堅調・篠原睦がシリーズリーダーに!
今節参加するS級選手は8名とやや少なめ。A級が大半を占めるが、優勝争いとなると、やはりS級陣の出番となる。S級各選手の近況と、A級の中から優勝戦まで進みそうな選手を挙げていく。
安定感がウリの篠原睦の近況は、その言葉が表すとおり安定そのもの。前走の伊勢崎GIIでは、予選道中を無難に乗り切りキッチリと優出を果たした。今年はこれまで17節を消化し、11回の優出を決めている。出場するシリーズの半分以上は優勝戦まで進出。その内、優勝は2回だが、優勝戦では全て5着以内でまとめている。今節も高レベルのエンジンを駆って、優勝戦まで進む可能性は高い。
近況の勢いで言えば前田淳と松尾啓史も負けてはいない。前走の地元山陽で共に優勝戦まで進んでいる。松尾はここまで4節連続優出中。今節はランクが良くないので、ハンデ位置的に恵まれている点も大きい。前田はエンジンの好不調が大きく、軽いスランプに入っている時もあったが、前走の地元で準優勝しており、ようやく良化ムードとなってきた。
今回の地元で、篠原の他にS級は桝崎陽介と岩見貴史。前走は共に山陽で、優勝戦までは進めなかったが、3日間のシリーズでオール3連対を決めている。エンジンはマズマズの位置で安定している。岩見は同ハンに数車並んでも先行できるスタート力が武器。桝崎はレース後半まで諦めずに追い込んでくるスタイルで活躍している。
岡部聡と新井恵匠はエンジン悪くはないが、もう少し欲しい現状。藤岡一樹は前走からエンジンを乗り換え、それまでのエンジンよりはいくらか良くなっている。これからの調整次第では、まだまだ良化が見込める。
A級では丹村飛竜が良い。地元のGIIを制したあたりから成績が安定してきて、前走の地元開催でも優出。課題だったスタートが大幅に良化されているのが大きな要因。岡本博幸も前走の地元で優出。インコースをしっかり走れるタイプなので、ハンデ的に前の方に置かれたときの重ハン勢は苦戦が想定される。
B級では、夏場に活躍が目立つ城戸徹や磯部真樹らに注目。走路温度が上がってくれば、かなりの逃げ粘りを見せることができる。0ハンで単騎か、同ハンから先行できそうな番組では積極的に狙っていきたい。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-9(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-19(28期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-36(29期)〕
岡部 聡〔山陽 S-26(19期)〕
前田 淳〔山陽 S-28(27期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-42(26期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-44(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-41(30期)〕
勢い絶頂・早川清太郎の走りに注目!
今回出場するS級陣は、前走が伊勢崎のナイターGII稲妻賞だった選手が多い。その中でも、素晴らしい走りで稲妻賞を制した早川清太郎が参戦。他にも優勝戦まで進んだ選手が多数参戦するので、レースは自然と激化するハズ。地元勢も級別を問わず、好調な選手がいるので紹介していく。
まずは稲妻賞を制した早川清太郎。稲妻賞Vの前も3節連続で優出しており、優勝も1回あった。エンジンは高位で安定中。今回も主力として数えられるが、一つだけ不安要素を挙げるなら、ここ4節はずっと地元で走っていた点。ナイターレースが続いていて、今回は昼間のレース。これにどこまで対応できるかが大きなカギになりそう。
稲妻賞で優出したのは他に、佐藤貴也、荒尾聡、高橋貢、白次義孝の4人。佐藤はこのところエンジンが上昇してきて、優勝戦でも渋太い走りを見せていた。エンジンと共に、乗り手の方も切れ味が鋭くなっている。荒尾もエンジンはマズマズの状態で推移。武器のスタート力も健在で、得意の速攻を披露できる状態。高橋貢は、優勝戦の展開は厳しくなったが、このところエンジン状態は良い。白次は独走に入れる展開で持ち味を出せる。ハンデ的に前に置かれる構成なら要注意だ。
その稲妻賞で、準決3着になり優勝戦には乗れなかった金子大輔だが、準決以外はオール連対を果たしており、エンジン面は心配なし。久門徹、吉原恭佑はエンジン的に足りてない状態。整備で上向かせたいところ。
鈴木圭一郎、木村武之ら地元主力勢は、前走の地元開催で優出できなかったが、準決以外の日はオール連対でまとめており、エンジンは問題ない。今回も強烈な走りを見せてくれる。青島正樹は、前走の地元2日目に反則をしてしまったが、それ以外の3日間は全て1着。状態は悪くない。伊藤信夫と遠藤誠は、前走の川口開催で優出。エンジンをある程度の位置で保っている。
A級では岩科鮮太が、前走の飯塚一般開催で優勝してきた。優勝戦は不安定な走路だったが、しっかりと乗り切り約6年ぶりに勝利の美酒。これを弾みに波に乗りたい。その優勝戦で2着だった松山茂靖、3着だった小林頼介らも上昇ムードにある。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-7(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-13(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-16(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-2(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-10(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-8(27期)〕
充実地元S級陣の走りに注目!
