11月13日(土)から冬期間の凍結防止のため、本走路のヒーティングシステム稼働およびゴール前砂障害の撤去が実施されます(詳細はこちら)。
14日(日)のメインには4歳女王決定戦・クインカップが行われます。『牝馬限定の重賞・特別戦での賞金は(格付に用いられる)番組賞金に半額加算』という規定のため牝馬は活躍しても、牡馬ほどクラスが高くなりにくい傾向があります。このレースは登録時点でA2級2頭、B1級4頭、B2級4頭ですが、B1級・B2級は同一重量(重量格別定)のため10キロ差しかつきません。前哨戦の秋桜賞(4歳牝馬オープン)とは違いヒーティングシステム稼働後の馬場ということもポイントになるかもしれません。
【第16回開催1日目】
11月13日(土)のメイン第11レースには、十勝岳特別(A2級-1組・20:10発走予定)が行われます。
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前走がA2級の特別戦だった馬はおらず、2開催前の結果が参考になりそう。なお前走が重賞・ばんえい菊花賞だった3歳馬オーシャンウイナーも出走しています。
◎センリョウボスは、2開催前のペルセウス特別(A1級-1組混合)では格上のA1級馬を相手に2着。勝ったナカゼンガキタは昨季牝馬重賞勝ちがあり、今季7勝、2着1回の実力馬でした。こちらに障害で転倒しかけるロスがあったことを考えれば、5秒1まで差を縮めた走りは悪くありません。今季はそれ以前もA2級の特別戦(混合戦含む)で7戦して2着1回、3着2回、4着1回、5着2回と安定。実績上位といえます。
4歳○ギンジは、2開催前の秋雲特別(A2級-1組混合)を差し切ってA2へ昇級。前走のA2級-1組混合戦は、前々走と同様、離れた位置から逃げた馬を追いかけゴール前でとらえています。もっとうしろで障害を降りたセンリョウボスに3秒8差まで迫られており、695キロまでしか経験がないギンジにとって、今回は715キロということを考えるとやや分が悪そうです。
▲コウシュハボブは、秋雲特別にはギンジと同じくB1格付で参戦し4着。前走のB1級特別戦を勝利し今回がA2級初戦です。賞金ハンデ10キロを課されるのは楽ではありませんが、9月の4歳重賞・銀河賞で710キロを障害ひと腰で越えており、その点、ギンジより経験値は上といえます。
△タカラウンカイは、秋雲特別がA2昇級初戦で5着と善戦。先着を許したギンジ、コウシュハボブが、その後昇級したことで当時から20~25キロ増なのに対し、10キロ増なのは恵まれています。
【第16回開催2日目】
11月14日(日)のメイン第11レースには、BG3・第46回クインカップ(4歳牝馬・20:10発走予定)。A2級のフォルテシモとエンゼルフクヒメが700キロで、ほか8頭のB1級馬とB2級馬が690キロで、その差はわずか10キロとなっています。
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出走10頭中、9頭が対戦した10月の紅バラ賞では、障害3番手から伸びたエンゼルフクヒメが勝利。逃げたニセコヒカルはコンマ8秒差の2着で、3着ゲッカビジン、4着コウシュハハイジー、5着ヒメミヤでした。
ここは◎ニセコヒカルに注目します。3歳11月のばんえいオークスで2着がある実力馬。670キロを障害ひと腰でクリアし、アバシリルビーにこそ交わされたものの、ゴールまでしっかり伸びています。今季16戦して掲示板内を外したのはわずか1回という安定感は障害力に基づくもの。課題と言えば初の690キロですが、1月の白雪賞(4歳オープン)では最軽量で恵まれていたとはいえ680キロで3着があれば心配ないはず。競走除外明けですが、大きな体重減などなければ重賞初制覇が期待できます。
○アバシリルビーはばんえいオークス馬。今季はなかなか調子が上がらないなか、6月に脚部不安のため競走除外。夏場は体重が安定しませんでしたが、やっと立ち直ってきた様子です。ただ、復調がうかがえた2走前の紅バラ賞が障害で手間取って9着だったように、2、3歳時と比べ世代限定戦での成績を落としています。2歳10月には体重1トンを越えていた馬ですが、ライバルたちも着実に力をつけています。しかし実績上位なのは間違いなく、ここを勝ち切る力は持っています。
▲フォルテシモは、通算収得賞金ではアバシリルビーより少ないものの、規定により番組賞金は多く、1つ上のA2級。B1・B2級馬より10キロ多いのは不利ですが、同じく10キロ課されていた紅バラ賞が5着だったように勝ち負けできる力があります。強調材料は、9月の銀河賞で690キロをひと腰で越え3着だったこと。この世代の三冠レースで牝馬が馬券絡んだのはこれが唯一です。今回は紅バラ賞を勝ったエンゼルフクヒメもA2へ昇級したことで立ち回りやすくなるでしょう。
△エンゼルフクヒメは、2歳シーズンの黒ユリ賞1着、ばんえいオークス3着、紅バラ賞1着とトップクラスの実績。紅バラ賞後に昇級したことで他馬が当時から30キロ増なのに対し40キロ増となります。しかし紅バラ賞のようにあまり溜めずに仕掛けてもひと腰で越えられるようなら、あっさりがあっても不思議ありません。
【第16回開催3日目】
11月15日(月)のメイン第11レースには、三国山特別(B2級-1組・20:15発走予定)。
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出走9頭のうち5頭が、前開催の同条件・端野峠特別を使われ、メンバー最先着の3着だった◎ジェイトップに注目です。逃げたのはゲッカビジンで、障害を2番手で降りると、3番手から並びかけてきたヒメミヤの3頭で追い比べとなりましたが、いずれもゴール前で脚いろ一杯。離れた4番手から伸びた1番人気シルバーアロイにまとめて差し切られています。しかしシルバーアロイは今開催からB1へ昇級。しのぎを削った2着ゲッカビジンと5着ヒメミヤはこのレースの前日に実施される4歳牝馬重賞・クインカップにまわっています。さらには4着馬まで不在なら相手に恵まれたという見方は間違いではないでしょう。
端野峠特別でメンバー中、ジェイトップの次に着順が高かったのは6着△サクラジョージ。2頭は今季それまでも特別戦で2度対戦がありますが、サクラジョージはともに障害で苦戦。前走はふた腰でしたが、基礎重量が10キロ増えるのはどうでしょうか。
相手は別路線の馬から選ぶのがよさそう。前走がB2級-2組の平場戦で馬券絡みしている2頭に注目です。
○ワンポイントは、近走では3走前を除けば障害で崩れなし。ジェイトップとは4走前と2走前にも対戦。両レースとも2頭は障害をひと腰でまとめ、先に越えたほうが1度ずつ先着しています。定量500キロ戦を除けば古馬同士の特別戦は初ですが、最軽量ハンデをいかせば見せ場以上がありそうです。
前走が2組平場戦だったもう1頭は▲アオノソルテ。6走前にB2へ昇級してから未勝利ですが、勝ち馬との着差は最大7秒7。2着3回と安定しています。こちらも古馬の特別戦は初めてですが、主戦の阿部武臣騎手が騎乗するのが心強いです。