昨日は川崎競馬場で、『川崎記念』が行われました!
最強馬【スマートファルコン】や地方の総大将【フリオーソ】といったといった強力なメンバーが集まって、例年以上の盛り上がりを見せていました。
向正面からのスタートは、ゲートが開くと【スマートファルコン】がロケットスタート。
内の【フリオーソ】も好スタートで行く気を見せましたが、出だしから半馬身近く出ていた【スマートファルコン】が楽にハナ。
勝負はここで決まった感じです。
道中も気持ちよく逃げた【スマートファルコン】。直線も独走です。
2番手から追いかけた【フリオーソ】は4コーナーで息切れし、内から追走していた【ランフォルセ】が2着。
後続の猛追を振り切って、【フリオーソ】が3着に粘り込みました。
【ヴァ―ミリアン】のレコードを2秒も縮める驚異的なレコード勝ち☆
いつも以上にスタートが速かったし、この馬が逃げたらもうどうにもなりません。
武豊騎手
「馬場状態から、もしかしたらレコード出るかなと思っていたけど、強かったですね。
レース前は落ち着き過ぎかな、と感じましたが、道中いいリズムで走っていたし、きついコーナーも上手に走れていました。
スタートは、今日は特別速かったです。最近はあんまり自分からムキになって行かないから、2周目の向正面からゴーサインを出しました。
3コーナーからはいつものようになったので、大丈夫だと思って乗っていました。
実力は世界クラスの馬。ドバイに行ってみたいですね」
小崎憲調教師
「前走の内容が納得いってなかったので、勝ててほっとしました。
初の川崎で少し戸惑いもあったかもしれないけど、いい状態でレースに挑めましたね。
体も良かったし、初コースも気にしてなかったです。
ドバイにもし選出されれば、前向きに考えたいです」
前走は【ワンダーアキュート】にハナ差まで詰め寄られましたが、今回はこの馬らしい独走で完勝。
初の川崎もきついコーナーも、全く関係なかったですね。
改めて強さを見せつけてくれました。
2着の【ランフォルセ】はスタートが決まって、好位追走からの競馬に。
レースの幅が広がったし、体重も増えてパワーアップしている印象です。
何より、初めての川崎でテンションが上がりすぎていなかったところに成長を感じました。
【フリオーソ】は長期休養明けのレースで、さすがに最後一杯になりましたが、【スマートファルコン】を追いかけてのものだし、後続に飲み込まれず3着を死守したあたり、さすがと感じました。
今年の『川崎記念』は例年以上に強力なメンバーが揃って熱い戦いを見せてくれましたが、その中でも【スマートファルコン】が別格の強さを見せつけた結果となりました!
世界の舞台での走り、見てみたいですね!!
川崎競馬場で、『第10回佐々木竹見カップ』が行われました!
今年の出場騎手は、
・村上 忍騎手(岩手)
・繁田健一騎手(浦和)
・戸崎圭太騎手(大井)
・坂井英光騎手(大井)
・森 泰斗騎手(船橋)
・今野忠成騎手(川崎)
・杉村一樹騎手(川崎)
・岡部 誠騎手(愛知)
・川原正一騎手(兵庫)
・吉原寛人騎手(金沢)
・赤岡修次騎手(高知)
・山口 勲騎手(佐賀)
・蛯名正義騎手(JRA)
・岩田誠成騎手(JRA)
の14名です!
第1戦の『マイスターチャレンジ』は、村上忍騎手がハナを切って、山口騎手が馬体を併せて2番手、杉村騎手と蛯名騎手が好位に続いて、その直後に1番人気の森泰斗騎手が控える展開に。
3コーナー手前から、蛯名騎手がジワッと前を捉えにかかって、その外から森騎手が楽な手ごたえで上がって行きます。
直線を向いて森騎手が先頭へ、2番手争いは前にいた馬たちと後ろから来た馬たちが横一線に並んで大混戦。
1着は早め先頭から押し切った森騎手、2着は追い上げた坂井騎手、そして最後方から追い込んで来た赤岡騎手が3着でした。
1着:森泰斗騎手
「とてもいい馬に乗せていただいて、勝てて良かったです。
ただ、予想していたよりもキツイ展開になりました。本当に馬が強かったですね。
これだけのジョッキーが揃った中で、勝つことが出来て嬉しいです!
優勝狙ってます!!」
1番人気馬に騎乗して、きちんと結果を出す...普段一緒に乗っていないジョッキーたちが集まるジョッキーレースでは、本当に難しいことです。
私が言うのもナンですが...
最近の森泰斗騎手は、風格が出たというか自信がみなぎっていて、それが馬にも伝わっている気がします。
名実ともに、完全にトップジョッキーの仲間入りを果たしたんですね!!