地元S級陣はほぼ勢揃い。佐藤裕二と斎藤撤二以外は全て参戦で、更にエンジン的にも状態の良い選手が多い。対する外来は青山周平が絶好調。佐々木啓も安定した成績を残しており、地元勢に襲いかかる。
中村雅人と青山周平は前走の伊勢崎GIIで優出。2人ともハンデ位置もレース展開も厳しかったが、中村は道中の動きが良く、2着まで追い上げていけた。青山は終始後方のままで苦しんでいた。しかし、どちらもシリーズ通してエンジンは良い状態で安定していたので、今回も期待できる。
前回の川口開催で、移籍後の地元初優勝を決めたのは池田政和。4日間シリーズをオール連対でまとめた。ここにきてエンジンが大幅に良くなっており、前回の動きを出せれば連続優勝の目も出てくる。その優勝戦で3着だったのは永井大介。永井は川口に移籍してからまだ優勝はゼロ。優勝戦には3回乗って、いずれも3着だった。ただし、良走路では3連対をほぼ外しておらず、安定感は流石の一言。この辺で優勝できれば、再び快進撃を見せてくれるかもしれない。同じく優勝戦に乗っていたのは山際真介と塚本浩司。どちらも展開を生かし、スピードで勝負するタイプ。
若手勢の高橋義弘、山田達也、大木光、平田雅崇らはエンジン完調ではないものの、十分レースでは通用するレベルにある。森且行と若井友和は前走の地元の準決だけイマイチだったが、それ以外の日は悪くない内容。長らくスランプに入っていた益春菜も、前走あたりから良化の兆しが出てきている。中野憲人も長期欠場明けから徐々にレース勘が戻っている。鈴木清は現状ではもうチョイ欲しいところか。
青山以外の外来勢では佐々木啓に注目。前走の浜松では準優勝。しかも、優勝戦までの3日間はオール1着。レース場ごとに整備のデータを持っており、どこに行ってもエンジン調整に余念がない。それが高い位置でエンジンを安定させる秘訣。今回も川口の走路にしっかりと合わせてくるハズだ。西原智昭と内山高秀の両者はエンジンもう一つ。ただし、決して悪い部類ではないので、ちょっとしたところで上積みをしてくる可能性は大。
A級では、連続優出は途切れてしまったが黒岩明が依然好調をキープ。地元の記念を制してから、更に飛躍を遂げている佐藤摩弥。最重ハンの10M前に置かれると更に速攻に磨きがかかる新井淳に期待したい。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-1(28期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
高橋 義弘〔川口 S-14(29期)〕
森 且行〔川口 S-15(25期)〕
池田 政和〔川口 S-23(23期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-3(31期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-34(28期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-12(23期)〕
早川清太郎が記念3個目のV!
