オール7車立てによるバトル!
今回の飯塚オートは昼間の3日間開催。全12レースで、各レース7車立て。車券としては当てやすいので、何度も何度も投票を楽しめる。出場するS級は6人の予定で、A級やB級の中から優勝者が出てもおかしくない。注目の選手を挙げていく。
出場する中でランクトップは篠原睦。前走は川口のSGだった。そこでは準決4着で優勝戦には進めなかったが、初日の7着を除けば、おおむね上位着でまとめられていた。エンジン自体はまずまずの状態。当然だが、今回は大幅にメンバーが軽化されるので、優出は最低限ノルマ、優勝まで十分視野に入る。
その同期で、かつて飯塚三羽烏と言われたのが久門徹と田中茂。現在のランクは久門がS級35位、田中茂がS級45位。篠原を含めた3人の中で、早めにタイトルを手にしたのが久門。デビューして翌年にはGIIを獲っていた。その後も勢い止まらずSGでも優勝している。その後は田中茂が一時代を築いた。元々、攻めの鋭さには定評があったが、課題のスタートがある程度改善されてからはGI優勝をはじめ、SGでも2006年には3つのタイトルを獲得している。とにかく攻めの強烈さが目立っていたが、2010年に入る頃からは勢いが緩くなった感がある。篠原はGII3Vで、GI以上の優勝経験はないが、デビューしてから現在まで常に高いレベルの走りができている。
地元S級は他に浦田信輔、森本優佑、重富大輔。浦田は田中茂と同門で、レーススタイルは道中の捌きに重きを置くタイプ。優勝戦でも一般戦でも常に全力疾走が身上で、ファンからの信頼も厚い。一時期ほどの強引さは影を潜めているが、前を走る車を抜く態勢を作ると必ずインに突っ込んでいく。重富は久門と同門。久門は整備や練習に労を惜しまないタイプで、その精神は重富にも受け継がれている。その姿勢を貫いた結果が2018年のGIダイヤモンド優勝につながったと言える。重富はエンジンが仕上がると豊かなコーナースピードで、車群を交わしていける。同じレースでトップの試走タイムが出る時は要注意だ。森本は今期S級で、レース展開が厳しくなっている。常に最重ハンからのレースになるので、捌きの面での強化が必要になってくる。
A級では竹谷隆が前走で準優勝。優勝戦は得意の重走路だったが、予選準決の良走路でもスピードある走りができていた。その優勝戦には吉松優輝も乗っていて5着。すでに2回の優勝経験がある吉松優は、着実な成長を見せており、成績も上位着でまとまっている。他にも地元では別府敬剛や越智尚寿、中尾貴志あたりが活躍しそう。
外来A級では稲川聖也が前走の地元で優出していた。結果は6着だったが、予選準決は3走してオール連対だった。ここにきて調子が上向いている。同じ川口からは中山透、光の兄弟が参戦。中山光は昨年、4節連続優勝を決めるなど大活躍していた。今は兄の透の方がエンジン状態はいい。前走の地元では準決の8着以外の3走はオール連対。車を外のコースに持ち出せれば車速が生きてくる。
B級では長田稚也、川口裕司、石本圭耶、道智亮介などの34期が成長している。浜松からは鈴木辰己、鈴木章夫が来場。現在はB級にランクされているが、鈴木章は走りの積極性が健在。鈴木辰は武器のスタート力が全く色褪せていない。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
森本 優佑〔飯塚 S-29(31期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-31(27期)〕
久門 徹〔飯塚 S-35(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-45(26期)〕
竹谷 隆〔飯塚 A-59(23期)〕
稲川 聖也〔川口 A-228(33期)〕
青山周平が断然の優勝候補だ!
