
谷津圭治が約3年ぶりの優勝!
重走路で始まった浜松オート最終日だが、優勝戦の頃にはだいぶ走路が乾いてきた。走路上に濡れている箇所は見受けられるが、競走をする上ではあまり影響がないくらいスピード感のあるレースだった。
0ハンの和田はペースが上がらず、10線内枠の石貝が差して先頭に立つ。しかし、20線から見事なスタートを決めた谷津が石貝の後ろに付けるとあっさり捌いて先頭を奪取。そのままペースが落ちることなく先頭でゴールを駆け抜けた。抜かれた石貝は粘っていたが、鐘ヶ江に差し込まれると中村友にも交わされ後退した。
谷津は2022年5月以来となる、約3年ぶりの優勝。通算優勝回数は13となった。今年に入ってからはなかなか状態が良くならないでいたが、前節の地元から良化の兆しが出ていた。そして今回の浜松では初日から3連勝の完全優勝となった。今年、今まで良くなかった分をこれから回収したいところだ。
そろそろ決めたい阿部仁志
雨の準決勝戦から一転、最終日は天候が回復する見込み。
良走路で走った初日の気配は正直それほど良い出来には見えなかった阿部仁志。今回よりもはるかに高い仕上がりと感じられた近年数度の決勝戦で初優勝できなかったことを思い返すと、今回強くプッシュできる根拠に乏しいが、その近年数度と比較してメンバー構成は相当に有利であり、完調手前くらいのエンジン状態の方が、かえって良い意味で肩に力が入りすぎずレースへ臨めるかも判らない。
山本将之が今節は枠ナリ以上のスタートを行けてなく、前節の最終日も内枠の桝崎陽介に先行されており、ここを勝ち切るまでのパンチがあるかどうか。
その前回対戦で桝崎陽は1周で山本将に捲られたが、今節に示している決め手は山本将より上かも。牧瀬も同様で、前節より今節の方が走りの切れ味がある。
発走~序盤周回の態勢づくりが前節から上向いている浜野翼は、松井のスタートを残して出ると大いに奮闘しそうだ。
◎ 4 阿部仁志
○ 5 桝崎陽介
△ 6 山本将之
▲ 3 牧瀬嘉葵
穴 1 浜野翼
おすすめの買い目
4=5-631
穴なら
1=3-564
文/鈴木
絶好の位置を生かして中野光公が抜け出す!
10線が不在のため、0ハン単騎の猿谷はスタートの心配もなくレース序盤からマイペースで走ることができる。20線3車のスタート争いは枠ナリ発進か。30線最内の野本はスタートが巧いので、30線も枠ナリに出て行きそう。
20線最内から先行する中野光は、準決で軽快な走りを見せていた。逃げる猿谷との差を徐々に詰め、レース中盤から後半にかけて交わしそう。そのまま後続を寄せ付けず先頭ゴールを迎えるとみた。その中野光に山際と田中哲がピタリと続いていく展開になる。30線の泉田と田村は野本を交わせる機力はなさそう。30線の中で上位に浮上できるとしたら、その野本だ。また、20線勢や30線勢が激しくやり合うような流れになれば猿谷の残り目もなくはない。
◎ 2 中野光公
○ 3 山際真介
△ 4 田中哲
△ 5 野本佳章
▲ 1 猿谷敦史
おすすめの買い目
2-1345-1345
穴なら 猿谷敦史の逃げ粘り
1-2345
地元の浅田真吾を谷津圭治と飯塚勢が追う
あいにくの天気予報で濡れ走路での決戦になる見込みが高い。
石貝武之は以前よりは最近こなしているものの、軽ハン3名は雨では厳しい戦いになりそう。先行力のある浅田真吾が20線の最内枠から先制。谷津圭治と鐘ヶ江将平が離されずにスタート出て、滝下隼平と中村友和はレース前半は少し離れての追走になるか。
前節伊勢崎の後半から上位入着が急増して雨でも2連対している谷津が浅田にジカ付けから差す。またはいきなり20線からトップスタートを切るシーンも大いにある。飯塚2名は谷津に比べると捌きの自在性はやや劣るが、ハマった際のパワーは凄い。
◎ 4 浅田真吾
○ 5 谷津圭治
△ 6 鐘ヶ江将平
▲ 8 中村友和
穴 2 石貝武之
おすすめの買い目
4=5-682
穴なら
2=4-856
文/鈴木
有吉辰也が勝負強さを発揮した
この日の雨は1レースの開始時点ですでに上がっていて、開催が進むとともに走路は少しずつ乾いていき、終盤レースへ差しかかる頃には3秒台の試走が多く見られるようになり、12レース決勝戦はほぼ良走路といえるコンディションまで回復した。
レースは20線の最内枠から山本翔が鋭くダッシュすると、1周目で10メートル前の前田淳を突破。そして2周目で0ハンの道智亮介と矢野正剛を1車ずつ捌いて、早々と逃げ展開に持ち込んだ。
今節ただひとり無敗で優出した有吉辰也も3周目に2番手へ上がり追撃態勢を整えたが、3.369秒のハイペースを作る山本翔との車間が常に2車身ほど開いていてなかなか仕掛けられない。しかしそこで終わらないのが有吉の強さ、凄さだ。最終6周回2コーナーを強力に立ち上がると、狙いすましたような差し。ワンチャンス、ラストチャンスで獲物をきっちり仕留める、さすがのレース運びだった。
通算1010勝目で68度目の優勝を飾った有吉は、17年ぶり2度目のSGオールスター優勝をめざして川口レース場へ向かう。
文/鈴木