
NARグランプリ2024表彰式、続いては騎手部門をお届けします。
【最優秀新人騎手賞】加藤翔馬騎手(金沢)
【提供:NAR】
「師匠である父も受賞した賞で、デビュー前から取りたいと思っていたので、とても嬉しいです。父からは『おめでとう』と言ってもらいました。普段は細かく指示をしてくれたり、ミスをした時には叱ってくれます。
昨年は112勝させていただきましたが、この数字は自分の技術というわけではなくて、周りの方々に支えていただいた結果です。本当に感謝しています。
普段心掛けていることは、冷静に乗ること、ファンの方々、オーナー、関係者、誰から見ても納得してもらえる騎乗を心掛けています。
自分の持ち味は前に行く競馬なのでそこはさらに磨いて、他の競馬も努力して技術を上げていきたいです。昨年の結果に満足せず、これからも頑張って行きたいです。
目標は、昨年は重賞を勝ち切れなかったので重賞を勝つこと、昨年以上の成績を目指します」
吉原寛人騎手、お父様である加藤和義調教師と。
【特別賞】吉原寛人騎手(金沢)
【提供:NAR】
「昨年は重賞勝利数がキャリアハイというくらい勝たせていただきましたし、姫路で勝って全場重賞制覇を達成することができました。
浦和競馬場で通算3000勝を達成することができましたし、とても充実した一年で、周りの方々や応援してくれたファンの皆さまに感謝しています。
ハクサンアマゾネスが日本記録に並ぶ重賞25勝を挙げて、昨年末引退となりました。淋しい気持ちもありますが、アマゾネスと過ごした5年間は宝物です。また新しい馬たちの出会いを楽しみにしています。
今の目標は、重賞200勝です。あと22勝...、なかなか大変ですが、地方競馬所属時の安藤勝己さんが重賞198勝しているので、いつか超えられたら嬉しいです」
【特別賞】宮下瞳騎手(愛知)
【提供NAR】
「昨年は116勝を挙げ、キャリアハイの成績を残すことができました。関係者の方々に感謝しています。
私は毎年のようにケガをしてしまうのですが、昨年はケガなく乗り続けられたこと、力のある馬たちに乗せていただけたことが要因だと思います。
騎乗数も1000回を越えてキャリアハイでした。笠松での騎乗も増えましたし、主人や子供たちに支えられて頑張ることができました。
後輩の女性騎手が増えたことは嬉しいですし、特にJRAの子たちの姿を見てこちらもたくさんパワーをいただいています。本当にみんな頑張っていますね。
黄綬褒章を受賞した時はびっくりしましたし、すごく嬉しかったです。皇居での授賞式はとても思い出に残っていて、今まで頑張って来て良かった、もっと努力しないとと思いました。
目標の数字は特にないですが、またケガ無く1年過ごし、1鞍1鞍を大事にしながら自分の記録を積み重ねていきたいです」
*6日(木)佐賀 第10R『第52回佐賀記念』 2000m 19:30発走*
中央・地方から豪華メンバーが集まりましたね。メイショウフンジン、ノットゥルノ、クラウンプライドと前に行って結果を出して来た馬が揃い、先行争いは激しくなると考えます。
その中で本命にしたのはクラウンプライド。
大外枠なのでスタート次第では内の馬たちの出方を見られる絶好ポジションではないでしょうか。
コリアカップ後の2戦が奮いませんが、勝ったのはそれぞれレモンポップとフォーエバーヤングですからね。どちらも前に行って強いレースをしましたから、クラウンプライドにとっては厳しい展開でした。
この2戦に比べたら相手関係は楽になりますし、スムーズに先行できれば上位争いだと思っています。
対抗は高知のシンメデージー。
前走の名古屋大賞典では大接戦の3着と見せ場十分の内容でした。
古馬との初対戦でしたが、改めて力のあるところを見せてくれましたね。
今回は4歳初戦。ここまで順調に来ているということで、今回は見せ場以上を期待しています。
ノットゥルノは昨年のこのレースを59キロでぶっちぎりました。