2戦目の『ヴィクトリーチャレンジ』は、2100mの戦い。
好スタートから馬なりで戸崎騎手がハナ、坂井騎手吉原騎手が続いて、1番人気村上騎手はちょっとかかり気味に下げました。
道中は淡々と進んで、レースが動いたのは2周目の向正面。
吉原騎手の馬がバツグンの手ごたえで上がって、先頭の戸崎騎手に並びかけますが、3,4コーナーでは吉原騎手の後ろにいた繁田騎手がペースアップ、吉原騎手を捉えて2番手に進出。
直線は戸崎騎手がリードを広げて逃げ切り勝ち、2着は追い上げて来た繁田騎手、3着はロスなく立ち回った山口勲騎手でした。
1着:戸崎圭太騎手
「最初から逃げようと思ってたわけではなく、スタートしてから決めようと思ってました。
気持ちよく走れたし、強かったですね。本当にいい馬に乗せてもらいました」
この結果を受けて、総合順位はこちら↓
1位:繁田健一騎手 65P
2位:戸崎圭太騎手 56P
3位:森泰斗騎手 54P
4位:吉原寛人騎手 49P
5位:赤岡修次騎手 41P
6位:坂井英光騎手 41P
7位:山口勲騎手 38P
8位:杉村一樹騎手 26P
9位:岩田誠成騎手 25P
10位:村上忍騎手 18P
11位:岡部誠騎手 18P
12位:川原正一騎手 18P
13位:蛯名正義騎手 15P
14位:今野忠成騎手 10P
優勝は、浦和の繁田健一騎手!
1戦目は6番人気で4着、2戦目は10番人気で2着。
人気薄の馬を堅実に上位に導きました。
「運が良かったですね。
2戦目で2着になった時は、優勝は俺かなって思いました(笑)。
優勝出来てとても嬉しいです」
これだけの名ジョッキーが揃った中での優勝、我が同期ながらアッパレです☆
センター時代から本当にストイックで、いつでもどこでも追う仕草を練習していた繁田騎手。
「赤見ちゃんもやらなきゃダメだ!」と、唯一の自由時間に無理やり体育館に連れて行かれて、地獄の木馬特訓をさせられたこと...、今ではいい想い出です(笑)。
68期の繁田騎手が優勝、一つ上の67期の戸崎騎手&森騎手が上位を占めたことで、改めて地方競馬の世代交代の波を感じました。
そして、地方競馬教養センターの候補生たちも駆けつけましたよ!
なんと90期!!!フレッシュですねぇ~
今年3月に卒業して、4月にデビュー予定。
この中から、何年後かの佐々木竹見カップに出場するジョッキーが現れるかもしれませんね!
ちなみに、この日の蛯名騎手は、オリジナルの勝負服を纏って参戦しました。
珍しいカラーだな、と思ったら、この勝負服はサンデーサイレンスが現役で戦ってた時の勝負服デザインなんだそうです。
「強そうに見えるかなとおもって(笑)」
と、笑顔で仰ってました♪
佐々木竹見カップでは、JRAジョッキーのオリジナル勝負服も楽しみのひとつですね!
今年も盛りだくさんだった、『第10回佐々木竹見カップ』。
改めて、竹見さんの偉大さを感じると共に、各地のトップジョッキーたちが楽しんで騎乗している姿が印象的でした。
今日、1月9日のレースをもって、皆川麻由美騎手が引退しました。
2004年のデビューから、いつも笑顔を絶やさず明るく盛り上げてくれた麻由美ちゃん。
LJSでどの競馬場へ行っても人気者でした。
騎手引退は、本当に本当に淋しいです。。
1月8日には、最終レース後に引退式が行われました。
寒い中たくさんのファンの方々が見守っていて、改めて麻由美ちゃんの人気の高さを感じることが出来ました。
岩手のアイドル・ふじポンとは、かなりいいコンビ♪
最後のダブルコマネチを披露して、大きな笑いを誘っていました。
同僚のジョッキーの皆さんと。
唯一の女性ジョッキーですが、ムードメーカー的存在で、本当にみんなの人気者でした。
女子の胴上げは初めて見ましたよ☆
胴上げの後、「重っ!!」という声が上がっていましたが(笑)。
同僚ジョッキーたちの温かい愛を感じました。
引退式の後には、ファンの方々へプレゼントを配ったりサインをしたりしました。
その時にも、大サービス(?)で雪の中へ豪快なダイブ!
