GII稲妻賞争奪戦開幕!
例年、雨や雷が多いこの時期に開催されることが多い伊勢崎のGII稲妻賞。今回は初日の最終レースに、「雨王決定戦」が設けられるなど、この時期の気候に沿った番組が作られる。直前の開催で優勝した選手3名を含め、好調で今回に臨む選手が多い。果たして優勝は誰の手に!
地元S級陣は概ね好調。前回の伊勢崎開催の優勝戦は、上位を地元勢で固めた。優勝したのは吉原恭佑。試走は良走路に近かったが、レース直前に降雨。好メンバーを相手に、吉原が雨走路をうまく乗り切って見事優勝。今回に向けて弾みが付いた。準優勝は青山周平。こちらは優勝戦までの3日間をオール1着でまとめるなど、エンジン面は特に不安を感じさせない。そして、優勝戦3着は高橋貢。高橋も近況は成績が安定しており、地元ナイターの記念開催なら他場の選手に好き勝手はさせない。
優勝戦7着だったのは早川清太郎。難コンディションの優勝戦にうまく対応できなかったが、予選道中は3連勝で勝ち上がっている。その前の節で優勝しており今、最も乗れている選手の一人。早川のスタイルである、切れ味鋭い追い込みが決まっている。西原智昭、新井恵匠にしても、優勝戦までは進めなかったが、準決以外のレースは心配ない動きを見せていた。内山高秀は前走が飯塚。マズマズの走りをしていた。やや心配なのは田村治郎。ここ半年で反則妨害を多発しており、もう無理な攻めはできない状態。
対する外来勢で勢いがあるのは中村雅人と金子大輔。ともに前走の各地元開催で優勝している。どちらもシリーズ通してオール連対。安定感が光っている。中村は追い込みが効きづらいとされる夏場の走路でも実績は十分。連勝記録を塗り替えたときも夏場だった。金子は伊勢崎走路との相性が抜群。2人とも優勝戦まで進出してくる可能性が高い。
安定感で言えば篠原睦も負けてない。現在、連続優出中。篠原は準決に限らず、初日から好成績を修める事が多く、車券的にはいつでも買える選手。篠原と同じ飯塚と言えば荒尾聡の存在を忘れてはならない。その荒尾だが、前走の準決で被害があり落車。その後の影響を心配されていたが、最終日はしっかりと1着。落車による悪影響はなさそうだ。東小野正道と久門徹もエンジン状態はマズマズ。どちらも伊勢崎走路との相性も良い。
山陽からは岡部聡と西村龍太郎。岡部は地元のGIIで準優勝し、その後の飯塚では準決で反則をしてしまった。走りの面で精神的に影響がなければいいが、エンジン自体は戦える状態にある。西村は前走の浜松で2勝を挙げており、状態としては悪くない。岡部も西村も天候に関わらず狙えるのが強みの一つ。
A級では、今年記念初優勝を決め、勢いがある佐藤摩弥。佐藤は一般開催よりも短ハンデ戦が多い記念レースで活躍できるタイプ。岩沼靖郎と北渡瀬充は最重ハンの10M前に置かれるようなら期待できる。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-2(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-3(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-10(29期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-46(32期)〕
中村 雅人〔川口 S-1(28期)〕
金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-8(27期)〕
岡部 聡〔山陽 S-26(19期)〕
若手が主体のミッドナイトレース!
今回出場するS級選手は桝崎陽介だけ。本来は浦田信輔も参加予定だったが、直前の開催の優勝戦で落車の被害を受け公傷。今回は参加できなくなってしまった。桝崎を中心としたシリーズになりそうだが、若手で元気一杯な選手が多く、優勝争いは混沌。ちなみに、今回のミッドナイトも、前回と同様7車7R制で行なわれる。
唯一のS級・桝崎陽介だが、前走は川口一般開催。準決で惜しくも3着となり優勝戦までは進めなかったが、エンジン的にはマズマズのところで安定している。今回のメンバーを考えれば、優勝戦まで進んでくる可能性は高い。
地元のA級でスピードあるのは牧瀬嘉葵や高林亮など。ここ数節の動きは元気そのもの。捲りを多用し、スピードに乗ったまま前団を交わすのがいつものスタイルだ。課題を挙げるならスタート。時折り、後手を踏んでしまうことがあるが、枠ナリに切れた時はそのまま勢いに乗るケースが多い。
捌きがあるのは阿部仁志や越智尚寿。前団のペースが上がらず、数車が重なり合っていても割り込んで行ける技量がある。速攻を得意とするのは辻大樹。ハンデ位置的に外めに置かれても、内枠勢を包んで行けるスタート力を持つ。展開を重視するタイプなので、試走タイムに関わらず狙ってみたい。
対する外来は浜松勢がメイン。かつて飯塚に所属していた岩科鮮太が、今回参加する外来勢で最もランクが高い。前走はあまりパッとしなかったが、エンジンさえ並の状態になれば、力強い攻めを見せてくる。鈴木静二は前走の地元開催で優出し6着。4日間の開催で2勝を挙げるなど上り調子。他にも、試走より本走タイプの松山茂靖、スタートはやや不安だがそれを補って余りあるスピードを持つ中村友和。ハンデ的にチャンスな辰巳裕樹など個性派揃い。
また、今回は女子レーサーが3人参戦予定。3人とも、1レースごとに確実に力を付けてきている。特に、岸萌水は走りに安定感が出てきた。ハンデ的にも恵まれているので、今のうちに車券をゲットしておきたいところだ。
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主な出場予定選手
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桝崎 陽介〔飯塚 S-19(28期)〕
阿部 仁志〔飯塚 A-11(29期)〕
牧瀬 嘉葵〔飯塚 A-43(29期)〕
辻 大樹〔飯塚 A-51(28期)〕
高林 亮〔飯塚 A-61(27期)〕
岩科 鮮太〔浜松 A-5(29期)〕
松山 茂靖〔浜松 A-7(26期)〕
中村 友和〔浜松 A-42(32期)〕
地元勢が中心の4日間シリーズ!
