
S級ツートップに割り込める伏兵が多数登場!
前回の山陽オートはGⅡミッドナイトチャンピオンカップで、飯塚の桝崎陽介の優勝で幕を閉じた。今回は4日間の日程。S級の参戦は2人のみで少なく、A級やB級に好調な選手が多いので、優勝争いは複雑なものになる。
S級の2人は松本康と田村治郎。どちらも前走は川口5日間開催だった。松本は3日目の8着が響き、準決に乗れなかった。しかし、3日目以外は1着2本を含む全て車券絡み。エンジン状態としては悪くなかった。一方、田村は準決まで進んだが、そこでは6着。シリーズ中は1度も車券に貢献できなかったので、状態としては不安残り。それでも今回出場する中では実力上位なので、リズムを立て直すキッカケを掴みたい。
地元A級で好調なのは番田隆弘。前走の通常ミッドナイト4日間開催では、初日からオール1着の完全優勝を達成した。優勝戦は0ハンに3車並んだ大外からカマシを決め、終盤に追い上げてきた田中茂を振り切ってみせた。その時は最重ハンの20M前だったが、今回はさすがにハンデ重化するだろう。レース展開は厳しくなるが、完全優勝の勢いでなんとか克服したい。戦歴豊富なのは岡松忠。前走の最終日は白星を挙げており、長らく続いたスランプから脱出の兆しを見せた。松井大和も気配はまずまず。前走の地元GⅡでは、シリーズ序盤こそ勢いが付かなかったが、3日目からは好成績を残せており、エンジン状態は上向き。吉松憲治も同様に後半は上向いていた。
伊勢崎A級では、石川哲也が前走の川口で優出していた。しかしながら優勝戦では無念の試走落車。準決までの動きはかなり良かっただけに、本人にとっては相当悔しかったことだろう。落車による悪影響がなければ楽しみな存在。高橋義徳はエンジン上々。前走の川口では5走中、3回の車券絡みがあった。走りに大きな特徴がある方ではないが、エンジンが良いときは状態なりの走りができる。同期の田中哲は攻めの果敢さが身上。今はエンジン的にもまずまずだ。
浜松A級は山脇孝志が気配良好。前走の川口では何度も見せ場を作れていた。いきなり独走に入れる番組や、前に1人か2人だけのハンデ構成の時は早めに抜け出してペースを上げることができる。平塚雅樹は昔からスタート巧者。今でもその切れ味は健在で、レース序盤で有利な展開を作れることが多い。
B級では角翔太郎が成長を見せている。前走のGⅡミッドナイトチャンピオンカップでは、記念で嬉しい初優出を決めた。レースは0ハン単騎からの競争で2人に抜かれたが、粘りを見せて3着に残っていた。この経験は今後の走りにつながるだろう。小田雄一朗も前走では好走が目立った。川口の5日間開催で走っていたが、4走は車券に貢献できていた。スタートにやや難があるが、独走に持ち込めた時はスピードに乗って走ることができる。
※2月7日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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松本康〔伊勢崎 S-33(32期)〕
田村治郎〔伊勢崎 S-41(30期)〕
岡松忠〔山陽 A-44(17期)〕
石川哲也〔伊勢崎 A-97(34期)〕
松井大和〔山陽 A-128(30期)〕
番田隆弘〔山陽 A-175(24期)〕
角翔太郎〔山陽 B-5(33期)〕
小田雄一朗〔伊勢崎 B-68(26期)〕
闘将・若井友和が絶好調で凱旋!
