好調の木山優輝が今年3度目の優勝を達成!
0ハン両者が軽快に逃げる展開で周回が重ねられていたが、後方から追ってきたのは木山。スタートこそ外枠の高宗に行かれてしまったが、道中で逆転すると村瀬、竹中を冷静に交わしていった。その後は長田稚が猛烈にプレッシャーをかけてきたが、それをしっかりとはねのけて先頭ゴール。レース展開は厳しくなったが、落ち着いて対処してみせた。
木山はこれで通算5度目の優勝。今年は4回の優出中、3回優勝している。特に3月下旬からは好成績が続いている。同期では黒川京介や中村杏亮の活躍が目立っているが、木山もポテンシャルは負けていないモノを持っている。もちろん、成長の余地もまだまだ大いにある。まずは同期の筆頭格に追いつき、その後は33期を代表する選手になってもらいたい。
長田稚也の2連対が有望
ほんのわずかだが2日目に飯塚での自己最高タイムを更新した村瀬月乃丞(2級車)は、同ハン内枠の中原誠(1級車)よりスタート先行できたことが準決勝戦の勝因のひとつだが、速い試走タイムは出ないタイプの竹中修二(1級車)が準決勝戦で試走34秒・本走394秒も出ており、村瀬は先手を取れないと道中苦しめられるかも。
前節の消音ナイター『SGオールスター』から試走も本走も優秀な時計を連発している長田稚也が、前団とのハンデ差も大きくないのでしっかり圏内まで上がってきそうだ。今節の高宗良次はイン捌きが決まっているが、決勝の手ごわい相手に通用するかどうか。
準決勝戦で阿部仁志と競り合ったあと2着まで追い上げられた木山優輝のエンジン状態が良さそうで上位に評価。北原岳哲も近況はエンジン出ており展開ハマれば一発ある。
◎ 7 長田稚也
○ 2 村瀬月乃丞
△ 5 木山優輝
▲ 4 北原岳哲
穴 1 竹中修二
おすすめの買い目
7=2-541
穴なら 村瀬のペースが猛烈に速くなると30線は追いづらくなる
2=1-764
文/鈴木
雨の鬼・加賀谷建明が圧勝
5日制開催の最終日は朝から雨が降ったりやんだり。決勝戦12Rのスタート時は雨は上がっていたが走路は短時間では乾かず重走路で発走した。
0ハン2車は、今節4日間4連勝で優出した福村唯倫が、雨は苦手な山田徹の外枠から先行して逃げに入った。20線からは、試走の気配よかった岩見貴史がスタートを決めて早めに2番手へ。加賀谷建明はスタート直後はインに押し込められかけたが、森且行・佐藤摩弥の内から伸び返してすぐに3番手へ上がると2周回3コーナー、岩見と福村へ長距離の突っ込みを敢行。ややコース取り大きくなったがさすが雨巧者。態勢をしっかり立て直すと、あとは独走の一人旅。岩見と森が福村を捲って2着・3着。試走タイムの速かった順、人気どおりに決着した。
今年2月ぶり、通算27度目の優勝を飾った加賀谷は、このあと『G2川口記念』~『G2稲妻賞』(伊勢崎)とグレードレースに連戦する予定。
文/鈴木
前節に連勝の新記録を樹立した鈴木圭一郎
昨年の前回『ゴールデンレース』決勝戦は、雨走路で大逃げ打った浅野浩幸をレース最終盤に捕えた鈴木圭一郎。前節SGオールスター(飯塚ナイター)は決勝戦の発走で前輪を浮かせて敗戦したが、準決勝戦まで通算18連勝しておりエンジンまさに充実。今節は大会2連覇および4度目の戴冠をめざす。
鈴木圭と同期の鈴木宏和は、いまだタイトル未保持ではあるが今期のランキングを全国4位まで押し上げたように地力アップは明らか。最も成長した点は、捌く腕を上げたこと。スタートの鋭さはキャリアの浅い時期から全国トップクラスであり、あとは雨走路の走りを身に付けられればスーパーグレード獲得も夢ではない。ゴールデンレースは2021年に優出しているが、雨走路で8着に終わった。
その2021年、第65回大会を制したのは佐藤貴也。レース中盤から鈴木圭との一騎打ちになるも1車身振り切った。先月SGオールスターでは初日から5日目まですべて3着以内にまとめて優出6着。スタートの切れ味が上向いた準決勝戦を走り終えて、直線が弱いけど手前の伸びは良いと語っていた。
金子大輔、伊藤信夫もオールスターの動きはマズマズ良かったが、木村武之は速い本走タイムが出ていなかったのが気がかりな点。あとは、6日間の着順は3着が最高ながら、栗原佳祐が非凡なスピードを示した。
