
青山周平が2度目の全日選ウイナーに
快晴の空のもと良走路で迎えた決勝戦は、3連単オッズを1号車の青山周平と2号車の黒川京介が上位人気で拮抗。しかし発走すると3号車の鈴木宏和が飛び出して青山周が2番手発進。そして黒川は行きアシが付かずいきなり8番手まで後退する展開になってしまった。
SG初制覇へ逃走態勢を築こうとした鈴木宏は2周回ホームストレッチでは青山周の差しを封じ込んだが、その半周後には切り返しを抑えきれず、青山周が勇躍、先頭に立った。
その後は態勢の大きな変化がないまま周回を重ねて青山周がトップゴール。第35回大会以来となる2度目の全日本選抜優勝。これで現存するSGレース5タイトルを2度以上ずつ制覇したことになり、ダブルグランドスラマーにも輝いた。
前回覇者の金子大輔は佐藤摩弥を1周で捌くと終始3番手に付けて回り、佐藤摩もそのまま後続の追撃を許さずに4着。黒川は序盤の遅れを挽回できず6着に終わった。
文/鈴木
若手が競ると人見剛志が捌く
先月に1級車へ乗り換えてから今回初めての山陽参戦で早津圭介はいきなり3.390秒という好タイムを叩き出し、最近スタートが良くなり自分の展開を作れている田中崇太は安定して速い時計で走れているが、決勝戦が悪天候で中止になった前節の山陽ミッドナイト~今節、以前とは見違える動きを見せている日室志郎の存在がキーポイント。10メートル線の最内枠は0ハンを叩きやすい位置であり、速攻を武器とする日室がスタート直後に早津圭の内を突いていきなり先頭へ躍り出るシーンも考えられるし、まだ2級車の田中崇は日室に道中で張られるケースもあるだろう。また、同じく速攻派である20メートル線の辰巳裕樹が田中崇を叩きにくる可能性も考慮すべきだ。
そういう展開になった場合は、人見剛志が素早く射程内へ入り自在の捌きで前団を退けられる。攻め込まれた軽ハン勢がリズムを保てず総崩れになると、牧瀬嘉葵も追い上げてきそうだ。
◎ 6 人見剛志
○ 5 牧瀬嘉葵
△ 1 早津圭介
▲ 2 日室志郎
穴 3 田中崇太
おすすめの買い目
6=5-123
穴なら
3=1-562
文/鈴木
黒川京介が2冠目のSGを獲得する
鈴木圭一郎が予選中のフライング失権によりV戦線を離脱して、青山周平と黒川京介だけが連勝しながら優勝候補の筆頭の座を争ってきた今シリーズ。準決勝戦でも両者それぞれ勝利し、この決勝戦も試走タイム次第ながら一騎打ちムードになりそうではありつつ、大勢のファンが抱いているであろう強さのイメージから青山周がより多くの票を集めるか。
しかし今回は、5走とも同日の青山周より速いタイムを計時してきた黒川の首位が大いにある。確かに青山周平のガードは鉄壁だが、黒川が先にスタート出てしまえば逆に他6車に対する強力な防衛線となろう。いや、背後に壁などなくても、今節の黒川の快速ぶりなら、先頭を奪って軌道に乗ってしまえば誰も付いてこれないだろう。
◎ 2 黒川京介
○ 1 青山周平
△ 4 金子大輔
▲ 5 佐藤摩弥
× 8 長田稚也
おすすめの買い目
2=1-4583
穴なら 近年のSG決勝戦では0メートルや10メートルのオープン戦でも、不利とされる外枠の7・8号車が車券に絡むケースがままあり、かえって気負いすぎず走れそうな長田稚に注意。
2=8-154
文/鈴木
9R...地元の鈴木宏和と佐藤貴也がダッシュ
内枠から森且行がスタート突っ張ってきても鈴木宏和は伸び勝って一気に先頭まで到達する。佐藤貴也もまた西原智昭を序盤に交わして好位置を奪いそうだが、その攻略に手間取るようだとレース巧者の有吉辰也が攻め込むケースもある。