前走の名古屋大賞典も60キロを背負って驚異的な粘りを見せており、気分よく先行できた時のしぶとさはけた違い。
今回は前に行きたい馬が揃ったので、自分のリズムで行けるかがカギになりそうです。
シルトプレは佐賀移籍後の2戦ともに圧勝して、健在ぶりをアピール。
佐賀のJBCクラシックではものすごい末脚を見せて4着に追い込んで来ました。
56キロと地元のアドバンテージを活かしてどこまで追い上げられるか楽しみです。
実績馬グロリアムンディには地元トップジョッキーの山口勲騎手が騎乗。一発あるかもしれないとわくわくします。
スタートを決めて逃げられればしぶといメイショウフンジン、侮れないデルマソトガケまで。
◎11、クラウンプライド
〇10、シンメデージー
▲7、ノットゥルノ
△9、シルトプレ
△4、グロリアムンディ
△2、メイショウフンジン
△8、デルマソトガケ
3連単フォーメーション
11,10-11,10,7-11,10,7,9,4,2,8 20点
NARグランプリ2024表彰式に出席してきました。華やかな会場に、昨年地方競馬で大活躍した方々が集結して、とても濃厚な時間でした。表彰式の途中には特別なイベントがあって、昨年から本格的に始まった新ダート体系について、ファンの方々からいただいたご意見に対し、NARの相川理事がお答えする、という場面もありました。ダート改革は始まったばかり。まだ試行錯誤の段階なので、現在の改革を土台とし、ファンの方々や関係者からのご意見も伺いながら、よりよい改革を進めて欲しいと願っています。
当日の様子は、NAR公式YouTubeでご覧いただけますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/live/pCvYZ-s3FPQ?si=TBrpTnBhtQH6wvYW
さてここからは、表彰式の前に行われた記者会見の模様をリポートします。
【年度代表馬、4歳以上歳優秀牡馬】ライトウォーリア(川崎)
内田勝義調教師(川崎)
「このような賞をいただき、大変感謝しております。
(一昨年は)どこも悪いところがないのに勝ち切れないレースが続き、悔しい思いをしていましたが、昨年報知オールスターカップを勝って気持ちが楽になりました。川崎記念では状態も良かったですし、吉原くんに無理してでも逃げてくれと伝えました。道中絶妙なペース配分で、吉原くんの腕ですね。
ゴールした時には夢のようで、ボーッとしていました。次の日の新聞を見て実感が湧いてきました。
【提供:NAR】
コリアカップは私自身も初の海外遠征でしたが、初めての割にはいい感じで出走できたと思います。ゲートボーイを気にしてスタートを上手く出ることができず、これまでのような位置で競馬をすることができませんでした。ですが、3コーナーから上がって行く脚を見せてくれて、この仔、変わったなと。とてもいい経験になったと思います。
昨年と同じく報知オールスターカップから川崎記念の予定です。8歳でも若くて元気です」
吉原寛人騎手(金沢)
「年度代表馬に選ばれてとても嬉しいですし、その背中に乗れたことが光栄です。
関係者の方々に感謝しています。
【提供:NAR】
報知オールスターカップは本当にいい状態で、ちょっと掛かり過ぎました。川崎記念ではそこを気を付けようと思っていましたが、返し馬からさらにパワーアップしていました。
絶妙なペースで行けて、最後は粘り切ってくれて、すごく嬉しくて思わずガッツポーズが出ました。馬にもとても感謝しています。
コリアカップは手探りな状況でも厩務員さんが一生懸命やってくれて、いい状態で出走することができましたし、初物づくしで馬自身戸惑いもあったと思いますが、よく頑張ってくれましたね。この経験をこれからに活かしたいと思います。
(5日の報知オールスターカップでは)年度代表馬に恥じないレースをしたいと思います。いい結果を出して、またいつか海外や夢のある遠征に行けたら嬉しいです」
