昨日園田競馬場で行われた『兵庫ゴールドトロフィー』は、ティアップワイルドが逃げ切り勝ちを収めました!!!
好スタートを決めた【ティアップワイルド】がハナ、高知の【コスモワッチミー】が続き、1400m戦とは思えないようなゆったりしたペースで流れました。
【セイクリムズン】も好位に付けていましたが、その後ろにいた【オオエライジン】が向正面から動き出し、3,4コーナー外を回って追い上げます。
前を捉えるか...と一瞬思いましたが、【ティアップワイルド】の脚色は緩まず先頭でゴール。
2着は豪快に追い込んできた【ダイショウジェット】が入り、地元の期待を背負った【オオエライジン】が3着、高知の【コスモワッチミー】が粘って4着という結果でした。
石橋脩騎手
「この馬でずっと重賞を勝ちたかったけど、なかなか勝てなくて。
今回チャンスをいただいて、今年最後に勝てて良かったです。
園田には初めて来ましたが、レースを見ていたし地元のジョッキーに馬場について聞いたりしました。
1400小回りとは言っても一息では無理なので、3コーナーで息を入れられたことが大きかったですね。
勝ちたい気持ちが強かったので、最後まで必死でした」
西浦勝一調教師
「状態は前回からさらに上がっていたので、自信を持って臨みました。
小回りに上手に対応してくれたことが収穫ですね。
これまでは賞金的になかなか使いたいレースに使えなかったけど、これでローテーションも組みやすくなります。
次走は高知の『黒船賞』を目指す予定です」
初めての園田競馬場で重賞勝ちを収めた【ティアップワイルド】&石橋脩騎手。
事前のリサーチはもちろん、冷静な手綱さばきとそれに応え自在に動いた人馬のコンビネーションの良さを感じました。
これで小回りは完全克服。
中央地方問わず活躍してくれそうですね。
2着は超大型馬の【ダイショウジェット】。この日は564キロで登場。
パドックでも一際目立つど迫力の体を披露。
とても9歳には見えない張りのある体と、若々しい表情を見せていました。
柴山雄一騎手
「ペースが落ち着いちゃいましたね。
4コーナーではすごく手ごたえ良かったし、よく追い込んでくれたけど...、直線向いた時には勝った馬に随分離されてましたからね。
でも小回りでこれだけの脚を使ってくれるのは立派。
本当にコンスタントに頑張ってくれる馬で、頭が下がります」
なかなか勝ち切るまではいきませんが、これだけの大きな体で、超小回りで追い込んで来るんですから、本当にすごい馬ですね。
3着は兵庫の星【オオエライジン】。
今回は少しダッシュが付くのに時間がかかった印象で、好位グループの後ろに位置。
自分から動いて積極的なレースをしましたが、直線の伸びはあと一息という感じでした。
木村健騎手
「ええ感じで上がって来たけどなぁ。
3,4コーナーで上がってくる時から内にササってたけど、直線も頑張って走ってくれました。
あれだけ一気に動けたのは、やっぱりハンデも生きてましたね。
また力付けて、来年挑戦したいです」
そして4着には、高知の【コスモワッチミー】が粘り込みました。
赤岡修次騎手
「もうちょいやった...。
今日はハナにはこだわってませんでした。
この馬は2番手の方が前を追いかけるのでレースしやすいんですよ。
調子さえ良ければ、そのうち大きいとこ狙える馬ですよ!」
今回地方勢は3着4着でしたが、2頭ともこれから大きなところを十分狙える器ということで、今後の成長に期待したいと思います。
そして1番人気に支持された【セイクリムズン】は5着。
パドックでは、ビッカビカに光る迫力の体に、ゆったりと落ち着いて歩く姿が印象的でした。
レースもすぐにいい位置が取れたけど、【オオエライジン】が外から上がって来た時にはついて行けませんでしたね。
今回もこの馬らしくない反応だったし、この秋は勝ちきれないレースが続いていますが、連勝を飾ったときの強さはものすごいものがあります。
またリズムを取り戻して、本来のレースを見せてくれると信じています。
昨日の『名古屋グランプリ』は、【エーシンモアオバー】が接戦を制して初タイトルを掴みました☆
レースは、最初に外から【エーシンモアオバー】がハナを主張しましたが、抑えきれない手ごたえで【トリップ】が交わしていくという激しい展開になりました。
2周目の勝負所では、【トリップ】の脚色が鈍り【エーシンモアオバー】が先頭を伺う勢い。
さらにすごい勢いで上がって来た【クラシカルノヴァ】と、馬体を併せて一騎打ちの様相になり、最後は直線の激しい叩き合いを1/2馬身制して、【エーシンモアオバー】が粘り込みました。
前半は【トリップ】と、後半は【クラシカルノヴァ】と競るという、【エーシンモアオバー】にとってはかなり厳しい展開になりましたが、レコード決着のおまけも付いて、初タイトルとは思えない強さを見せつけてくれましたね!
