いよいよ今日はマイルチャンピオンシップ南部杯。今日は私は朝の開門から競馬場に行っている予定です。
開門が9時、南部杯の発走が16時5分。その間7時間ほどありますが、きっとあっという間に過ぎていく事でしょう。いったいどんなレースになるのか?どんなレースを見せてもらえるのか?楽しみです。
さて、岩手県はこの土・日と非常に冷え込んでいます。10日土曜日には岩手山で初冠雪が観測され、その日は市街地でも4度くらいまで下がりました。12日月曜日は最高気温16度という予報ですが、日が陰ると体感温度はもっと低くなります。盛岡競馬場にお越しの際は上着を一枚、忘れずにお持ちください。
今年はフルゲート15頭、JRA代表が6頭、地方他地区代表が5頭、岩手代表が4頭で争われる南部杯。ここ数年はJRA勢ばかりが上位争いをしています。過去にはメイセイオペラやトーホウエンペラーが優勝している、岩手にとってはゲンのいいレースではあるのですが、今回もGI馬4頭を揃えたJRA勢が圧倒的に優勢でしょう。
本命は(3)エスポワールシチーを狙います。芝からダートに舞台を移した途端に大活躍を開始、下級条件から一気にGIまで駆け上がってきました。
重賞経験わずか4度で2勝、内1勝がGIなのは非常に立派ですし、サクセスブロッケンとの直接対決だったフェブラリーSも、その時は確かに敗れたものの、しかしこの馬はその時点で重賞参戦2度目。それで0.2秒差なら十分「よくやった」と言っていい内容。その後の成長度を加味すれば、東京の借りを盛岡で返す事は十分に可能でしょう。
不安点を挙げるならな、前走までほぼ休みなく使われてきたこの馬にとって今回は初めての休養明けのレース。陣営もその点をちょっと心配している模様で、そこはマイナスと考えておくべき。
(6)サクセスブロッケンは対抗に。4歳秋の現時点にしてダートGIで6戦2勝、2着1回・3着2回。唯一掲示板を外した昨年のJCダートにしても勝ち馬から0.7秒差と、4歳馬とは思えない安定度を誇ります。カネヒキリが休養中の今、この馬がダートNo.1と言っても過言ではないでしょう。
問題はローテーション。この南部杯、近年は有力馬が秋初戦として休み明けで挑んでくるケースが増えていますが、それでも帝王賞かせいぜいかしわ記念後、長くて4,5ヶ月というところまで。2月以来で・・・という臨戦過程はこれまでなかったし、もちろん馬自身も初めてです。仕上がりは順調のようですが状態面には注意。
(4)ボンネビルレコードが3番手。昨年の日テレ盃以降勝ち星がなく、JRAに移籍したものの元地元の南関エリア以外では優勝なし。鞍上が的場文男騎手ではない場合には信頼度が大きく下がる、と正直言って不安材料だらけの馬です。
ただこの馬、人気を背負って人気通り勝つ、というよりは混戦になったときに思い切った戦いを仕掛けてくるのが本領。他の馬にローテーションの隙がある今回はこの馬向きの展開がやってくる可能性大で軽視できません。
ここで前人未踏の「同一GI4連覇」を狙う(2)ブルーコンコルド。過去3年の戦いは非常に力強いものがありましたが、今回は9歳という年齢に加え、1月の川崎記念以来、今年2走目という事にも不安を感じます。
このをレース目標にしっかり調整を積んできているのは確かですが、これで活きのいい4歳馬2頭を押さえ込むのはさすがに難しいのでは。
最後の一頭は岩手の期待・(9)マヨノエンゼルへ行きましょう。3歳馬が優勝を争った事がないレース、それはGIで好走した馬をもってしても・・・という南部杯でいきなり勝ち負けを期待するなんて事はとてもできません。ただ、この馬は強い相手と戦うほどに力を発揮するタイプ。ここは今後の糧となることを期待して、応援の一票を。
★買い目
馬単(3)=(6)、(3)=(4)、(6)=(4)、(3)→(2)、(3)→(9)
★お奨めこの一頭
9R:ジュリア
全盛期には及ばないながらもかなり調子が戻ってきた。土・日は明らかに先行有利、他のメンバーはわりと後から来るタイプばかり。久々逃げ切り勝ちへのお膳立ては整った。