今回はS級選手が9名の予定でやや少数。A級やB級に好調な選手がいるが、それでもS級の底力はハンパではない。特に青山周平の大きな壁を崩すのは容易ではない。
青山周平の前走はSGオールスター。初日から着実に成績をまとめて優勝戦まで進出していた。重走路となった優勝戦では、追い込み届かず2着止まりの準優勝だった。SGの大舞台で準優勝なのだから状態が悪いわけがない。常にエンジンは高いレベルで保たれているし、乗り手の積極性も全く変わってない。今回も初日から飛ばしていきそうだ。
対抗格筆頭は早川清太郎。前走は浜松で優勝戦まで進んでいた。重走路の優勝戦では末着になってしまったが、良走路の予選準決では早川らしい鋭い攻めが決まっていた。今回、青山と対決するとしたら恐らく優勝戦。ハンデ位置としては有利な場所からの競争になるので、先手の攻めで抜け出し大きなリードを作りたい。
その浜松優勝戦には岩田行雄と伊藤信夫、藤波直也も乗っていた。ここで優勝したのは藤波。A級ながらレース序盤で主導権を握ると、そのまま追撃を許さず逃げ切ってみせた。予選準決の良走路も軽快な動きを見せていたので、今回も奮闘できるはず。特にハンデが据え置きなら、同期の青山にも抵抗できるか。岩田は予選準決を1着で優出を決めた。優勝戦は試走タイムから物足りず後退していったが、現在63歳ながら気合の走りができている。伊藤信は苦手の重走路で優勝戦5着だったが、今年はおおむね良走路では好走を見せている。
他にS級で有力どころは新井恵匠、内山高秀、田村治郎、金子大輔など。内山と田村は勝ちきれないレースも多いが、エンジン的には堅調。新井は本来の走りができていないが、何かのきっかけで再び果敢な走りを取り戻したいところ。金子はSG以来の競争。冷静なレース運びが売りなので、後方からの競争になってもしっかりと追っていける。
A級では地元の三浦康平と鈴木聡太が、前走の川口で存在感を示していた。三浦はスタートが切れていたし、鈴木聡も好枠を生かした競争ができていた。浜松のA級ではSGオールスターで優出した鈴木宏和が注目の存在。他にも柴田健治、山浦博幸、辰巳裕樹、岩科鮮太などは動き活発。
※5月5日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-20(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-25(26期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 S-28(15期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-34(30期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-4(24期)〕
金子 大輔〔浜松 S-11(29期)〕
立て直しを図りたいSG陣!
今回出場するS級は、前走がSGオールスターオートレース。そこで好結果を残せた選手はいなかった。今回は一般開催で、メンバーが大幅に薄くなるが、エンジン面を上昇させないとA級とB級からの突き上げがありそう。どのようなシリーズになるのか。
安定感が代名詞の佐々木啓だが、SGでは初日にまさかの反則妨害。早々と勝ち上がり権利を喪失してしまった。その後は落車前と同じぐらいの試走タイムが出ていたので、エンジン面にそこまでの悪影響はなさそう。今回はシリーズリーダーとして力強い走りに期待したい。
松尾啓史は2日目に白星があったものの、それ以外は精彩を欠いていた。その前の地元GIでも準決モレしていたので、どこかしらで巻き返しの兆しを出しておきたい。丸山智史、藤岡一樹も同様にSGでは大きな着が並んでいた。どちらも試走の数字から良くなかった。今回は地元なので、しっかりと整備でエンジンを直しておきたい。
外来のS級は川口から小林瑞季と加賀谷建明。浜松から青島正樹と中村友和。地元で準優勝してSGに乗り込んだ小林瑞だったが、初日から調子が上がらなかった。それでも後半2日間は車券に絡むなど、意地は見せていた。加賀谷も本来の快速を発揮できないでいた。エンジンいい時はしっかりとタイムが出る加賀谷が、数字から物足りなかった。まずは試走タイムのアップを図りたい。青島もSGではイマイチだったが、その前の川口一般開催では優出3着で、その前の地元も悪くなかった。山陽走路にエンジンをどこまで合わせられるかがポイント。中村友はSG後半2日間は車券に貢献できていた。今回へ一応の弾みは付いたか。
B級ではあるが絶好調なのは山本智大。前走の飯塚で優勝していたし、その前の地元ミッドナイトでも優勝。現在連続優勝中だ。ハンデに恵まれている感もあるが、この勢いは軽視できない。同じ飯塚の優勝戦に乗っていたのは五所淳と吉松憲治。五所は鋭いスタートからの速攻が武器。吉松憲は落ち着いたレース運びが魅力だ。
※5月3日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-30(29期)〕
小林 瑞季〔川口 S-36(32期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-42(27期)〕
青島 正樹〔浜松 S-33(22期)〕
中村 友和〔浜松 S-44(32期)〕
オースルターVの鈴木圭一郎が凱旋!
