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8/10ばんえいグランプリ回顧

フジダイビクトリー本格化を示す!

 10日(日)は重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上、ファン選抜)が行われ、2番人気のフジダイビクトリーが優勝。重賞4勝目を挙げるとともに、今季の充実ぶりを見せつけました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.クロフネオーザン 40.7
2.ホッカイヒカル 42.5
3.アオノレクサス 14.7
4.トレジャーハンター 18.1
5.インフィニティー 19.2
6.フジダイビクトリー 2.9
7.キタノタイショウ 14.1
8.オイドン 2.5
9.ホクショウユウキ 46.6
10.ニュータカラコマ 4.8

 勢いのある6歳馬3頭フジダイビクトリー、オイドン、ニュータカラコマに対し、インフィニティー、キタノタイショウといった実績馬がどう立ち向かうか。直前の雨で3.3%に上昇した馬場水分のなか、スタートが切られました。

 馬場水分が上がったことで、各馬ともあまり息を入れずに障害中間点を通過。アオノレクサストレジャーハンターが馬群を引っ張りますが、他馬も遅れず追走し、6、7頭が横並びの状態で第2障害を迎えました。
 トレジャーハンター、インフィニティー、フジダイビクトリーがほぼ同時に動き、これを見てアオノレクサスも登坂を開始。なかでもフジダイビクトリーが抜群のかかりを見せて障害を登り切り、さらにトレジャーハンターもクリア。やや遅れてインフィニティーも突破し、以下ニュータカラコマ、キタノタイショウと続きます。
 しかし先頭はフジダイビクトリー。残り20メートル付近で敢然と抜け出し、2馬身ほどのリードで終盤を迎えます。しかし、そうはさせじと鋭く伸びてきたのがキタノタイショウ。ジワジワと差を詰め、残り10メートルで射程圏、残り5メートルで馬体を併せにかかります。しかし、フジダイビクトリーもしぶとい粘りを発揮。二の脚を使ってこれを振り切ろうと、懸命に歩を進めました。その結果、わずかにフジダイビクトリーが凌ぎきり、夏のグランプリホースに輝きました。キタノタイショウはよく追い込んだものの、わずか0秒5差で無念の2着。3着には先団からジワジワと伸びたニュータカラコマが入線しました。なお1番人気のオイドンは、障害で苦戦を強いられて5着に敗れました。

 勝ったフジダイビクトリーは今年の旭川記念に続く重賞4勝目。今季はこれで【4・4・1・1】と抜群の安定感を見せており、いよいよ本格化。6歳トリオのなかでも特に安定したレースを見せており、頭ひとつ抜け出した印象です。今後も多少湿ってややスピード寄りの馬場になった際には好勝負を演じてくれることでしょう。
 キタノタイショウは今季のばんえい十勝オッズパーク杯を制したのち、今ひとつのレースが続いていましたが、ここで復活ののろし。重賞10勝の実績はダテではなく、ここから巻き返してくれるに違いありません。
 ニュータカラコマは前走で7着に敗れていましたが、巻き返しての3着。高重量にも対応できるだけに、基礎重量が重くなってくるこれからが、この馬のシーズンともいえるでしょう。さらなる活躍を期待したいところです。

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西謙一騎手「だいぶ馬のクセも把握してきていたので、結果を残せて良かったです。レースでは他の馬を気にせず、この馬のペースだけを守りました。軽めの馬場が合っているので、恵みの雨だったとも思います」

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