2000年代にゴールデン4連覇を果たした浦田信輔は参加しないが、2010年代に4連覇している中村雅人が今回参戦。オールスターは準決勝戦で2着の中村杏亮に僅差届かず優出はならなかったが、6日間に3勝して2着・3着・4着が各1回と良い仕上がりで今回に参戦できる。
佐藤励はオールスター初日・2日目に快勝して臨んだ3日目、フライングを喫して勝ち上がり権利を喪失。しかしそのレースを2着に大差を付けて圧勝すると、残り3日間もオール3着以内に好走。浜松走路では2級車時代から大敗が少なく、1級車に乗り換わって以降では今年2月に優出している。
掛川和人がオールスター初日から3走連続で3着。4日目に勝利して準決勝戦まで進んだ。浜松走路は長年相性が良く、久しぶりに浜松へ出走した昨秋の『SG日本選手権』も初日いきなり勝利している。
消音マフラーでの開催になるが昨年の浜松アーリーレースで梅内幹雄が優勝。同時期にアーリーレースに優出した篠崎実は、さきのオールスター最終日に『SG最年長勝利』の新記録を打ち立てた。柴山信行は今年4月に浜松デイレースで優出したばかり。経験とテクニックと整備力に長けた彼らベテラン勢にも注目したい。
G1戦を28度も優勝している高橋貢が意外にも獲得していないタイトルがこのゴールデンレース。昨年の日本選手権に優出するなど走路との相性は決して悪くなく、今回が新たな勲章を加える機会になるかも。
鈴木宏と同期32期の松本康もまたグレード優勝の経験がないが、昨年の日本選手権では6走4勝・3着2回と好成績を挙げていて、今回活躍する可能性が十分ある。
伊勢崎A級レーサーでは、押田和也が昨年7月の消音アーリーレースを4日間全勝の完全V。岩田行雄は先月中旬にデイレース優出。野本佳章は昨年の春にデイレース準優勝。
有吉辰也は過去1年間の浜松に、日本選手権をはじめとするグレードレース4節を含む6節に出場して、すべて優出するという素晴らしい安定感。先述した昨年のゴールデンレース重走路3着もそのうちの1節。振り返れば若手の頃に『G2ヤングダービー』、今から5年前には『G2ウィナーズカップ』を制したし、SGレースV3のうち2回はここ浜松でのものだった。
中村杏亮は先月オールスターで自身2度目のSG優出。昨年のゴールデンレースは大きな着順が多かったが、その後は日本選手権の予選4日間に3勝するなど浜松で活躍するケースが増えてきている。
山陽勢は参加人数が少ないうえ、近1年の浜松に優出歴を持つのは丹村飛竜と人見剛志のみだが、佐々木啓はデビュー3年でG1を制覇してからも長年、浜松走路で高い実績を挙げ続けてきた。さらに、今年3月ごろから目に見えて攻撃力がアップしており、2021年『SG全日本選抜』以来となる浜松でのグレースレース優出を狙えそうな雰囲気がある。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-4(32期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-8(25期)〕
佐藤 励〔川口 S-15(35期)〕
中村 杏亮〔飯塚 S-19(33期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-44(23期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 A-7(15期)〕
篠崎 実〔川口 A-111(9期)〕
文/鈴木
竹本修が完全優勝を決めた!
0ハン単騎に置かれた木部がソコソコのペースで逃げていたが、生方を交わした竹本がきっちりと捕えてみせた。その後も20線からトップスタートを決めた田中哲を振り切り、2連単は1番人気で決着した。
竹本は前節でも優勝戦に進んでいた。そこでは6着だったが、それは重走路でのレースになった影響もある。今回は良走路で自身の力を存分に発揮できた。初日からずっと良走路でオール1着の完全V。これ以上ない結果を残すことができた。これで竹本は通算6度目の優勝。今年は弟子に浅倉樹良を持つ出来事があった。浅倉の活躍は周知のとおりだが、その弟子に良い意味で刺激を受けているのかもしれない。次節はハンデが重くなる可能性はあるが、このエンジン状態を保てていければ弟子に格好いい師匠の姿を見せ続けることができるだろう。