いよいよばんえい競馬でも3連単、3連複がスタートするが、個人的には待望の導入となる。
ばんえい競馬で、2歳戦や重賞となると、力量差のはっきりした競馬も少なくない。
例えば、ばんえい記念。昨年、今年とカネサブラックとニシキダイジンの1、2着となったが、今年はこの2頭の一騎打ちムードが濃く、実際にその通りの決着。今年の場合はカネサブラックが雪辱を果たしたが、この馬券を買うと思うと、どう考えるか?
馬単となると、この2頭の表裏で2点の勝負となり、1着でどちらに重きを置くかで迷うところになる。配当はかなり安く、しかも堅いとは思ってもリスクも背負った上でのレース観戦となる。
これが3連単、3連複での馬券を買うと思えば、最強牝馬のフクイズミや、古豪でファンの多いナリタボブサップ、それにばんえい記念3連覇の実績があるトモエパワーなどなど、3着以下には買いたい馬が結構いた。
自分の中で「買いたい馬が結構いる」と思えば、そういう考えのファンも多いと必然的に考える。そうなればオッズも割れるし、例えばカネサとニシキの1、2着の裏表の相手に3番手の相手を上述した3頭と思えば、3頭×2=6点の買い目となる。6倍以上のオッズは予想できたと思うし、この時は◎カネサだったのでカネサ1着-ニシキ2着の方を厚めに購入する形で買うだろう。
ばんえい競馬は、平地の競馬より一騎打ちだと思えばそれで決まることも多い。それだけに、フォーメーションで買いたいと思うことがよくある。
7月24日(日)に行われた「ビッグウエイトカップ」でも、フクドリとキクノタイショウの一騎打ちという見方が大多数で、その通りの決着となった。この時でも馬単は230円という配当だったが、3連単があれば馬券の買い方にも工夫ができた。ミスタートカチとアローファイターの3着争いは0秒3差の接戦で、ファンもこの2頭を次位争いと見ていただけに、この時期に3連単があれば盛り上がりも違ったはず。
3連単が導入される、となると、高配当への魅力に目が行きがちだが、ばんえい競馬の場合、馬単で的中させることも難しいし、点数を多く買って万馬券を取るのも、費用対効果で考えると決して得をする機会は少ない。
どんな馬券の種類でも、基本的には的中は1つ。それを20点や30点、あるいはそれ以上の買い目で的中させるよりも、少ない買い目で払戻金を手にする方が効率が良いのは確かである。10点で1万円の配当を手にした時と、1点に対して10倍の購入金額をハリ、10倍の配当を手にすることは一緒なのだから。
3連単は、「馬単だと堅すぎるけど、この配当では勝負しづらい」というレースの時に、3着が人気薄で来てくれると...というレースでの購入が個人的な買い方の指標となる。