最後まで笑わせてくれる麻由美ちゃんでした♪
*皆川麻由美騎手*
「正直、あと1年乗りたい気持ちがありました。そのために手術もしましたし、続けたい気持ちはあります。
でも、父の体調があまり良くなくて、実家の稼業を継ぐことにしました。
もともと、いつかは継ぎたいという想いもあって。ちょっと早くなったけど、今まで好きなことをさせてもらったし、親孝行のつもりもあります。
〈07、水沢ラウンド優勝〉
デビューしてから今まで、私は本当に周りの人たちに恵まれました。
成績的にはへタレだったけど...。
本当に、周りの人たちに支えられて、楽しい騎手生活でした。
馬に乗るのが大好きだから、騎手じゃなくても乗りたいと思う気持ちもあります。
2月19日に川崎競馬場で行われるポニーレースに出走予定です!
その時には体を作っておかないと。
〈08、LJS高知ラウンド優勝〉
11日に岩手を出発して、実家のある埼玉に引っ越します。
バタバタになっちゃうけど、引っ越してから結婚する予定です。
これからは稼業を継いで、稼いで馬主を目指しますよ!
いつか岩手で自分の馬を走らせたいです!!
これからも元気が売り物なんで、一生懸命頑張ります」
8年間の騎手生活、本当にお疲れ様でした!!!
新しいお仕事は大変だと思いますが、素敵な旦那様とともに、末永くお幸せに☆
12月23日、荒尾競馬場最後の開催が行われました。
当日はたくさんのファンが詰めかけて、午前9時過ぎには特別観覧席のチケットが完売、名物のラーメン屋さんの前には常に大行列が出来ているほどでした。
この日の入場人員は8,935人、売り上げは102,328,800円。
改めて、荒尾競馬を愛しているファンがたくさんいることを証明してくれました。
メインレースは第8Rに組まれた『肥後の国グランプリ』。
『九州記念』をレコード勝ちした【テイエムゲンキボ】と、このレース3連覇を果たしている【タニノウィンザー】の対決は、5馬身の差をつけて【テイエムゲンキボ】が完勝。
荒尾最後の重賞制覇を飾りました。
管理する平山良一調教師は、他競馬場への移籍が叶わず、この日で調教師を引退。
『肥後の国グランプリ』が、最後の勝ち星となりました。
「馬は最高の状態だったし、いい締め括りが出来て嬉しいです。
ゲンキボはこの後JRAへの移籍が決まったし、荒尾最後の重賞を勝てて良かったですね。
本当はまだ辞めたくないですよ。6年連続でリーディングを獲らせてもらって、今シーズンもチャンスだったけど...。
世の中の流れもあって、仕方ない部分もありますね。
続けたい気持ちはあるけど、今まで競馬をやらせてもらって、本当に幸せでした」
厩舎関係者から、「オヤジ」と呼ばれて慕われていた平山調教師。
2,082勝を挙げて、長年荒尾競馬を牽引してきただけに、63歳という年齢での引退は、とても残念です。
たくさんの管理馬がいるし、地方競馬にとっても大きな痛手でしょう。
ラストは第9R。
荒尾所属の騎手は13人で、このレースは12頭立て。
唯一乗り馬がいなかった西村栄喜騎手と、騎手候補生の小山紗知伽ちゃんが誘導馬を務めました。
荒尾には何年も前から誘導馬がいません。
この馬たちは、阿蘇の乗馬クラブの馬たちで、当日はファンの方とのふれ合いのために場内にいました。
そして、最後のレースの誘導馬も務めることになったのです。
荒尾の騎手全員で、最後のレースを締めくくった形。
馬場入場では、全馬厩務員さんたちが馬場の中まで引いて来て、スタンド前を歩かせてファンにお披露目をしました。
この光景に、たくさんのファンから大きな声援が飛んでいましたよ。
荒尾最後の勝利を飾ったのは、牧野孝光騎手。
戻って来た時は、本当に嬉しそうな眩しい笑顔を見せてくれました。
この後は、騎手を引退して北海道の牧場に就職が決まっている牧野騎手。
引退を決めるまでにはさまざまな葛藤があったそうです。
「30年乗って来て、いい締め括りが出来ました。悔いはないです。
これからは気持ちを切り替えて、中央のGIに出走出来るような馬を育てたいです」
新たな目標を掲げて、30年間の騎手生活にピリオドを打ちました。
すべてのレースが終了した後は、ジョッキーや調教師、関係者がウィナーズサークルに集合して、ファンにご挨拶。
廃止を決断した前畑淳治市長。
とても残念だったのは、前畑市長がレースを観戦しなかったことです。
第8Rの表彰式の時点でまだ到着しておらず、プレゼンターは代理の方が務めました。
最終の第9Rが終わった直後に競馬場に到着し、最後の挨拶を行ったわけです。
廃止に関しては、市長一人の責任ではありませんが、せめて最後の雄姿を見届けて欲しかったなと思いました。
グランドフィナーレでは、ファンの方たちと関係者で写真撮影。
岩永千明騎手が、声を詰まらせながら、
「私は荒尾競馬が大好きです...」
と言った言葉が、今でも耳に残っています。
すべてが終わった後は馬場開放が行われ、寒い中、1周歩いて回っている方がたくさんいらっしゃいました。
この日は、たくさんのことがあって、ファンの方で賑わっていたし、なんだか廃止になったという実感をあまり感じませんでした。
でも次の日の朝厩舎に行った時、半分以上の馬房が空いているのを見て、初めて実感がわいて来ました。
JRAに移籍する馬たち。
他の競馬場へ移籍する馬たち。
乗馬クラブへ行く馬たち。
牧場へ行く馬たち。
そして、星になってしまう馬たち。
荒尾競馬の廃止に伴って、馬たちが旅立って行きます。
関係者の戦いは、まだ終わっていません。
下村騎手の2連勝の様子は昨日の記事でご紹介しました。
ここからは総合成績をリポートします!
