昨日大井競馬場で行われた、今年最初の交流重賞『TCK女王盃』。
地方初、重賞初、長距離輸送初、さらに笹田調教師も濱中騎手も大井初、というかなりレアな条件を克服し、【メーデイア】が圧倒的な強さを見せてくれました!
笹田和秀調教師
「思った以上に強いレースをしてくれて、びっくりしています。
馬場が合ったのか、地方が合ったのか、いい結果が出せて嬉しいです。
馬もそうだけど、僕自身も大井が初めてでした。
馬も心配だったみたいで、パドックでチラチラ僕の方を見てましたね。
レース前には、濱中くんも大井が初めてなんで
『馬と一緒に楽しんで来て』と言いました。
3コーナーからの手応えが一番良かったし、2番手にいた【エミーズパラダイス】の手応えが怪しくなってきて、前にいた【レッドクラウディア】とも手応えが違ったので、
『ひょっとしたら勝てるかも...』と思いました。
ここに来て馬がしっかりしたし、初めての長距離輸送でしたがシェイプアップも出来ていい状態で挑めたことが大きいですね。
この後のことはまだ決めていないので、これからオーナーと相談します」
濱中俊騎手
「見ての通り、本当に強かったですね。
地方の馬場も合うと思っていたので、イメージした通りの結果になりました。
初めての場所で、多少キョロキョロするのは仕方ないですが、落ち着いていたしいい状態でした。
スタートが良ければハナに行ってもいいかなと思ってたんですけど、ちょっと遅かったので番手に控えて、早めに前を捕まえに行く競馬をしました。
僕自身も大井が初めてなので、笹田先生から
『ゴール板を間違えないように』って言われてたんですけど(笑)
本当に強い競馬を見せてくれましたね。
今後もますます活躍してくれると思います。
必ず、このコンビでビッグタイトルを獲ります!」
パドックで見た【メーデイア】は、メンコなど特別な馬具は何もなく、すごくシンプルな装い。
少し冬毛が伸びていましたが、初めての場所でも興奮することなく、落ち着いて歩いていました。
この日は−9キロで491キロで登場。
お尻が大きくて、全体的にどっしりしている印象でした。
レース全体を通しても、全く危なげのない走りだったし、初コースも問題なし。
これから全国をまたにかける活躍が期待出来ますね☆
2着は直線で豪快に追い込んで来た【アクティビューティ】。
パドックではクビを伸ばしてハミで遊んだり、時間が経つにつれてイライラしていたように感じましたが、レースに行ったら全く問題なかったですね。
3着は1番人気に支持された【レッドクラウディア】。
内田博幸騎手
「自分のペースで行けたけど、早めに来られちゃって辛かったですね。
内枠だったし、外から被されるのが嫌だったので前に行きました。
もう少し息が抜けると良かったです。
【メーデイア】より外枠だったら、前に行かせて番手でもいいんですけど。
まぁ、あれだけの手応えで来られたら仕方ないです」
そして4着は、高知の【アドマイヤインディ】。
向正面から動き出すと、3、4コーナーでは先頭集団を捉える勢い!
最後は前を捉えられなかったけど、自分から動いて大きく失速もせず、この先が楽しみになるレースを見せてくれました。
宮川実騎手
「ちょっと早めに動いて、勝ちに行きました。
最後はいっぱいになってしまったけど、なんとか我慢してくれました。
本当にスピードがある馬だし、コースも問わないので、これからさらに楽しみです」
この後は馬の様子を見ながら、地元を使うか遠征するか決めるとのことです。
船橋の『クイーン賞』では軽ハンデを生かして3着に追い込んで来ましたが、今回は54キロで、さらに自分から動いての競馬でした。
このメンバーに入っても、十分戦えることを証明してくれましたね。
地方競馬の新たなヒロイン誕生の予感です♪
昨日高知競馬場で行われた、新人王争覇戦競走。
ポツポツと雨が落ちる場面もあったけど、新人王の時にはなんとか持ちこたえてくれました。
期待の新人ジョッキー10名による熱い戦い。
今年も本当に見ごたえがありましたね♪
後列左から、丸山真一(愛知)・山頭信義(船橋)・田中涼(川崎)・村松翔太(佐賀)・山下裕貴(佐賀)
前列左から、山崎良騎手(大井)・杉原誠人騎手(JRA美浦)・嶋田純次(JRA美浦)・杉浦健太(兵庫)・田野豊三(兵庫)