11日(日)メイン10レースはC1「区界賞」。盛岡自慢の芝1700mを舞台にフルゲート12頭によって覇を競い合う。
芝適性を重視するか、それともダートで強いレースを見せた馬を上位に採るかで評価が分かれるところ。逆の見方をすれば、だからこそ盛岡はレースが俄然、おもしろくなる。力量プラス、芝適性を考えるファクターが増えるからだ。
ユメノツヅキヲを本命に推す。中央1勝、園田を経て転入したが、差しても先行しても4着が最高。パワーが要求されるダートで持ち味を生かせなかったが、芝で行われた南昌山賞で動きが一変。終始、中団インをキープして直線でエンジン全開するとアッという間に先頭。あとは後続を突き放す一方で2着グリーントマトに0・6秒もつけて圧勝した。
この結果も過去履歴をひも解けば納得。3歳新馬戦、中山芝1600mで2着に入り、2戦目の東京芝1600mを快勝。明らかに適性は芝にあった。
ラッキーなことに今回も内枠に入り、道中は経済コースを走れるだろうし、直線で仮に前が詰まっても抜け出してからの反応が抜群。いかにも芝向きのシャープさを披露してくれた。
ポアントゥブルボンは中央7戦0勝ながら、4走前の東京ダート1600m戦で0・1秒差2着。この実績があればC1は楽々通用し、案の定、岩手初戦では絶好の3番手をキープして直線アッサリ抜け出して快勝。騎手ハンデ戦だったため53キロの軽ハンデにも恵まれたが、このクラスの器でないことを証明した。
あとは芝適性があるか、ないかだけ。ひとまず中央時代に芝を2度使っているので結果はともかく、戸惑うことはないと思う。2連勝も十分。
マルブツワーキングも初戦の強さが際立っていた。スタートで出遅れを喫しながらも豪快にまくって圧勝。スケール大きいレースを披露。父がアグネスタキオンで期待も大きかったと思うが、その片りんを十二分に見せてくれた。
ただ気になるのは札幌芝を1度使ったが、離された9着。タイムも札幌とは言え、1800m1分53秒9はちょっと平凡。芝適性があまりないかも知れず、ダートなら迷わず◎としたが、▲評価としたのは芝が理由だ。
芝ならダイショウローズ、グリーントマトも軽視できない。ダイショウローズは前回快勝で弾みがつき、今度は3戦1勝3着2回とすべて馬券対象となっている芝。適性と好調度を前面に、態勢逆転を狙う。またグリーントマトも南昌山賞で2着を確保と軽視できない。
◎(1)ユメノツヅキヲ
○(9)ポアントゥブルボン
▲(2)マルブツワーキング
△(11)ダイショウローズ
△(10)グリーントマト
3連単は1、9、2の3頭ボックスが本線。あとは1を1着固定に9、2折り返しから11、10を3着押さえ
馬複は 1-9、1-2、2-9、1-11、1-10
<お奨めの1頭>
9レース チャームドサークル
転入初戦をアッサリ直線抜け出して快勝。やはりJRA芝1400m戦で2着確保はダテではなかった。連勝疑わず
10日(土)メイン10レースはA級・B1級一組混合戦「もりおか映画祭2009レース」(盛岡ダート1600m)、10頭立て。
ここまでメンバーに恵まれればトウショウグローズにチャンス到来。今季2勝目を飾る。
昨年は3月の特別開催で1勝をマークしたが、その後は長いスランプに陥り、1年間も未勝利。今季もなかなか不振から脱出できなかったが、前々走で待望の白星。それと前後して体調もグーンとアップ。
3走前は快速牝馬マイネベリンダの2番手キープから0・1秒差2着に粘り、前々走はハイペースをしのいで逃げ切り2着に2馬身半差。そして前走も好調メンバーがそろいながらも7番人気の低評価を覆してハナ、クビの僅差3着。非常に安定した取り口を披露している。
本質的には逃げ脚質で2番手までなら我慢できるが、自分の競馬ができないと脆さも出すタイプ。それゆえ全幅の信頼を置けないが、今回は心強いことに絶好の2番枠。よほどマークがきつくならない限り、逃げの手に出れること必至。
A級との混合戦とは言っても実質B1級レベル。むしろハンデ差が2キロも有利に運びそうで、勝てるときに、しっかり勝っておきたい。