川口オートで行われていたSGオールスターで浜松の鈴木圭一郎が優勝。その鈴木圭が地元に帰ってくる。当然、シリーズの核を担う存在になるが、SGで優勝したからといって一般開催でも簡単に優勝できるとは限らない。打倒・鈴木圭に名乗りを挙げるのは...。
SGでの鈴木圭は準決だけ2着だったが、それ以外はオール1着。優勝戦は重走路になったが、そこでも対応力の高さを証明し、見事に優勝を決めてみせた。約1年半ぶりのSG優勝は、鈴木圭のリズムを大幅に上向かせるだろう。整備にも積極的に取り組む方なので、エンジン自体は常に高い位置にある。よほどの事がない限りは優出、そして優勝へ突き進みそうだ。
オールスター3連覇がかかっていた荒尾聡は初日から調子が上がらなかった。勝負となる3日目もまさかの自落。その後の2走でも連に絡むことはできなかったが、試走タイム自体はまずまず出ていた。落車による影響はそこまでないか。それよりも自身のリズムを上向かせたい。SG初優勝を目指していた早川清太郎は準決3着で惜しくも優出とはならなかった。ただ、エンジンの仕上がりは悪くなさそうだったので、後は浜松の走路にどう合わせてくるかだけ。鈴木圭と同じくらいの機力があれば、十分競り合えるだろう。
地元S級の有力どころは伊藤信夫、木村武之、佐藤貴也など。3者ともSGでは思うような結果を残せなかった。ただ、伊藤信は地元の前回は優勝戦まで進めていたので、地元ならしっかりと合わせてくるか。木村武もエンジン自体は大崩れしている訳ではない。自在性ある走りで上位進出は十分可能。佐藤貴は、SGの前の伊勢崎では優勝戦まで進めていた。ちょっとしたエンジン調子で上昇を図れれば、強烈なイン突っ込みが見られる。
A級ながらSGで優勝戦まで進んだのは鈴木宏和と岡谷美由紀。鈴木宏は全国屈指のスタート力で、有利なレース展開を作れていた。優勝戦は苦手の重走路で7着になったが、良走路では軽快な動きを見せていた。岡谷はSGでは最重ハンの10M前から初日を迎えていたが、ハンデが重くなった3日目以降も力強い走りができていた。準決でも黒川京介の追い込みを振り切って1着ゴール。優勝戦は8着だったが、鈴木宏と同様にSG優出は大きな自信につながるだろう。
前回の浜松一般開催で優勝したのは辰巳裕樹。3日間のシリーズで、初日からオール1着の完全優勝だった。これで自身3度目の優勝。まだまだ成長の可能性がある31期生なので、今後の走りには注目。
※4月30日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-4(24期)〕
木村 武之〔浜松 S-5(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
鈴木 宏和〔浜松 A-39(32期)〕
岡谷 美由紀〔浜松 A-80(32期)〕
川口走路に火花が散るナイトレース!
SGオールスターの興奮冷めやらぬ川口オートで、今度はナイトレースが始まる。直前のSGに出場していた選手が多く参戦するので、その時の動きが大いに参考になる。SGは外来勢に持って行かれたが、今回は地元勢での優勝となるのか。
SGで優出していたのは永井大介、佐藤摩弥、黒川京介。永井はケガから復帰して2節目でSGだった。初日、2日目までは調子を欠いていたが、3日目から本来の動きが戻った。準決でも気合の走りで鈴木圭一郎を振り切ってみせた。重走路の優勝戦は5着だったが、ある程度は調子が戻っているとみていい。
佐藤摩は初日こそ8着だったが、そこからは上位着を保てていた。武器のスタート力を遺憾なく発揮し、優勝戦でも10Mオープン戦の5枠からトップスタートを決めてみせた。結果は4着だったが、健闘した部類だろう。相変わらず試走タイムは出ない傾向にあるが、レースでは鋭い突っ込みで車群を交わして行ける。黒川は自身2度目のSG優出だった。前回は6着で、今回は3着入線。前回以上の結果が出せた。大きな舞台で揉まれ続け、底力が大きくアップしている印象だ。佐藤摩も黒川も、これで年末のSS王座決定戦トライアルの出場がほぼ確定。そこへ向けて更なる鍛錬に励むだろう。
今回出場する中でランクトップは中村雅人。SGでは準決に自落してしまい優勝戦へは進めなかった。最終日は重走路とはいえ2着だったので、落車による悪影響はないか。SGの分まで今回は頑張りたい。若井友和はSGではシリーズ中1着1本と物足りない結果だったが、エンジンの方はそこまで悪くなさそうだった。
外来で有力なのは高橋貢、浦田信輔、有吉辰也といったあたり。高橋貢はSGの準決は6着だったが、それ以外は全て車券に絡めていた。機力的には十分戦える状態にある。浦田と有吉は着取りがバラついていたが、勝ち切るレースもあったので、エンジンさえ合えば好結果を出せるはず。
A級ではあるが三浦康平、谷津圭治もSGでは見せ場を作っていた。三浦は3日目の8着以外は全て車券に貢献できていた。スタートもスピードもS級選手となんらそん色ないモノを見せていた。谷津は準決8着以外は全て車券絡み。こちらもレース序盤から積極的な動きが見られていた。また、上和田拓海、野本佳章ら34期勢も最も若い期ながら好走が目立っていた。今後の走りにつながるだろう。
※4月30日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-15(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-18(23期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-22(25期)〕
黒川 京介〔川口 A-6(33期)〕