第1戦は、船橋の山頭騎手が騎乗予定だった【キョウワプロミス】が残念ながら回避になってしまい、9頭で争うことに...。
スタートすると、外からスーッと佐賀の山下騎手が逃げて、兵庫の杉浦騎手が2番手、3番手には1番人気・美浦の杉原騎手が続きます。
3コーナーに入ると杉原騎手の馬の手応えがバツグンで、少し気合いを付けただけで先頭に並びかける勢い。
4コーナーで先頭に立つと、直線も危なげない走りで完勝しました☆
杉原騎手と【レイナデアブリル】
杉原誠人騎手
「馬の力が全然違いました。
思った以上にコースも乗りやすかったです。
今回は2レースともいい馬に乗せてもらってプレッシャーもあったんですけど、とりあえず1個勝てて気持ちが楽になりました。
次も頑張ります!!」
2着は逃げばった山下騎手、3着は中団から追い込んだ愛知の丸山騎手でした。
1着:杉原誠人騎手(JRA美浦)
2着:山下裕貴騎手(佐賀)
3着:丸山真一騎手(愛知)
4着:田野豊三騎手(兵庫)
5着:嶋田純次騎手(JRA美浦)
続く第2戦は、内を見ながら大外から嶋田騎手がハナへ、2番手集団は固まって、佐賀の村松騎手、山下騎手、杉原騎手、川崎の田中騎手とごった返す展開に。
勝負所の3,4コーナーは、逃げる嶋田騎手に内から外から並びかけて、4コーナーの立ち上がりでは4頭が横一線に並びます。
直線に入ると、田中騎手が外から突き抜けて勝利しました☆
田中騎手と【サクラスティンガー】
田中涼騎手
「思った以上に小回りに戸惑って、1戦目は全然ダメでした...。
2戦目の馬は砂を被らない方がいいとアドバイスをもらったので、そこを意識しました。
最後まで必死で、後ろを突き放してるかわからなかったです。
勝てて本当に嬉しいですね」
2着はゴール前一気に差して来た杉浦騎手、3着は逃げ粘った嶋田騎手でした。
1着:田中 涼騎手(川崎)
2着:杉浦健太騎手(兵庫)
3着:嶋田純次騎手(JRA美浦)
4着:村松翔太騎手(佐賀)
5着:丸山真一騎手(愛知)
そして、総合結果はこちら↓
1位:杉原誠人騎手(JRA美浦)24P
2位:田中 涼騎手(川崎) 23P
3位:杉浦健太騎手(兵庫) 19P
4位:嶋田純次騎手(JRA美浦)19P
5位:丸山真一騎手(愛知) 19P
6位:山下裕貴騎手(佐賀) 17P
7位:田野豊三騎手(兵庫) 14P
8位:村松翔太騎手(佐賀) 11P
9位:山崎 良騎手(大井) 6P
10位:山頭信義騎手(船橋) 4P
左から、3位杉浦健太騎手、1位杉原誠人騎手、2位田中涼騎手
杉原誠人騎手
「優勝出来て素直に嬉しいです!!いい馬に乗せていただいたお陰ですね。
JRAでは3人目ということで、この成績に恥じないようこれからも頑張ります!」
田中涼騎手
「1ポイント差で2位でしたけど、1つ勝てて良かったです。
今年は去年取りこぼした分までさらに頑張りたいです!」
杉浦健太騎手
「レースが終わったあとは、表彰台はないと思っていました...。
3人同ポイントで(2レース目の最先着という規定で3位)、表彰台に上がれて嬉しいです。
今年は成人式もあったし、気持ちを新たに去年の2回りは勝てるように頑張ります!」
戦いを終え、それぞれの競馬場に帰って行った若武者たち。
この後、どんなジョッキーに進化するのか楽しみです☆
『名古屋グランプリ』が行われた24日で、今年の開催をすべて終えた名古屋競馬場。
リーディングに輝いたのは、初の栄冠となった戸部尚実騎手でした!
「29年くらい乗ってて初めてです。
やっぱりケガしないで1年乗れたことが大きいですね。
周りの見る目も変わるし、いいリズムでこれたと思います。
来年もまたケガをしないで1年乗りたいです」
激戦区の名古屋競馬場で、131勝を挙げての1位獲得☆
お話をしている最中も、戸部さんらしい温かい人柄がにじみ出ていました。
高い技術と、この人柄で勝ち取ったリーディングですね。
戸部騎手に初リーディングの感想をお聞きしている時、検量室から騎手候補生の木之前葵ちゃんが登場!
リーディングから未来のジョッキーへ、アドバイスが送られました。
「女性騎手はみんなからも注目される存在だからね。ある意味スターだから。
厳しいこともあると思うけど、競馬場を盛り上げるような存在になって欲しい」
という戸部騎手の言葉を受け、
「はい!頑張ります!!