*30日(木)名古屋 第11R『第26回梅見月杯』 1500m 20:15発走*
南関東から5頭が出走、地元からは昨年の覇者で名古屋記念も勝ったメルトや、連勝中のベストリーガードが参戦、かなりの激戦になりそうです。
本命にしたのは浦和のアウストロ。前走で初の重賞制覇を果たしました。
2023年の後半から快進撃が続いていますが、秋元騎手のお話ではかなり気性が難しいのだそう。それでも、ここ一連のレースぶりは相当なもの。
まず印象的だったのが2走前のまがたま賞。
準重賞でメンバーが揃っていた中で、道中は内々を進み、勝負所では詰まりそうになりながらも外に切り返し、きっちり差し切り勝ち。タイムも優秀で、これは重賞でもやれるだろうなと感じました。
続くゴールドカップでは、エンテレケイアが逃げ切りかというところ、終始外々を回りながらも1頭次元の違う脚で伸びてきました。
大型馬でパワフルな走りをする馬なので、名古屋のタフな馬場も合いそうです。
まだまだ粗削りな面はあるものの、アウストロ×秋元騎手のコンビで重賞連勝を期待します。
対抗は地元筆頭格のメルト。
前走はセイルオンセイラーが逃げ込みを図ろうとするところを後方から長くいい脚を使って伸びてきました。
ここは一気の相手強化になりますが、昨年も勝利しているし、名古屋1500mはベストの舞台。
メンバー的にもペースは流れそうですから、この馬の末脚が活きる展開になるのでは。
3番手はセイルオンセイラー。逃げると本当にしぶとい馬です。
先手を取り切れればハイペースでも粘れるので、同型との兼ね合いがカギでしょう。
サヨノグローリーは昨年の2着馬。前走のゴールドカップは3着と、いつも堅実に走ってくれます。
重賞勝ちこそないけれど実力馬のオメガレインボー、連勝中のベストリーガードはセイルオンセイラーとの先行争い次第かなと思っています。
◎10、アウストロ
〇3、メルト
▲6、セイルオンセイラー
△2、サヨノグローリー
△11、オメガレインボー
△8、ベストリーガード
*30日(木)姫路 第11R『第9回兵庫ウインターカップ』 1400m 15:50発走*
かなりの好メンバーが全国から集結しましたが、前走兵庫ゴールドトロフィーでも見せ場があった北海道のスペシャルエックスを本命にします。
姫路は初めてですが遠征慣れしているので気になりませんし、今は先手が取れなくても力が出せるようになりました。
先行馬が複数いて速めの流れになりそうですが、前走がダートグレードだったのでその辺りも対応可能だと考えます。
杉浦騎手とのコンビは2023年の兵庫ゴールドトロフィー3着以来。この時は中団から間→内を伸びてくるという新境地を見せましたから、今回も好レースを期待しています。
対抗は前走で復活を果たした船橋のカジノフォンテン。
初の佐賀遠征でも馬体は減らず、終始バツグンの手応えで強い競馬を見せてくれましたね。
久しぶりの勝利に張田昂騎手のガッツポーズも胸熱でしたし、9歳ですがまだまだやれることを示しました。
続けての遠征にはなりますが、外枠から揉まれない競馬が出来そうなのも好材料だと思います。
3番手は地元兵庫のエコロクラージュ。兵庫ゴールドカップでは素晴らしい決め手で勝ち切りました。
前に行きたい馬が多いので流れも向きそう。この馬の末脚に注目しています。
高知のイモータルスモークは、前走の佐賀遠征で1番人気7着、内容も案外なレースになってしまいました。力があるのは証明済なので、流れに乗って競馬ができれば巻き返しもあると思います。
休み明けでも力のあるロードグラディオ、連勝中のスマートセプター、佐賀からの遠征馬ダイリンウルフまで。
◎5、スペシャルエックス
〇12、カジノフォンテン
▲9、エコロクラージュ
△11、イモータルスモーク
△6、ロードグラディオ
△1、スマートセプター
△8、ダイリンウルフ