騎乗した岡部誠騎手は、表彰式でファンの声援を受け、感極まって涙するシーンもありました。
「途中から2番手のレースになってしまってちょっと不安もありましたが、最後は馬が根性で押し切ってくれましたね。
僕自身、今年はケガがあったり色々あった一年だったけど、こういう形で一年を締めくくれて良かったです。
これまで、ダートグレードのタイトルには縁がなかったけど...勝てて本当に嬉しいです!!
自分でガムシャラに突っ走ってきたと思ってたけど、ファンの声援を聞いたら、改めてこんなに応援してくれてる人がいるんだと感じて...涙が出てしまいました。
勝って泣いたのは初めてです。なんだろうなぁ(照)」
岡部騎手は、いつも明るく元気!というイメージだったので、感極まって涙するシーンには不意を突かれた感じでものすごく感動しました!
【エーシンモアオバー】を管理する沖芳夫調教師は、
「どっかで1つ重賞のタイトルを...と思っていたけど、年齢的にも今年がラストチャンスなのかなと感じていました。
いつも力以上に頑張ってくれる馬、勝てて本当に嬉しいですね。
この後は『佐賀記念』を考えていたけど、今回勝ったので斤量のこともあるから、これからまた考えます」
というお話でした。
パドックでもひときわ目を引いた迫力の馬体が、次はどこの競馬場に登場するのか楽しみですね♪
そして2着に頑張ったのは、ダートグレード初参戦となった【クラシカルノヴァ】。
濱口楠彦騎手
「もう少しでした...。追って渋いというか、ズブい馬ですね。
早め早めに追い出して動いたんですけど、前が止まってくれなかった。
ただこの馬自身、いいものを持っているので、大きいところでも十分やれると思います」
小回りで直線の短い名古屋で、あれだけすごい勢いで追い上げて来た脚色は目を見張るものがありました。
初の地方場所でこのレースが出来るんですから、今後はさらに期待が高まりそうですね。
2頭から9馬身離された3着は、【オースミイチバン】でした。
川島信二騎手
「距離的にも初めての経験でしたが、よく頑張ってくれましたね。
道中はちょうど馬の後ろでポケットに入れて、息を入れながらレースが出来ました。
最後はさすがに息が上がってたけど、4コーナーからまた伸びてくれました」
そして、2番人気に支持された金沢の【ナムラダイキチ】でしたが、最後追い上げるも4着まで。
畑中信司騎手
「金沢に移籍してから初の遠征競馬でしたが、パドックや返し馬はいつもと変わらない印象でした。
ただ、道中の行きっぷりも良くなかったし、走りが全然いつもと違いました。
スタートしてちょっと寄られたところで、やる気をなくしてしまったのかな...
