
黒川京介が連覇 村田光希が大健闘
完全に濡れた走路でおこなわれた決勝戦。7番の黒川京介と6番の篠原睦の組み合わせが2連単・2連複とも1倍台というオッズ。しかし伏兵が前方に潜んでいた。
20線にグレードレース常連の強豪が6名並ぶ、その20メートル前に置かれた単独0ハンの村田光希が大きなコース取りで逃げペースを掴んだ。20線から先行した佐々木啓は前半の周回で横へ並ぶまでに接近したが、村田は隙をみせず抜かせない。3周で佐々木啓を捌いた黒川もまた村田になかなか仕掛けられず、中盤の周回では逆に車間を拡げられたほどであった。
デビュー2年目37期の新鋭がグレード初優出で初制覇の快挙なるかと、周回ごとに現実味を増すムードとなったが、8周戦の残り1周を迎えた7周回4コーナーから8周回1コーナーにかけて、ついに黒川が村田を差して先頭に立った。今年3月の前回大会に続く2連覇。先月の『川口記念』からのG2連続優勝、通算では10度目のタイトル獲得となった。
だが村田の健闘ぶりは、今後の成長と活躍に大きな可能性を感じさせた。
文/鈴木