佐伯拓実が逃げ切りV!
試走タイムは36で、数字自体は良くなかった0ハン単騎の佐伯だが、追い込み勢もそこまで試走タイムが出ていなかった。佐伯はスタートで穴見に叩かれることなくしっかり出ると、そこからは一人旅。後ろでは古城が詰め寄っていたが、仕掛けるところまではいかなかった。結果的に佐伯が最初から最後まで先頭を譲ることなくゴール。走路温度が42度と高かったことも佐伯には有利に働いたか。2着には必死の追い込みを見せた有吉が入線した。
佐伯は今年初、そして自身としては2度目となる優勝を決めた。人を捌くレースではまだ不安ある佐伯だが、一人で走るとスピードが出る。今後はレースを重ねるごとに捌きも上達するだろう。その成長ぐあいに注目したい。
大月渉が地元での初優勝
0ハンは2車並びの外枠から戸塚尚起が飛び出したが、1周回3コーナーで吉松憲治が逆転のイン差しで先頭に立ち、すぐさま後続との車間を拡げ始めた。
10線は渋沢憲司が先行し、人気対抗格に推された最内枠の浅香潤は外から他車に包まれて番手を下げる苦しい展開。そこへ、田中哲を一発で捲った大月渉が浮上してきて、吉松憲を追撃態勢に入ると、ラスト6周回1コーナーで内へ飛び込んで首位に立った。通算3度目の優勝は、地元開催では初めてのV。
1番人気の高橋貢は、初日3.29秒(レースは圧勝の1着)だった試走タイムが決勝では3.31秒に下がり、追い上げ届かず3着にとどまった。
文/鈴木
SGレーサー2車に逆転あるなら北原岳哲
30線のS級2名は中枠の荒尾聡が先手を取りそうだが、コメントからは仕上がり状態に満足できていない様子。一方、外枠の有吉辰也はエンジンに手応えを感じているようだがブロック上手い荒尾に抵抗されそう。そうなると20線勢にもチャンスが出てくる。
古城龍之介・藤川竜が異口同音にエンジン良いと語っているが、今節の自己最高タイムが古城は3.43秒、藤川竜が3.42秒であるのに対して北原岳哲は3.399秒を2日目に出しており、最内枠から先制すれば同ハン2車を道中で引き離せる。もともと捲りタイプであり、イン鉄壁な穴見和正に対して捲りに絞って攻撃していく。
同じく2日目に3.43秒で走っている佐伯拓実もハンデ差を保って逃げ残るケースは十分。
◎ 3 北原岳哲
○ 1 佐伯拓実
△ 7 荒尾聡
▲ 8 有吉辰也
穴 4 古城龍之介
おすすめの買い目
3-1=7845
穴なら イン差しも使える古城龍之介が同ハンをくだすか
4=7-835
文/鈴木
相手比較から高橋貢が最有力
強敵の早川清太郎が準決勝戦の雨に沈み、高橋貢の独壇場となりそうなムード。西原智昭は自身で時おり漏らしているように、強メンバーが揃うと一歩及ばないケースがままあり、高い実績を誇りながら最重ハンの10メートル前、しかも4車並びの最内枠と絶好の展開を望める浅香潤が相手候補の筆頭。大月渉は大外枠と厳しい位置だがパワーは高い。
戸塚尚起の初日の本走タイムより速い時計で走れている吉松憲治が逃げるとペースは上がりそうだ。
◎ 8 高橋貢
○ 3 浅香潤
△ 1 吉松憲治
▲ 6 大月渉
穴 5 田中哲
おすすめの買い目
8-3=165
穴なら 田中哲がスタートに自信を持っている様子
5=6-841
文/鈴木
小椋華恋がグレードタイトルを初獲得
川口レーサーにまたひとりスターが誕生した。
今節3日目からハンデが10メートル重くなりながら4日目の準決勝戦を2着に逃げ粘って、グレード戦への初優出(通算の優出回数は5度目)を決めた小椋華恋が、決勝戦の8周回を逃げ切って並いる強豪を撃破。デビュー初優勝は昨年の1月、消音・夜の川口だった。
今回と同じく消音ナイターでおこなわれる7月のG1キューポラ杯にも出場することになれば、大いに注目を集めそうだ。
レース中盤までは佐藤摩弥と黒川京介が離れた2番手で競り合い、そこへ松尾啓史が追いついてインまとめ差し。終盤は黒川の反撃をしのいで2着を守り抜いた。佐藤励はスタートダッシュが決まらず上位争いに加われなかった。
文/鈴木