最終戦まで縺れに縺れた優勝争い...制したのは、高知の妖精・別府真衣騎手でした☆
「最後負けて悔しかったけど...。さすが、12頭攻め馬した甲斐がありましたね。
でも今回は、1勝を挙げての優勝なのですごく嬉しいです。前回(2008年)は勝ってなくての優勝だったから。
福山の1戦目で5着だったし、最終戦は2着に負けてしまったので、絶対優勝出来ないって思ってました。だから聞いた時はびっくりしたし、本当に嬉しいです!!」
1位:別府真衣 65P
2位:山本 茜 65P
3位:増澤由貴子 63P
4位:岩永千明 59P
5位:下村瑠衣 58P
6位:皆川麻由美 50P
別府騎手と同ポイントを上げながら、最終戦の着順で2位となった山本茜騎手。
「本当に今年は...悔しい2着が多い年ですね。
東海ダービー(ハナ差2着)もそうだし、韓国のグランプリも2着...。自分に何か足りないんだと思います。
来年はきっちり勝てるように、もっと頑張ります。
最後の最後で瑠衣ちゃんが本気出しましたね。これからも頑張って欲しいし、もっと女性騎手が増えればまたLJSが再開されると思うので、それを楽しみに頑張ります」
3位は増澤由貴子騎手。
暫定1位で福山ラウンドを迎えただけに、表彰台に上がっても悔しそうな表情は拭えませんでした。
「正直悔しいですね...。でも今回は勝つことが出来たので。それが1番よかったです」
久しぶりのレースで好騎乗連発と、改めて高い技術を証明してくれた増澤騎手でした。
そして、福山ラウンドでは出産休養中の森井美香騎手が駆け付けてくれました♪
今日は赤ちゃんは旦那様に預けて来たということで、エアだっこのポーズでパチリ☆
もう本当にお母さんなんですね~
元気な笑顔が見られて嬉しです。
そして、同期3人娘。
それぞれの道を着実に歩んでいる3人。
3人3様の輝きを放っています☆☆☆
今年でLJSは休止ということが発表されました。
人数が少ない...ということでしたが、当日の各場の盛り上がりを考えたら、とても惜しいことです。
別にシリーズじゃなく、昔の『卑弥呼杯』や『駒子賞』のような単発レースでいいし、NARが主催しなくてもいいし、女性騎手がいない競馬場だっていいんです。
どこかの競馬場が手を上げてくれないものでしょうか。
絶対盛り上がりますよ。
それから、ここで1つお詫びを申し上げます。
福山ラウンド当日、ファンの方々が女性騎手に近づくことや話しかけること、サインを求めることが固く禁止されました。
紹介式と表彰式が行われる時には、ウィナーズサークルへと続く道にある仕切りのさらに内側に立ち入り禁止区域を作り、ガードマンを3人も立たせてファンの方が絶対に近づけないようにしました。
そのラインを乗り越えようとしたファンの方に対し、ガードマンが厳しく取り締まり、とても不快な思いをされた方がいたと思います。
当日、サインはOKして欲しいとみんなで掛け合いましたが、なんとかOKしたいと頑張ってくれた方もいましたが、結論は、「一度決まったことは覆せない」でした。
女性騎手たちも、この措置に対してはとても残念がっていました。
福山競馬場で行われた初めてのLJSで、過剰に対策が取られたこともわかります。
でも、せっかく遠くから応援に来たのに、声をかけるだけで怒られるなんてあり得ないことです。
地方競馬の醍醐味は、ファンと馬、ファンと関係者が近いこと。
その魅力を自分から放棄するなんて、考えられません。
ここまで経営がひっ迫して、再び廃止になる競馬場が出たというのに...
それでもファンサービスをないがしろにする体質に、心底うんざりです。
不快な思いをされた方々に、心からお詫び申し上げます。
福山ラウンドがとても盛り上がっただけに、唯一残念で心残りな出来事でした。