今回は参加選手のほとんどが地元の選手。S級にしても、全12名の内、11名が地元勢。唯一、外来のS級は浜松の遠藤誠だけ。A級、B級においても同様のことが言える。
ランクトップは永井大介。前走の山陽GIIでは優出できなかったうえに、シリーズを通して白星が一本もなかった。優勝自体も、船橋最後の開催となった3月のプレミアムカップ以来できていない状態。近況はやや迫力を欠いている。しかし、これまで積み上げてきた整備力があるので、この辺で良化の兆しを掴んでくるかもしない。
S級で最も状態が良いのは山田達也。前々走の浜松で準優勝すると、その後の伊勢崎でもしっかりと優出。エンジンに伸びが出ており、レース後半になってくると車に勢いが出てくる。このような状態の時は、スタートもそれなりに切ってくるので、自分の展開に持ち込みやすい。山田と同じく伊勢崎の優勝戦に乗っていたのは中野憲人。2月の下旬から長期欠場に入っていたが、復帰してから3節をこなした。順調に感覚を取り戻し、伊勢崎での優出にまでつなげた。いつもの追い込みができているので、もう何も心配はない。
速攻派の高橋義弘、佐藤裕二、鈴木清らもエンジン完調ではないが、レースできるだけの状態は保っている。エンジンが長らく安定しているのは若井友和。前走の伊勢崎でも準決の5着以外はオール連対。混戦でも冷静に捌いて行けている。その同期、森且行と斎藤撤二はエンジンもう一息か。タイヤの滑りなどもあるようなので、本来の走りがなかなかできないでいる。
池田政和も近況はエンジンの仕上がり上々。少しでも走路温度が下がってくれて、食い付く走路になる方がいい。益春菜は長らくスランプに入っているが、前走の浜松最終日に久々に白星。これが良化のキッカケになればいい。外来でただ一人S級の遠藤誠は、前走の地元ではエンジン一息。その前の川口GIIでは悪い動きではなかったので、今回の川口走路は期待できる。
A級で最も注目なのは黒岩明。エンジンが高位で安定しており、ただ今、6節連続優出中。優勝はないものの、ほとんどが3着以内と堅調を示している。これに伴い、乗り手の方も自信が出てきてる様子なので、今節も初日から狙ってみたい一人。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
高橋 義弘〔川口 S-14(29期)〕
森 且行〔川口 S-15(25期)〕
若井 友和〔川口 S-17(25期)〕
池田 政和〔川口 S-23(23期)〕
山田 達也〔川口 S-24(28期)〕
遠藤 誠〔浜松 S-47(25期)〕
黒岩 明〔川口 A-45(26期)〕
絶好調の丹村飛竜がS級陣を粉砕するか!