伊勢崎のGII稲妻賞は、地元の早川清太郎が速攻を決め快勝。これまでGIとGIIをひとつずつ制していたが、これで記念レース3個目の制覇となった。
レースはスタート後、10線最内の佐藤貴也が0ハン単騎の白次義孝を叩き気味に仕掛けて行く。しかし、10線から2番手スタートを決めた篠原睦が1周3コーナーで佐藤のインに切れ込む。篠原が独走に入るかに見えたが、10線からスタート3番手に出た早川が、早い段階で篠原をパス。そこからは快速を発揮して、独走態勢を築き上げる。中村雅人が2番手に立ったときには遥か前方にいた。3着には篠原が残った。
当ブログ本命の高橋貢は序盤で好位を奪えることができず、中盤までは中村や青山周平らと競り合う展開。試走タイムもそれほど良くはなかったため、厳しいレースを強いられてしまった。早川の独走の後ろでは、篠原、佐藤、荒尾が粘り、番手を上げて行けたのは中村だけだった。
一人で走ったときの早川は速かった。これまでスタートが課題とされていたが、このところはだいぶ良くなってきていた。更に、今回の優勝戦は10線に7車が並ぶハンデ構成。角度がある10線にこれだけ並ぶと内枠が有利ということを証明してくれた。今回のVは、スタートを3番手までに残せたことが大きな勝因だろう。記念タイトル奪取にはスピードは必要不可欠。そこへきてスタート力も大事になってくる。スタートが良化してきた早川は、これから記念タイトルを量産する可能性が高くなってきた。
地元VS飯塚の構図!
今回出場するS級選手は地元と飯塚のみ。A級やB級では、他の3地区からも参加する選手はいる。特にエンジンが突き抜けて良い選手は不在で、早めに車を仕上げられた選手に優勝のチャンスが訪れる。
地元ランクトップは浜野淳。前走の伊勢崎では優勝戦まで進めず、不本意な結果に終わったが、最終日はしっかりと1着で締めており今回に向けてそれほど不安は残していない。ランク次位は岩崎亮一。前走の浜松では初日から2連勝発進といい滑り出しだったが、準決は6着で最終日もピリッとしなかった。同じく浜松で走っていた前田淳も、初日と2日目は良かったが、シリーズ後半はやや調子を落としていた。前走が飯塚だった角南一如は、4日間開催で1着が1本あったが、本来の動きを出し切るまではいかなかった。これからは走路温度が上がってくる時季。捲りを多用する角南にとって試練の時だ。藤岡一樹は長らくスランプに入っている。良走路では全く結果を残せていない。しかし、走路が濡れればスピードある走りを取り戻せる。
飯塚ランクトップは桝崎陽介。前走の地元ミッドナイト開催ではキッチリと優出。優勝戦は追い込み届かず4着だったが、予選道中は全て1着と問題ない内容。力強い走りを見せてくれそう。ランク次位の田中茂は前走の地元で優勝戦まで進出。しかし、その優勝戦で競争妨害の反則を取られてしまった。しかも、他の2車を落車させてしまう事故。エンジン面は心配ないが、精神面で攻めが慎重にならなければいいが...。その優勝戦に乗ったいた岩見貴史は4着の結果だったが、予選道中はオール連対の安定感を示していた。武器のスタートも切れており速攻に期待。
A級の中では丹村飛竜に注目。連続優勝を決めた後の飯塚では早々に予選モレしてしまったが、4日間開催で3連対を果たすなど、エンジン面は好調を維持。まだまだ勢いはある。
前走の飯塚ミッドナイトで優出したのは桜木公和と内山雄介の師弟コンビ。調子を上向かせてきた。田中進と別府末彦は前走の浜松で優勝戦まで進出。別府はこのところ好成績を残している。
川口のA級勢は、おおむね好調。何節もエンジン安定している阿部剛士。スタートとスピードを武器に、前走の地元で優出した古木賢と吉田祐也。独走に入るとペース上がる君和田裕二と小林瑞季などがいる。
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主な出場予定選手
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浜野 淳〔山陽 S-11(24期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-18(25期)〕
角南 一如〔山陽 S-21(27期)〕
前田 淳〔山陽 S-28(27期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-44(29期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-19(28期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-36(29期)〕