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6/20旭川記念回顧

フクイズミが豪脚発揮!

 20日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、3番手で第2障害を下りたフクイズミが差し切って勝利。重賞9勝目を挙げるとともに、昨年に続くこのレース連覇を果たしました。

 今年初となるナイター重賞で、馬場水分1.8%と重馬場のコンディション。照明に照らされた砂煙がもうもうと立ちのぼりましたが、オープン馬にとって700キロ台の荷物はお手のもの。特にばんえい記念馬ニシキダイジンはハイラップを刻んで飛ばし、後続に大きな差をつけて第2障害下へ。他馬も2、3度脚を止める程度で、余力十分に第2障害を迎えました。
 他馬が追いついたのを見計らって、ニシキダイジンが先頭で登坂開始。ひと腰で軽快に駆け上がり、後続との差を一気に広げにかかります。障害を下っていくその後ろ姿を見る形でカネサブラックが仕掛け、4馬身ほど後ろから追撃態勢。今回は難なく障害を突破したフクイズミが、さらに1馬身後方から追いかける展開となりました。
 快調に逃げるニシキダイジンでしたが、追う2頭はそれ以上の末脚で追い上げ、残り10メートル付近で3頭が横並びに。こうなれば"追う者の強み"で、特に末脚に絶対の自信を持つフクイズミに有利。残り5メートルを切ったあたりでフクイズミが先頭に躍り出ると、しまいまできっちり脚を伸ばし、着差以上の完勝を演じました。0秒8差でカネサブラックが続いて2着。さらに0秒8差でニシキダイジンが3着入線を果たしました。

 3頭によるゴール前の激しい叩き合いは非常に見ごたえがありました。しかし最後に笑ったのは決め手鋭いフクイズミ。700キロ台の軽量戦とはいえ、馬場の重さがわずかにフクイズミに味方したと言えるでしょう。改修されて難易度が増した第2障害を難なく突破したのは充実ぶりの現れ。今季も目が離せない存在です。
 カネサブラックはばんえい記念から3連続2着。5歳時に勝ちきれない面を見せていましたが、それを思い起こさせるようなレースが続いています。とはいえ同時に7連続連対中と安定しているのは確かで、きっかけひとつで浮上する可能性は十分でしょう。フクイズミ、トモエパワーとともに松井浩文厩舎の主軸として、今季も活躍が期待できそうです。
 頂点を極めても"我が道を行く"ニシキダイジンが、逃げ粘って3着。やはり先行力なら現役ナンバー1と言え、今後も軽馬場や、高重量で他馬が障害で苦戦を強いられるような際には注意が必要です。

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尾ヶ瀬馨騎手「逃げたニシキダイジンを追いかけたかったですが、障害に不安のあるタイプなので、いろいろ計算して騎乗しました。でもあの位置で障害を下りることができたので捕まえられると思えたし、残り20メートルを過ぎて追い出してもまだ余力はあったので、これはイケると思いました。年齢を重ねましたが、まだまだ頑張ってくれそうです。牝馬でこれだけの馬はなかなかいないですね」

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