競馬場実習に来て、改めて厳しい世界だと感じてます。
でも毎日楽しいですね。デビューが待ち遠しいです」
この日認定が下りて決定したという、勝負服のデザインを嬉しそうに話してくれました。
葵の名前にちなんだ色と、日本初?いや世界初?となる可愛らしいデザインが認められたようです。
早く勝負服姿が見たいですね☆
...というやり取りを写真付きでお伝えしたかったんですが、、、なぜか写真がない。。
撮ったんですけど、SDカードの中に見当たらないのです。なぜなんだろう。すみません。
また改めて取材行った時にしっかり撮ってきます。。
こちらはトークイベントで盛り上げてくれた、宮下瞳さん。
すっかりママの表情で、優しい笑顔でファンの方の声援に応えていました。
育児は大変そうですが、ジョッキー時代と変わらずキラキラ輝いてました☆
昨日園田競馬場で行われた『兵庫ゴールドトロフィー』は、ティアップワイルドが逃げ切り勝ちを収めました!!!
好スタートを決めた【ティアップワイルド】がハナ、高知の【コスモワッチミー】が続き、1400m戦とは思えないようなゆったりしたペースで流れました。
【セイクリムズン】も好位に付けていましたが、その後ろにいた【オオエライジン】が向正面から動き出し、3,4コーナー外を回って追い上げます。
前を捉えるか...と一瞬思いましたが、【ティアップワイルド】の脚色は緩まず先頭でゴール。
2着は豪快に追い込んできた【ダイショウジェット】が入り、地元の期待を背負った【オオエライジン】が3着、高知の【コスモワッチミー】が粘って4着という結果でした。
石橋脩騎手
「この馬でずっと重賞を勝ちたかったけど、なかなか勝てなくて。
今回チャンスをいただいて、今年最後に勝てて良かったです。
園田には初めて来ましたが、レースを見ていたし地元のジョッキーに馬場について聞いたりしました。
1400小回りとは言っても一息では無理なので、3コーナーで息を入れられたことが大きかったですね。
勝ちたい気持ちが強かったので、最後まで必死でした」
西浦勝一調教師
「状態は前回からさらに上がっていたので、自信を持って臨みました。
小回りに上手に対応してくれたことが収穫ですね。
これまでは賞金的になかなか使いたいレースに使えなかったけど、これでローテーションも組みやすくなります。
次走は高知の『黒船賞』を目指す予定です」
初めての園田競馬場で重賞勝ちを収めた【ティアップワイルド】&石橋脩騎手。
事前のリサーチはもちろん、冷静な手綱さばきとそれに応え自在に動いた人馬のコンビネーションの良さを感じました。
これで小回りは完全克服。
中央地方問わず活躍してくれそうですね。
2着は超大型馬の【ダイショウジェット】。この日は564キロで登場。
パドックでも一際目立つど迫力の体を披露。
とても9歳には見えない張りのある体と、若々しい表情を見せていました。
柴山雄一騎手
「ペースが落ち着いちゃいましたね。
4コーナーではすごく手ごたえ良かったし、よく追い込んでくれたけど...、直線向いた時には勝った馬に随分離されてましたからね。
でも小回りでこれだけの脚を使ってくれるのは立派。
本当にコンスタントに頑張ってくれる馬で、頭が下がります」
なかなか勝ち切るまではいきませんが、これだけの大きな体で、超小回りで追い込んで来るんですから、本当にすごい馬ですね。
3着は兵庫の星【オオエライジン】。
今回は少しダッシュが付くのに時間がかかった印象で、好位グループの後ろに位置。
自分から動いて積極的なレースをしましたが、直線の伸びはあと一息という感じでした。
木村健騎手
「ええ感じで上がって来たけどなぁ。
3,4コーナーで上がってくる時から内にササってたけど、直線も頑張って走ってくれました。
あれだけ一気に動けたのは、やっぱりハンデも生きてましたね。
また力付けて、来年挑戦したいです」
そして4着には、高知の【コスモワッチミー】が粘り込みました。
赤岡修次騎手
「もうちょいやった...。
今日はハナにはこだわってませんでした。
この馬は2番手の方が前を追いかけるのでレースしやすいんですよ。
調子さえ良ければ、そのうち大きいとこ狙える馬ですよ!」
今回地方勢は3着4着でしたが、2頭ともこれから大きなところを十分狙える器ということで、今後の成長に期待したいと思います。
そして1番人気に支持された【セイクリムズン】は5着。
パドックでは、ビッカビカに光る迫力の体に、ゆったりと落ち着いて歩く姿が印象的でした。
レースもすぐにいい位置が取れたけど、【オオエライジン】が外から上がって来た時にはついて行けませんでしたね。
今回もこの馬らしくない反応だったし、この秋は勝ちきれないレースが続いていますが、連勝を飾ったときの強さはものすごいものがあります。
またリズムを取り戻して、本来のレースを見せてくれると信じています。