逆転筆頭はテンショウタイヨウ。相手なりに駆ける堅実さを身上として通算15勝。着外も非常に少なかったのが自慢だったが、A級入り後は頭打ちの感も否定できず今季1勝もB1のとき。
A級とB1級を行き来し、A級では着を拾うまでにとどまり、降格かB1混合戦でマズマズの結果を収めてきた。
今回も同じA級・B1級の混合戦。57キロのハンデは気になるが、相手関係を考えるとアッサリも十分あるだろう。
コスモスパングルは追い込み一辺倒の脚質だが、ツボにはまれば強烈な末脚を見せてくれる。前走はラビットサプライズの逃げ切り圧勝を許したが、メンバー最速の上がりを駆使して2着を確保した。
常識的にはトウショウグローズを主軸視すれば逃げ=1着、追い込み2着の組み合わせは買いづらいが、コスモスパングルは展開不問のタイプ。上にも記したとおりツボにはまれば一気突き抜けるの可能性もある。
シルクライムライトの評価が難しい。水沢戦に限れば8連勝をマーク(一度、盛岡で6着に敗れて以降、水沢のみを使っていた)。そのままオープンまで突き抜けるかと思ったが、B1で勝ったり負けたり。
ここ2戦も4、5着に終わっているが、今回は苦手盛岡とは言え走り頃の休み明け3戦目。メンバーを考えるとやはり軽視できない。
あとはスズカコングの一発にも注意が必要だ。折からの台風の影響で馬場が相当軽くなっており、切れる脚を発揮する場面も一考したい。
◎ (2)トウショウグローズ
○ (8)テンショウタイヨウ
▲ (5)コスモスパングル
△ (7)シルクライムライト
△ (10)スズカコング
3連単は2、8の1、2着折り返しから5、7、10へ3着流し
馬複は 2-8、2-5、2-7、5-8、2-10
<お奨めの1頭>
5レース トーセンラフィット
転入2戦とも他を寄せ付けずに圧勝。明らかにC2クラスの馬ではない。連勝どこまで伸ばすか注目
書きたいネタ・書くべきネタがたくさんあるのですが、やっぱりここは南部杯の話かな。
いよいよ来週に迫った南部杯JpnI、史上最高といっていい好メンバーが揃ってくれそうで待ち遠しいです。
エスポワールシチー、サクセスブロッケンという伸び盛りの馬対決も魅力的ですが、同一GI4連覇の記録に挑むブルーコンコルドにも期待したいところ。
『同一GIを3連覇』の記録はブルーコンコルドの他にもアドマイヤドン(JBCクラシック)がいるのですが、これが4連覇となると他にはいません。年齢やらローテーションやら不利な材料は多いですが、大記録達成に期待をかけたいですね。
そして岩手の期待・マヨノエンゼル。管理する葛西調教師に「(出否は)どうなりそうですか?」と訊ねたところ「出します」と力強い返事。「古馬と走るようになって力強さを増している。相手は楽ではないが楽しみにしています」とのこと。
3歳にして岩手の大将格の期待を背負うマヨノエンゼル。もちろん3歳秋にして歴戦のベテランとの戦いはさすがに厳しいでしょうが、どんなレースをしてくれるか?は私も楽しみです。
月曜メインの秋嶺賞。ここでの(10)ビッグファルコンの優位は動かないでしょう。
転入後4戦3勝、ダートでは3戦3勝で、加えて今回の出走馬のほとんどを既に負かした実績を持っています。距離も1800mくらいが手頃な感があり、ここは順当にこの馬が主軸、相手探しと見ていいでしょう。
その相手候補、狙ってみたいのは(1)マイネベリンダです。スピードタイプですがマイル以上にも対応済み、すんなり行ければこの距離でも持ち前のスピードを活かせます。同型の出方にしても、こちらは少々ペースが速くなっても粘れるタイプ。距離不安や同型の存在で人気を落とすようなら逆に強く狙ってみたいですね。
(3)エクストラポイントは6月の転入初戦、B2級でソノマンマを破ったのを皮切りにポンポンと勝ち上がり、B1級でも安定した成績を残しています。前々走ではマイネベリンダに敗れましたが、この馬はどちらかといえば1800mくらいの方が良さそうな馬。まだ逆転の余地はあるでしょう。
近走の成績で浮上してくるもう一頭は(2)エーシンスローインですが、ビッグファルコン相手では2戦2敗、エクストラポイント相手で2戦1勝とちょっと分が悪い感があります。