川口オートで第71回GI開設記念グランプリレースが始まる。今回はSG級に豪華なメンバーが集結するので、ハイレベルな戦いが展開されそう。好調な選手が多く、シリーズは俄然盛り上がる。各地のS級選手の近況を追ってみる。
地元大将格は若井友和。前走は伊勢崎のGIIで、そこでは激走を見せて見事に優勝してみせた。今回に向けては最高の形で入れる。地元勢を鼓舞するリーダーとして、相当な働きを見せてくれそうだ。同期の永井大介は前走の地元で優出し5着。予選準決などでは永井らしい走りが見られており、今回も優勝争いにまで参加してくるか。好調が続いていた加賀谷建明だが、前走は成績イマイチだった。それでも試走タイムは出ており、エンジンは高いレベルで保てている。平田雅崇、山田達也といったあたりはエンジン堅調。黒川京介と小林瑞季はエンジン一息だが、若さ溢れる走りに期待。好調だった中村雅人は前走の優勝戦で落車。その影響は気になるところ。
伊勢崎勢は層が厚い。青山周平は、前走の地元GIでは初日からオール1着の完全優勝を達成した。その後は、私病で欠場などが続き、レースは約1ヶ月ぶりになる。レース間隔は空いているが、青山ならば問題ないだろう。高橋貢は前走の地元GIIで優出7着。ここ一番ではしっかりとエンジンを仕上げてくる。早川清太郎と西原智昭は前走の川口で優出。どちらもエンジン状態は良さそうだ。
飯塚勢は荒尾聡がランクトップ。前走の伊勢崎GIIでは優出6着。今年はまだ伊勢崎でしか競走をしていないが、川口では年末にSS王座決定戦に乗っているし、走路との相性は問題ない。エンジンを仕上げて好スタートを決めてくるだろう。篠原睦は前走の伊勢崎GIIで準優勝。今年は全13走しているが、4着が2回あっただけで、それ以外は全て車券絡み。安定感ある篠原が戻ってきている。久門徹と田中茂、浦田信輔の3者は、前走の伊勢崎GIIでは準決3着で惜しくも優出を逃したが、エンジンは中堅上位で推移している。滝下隼平は前走の山陽GIIで優出。優勝戦は6着だったが、スピードが出る条件になれば持ち味を発揮できる。
浜松勢は金子大輔がランク上位。前走の地元では初日から連勝し優出4着。試走タイムはしっかりと出ていたので、エンジンは良いとみていいだろう。伊藤信夫は前走の伊勢崎GIIで優出4着。準決まではオール連対していたし、伊藤信らしい車速も出ていた。鈴木宏和は川口連続参戦。前走では準決3着だったが、シリーズを通して見ればおおむね良かった。
山陽勢は丹村飛竜が好調。前走の地元GIIでは初日から4連勝で優出し5着。優勝戦は速い流れに苦しんでいたが、エンジンの仕上がり自体は全く問題ない。川口では年末のSSトライアルの2日目に反則してしまったが、今回はその汚名返上といきたい。山陽GIIで準優勝だったのは前田淳。長らく調子が上がらないでいたが、前走で急激にエンジンを上向かせてきた。今までの分も、ここから巻き返していきたい。長田恭徳も山陽GIIで優出していた。結果は7着だったが、予選準決は上位着でまとめていた。丸山智史、浜野淳といったあたりもエンジン上昇中。今回も注目の存在になる。
A級ではあるが、早津康介が前走の地元で自身初優勝を決めた。5走してオール連対だったが、今回はハンデ重化がありそうで、それがどう影響するか。そこで準優勝だったのは泉田修佑。軽いスランプに入っていたが、ようやくエンジンがかかってきた。佐藤摩弥もその優勝戦に乗っていた。結果は3着だったが、準決までの4走はオール1着。良い流れに乗れている。
※2月6日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
若井 友和〔川口 S-5(25期)〕
永井 大介〔川口 S-11(25期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-7(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-8(29期)〕
岩見貴史、有吉辰也がツートップを形成!
