11月10日に帯広で初雪を観測。12日(土)から帯広競馬場では冬季の馬場凍結防止のため、本走路のヒーティングシステムが稼働し、ゴール前砂障害が撤去されます(詳細はこちら)。
さて13日(日)のメインには、4歳牝馬のナンバーワン決定戦・クインカップが組まれています。今季の4歳牝馬は二枚看板ですが、紅バラ賞(4歳牝馬オープン)はサクラヒメが1着で、ミソギホマレは10着と結果が分かれました。もしサクラヒメがここも勝てば、3歳のばんえいオークスに続く女王戴冠となります。
【第16回開催1日目】
11月12日(土)のメイン第11レースには、サロマ湖特別(B2級-1組・20:10発走予定)が行われます。
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B2級単独での特別戦は、9月5日の白露特別(1組)以来となります。なおメンバー中、同レースに出走していたのは4頭だけ。
注目は3歳牝馬◎ニシキマリンです。白露特別が行われた開催がB3昇級初戦で、そこから3連勝でB2昇級を決め、秋桜賞(3歳オープン)4着後の前走B2級-1組で6着。終いは脚いろが一杯になったものの、逃げて7秒6差ならメドは立ったといえます。同世代同士とはいえ秋桜賞では障害をひと腰で越え、牝馬として最先着と特別戦は向きそうなタイプ。
○ジェイファイターは、今季1勝のみですが、3着だった白露特別をはじめ今季特別戦では2、3着各1回。5着だった7月のレースも残り10メートルまで先頭で粘っての惜敗と特別戦で好成績を残しています。
▲ピュアリーナナセは、ニシキマリンの前走だった1組で直線突き抜けています。ただ今季4勝すべてが平場戦で、白露特別、秋桜賞とも6着、ばんえい菊花賞7着ということを考えると今回、勝つまではどうか。
△ホクセイサクランボも、ニシキマリンと同様、B3級で3連勝していました。ばんえい菊花賞は10着でしたが、重量が15キロ軽いここなら見直せそうです。
【第16回開催2日目】
11月13日(日)のメイン第11レースには、重賞・第47回クインカップ(4歳牝馬・20:05発走予定)が行われます。
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10月24日の紅バラ賞(4歳牝馬オープン)と同じく重量格による別定重量戦ですが、オープン馬に今季の収得賞金額に応じたハンデが課されないのが大きな違い。オープンの2頭は今回720キロですが、紅バラ賞と比べ、1着サクラヒメは20キロ増、10着ミソギホマレは10キロ増で出走可能。紅バラ賞に出走していたその他の6頭は、30~40キロ増となっています。
◎ミソギホマレは、今夏まで同世代限定の重賞では2、3着各2回。その他6着1回に、障害の天板で転倒し競走中止だったばんえいオークスもありますが、まずまず安定しています。9月の銀河賞で重賞初制覇を飾って、オープン入りを決めました。紅バラ賞は最後方を追走し、障害の仕掛けも最後でしかも苦戦と見せ場なし。ただ今季B1級スタートから一気にクラスアップし、最大60キロ差のトップハンデは厳しかったはず。しかし今回は紅バラ賞からわずか10キロ増と恵まれており、巻き返しても不思議ありません。
○サクラヒメはばんえいオークス馬で、3歳シーズンからオープン格付とキャリアが違います。7月の柏林賞は完走できませんでしたが、ばんえいタービー馬オーシャンウイナーと追い比べを演じ、ゴール前で体勢を崩しての競走中止で力負けではありません。紅バラ賞では、ミソギホマレより10キロ軽かったとはいえ、厳しいハンデで逃げ切っており、女王の貫録を示すシーンも。
離れた3番手は▲ブルーレジーナ。紅バラ賞は結果8着とはいえ、前半から飛ばし積極的な仕掛けから障害で転倒しても、ほどなく立て直したあたり腰の強さを感じます。息を入れて行ければ、重量が増えても対応できそうで、食い下がりに警戒です。
△アバシリサクラは、紅バラ賞にも出走可能な収得賞金額でしたが、同じ開催には自己条件のB1級戦に出走。ばんえい菊花賞でサクラヒメ、ミソギホマレに次ぐ3着や、5月のすずらん賞(4歳オープン)勝ちなど、二強を除けば実績上位といえます。
【第16回開催3日目】
11月14日(月)のメイン第11レースには、北見富士特別(オープン-2組・20:15発走予定)が行われます。
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前走で重賞・北見記念を使われた3頭と、オープン・A1級混合・能取湖特別の1、2着馬を含む6頭が対戦します。
北見記念組から◎コマサンブラックに期待します。前開催は能取湖特別に出走予定で、北見記念は追加出走でしたが、重量850キロを障害ひと腰から追い上げて、2着はあるかと思わせた脚いろでした。ゴール前で一杯になったものの、急遽の参戦だったことを考えれば大健闘。レースぶりから、重量が減る特別戦は歓迎ではないのかもしれませんが、オープンでも2組なら主役を張れる力があります。
○シンエイボブは、能取湖特別でも障害をひと腰でまとめており、5着とはいえゴール前5頭の大接戦からわずかに後れただけ。障害をすんなり越えても3走前のように不発もありますが、今回は紅一点だけに減量が生きるでしょう。
4頭いる5歳馬では▲コマサンエースが大将格。以前は詰めに甘さがありましたが、4着だった能取湖特別など10月以降の3戦では粘り強さが出ています。障害の巧さは折り紙付きで、今開催から基礎重量が10キロ増えるのも味方になります。
△ヤマトタイコーは、能取湖特別で今季初勝利をマーク。1年4カ月近く1番人気がないように、穴駆けタイプですが、前走がキッカケになれば楽しみはあります。