◎ 4 鈴木宏和
○ 6 佐藤貴也
△ 7 有吉辰也
▲ 1 森且行
穴 8 若井友和
おすすめの買い目
4-6=718
穴なら 今節の若井友和は道中の捌きアシが強力だ
8=6-417
10R...イン先回りする金子大輔が逃走
今節オール2連対と安定感ある金子大輔が枠番抽選の結果1枠を得られて、昨年に続く大会連覇へ大チャンス。永井大介と丹村飛竜が外寄り枠でもスタート張り込んで早めに番手を上げそうだが、長田稚也や佐藤励もスタート次第では優出争いに参戦可能とみる。
◎ 1 金子大輔
○ 5 永井大介
△ 6 丹村飛竜
▲ 2 長田稚也
穴 4 佐藤励
おすすめの買い目
1ー5=624
穴なら SG初制覇めざす佐藤励・長田稚也・丹村飛竜の気合駆けにも注目したい
4=1-256
11R...黒川京介はスタートの切れ味が超抜だ
予選中に連続した8枠でも4日目の3枠でもスタート伸びていた黒川京介が準決勝戦でも先行争いを制して序盤の段階で逃げ態勢に入る。初日に本走タイム3.318秒を計時しており、距離が8周回に延びれば更に速い時計を出すことも可能だ。
◎ 7 黒川京介
○ 8 荒尾聡
△ 6 伊藤信夫
▲ 3 高宗良次
穴 2 松山茂靖
おすすめの買い目
7-8=632
穴なら 4日目は吉原恭佑を捌いて3着に追い上げた松山茂靖。2着・3着づけで車券を狙うのが妙味だ。
2=7-863
12R...どんな展開でも青山周平は切り抜ける
佐藤摩弥が出足・道中の伸びとも絶好調だが、首位は底力に優る青山周平だ。平田雅崇は今節4日間オール2着ながら、レース終盤は1着選手へ差を詰めるシーンを何度も見せており、外枠の4車よりスタート先行すると2連対=優出する可能性が大いにある。1着勝負だった4日目の最終予選で執念の勝利をもぎ取った木村武之が更なる整備に入り試走気配に注意したい。
◎ 3 青山周平
○ 1 佐藤摩弥
△ 4 平田雅崇
▲ 6 篠原睦
穴 5 木村武之
おすすめの買い目
3-1=465
穴なら クランク交換するという木村武之の気配はこのレースのポイントのひとつ。
5=3-146
文/鈴木
首位が残り1周で何度も入れ替わる大熱戦
今月3日~5日に開催された川口デイレースを3戦3勝の完全V。鈴木清はハンデ重化して最重ハンの位置へ戻った今節また3日制のナイトレースも勝ち続けて、先月の前々節から通算6連勝で迎えたこの決勝戦は1番人気に支持された。
前日の準決勝戦では軽ハン勢を追撃する態勢を整える前に鈴木清に捌かれた小椋華恋が、この決勝戦では10メートル前の広瀬勝光と2番人気の相馬康夫をスタート叩いて出ると、2周回1コーナーでは0ハン片野利沙の内を突いて早くも先頭に立った。
そのとき鈴木清は10メートルほど離れた5番手。しかし今節の初日・2日目とも1度の攻撃で複数の車を捌く推進力を披露しており、決勝戦でも着実に番手を上げていくと6周回1コーナーでついに小椋を捕えた。
レースが一段とヒートアップしたのはここからだった。最終回2コーナーの立ち上がりで鈴木清の内にできたわずかな隙間を見逃さなかった小椋は、闘志あふれる突っ込みを敢行。だが3コーナーで今度は自身が少し外へ流れてしまい、4コーナーからゴールへ向かう最後の直線にかけて鈴木清が再びイン伸び返して首位を奪還。通算7連勝、2節連続で通算22度目の優勝を飾った。
文/鈴木