前回の飯塚ミッドナイトは岩見貴史の優勝で幕を閉じた。今回もその岩見は参戦し、連続優勝の可能性もあるが、他にも気配上々の選手が多く参戦。優勝争いは簡単なものではなくなる。
その岩見は絶好調。前走で不安定走路の優勝戦を制していたし、その前の開催でも優出していた。試走タイムもまずまず出ており、武器のスタートも決まっている。走路状況に左右されない走りは大きな強み。このままの勢いで今回も活躍しそうだ。
S級の参加は3人の予定。その中でランクトップは森本優佑。今年に入り11走消化しているが、いまだに白星はない。試走タイムはそこそこ出ているものの、レースでは追い込みきれないケースが多い。エンジン的にもう少しアップさせて、今節で今年初白星を挙げたいところ。実力的には有吉辰也の方が上。前走の伊勢崎GIIでは予選道中から走りが良く優出。優勝戦は5着だったが、エンジンは高い位置にある。スタートや捌きも今回出場する中では最上位。地元で走るのは今年初になるが、存在感を存分に示しそうだ。鐘ヶ江将平は今年2節を消化。エンジン的には悪くないという部類。持ち味の力強い走りを披露できる。
岩見が優勝したレースには木山優輝と稲原瑞穂も乗っていた。木山は1度、先頭に踊り出たものの岩見に競り負け、結果的には3着入線だった。ただ、今年はすでに16走消化しており、車券に絡めなかったのは3回だけ。エンジンを高い位置で保てている。前回は最重ハンの10M前だったが今回はどうか。ハンデ据え置きなら今回もチャンス。稲原瑞は前回が自身初優出となった。ゆっくりとではあるが、着実に走力を付けておりこの後も楽しみな選手だ。
川口裕司も再び成長を見せている。前々走ではフライングをしてしまったが、元々スタートは巧い選手なので、同ハンから先行するシーンが多く見られる。スピード面でも強化が図れている。同期の藤川竜も近況は上位着でまとめられている。白星こそ少ないが、2着や3着に絡むケースが多い。堅実さでは越智尚寿。前走の伊勢崎GIIでは準決3着で惜しくも優出はならなかったが、シリーズ中は5走して4回は車券に貢献できている。
外来A級では浅香潤が有力。前走の地元GIIでは初日にフライングをして勝ち上がり権利を喪失したが、シリーズ中は1着2本、2着2本と好走が目立っていた。スピードはある方なので、最重ハンの選手を振り切ることも十分可能。中野光公や鈴木将光も前走の地元GIIでは随所に見せ場を作れていた。
※2月1日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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森本 優佑〔飯塚 S-26(31期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-27(25期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-44(31期)〕
木山 優輝〔飯塚 A-7(33期)〕
岩見 貴史〔飯塚 A-18(29期)〕
越智 尚寿〔飯塚 A-33(25期)〕
川口 裕司〔飯塚 A-65(34期)〕
浅香 潤〔伊勢崎 A-50(23期)〕
鈴木圭一郎を中心に展開されそうなシリーズ!
今回の浜松オートは4日間の一般開催。S級の参加は多くないが、全国ランク1位の鈴木圭一郎が登場。シリーズの中心を担うが、他にも優勝争いに名乗りを挙げる選手はいる。
鈴木圭一郎は今年に入り2節走っている。川口では初日から連勝で優出4着。前走の浜松では初日から連勝で優出2着。まだ優勝はないが、予選準決は全て1着を取っており、エンジン状態は良い。準優勝だった優勝戦では試走23をマークしていた。今節も異次元の走りを見せるだろう。
地元S級は他に3人参戦予定。佐藤貴也は前走の伊勢崎GIで準優勝。今年はまだこの1節しか走っていないが、そこでは5走して全て車券絡み。レース間隔は空いているが、良い状態で今回に入れるので初日から快進撃を見せそう。鈴木圭に対抗する一番手はこの佐藤貴だ。渡辺篤は前走の準決で被害があり落車。最終日は7着だったが、試走は29出ており、落車による大打撃はなさそう。エンジン以外の部分もしっかり修正して、自分の走りを見せたい。青島正樹は前走の地元では白星がなかったが、試走タイムはそこそこ出ており、エンジン的には戦える状態にある。
外来S級は内山高秀と松尾啓史の予定。内山は今年に入り、好成績が続いている。前走の地元GIIでは予選準決で3勝を挙げて優出。優勝戦は3着だった。スタートの切れは良いし、レース道中もスピードに乗れている。乗り手の方も自信を持って走れている様子で頼もしい。松尾啓は前走の川口で優出。優勝戦ではスタート後に被害があり落車した。準決までの動きは良かったので、落車による悪影響がなければいい。
A級では花田一輝が前走の飯塚ミッドナイトで優出していた。優勝戦は不安定な走路で4着だったが、予選準決の良走路はオール連対ができていたようにエンジンは良さそうだった。スタート面でもう少し改良が図れれば、オートレーサーとして大化けする可能性を秘める一人。今後の走りに注目だ。同じ優勝戦には木村享平と内山雄介も乗っていた。木村享は車体不良で欠車になってしまったので、初日の試走には注意が必要。内山は5着。ただし、スタートは切れていたし予選準決の動きは良かった。岩崎亮一も気配はまずまず。前走の伊勢崎GIIでは試走タイムが出ていたし、最終日は白星。今はA級にランクされているので、ハンデ位置的に恩恵がある。車券的には狙い目だ。
B級では西翔子が楽しみ。1級車に乗り換わった前々走の地元では優勝していたし、前走も最終日はまくり一本で4人抜きして白星。更なる飛躍が見込める。浜松では今節から新人36期がデビューする。その中では栗原佳祐が養成所で最優秀賞を獲得しており、デビュー戦は注目が集まる。
※2月1日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-13(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-34(31期)〕
青島 正樹〔浜松 S-35(22期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-14(26期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-48(26期)〕
花田 一輝〔浜松 A-4(33期)〕
岩崎 亮一〔山陽 A-12(25期)〕
GIIミッドナイトチャンピオンカップが開幕!
