。改めて休止期間の長さを実感している。
ご存知かと思うが、盛岡競馬場と水沢競馬場は真逆。盛岡が左回り1周1600mのバンケットコースに対し、水沢は右回り1周1200mのフラットコース。今シーズンのデータは一度クリアーにして馬券検討しなければならない。これも予想を難しくさせている。
この正反対コースを念頭に「師走賞」予想をすると軸はトーホクキング、ケイジーウィザードのどちらかに落ち着く。トーホクキングは水沢1800m4戦2勝2着2回と連対パーフェクト。一方のケイジーウィザードも7戦2勝2着3回と好実績を誇る。
トーホクキングは追い込み脚質ながら小回り右回りを得意とし、抜群の破壊力が武器。胸のすくような直線一気を披露する。ただ、今回に限って言えば58キロのトップハンデがネック。前走・シルバーステッキ賞で57キロを克服し、過去一番の強さで圧勝したが、さらに1キロ増が微妙。
その点に一抹の不安があり、軸はケイジーウィザードとした。かつてA級へ在籍し、3勝マーク。南関東から再転入後、時に取りこぼしもありながら既に7勝2着3回。3走前・オクトーバーカップで12着凡走したが、これは内で包まれて戦意喪失したから。その後は3、2着にまとめ落ち込みはまったく感じられない。
ケイジーウィザードの最大持ち味は包まれさえしなければ、どんなポジションでも問題ないこと。このメンバーならスンナリ好位追走ができ、展開的にも有利。レース巧者ぶりを存分に発揮する。
マイネアイーダは勝ち切れないレースを繰り返していたが、前回ようやく未勝利を脱出。2着に0秒6差をつけ、これまでのうっ憤を一気に晴らした。
水沢1800m戦は強烈なデータがある。3コーナースタートのため内枠が圧倒的に有利。多少、人気がなくても内枠の先行馬は迷わず押さえろが鉄則。逃げたいマイネアイーダが願ってもない1枠を引き当てた。
センリグランピー、モエレストロベリーも怖い存在だ。両馬とも追い込みタイプで凡走のケースも多いが、センリグランピーは2戦連続で2着、モエレストロベリーは1着と上昇ムードは明らか。スローに落とされると苦しいが、ミドルペース以上なら一気突き抜けることも可能だ。あとは調子の良さならヒケを採らないアンビションガルも軽視できず、再開初日から伯仲戦が期待できる。
◎(3)ケイジーウィザード
○(2)トーホクキング
▲(1)マイネアイーダ
△(4)センリグランピー
△(7)モエレストロベリー
△(5)アンビションガル
3連単は2、3の2頭軸から1、4を厚めに。あとは7、5を3着押さえの24点フォーメーション
馬複は 2-3、1-3、3-4、3-7
<お奨めの1頭>
5R ファントムクォーツ
転入2戦目から圧巻の逃げ切り。C2ではモノの違いは明白で迷わず中心
先日、荒尾競馬場で行われたLJS第2ラウンドを見に行ってきました。雪も降ろうかという岩手からすると九州は暑いくらい(実際18度とか。岩手の4月くらいに相当します)、汗をかきながらの観戦となりました。
皆川騎手は荒尾での第一戦を2着としましたが二戦目は4着。総合は5位のまま変わりませんでした。
総合優勝を狙うにはできれば一勝がほしかったなあ。点差は少し詰まったけれど、6人ではなかなかポイントに差がつかない。逆に言うと一発逆転が難しいですからね。皆川騎手はちょっとガッカリしてたけれど、こうなったらせめて1勝を挙げて、彼女らしい"喜び爆発"シーンをファンに見せてほしいもの。