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2007年11月24日 アーカイブ

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11/25北見記念予想 矢野吉彦

2007年11月24日(土)

逃げるミサイルをカネサが捕えるか

 今週は北見記念。思えばちょうど1年前、北見記念の翌日にいったんは廃止濃厚という状況に至ったばんえい競馬ですが、おかげさまで存続、今年もこのレースを迎えることになりました。トモエパワーもサダエリコもアンローズもミサイルテンリュウもシンエイキンカイも、みんなまだまだ頑張っています。ばんえい競馬が続けられているからこそ、そういう馬たちの勇姿を、晩秋恒例の大一番で今年も見られるわけですよ。今年の北見記念には、とくに感慨深いものがありますね。

 4月以降ここまでの古馬重賞戦線を振り返ると、旭川記念と北斗賞はミサイルテンリュウが連勝。ところが、同馬が欠場したばんえいグランプリでエビスオウジャが勝って、岩見沢記念ではトモエパワーが復活。ちょっと風向きが変わってきました。
 でも、ミサイルテンリュウは出走した重賞レースでは常に先頭で第2障害を越えています。この登坂力は抜群。岩見沢記念ではゴール前で止まって惜敗しましたが、これはある意味“時の運”。その後の特別で勝ちきれないのも、荷物が軽くてこの馬と他の馬との登坂力に際立った差が表れにくくなっているからで、心配する必要はないでしょう。岩見沢記念では、勝ったトモエパワーのほうがこの馬より10キロ恵まれていたのが、今回は同量。目標にされても押し切れると思いますので、まずはミサイルテンリュウから買うのが順当でしょう。
 とはいうものの、ここで狙いたいのはカネサブラックですね。厩舎が変わり、松田騎手に手替わりしてからの4戦は、勝てないながらも至って堅実。岩見沢記念を見る限り、それまで苦手と思われた重い荷物もこなせそうな兆しがあります。こちらも、そのレースではトモエパワーより荷物が10キロ重かったんですから、同重量になったここは絶好のチャンス。そろそろこういう若馬に出てきてもらって、オープン戦線をおもしろくしてほしい、という願いも込めて、この馬を狙ってみることにします。
 問題はフクイズミ。夏井騎手には申し訳ありませんが、尾ヶ瀬騎手が乗ったほうが成績が安定していますね。でも、あくまで軽量の特別戦でのこと。岩見沢記念は夏井騎手が高重量を意識したのか、第2障害手前で十分すぎるほど息を貯めたにもかかわらず二腰目が上がらず、そこでつけられた上位との差を詰められないまま敗れました。今度、尾ヶ瀬騎手がどういうタイミングで第2障害を仕掛けるかわかりませんが、この馬らしい切れ味は高重量戦では発揮しにくくなるはず。貯めすぎれば届かない、貯めなければ障害で引っ掛かるという不安がつきまといます。馬券を買うにしても、押さえまででしょう。
 では結論。逃げるミサイルテンリュウを好調カネサブラックが捕まえるかどうか、というレースと見て、両馬の馬単折り返し。あとは両馬を頭、2着にトモエパワー、フクイズミ、シンエイキンカイの馬単。たぶんここまでで手一杯になっちゃうでしょうから、サダエリコとアンローズは買いません。オッズ次第ではフクイズミも消しちゃうかも。来ちゃったら悔しいけど、仕方ないですね。

 来年度の存続が決まったばんえい競馬ですが、課題は山積。とくに、近頃の原油高騰は、冬場のロードヒーティング代や厩舎、スタンドの暖房費などに大きな影響を与えるはずです。ファンのみなさんのさらなるご支援をお願いします。では、今回はこのへんで。

11/25北見記念予想 斎藤修

軽い馬場でミサイルテンリュウ

 旋丸文豪のこのコラムを読んでいて、佐藤希世子騎手の弁当箱でアッと思った。
 最初、単に女性だから「希世姫」としているのかとそのまま見過ごしそうになったのだが、一瞬ののち、もしかしてこれは79、81、82年と農林水産大臣賞典(現・ばんえい記念)を3勝した牝馬のキヨヒメにあやかっているのではないかと気づいた。いや、きっとそうに違いない。機会があったら聞いてみたいものだが。

 さて、北見記念なのだが、ここのところ馬場がだいぶ軽くなってるようで、23日(金)の水分量も1Rが7.6%で、最終Rでも6.6%。2歳の北見産駒特別は1:13.5、メインの700万は730キロのホクショウダイヤが1:33.1というタイムで勝ち、たいへん速い決着となっている。
 この馬場なら迷わずミサイルテンリュウの出番でしょう。
 岩見沢記念と同じ今シーズン120万円につき10キロ増という別定(基礎重量は840キロから860キロに増えた)で、その岩見沢記念で稼いだ賞金で今回別定10キロ増となったトモエパワーとの比較でも格段に有利。
 相手筆頭にはフクイズミ。この重量になると障害に苦戦してどこにもないという場面も考えられるが、障害さえクリアできればこの馬場なら確実に差してくる。
 高重量で結果を出せるようになってきたカネサブラックも、馬場が軽くなるのは歓迎。
 ナリタボブサップは、このメンバーに入るとさすがに力不足は否めないが、軽い馬場はプラス材料。
 根拠と言えるものはなく、たぶんダメだと思うが、そろそろ穴をあけそうなアンローズも押さえる。840キロという重量は去年の北見記念を勝ったときと同じなので、それは問題にならないはず。
 パワータイプのトモエパワー、シンエイキンカイは、今回は見送る。
 ◎ミサイルテンリュウ
 ○フクイズミ
 ▲カネサブラック
 △ナリタボブサップ
 △アンローズ
 ミサイルテンリュウ頭の馬単流しと、押さえで同じ馬連複流し。

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