近年ではミッドナイトレースが多く行われているが、今回はGII競争。ミッドナイトチャンピオンカップが開催される。今回で4回目を数えるが、これまでと同様に熱いバトルが繰り広げられるだろう。
今回の地元、山陽勢はS級が多く参戦。その中でランクトップは丹村飛竜だ。前走の伊勢崎では重走路の準決で8着になり、優出はならなかったが、その前後の日は両方とも1着。良走路ならエンジン状態は良さそうだった。この大会は第2回目の覇者。相性としては良い大会なので、2度目の優勝も十分ありそう。丹村飛の師匠にあたる岡部聡は状態まずまず。前走の伊勢崎では初日から連勝で優出。エンジン的には十分戦えるレベルにある。
丸山智史も状態は悪くない。今年は最初の節で優出。前走の地元では初日に5着だったものの、その後の3走はオール連対。今回に向けて良い状態で入れる。長田恭徳はエンジン状態もう一つ。それでも試走タイムが出る日もあるので、その時は車券的にも狙いとなる。前田淳はエンジンが並以下。現状では厳しい状況だが、この大会は初代覇者。験がいい大会なので、なんとかエンジンを立て直したい。
平田雅崇は前走の地元で優出。そこでは見事に優勝を決めてきた。上がりタイムは3・346。レース内容も良かったし、今回へ向けて最高の形で乗り込めた。滝下隼平は前走の初日は白星だったが、そこからは失速。エンジン的には微妙だが、ミッドナイトは得意とするレース。エンジンが直れば強烈な追い込みを披露できる。吉原恭佑は近況ピリッとしない。それでも何かをキッカケにしていきなり急上昇するケースもある。試走で30を切るタイムを出すようなら要注意だ。中村友和はエンジン状態がイマイチ。試走タイムは常に出るが、レースで反映されないケースも多い。車券としては狙いにくいと言える。
前回の山陽ミッドナイトで優勝したのは番田隆弘。4日間の開催だったが、初日からオール1着の完全優勝だった。その時は最重ハンの20M前だったが、今回はさすがにハンデ重化があるかも。多少展開は苦しくなるが完全優勝後の勢いでカバーしたいところ。
桝崎陽介は前走の地元で優勝していた。ここ3節は連続で優出できているように、エンジンは高い位置で安定している。スタートも同ハンから枠ナリ発進ができており、レース序盤の不安要素も少ない。この勢いのまま2度目のGII優勝を狙う。同じ優勝戦には阿部仁志、田中賢、角南一如なども乗っていた。3者ともエンジン状態は良いので、今回も活躍できる。
※1月28日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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丹村 飛竜〔山陽 S-8(29期)〕
岡部 聡〔山陽 S-39(19期)〕
平田 雅崇〔川口 S-20(29期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-29(32期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-31(28期)〕
中村 友和〔浜松 S-45(32期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 A-41(28期)〕
番田 隆弘〔山陽 A-175(24期)〕