飯塚オートは前回のミッドナイトから昼間開催に戻っての4日間。S級の中で好調な選手は多いが、A級の丹村飛竜が2節連続優勝中と勢いは最高潮。本人にとったらこの流れは変えたくないところ。
丹村飛竜は前々走の地元GIIで記念初優勝。そして、その後の飯塚ミッドナイト開催でも、雨の優勝戦を制し連続優勝。晴れでも雨でも変わらない強さを見せている。もちろんエンジンは完調の域にある。課題だったスタートも安定して切れるようになってきた。今回は昼間開催になるとは言え、レース間隔は空いておらず万全の状態で臨める。
ミッドナイト開催で他に優出したのが竹谷隆、田中茂、松本やすし、片岡賢児、安東久隆。竹谷は雨巧者だが、近況は晴れでも好結果を残し続けている。松本と安東は外来勢ながら飯塚走路に合わせてきた。そして、田中茂は本来の力強い走りを取り戻しつつある。片岡にしても武器の速攻が決まっている状態。
今節、出場する選手の中で有力なのは、格から言えば浦田信輔が断トツだ。前走の山陽GIIではしっかり優出。優勝戦は雨だったが、3着に入る健闘を見せた。晴れなら鬼のような強さ、雨でもある程度戦えるようになっている。今節も優勝戦までは順当に浮上してきそうだ。
速攻派の荒尾聡、篠原睦も状態は安定している。ともに前走は川口の4日間開催で2勝を挙げている。篠原は優勝戦まで進んでおり、相変わらずの安定感を示している。鐘ヶ江将平も前走は川口だった。準決だけ8着になったが、それ以外の3日間は2勝を含むオール連対。こちらもスピードが出てきている。東小野正道と久門徹は前走が、地元ミッドナイトだった。優勝戦までは行けなかったが、エンジン的にはマズマズか。
外来で注目なのは岡部聡と大木光。岡部は前走の地元GIIで準優勝。優勝した丹村飛竜を交わし切れなかったが、素晴らしい走りを見せていた。予選道中の晴れ走路でもインからの追い込みが決まっており、戦える状態にある。大木は前走の地元で優出。優勝戦はスタート遅れて8着だったが、予選中は鋭い突っ込みが光っていた。イン一本での走りに更に磨きがかかった形。
他の外来S級は角南一如、平田雅崇、内山高秀。3者ともエンジン状態はもう一息。もちろんレースできないほどひどい訳ではないが、本人からすれば納得のいく仕上がりではないだろう。飯塚に入ってからの整備で上積みを狙っていきたい。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-8(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-9(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
角南 一如〔山陽 S-21(27期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-35(26期)〕
平田 雅崇〔川口 S-30(29期)〕
大木 光〔川口 S-39(28期)〕
リズム掴んだ早川清太郎に注目!
今節のS級選手は、地元が5人。川口から4人、山陽から3人を迎え入れ総勢12人の予定。好不調の選手がハッキリと分かれていて、車券的には狙いやすいか。しかし、急激にエンジン上向かせる選手もいるので、初日の試走から目が離せない。
前回の伊勢崎で優勝したのは早川清太郎。優勝戦では速攻を決めた青山周平に対し、ピタリ追走から渾身の突っ込み。前々走の準優勝に続き、前走はしっかりと優勝で締めくくった。レース内容も素晴らしかった。今回も同じナイターレースなので、エンジンが変調しなければ連続優勝の目も出てくる。
対する青山は雪辱に燃えていることだろう。優勝戦では完全に勝ちパターンに持ち込みながら、まさかの逆転負け。エンジン的には早川と同じ試走タイムが出ており評価は互角。再び同じレースになった場合は、闘志を前面に出して臨んでくる。同じ優勝戦で走っていたのは新井恵匠。自分のリズムを掴む前に、青山や早川に交わされてしまったが、その後は巻き返し4着までに入っている。こちらもエンジンは上々なので、今回も期待できる。
絶対王者・高橋貢は前走が山陽のGIIだった。準決は3着で、優出はならなかったが、シリーズを通して1着2本を含むオール3連対は果たしていた。エンジンは高い位置で推移している。地元最後のS級、吉原恭佑はエンジンやや低迷。それでも乗り手の気合でいくらでもカバーしてくるタイプ。スピードレースにも混戦にも対応してくる。
外来勢では山田達也が好調キープ。前走の浜松一般開催で準優勝を決めてきた。優勝戦はけっして楽ではない序盤の展開から、しっかりと巻き返していった。山田はやはりレース後半で伸びが増してくるタイプ。序盤の位置取りがうまくいけば、もっと成績を残していけるだろう。川口では若井友和、鈴木清もエンジン状態はマズマズ良い。長欠明けから2節を消化した中野憲人も、徐々に本人のスタイルが戻ってきた。
山陽勢は浜野淳と松尾啓史が、前走の地元GIIで優出した。どちらも優勝戦は雨走路で結果を出せなかったが、良走路に関しては十分戦える状態にあった。特に、浜野は伊勢崎のナイターでの実績は抜群。乗りっぷりの良い走りは見ものだ。藤岡一樹は良化の兆しが出ていない。長らくスランプに入っている。早く何かしらのキッカケを掴みたいところ。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-2(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-3(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-10(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-41(30期)〕
若井 友和〔川口 S-17(25期)〕
山田 達也〔川口 S-24(28期)〕
浜野 淳〔山陽 S-11(24期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-42(26期)〕