道中もずっと揉まれる形だったので、いつものようなスイッチが入りませんでした。
金沢では力が違うので、今回のような揉まれる競馬をしていないことも敗因のひとつですね。
負けてしまったけど、すごくいい経験になったと思います。
まだ若い馬だし、これでまた成長してくれるんじゃないでしょうか。
いつか大きいタイトルを...と思っているので、また応援してください!」
今回はいい位置も取れなかったし、この馬らしいレースをすることが出来なかったけど、それでも4着に追い上げて来た脚はさすがです。
この経験を糧に、また一回り成長した姿を見せてくれそうですね。
2500m戦は年に一度ということもあって、騎乗したジョッキーたちもペースや位置取りに苦心している部分もありました。
コーナーを8つも回る難しいコース。
入れ替わりの激しい展開で、とても見ごたえのあるレースでした!!!
門別競馬場にて、怪我で休養中の笹木美典騎手に会って来ました!!
大きな怪我により、かなり長い休養になっていますが、今は元気に調教を再開しているそうなんです。
ただ、レースの時のようにアブミを短くして乗ると、今でも膝が痛むそう。
今は調教と、レースの時に他のジョッキーたちの鞍掃除を手伝っているそうです。
久しぶりに会えたし、元気な笑顔が見れて安心しました☆
荒尾から移籍して来た、宮平鷹志騎手と♪
九州から北海道に移籍して来た宮平騎手、新天地で頑張っていました!
「すごく新鮮ですね。新人の頃の想い出が蘇ってきますよ(笑)。
コースが広いので、今までと競馬が全然違うんです。
前はいかに楽させながら前に行くかが勝負だったんですけど、ここは道中いかに走る気を失くさせないかが勝負。毎日勉強です」
荒尾時代の仲間たちとも連絡を取り合ったりするそうで、
「すごく応援してくれてます。
騎手を引退してしまった人が多くて、「お前の選んだ道が一番良かったんじゃないか」って言ってくれるんです。
一から騎手を始めるのはなかなか難しいことも多いですが、そういう言葉をかけてもらうと励みになりますね。
移籍して良かったし、受け入れてくれた道営競馬や厩舎関係者の方々には感謝しています」
新たな舞台で一から騎手生活をスタートさせた宮平騎手。
これからの活躍を期待しています!!
こちらはレースを終えた下村瑠衣騎手。
昨年のデビューから、2シーズン目に突入しました!
取材した前日の15日には、今年初勝利をマーク☆
「1つ勝ってホッとしました。やっぱり勝利は嬉しいですね。
これからも、日々の努力はもちろんですが、新しいことにもどんどんチャレンジしていきたいです!」
と目を輝かせていました。
どんなチャレンジを見せてくれるか、楽しみですね♪
昨日の『ブリーダーズゴールドカップ』、1番人気の【シビルウォー】が完勝しました!
昨年に続いて、強いレースを見せてくれましたね。
レースは、好スタートから武豊騎手&【メイショウタメトモ】がハナを切るのかと思いきや、1周目のゴール板付近で【テスタマッタ】が押し出されるように先頭へ行く展開に。
【シビルウォー】は4番手を進みますが、3コーナー手前から内田博幸騎手のゴーサインが出て動き始めます。
直線を向いて逃げる【テスタマッタ】に馬体を併せると、あとは突き放すという圧倒的な競馬でした!
内田博幸騎手
「今回は初めて乗せていただきましたが、いや~本当に強いですね!
