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2008年12月 アーカイブ

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今週の見どころ(12/6〜12/8)

 先週日曜に行われた重賞北見記念はスーパークリントンが勝利。今季、重賞では10、7、8着でしたが、初めて出走全馬が800キロ台半ばを課せられる高重量戦で巻き返しました。今開催からは3歳以上のばんえい重量が前開催までよりも10キロ加増されることで、これまで低迷していたパワータイプの馬たちの躍進も十分考えられるでしょう。

 12月6日(土)のメイン第11レースにオリオン特別(500万円未満)が行われます。秋口からこの条件の中心馬だったグレートサンデーが前開催のサロマ湖特別(500万円未満)を快勝しオープン昇級で混戦模様となりました。
 注目はコマタイショウ。9月20日以来久々の出走ですが、今回のメンバー中、今季、500万円未満特別(混合戦除く)で2勝を挙げているのはこの馬だけ。長く使えるいい脚を持っているだけに、障害さえまともなら、ここも勝ち負けになって不思議ありません。
 近走勝ち星がないキングシャープも自分のタイミングで障害を越えられれば差のないところです。
 決め手勝負にかける印象が強かったキョクシンオーはサロマ湖特別、前走勝入混合500万円未満では逃げて3、2着と新たな一面をみせました。ゴール前が混戦になるようならヨコハマイサムや、前走500万円未満を圧勝のイケダガッツも侮れません。

 12月7日(日)のメイン第11レースは師走特別(オープン)。力量的に上位なのは先週の北見記念出走組でしょうが、高重量を曳いた翌週の出走だけに疲れがないか心配です。
 ここはその北見記念を回避したホクショウダイヤに期待します。重賞のような高重量戦では分が悪いものの、オープン特別では持ち前の鋭い末脚を生かし堅実に上位争いしています。このところの軽めの馬場状態もプラスで、ここは勝利のチャンスでしょう。
 オープン特別では大崩れが少ないヤマノミントも軽い馬場になれば上位進出の期待が高まります。
 北見記念組では、6着のナリタボブサップに注目。その前走は第2障害でヒザをつく障害巧者らしからぬレースぶり。余力を残して敗れた印象があり、今回は雪辱戦です。先行力あるニシキダイジンは同レース8着も、負担重量が軽くなったここは注目が必要です。

 この日の第10レースは第27回十勝産駒特別。十勝管内産の2歳馬によるオープン戦です。
 先週までに2歳馬による産地別オープンは4レース行われ、いずれも2番人気以内の馬が勝利。ハンデを課せられても実績馬が順当に力を発揮しているようです。このレースも、実績で抜けている2頭、重賞ナナカマド賞(9月28日)の2着馬ワタシハスゴイ、目下世代最多タイの6勝を誇るキタノタイショウによる争いでしょう。

  12月8日(月)のメイン第11レースはアンタレス特別(400万円未満)
 ここはこの条件の上安定勢力イッスンボウシペガサスプリティーをはじめとする軽ハンデの4歳勢という構図です。
 イッスンボウシは安定した登坂力を武器に、400万円条件に昇級後13戦してうち11戦で3着以内と堅実な成績を残しています。激闘を繰り広げてきたライバル・コブラダイオーが準オープンへ昇級し不在だけに、負けられないところでしょう。
 4歳馬4頭では、牝馬ペガサスプリティーが筆頭格。3走前に崩れた障害も前々走できっちり立て直されており心配なし。秋にはオールカマーで格上馬相手に善戦していた実績もあり、イッスンボウシとの30キロ差を生かしたいところです。
 4歳馬の残りの3頭、ミサキスペシャルホッカイヒカルマルニゼウスは世代限定戦ではペガサスプリティーと好勝負を繰り広げている顔ぶれだけに、上位に食い込む可能性は十分でしょう。

馬券おやじは今日も行く(第50回) 古林英一

2008年12月 4日(木)

多数のご来場をお待ちしております

 まず、ばんえい情報局をご覧の皆々様にお知らせであります。来年のことをいうと鬼が笑うと申しますが、笑われたってへっちゃらだいっ! ということで、来年のお知らせです。

 1月12日(祝)には重賞競走ヒロインズカップが開催されますが、まさにその日その時間、第3回馬事知識普及セミナーなるものを札幌で開催します。このセミナーはNPO法人とかち馬文化を支える会が主催し、これまで2回帯広で開催いたしましたが、今回は札幌でやってしまいます。内容は以下のとおりであります。

【講師及び講演内容】
 ■第1部
  旋丸巴(作家) 「北海道の馬文化」
  河合正人(帯広畜産大学准教授) 「道産馬(どさんこ)の世界」
  古林英一(北海学園大学教授) 「北海道の馬と競馬の歴史」
 ■第2部
  ばんえい十勝応援企画「ヒロインズカップ・勝つのはだ〜れ?」

 ヒロインズカップの当日まさにその時間というのはこういうことなんですね。第2部はばんえい応援企画で、何人かのパネラーによるヒロインズカップ予想会、さらにインターネットを使ったリアルタイムレース中継を放映しちゃいます。

 会場はわが北海学園大学。地下鉄東豊線学園前駅下車3番出口直結。7号館2階であります。入場は無料。参加資格は馬とか競馬に関心があること。ただそれだけです。講演なんぞといっても、決して堅い話ではありません。ぜひ皆様お誘い合わせの上、ご来場をお待ち申し上げますm(_ _)m

 以上、お知らせでした。

 と、しっかり広告をしておいた上で、今回の話題であります。

 小生、12月1日から3日まで東京で開催された日本ウマ科学会という学会に参加してきました。この学会、獣医さん関係の発表が多いのですが、人文社会系の発表もいくつかあります。その中で西洋美術史を専攻しておられる中西麻澄先生が『馬の旅:古代ローマ時代の馬車から15世紀イタリアの「馬に乗るマギの旅」』という発表をされました。西洋美術史などというのは小生にはほど遠い世界なんですが、この発表を拝聴していると、馬が西洋美術にとっていかに重要な題材として扱われて来たのかが、小生のごとき門外漢にもおぼろげにわかるのでありました。

 その後、懇親会の場でこの中西先生と親しくお話させていただくことができました。この先生、実は大のばんえい、というよりばん馬ファンなんだそうです。先生のおっしゃるにはばん馬こそ理想の馬なのだそうです。確かに先生が紹介されたヨーロッパ中世の絵画に描かれた馬っていずれも筋骨逞しくばん馬っぽいような……。

 考えてみれば、絵画や彫刻の題材として最も多く取り上げられた動物は馬なんじゃないでしょうかね。来る日も来る日も、「取った」、「取られた」ばかり言ってるそこのあなた、たまにはばん馬そのものをしみじみ鑑賞してみなさいっ! 「取った」「取られた」ばっかり言ってると、品性下劣なアホになりますよ……って、天に唾してしまった。

 ちなみに、中西先生が最もお好きなのはフクイズミだそうです。フクちゃん、ほんと人気ありますなあ。美術史の先生が見ても美形なんでしょうね。

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