昨日は強い雨が降って、大変な一日となってしまいましたが。。
大井競馬場は熱い熱気に包まれました!
第36回『帝王賞』は、4歳馬【ホッコータルマエ】が直線力強く抜け出して勝利☆
新帝王となったのです。
幸英明騎手
「雨の中応援して下さって、どうもありがとうございました。
この強いメンバー相手に勝つことが出来て、とても嬉しいです。
レースは出たなりと思ってたので、特に位置取りは考えてなかったんですけど、いい位置で進めたと思います。手応えもずっとありましたし、4コーナーで『これなら』っていう手応えでした。
4コーナー向いた時は(2着だった二ホンピロアワーズよりも)自分の方が手応えがありましたんで、大丈夫なんじゃないかと思いました。不良馬場も上手に走ってくれましたね。
この馬の強さというのは...まだ底を見せていないんでね、僕自身もまだ把握し切れてないんですよ。
一戦ごとに力を付けていますし、これからまだまだどんどん良くなってくれると思います」
西浦勝一調教師
「メンバーが揃っていたのでね、ここで踏ん張ってくれたら秋はさらに楽しみだなと思ってました。
いい結果を出してくれて、本当に良かったです。
今日はプラス12キロでしたけど、体がしなやかでさらに良くなってると感じました。
レースは予定通り、二ホンピロアワーズを見ながら運べて、理想的でした。
最後は3頭の叩き合いになってなかなか抜け出せなかったけど、ゴール前でパッと抜けてくれたんでね。
この馬は日々力を付けているのがわかるんですよ。
秋は『ジャパンカップダート』を目標にしているんで、そこまで無事に育てていきたいです」
今回は強敵揃い、さらに降りしきる雨によって超不良馬場だったにも関わらず、変わらず強いレースを見せてくれた【ホッコータルマエ】。
プラス12キロということで、数字を見た時には一瞬ドキッとしましたが、パドックに現れた姿はさらに逞しくなって、お尻もムッキムキ。ここに来て、もう一段階パワーアップした印象です。
まだまだ成長中とのことですから、どこまで強くなってくれるのか楽しみですね♪
2着は1番人気に支持された【二ホンピロアワーズ】。
酒井学騎手
「しっかり自分のレースは出来たんですけど...。相手の方が力付けてるということですね。
並びかけて来て叩き合いになった時、こっちの方が先にバテちゃいましたから。
馬はいい状態だったし、初めての大井、初めてのナイターにも動揺せず頑張ってくれました」
3着は逃げ粘った【ワンダーアキュート】。
武豊騎手
「いい感じで逃げられたんですけど、3コーナーで外から早めに来られたんでね。
あそこでもう一息入れてから、早めに動いて離したかったんですけど、全然離せなかったですからね。1着2着の馬が強かったです。
でも今回は休み明けだったし、よく頑張ってくれたと思いますよ。本当にいい馬です」
2番人気【ローマンレジェンド】は好位インコースを進んだものの、最後は伸びを欠いて6着でした。
岩田康誠騎手
「馬場が響いたのかどうか...。
展開も良かったし、いいところに付けられたと思ったんですけど、3,4コーナーでギアが変わらなくて...それ以上は伸びなかったです。
パワーで走る馬だから、力がいる馬場の方がいいのかな。高速馬場で戸惑ったのかもしれません。今日はスピードが要求される馬場でしたから。
そういうことも考えて、今日は自分から動くレースじゃダメだと思ったんですよ。
誰かに展開作ってもらって、この馬自身はロスなく行こうと。
馬自身はすごく良かったんですけどね」
雨が降り続いて、馬たちにとっても関係者にとっても観戦するファンの方にとっても大変な一日でしたが。
上半期のダート頂上決戦に相応しい熱いレースが展開されて、秋の激突がさらに楽しみになりました!
そしてこの日は、2007年の帝王賞馬ボンネビルレコードが誘導馬デビュー☆
第9レースで無事に予行練習を終えると、本番の帝王賞ではレインコートを脱いで登場。
前日には返し馬に行く競走馬たちを見て興奮する場面もあったそうですが、本番では全くそんなそぶりを見せず、落ち着いて誘導。
堂々と先頭を歩き、後輩たちの誘導役を立派に務めました。
さすがボンちゃんです!