もう1年以上掲示板を外していない安定度は魅力大、馬券対象としては外してはいけない馬なのですが、ここでは連のヒモまで、2着まで来るか3着以下に留まるかは展開次第、という事になるでしょう。
おおむねこの4頭、というか1+3の戦いだと思うのですが、穴目で食い込んできそうな馬をどうしても1頭、という事なら(5)サンワードグローでしょうか。スムーズに捲っていける展開になれば距離・コースは問わない馬。先行馬が多く、かつ(10)が早めに動くであろう事が予想される今回なら展開利も見込めるのでは。
◆買い目
馬単(10)→(1)、(10)→(3)、(10)→(2)、(10)→(5)
4日メインはB1級馬による芝1000m戦「ハーベストカップ」。10月24日、同じ芝1000mで行われるオープン特別「きんもくせい賞」のトライアルに位置づけられ俄然、興味を増す一戦となった。
元々、スピード感たっぷりの短距離戦が好みだった上、ウメノレイメイという徹底したスペシャリストが登場するからだ。中間の雨で馬場が渋ったら厳しいが、現役馬で芝1000mのレコード更新に最も近い存在でもある。
レコードホルダーはカツヤマリュウホーで57秒8。これは1996年7月21日の記録だが、13年もの間、このレコードはずっと破られていない。ウメノレイメイは58秒3をマークし、レコードにコンマ5秒まで迫っている。
それだけではない。ウメノレイメイは芝ダートを問わず1000mのスペシャリスト。中央時代の1勝は新潟ダート1200mでマークしたが、それでも1ハロン長いと思っている。
岩手転入は昨年12月。初戦を鮮やかに逃げ切ったが、以降は逃げてバッタリを繰り返していた。その沈黙を破ったのが今年5月、盛岡ダート1000mで行われたB2「立夏賞」で、快速で売り出し中のマイネベリンダを子ども扱いにして楽々と追走。4コーナーで早々と交わし、2着ヤマニンエレメントに4馬身差をつけて圧勝。マイネベリンダを約3ヶ月の休養に追い込んだのが他でもない、ウメノレイメイだった。
その後は1600mで2戦凡走を繰り返して7月11日、B2の格下からB1特別「FM岩手杯」(盛岡芝1000m)へ強気の挑戦。ここでも抜群の短距離適性を披露してアッサリ逃げ切り勝ち。前記58秒3のタイムを叩き出した。
続いて自己の条件・B2へ戻って同じ芝1000m「姫神賞」でも2番手からアッサリ抜け出しを決めて1000m戦で3連勝を飾った。
このハーベストカップは当初から狙った一戦。近3走のうっ憤を一気に晴らすに違いない。
相手捜しがちょっと難しいが、ひとまず芝適性を評価してサイレントステージを筆頭に推したい。3歳時に芝特別・はまなす賞を優勝し、3歳重賞・オパールカップでも2着。また同じ年にオープン芝・桂樹杯にも挑戦して3着善戦した実績を誇る。以降は伸び悩んだ時期もあり、今季も1勝のみで勝ち味の遅さが目につくが、8月の桂樹杯でボスアミーゴの0・4秒差5着にまとめている。
またウメノレイメイにはFM岩手杯で5着に完敗したが、59秒を切る58秒9をマーク。このタイムが評価材料となる。
おもしろいのがマーチボーイだと思う。逃げ馬の宿命ゆえ好、凡走の落差が激しいのだが、3走前の3歳B1・盛岡ダート1600mを逃げ切り、デビュー以来の白星をあげ、続くA級B1級混合戦でも2着に粘り、ようやく復調の兆しをうかがわせている。
しかしベストの舞台はおそらく短距離戦。芝もまったく問題なく、新たな局面を切り開く可能性が高そう。
他で怖いのは末脚強烈マルブツコンバット、芝1000mで巻き返しを図りたいリザルトも侮れない。
◎(2)ウメノレイメイ
○(3)サイレントステージ
▲(10)マーチボーイ
△(9)マルブツコンバット
△(5)リザルト
3連単は2を1着固定に3、10、9、5へ総流し
馬複は2-3、2-10、2-9、2-5
<お奨めの1頭>
11レース モエレアンドロメダ
岩手転入後、ずっと未勝利だったが、つき物が落ちたように今年3月から5勝を荒稼ぎ。前走2着の分もまとめて