スムーズに位置を取れたし、スピードに乗ったら止まらないからと聞いていたので、早めに行きました。
前半のレースを見ていたら、前が残る馬場状態だったので、直線でよーいドンだと分が悪いなと思ってたけど、ゴーサインを出したらいい感じに反応してくれましたね。
直線は一生懸命追ってたんですけど、ビジョンを見たら後ろとけっこう離れてて。
人間のほうが気合が入ってましたね(笑)」
戸田博文調教師
「本当に強い競馬をしてくれましたね。
この馬は7歳ですが、今になってすごく良くなっているんです。
2歳3歳の頃は弱いところがあって、なかなか力を出せなかったんですけど、今になってさらに良くなりました。晩生ですよね。
昨年もこのレースをきっかけに秋も頑張ってくれたので、同じようなローテーションを考えています。
この後は馬の状態を見てオーナーと相談して決めますが、【白山大賞典】あたりを考えています。
今年のJBCは川崎開催なんですよね。この馬はまだ川崎で走ったことないんですよ。
その辺りも含めて、馬の状態を見ながらローテーションを考えます」
【テスタマッタ】が逃げるというアッと驚く展開でしたが、早めに動いた【シビルウォー】が危なげなく交わして連覇達成☆
2000m、さらに少頭数でペースが上がらなかったこともあり、1周目のゴール板でハナに立った【テスタマッタ】は、その後はそれ以上行くことなく納まりました。
「押し出されるような形になっちゃいましたね。それでも、最後まで粘って2着を確保出来たことは良かったです」
と、村山明調教師。
頭数は6頭と少なかったですが、注目馬多数で見ごたえのあるレースでした!!
そして、第3回福永洋一記念のお話。
第10Rに組まれているため、すでに日が沈んで完全なナイターに。
パドックではたくさんのファンの皆さんが馬たちを見つめました。
1番人気は赤岡修次騎手騎乗の【シーアクロス】、2番人気は中西達也騎手騎乗の【チュニジアンブルー】。
レースは中西【チュニジアンブルー】が好スタートを切りますが、内枠を利用して宮川実騎手騎乗【コスモワッツミー】がハナを主張。
道中は半馬身差で先頭をキープし、【チュニジアンブルー】【シーアクロス】と人気馬が続きます。
勝負所の3コーナーでは、逃げる【コスモワッツミー】の宮川実騎手の手が盛んに動いていましたが、4コーナーでは引きつける余裕もあり、直線は後続を突き離しての勝利☆
ゴール手前で宮川実騎手のガッツポーズが炸裂する完勝劇でした。
宮川実騎手
「本当に勝ちたかったんで、最後まで頑張りました。
すごく行きっぷりもよかったし、これしかないかなと思って逃げる形になりました。
並ばれてからまた反応してくれて...本当に馬に感謝です。
怪我から復帰する前に第一回の福永洋一記念があって、自分がまだ復帰する勇気もなかった時で。
あの時TVで洋一さんの姿を拝見して、本当に感動と共に涙が溢れてきました。
僕の背中を押してくれたのは洋一さんです。
感謝の気持ちでいっぱいで...今日このレースを勝てて本当に嬉しいです。
(福永洋一さん・祐一さんへ)
上手くしゃべれないんですけど...
本当に復帰する、復帰してからもなんですけど、常に自分の気持ちを奮い立たせてくれる存在で、毎年こうやって競馬場に足を運んでいただき、さらに洋一さんと祐一さんの前で勝てたことが本当に嬉しいです。
感謝の気持ちでいっぱいです。
(ファンのみなさんへ)
今日は一日中、遅くまで本当にありがとうございました。
今日、2回もこの場に立てたのは、本当に温かい声援のお陰です。
これからももっと面白いレースをします。
応援よろしくお願いします」
2010年6月2日の記事『宮川実騎手復活!!!』で書かせていただきましたが、左目失明という大きな怪我を乗り越えてジョッキーとして復帰する時、力をくれたのが『福永洋一記念』であり、洋一さんの姿だったそうです。
だからこそ、このレースを勝ちたいと強く思っていた宮川実騎手。
橋口アナが言っていた通り、まさに気迫の騎乗でした。
『第3回福永洋一記念』は、花の15期生たちの同窓会で大いに盛り上がり、武豊騎手・福永祐一騎手によるカツオの叩きの振舞いでみんなが笑顔になり...
そして、宮川実騎手の勝利で大きな大きな感動をもらいました。
また来年もこの場所で、伝説の続きを見たいです。