ファンの方からも、「ボンちゃん!ボンちゃん!!」と大声援を受けていましたよ。
大井競馬場へ行く楽しみが、また1つ増えましたね☆
一昨日行われた川崎の『関東オークス』。
ここは2番人気【アムールポエジー】が5馬身差の逃げ切り勝ちで、ダート3歳牝馬の頂点に立ちました☆
岩田康誠騎手
「結果的にはすごく強いレースでしたね。
未勝利の頃から乗せてもらってますけど、まだまだ真剣に走ってないんですよ。
今日はかぶされないような展開にしたいと思ってました。
返し馬でも集中していたし、ゲートの中もお利巧でトップスタートが切れました。
後はもうマクられないようにと思ってましたね。
向正面でハナに立つことも想定していたし、逃げ馬がハイペースで行っていて、上手いこと捕まえられました。
向正面でGoサインを出して、直線も余裕がありましたね。
この馬自身、なかなかトップスピードになってくれないんですけど...馬はまだ余裕ありましたよ。
奥が深いというか...難しい反面、すごい能力を隠していると思います。
もっとパワーつけてくれたらね、もっと走れると思いますよ」
野中賢二調教師
「素直に嬉しいです。
1つ勝つまで気難しくって時間がかかったんですけど。
やっぱり、自分の形に持ち込めれば強いですね。
道中マクって来るような馬がいたらどうかなと思ってたけど、そういう展開にもならず上手く行きました。
絶好の位置だったし、自分から動いて突き放す強いレースでした。
前走、前々走を見ていても、ああいう形になればかなり図太いなと思います。
少し気難しいところがあるのですが、調整はそんなに難しくはないんです。
使いながらでもカイバは食べてくれますから。
育成の段階から、ちょっと時間掛かるかなと思ってたんですけど、この時点でこのレースを勝てるというのはこの馬の地力の高さだと思います。
まだまだ緩いし気性も子供。これから先が本当に楽しみですね。
この後は山元トレセンに放牧に出して夏休みの予定です。
秋はオーナーと相談してからですが、芝も距離が長ければこなせないことはないかなと思っています」
5馬身差の完勝でしたが、まだまだ本気で走っていないとのお話。
それでこの強さですから、成長したらどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、本当に楽しみですね♪
2着は1番人気に支持された【オメガインベガス】。
戸崎圭太騎手
「返し馬とかは普通だったんですけど、いつもの走りが出来ませんでした。
いつもはもっと自分からハミを取っていくんですけど、今日はフワフワしていて...。
状態は良かったし、具体的に何が原因なのか今はちょっとわからないです」
そして、5着に大健闘したのが笠松の【エイシンルンディー】。
岡部誠騎手
「力みがなければさらに良かったですね。最初の1ハロンをもっと力抜いてフワッと行かせられていれば。
まだ気性が幼いですけど、それでこのメンバーでここまで走れるんですから、この先楽しみですよ」
これでグランダム・ジャパン3歳シーズンの女王はぶっちぎりで確定。
これからも全国をまたにかけての活躍、期待しています!
さらに、このレースには土佐の妖精・別府真衣騎手も参戦。
パドックや返し馬で大きな声援を浴びていました。
別府真衣騎手
「たくさんの方が声援を送ってくれて、すごく嬉しかったです。
川崎は左回りだしコーナーがキツイとは聞いていたけど、本当にキツイですね...
人馬ともに、いい経験になりました。
またこういう大きなレースに乗せてもらえるように、がんばります!」
誘導馬たちもドレスアップしてレースを盛り上げてくれましたよ☆
小雨が降る中でしたが、例年通り華やかな『関東オークス』でした!
今年の福永洋一記念当日は、名古屋でダートグレード『かきつばた記念』も行われました!
【コスモワッチミー】と共に参戦した赤岡修次騎手と、残念ながら回避となってしまった【クイックリープ】と共に参戦予定だった宮川実騎手が遠征により不在。
さらに韓国遠征中の倉兼騎手も不在ということで、普段よりも人数が少なかった高知ジョッキーズ。
そこで助っ人に呼ばれたのが、園田所属の北野真弘騎手と、川崎所属の佐藤博紀騎手。
まずは高知リーディングだった北野騎手から。
この日は久々の高知登場でしたが、3勝を挙げてものすごい存在感を放っていました!
「高知で乗ったのは、5,6年前に招待で2日間乗って以来です。
今回は騎手が少ないからって助っ人を頼まれたんですけど、そうやって声をかけてもらえるのは嬉しいですね。
なかなかこういう機会はないし。
高知は懐かしいし、やっぱり楽しいです。
ただ、半分くらいジョッキーわからなくなってたのにはビックリしました。若手が増えましたね。
でも変わらない部分もあって、西川とは昔から一番仲良かったんで。
乗ってて楽しいです。
今日は福永洋一記念ということで、特別な一日でした。
こういうレースをしてくれるのは、地方競馬に携わる者の1人として嬉しいです。
お客さんもいっぱい来てたしね。
また呼んでもらいたいです。いつでも来ますよ」
続いては、川崎の佐藤博紀騎手。
「高知は新人王に出たかったけど出れなかったので、ずっと憧れていた競馬場です。
前に一度黒船賞で乗せてもらったけど、こうやって1日通して乗るのは初めてなので、すごく楽しみにしてました。
コース的には、一見簡単に見えるけど実は難しいんですよ。
内開けて走らなきゃいけないし、逃げた時もどの辺を通るのかわからなかったし。
それに仕掛けですね。
早めなんだけど、あのタイトなコーナーをトップスピードで回って行くのは難しい。
今日1日でいろいろ勉強させてもらいました。
1つ勝たせてもらったし、福永洋一記念にも一度参加したかったので、本当に嬉しいです。
赤岡さんの代打ってことで、印のある馬にいっぱい乗せていただいて...1,2戦はちょっと緊張しましたね。
今回いい経験させてもらったし、また高知に来たいです。
高知だけじゃなく、色んな競馬場で乗るのが夢です」
続いては、門別で武者修行することが決まった目迫大輔騎手。
「いろいろ勉強したいと思って、今回の門別行を決めました。
笠松時代も、高知に来るか門別に行くかっていう話はあったんですけど、まだ今みたいに短期免許がキッチリしていなかったので、色んな人を受け入れている高知にしたんです。
美浦に行ったり、牧場に行ったりして、色々なところをみて勉強していたんですけど、やっぱり馬産地である北海道も経験したいなと。
ちょうど2人目が生まれたばかりで、奥さん(森井美香元騎手)には迷惑かけるけど。
すごく理解してくれているので、ありがたいですね。
今は騎手としてですけど、いつか調教師になりたいという夢もあるので。
幅広く色んなものを見て、勉強して来ます!」
目迫騎手は、この日の夜に北の大地に旅立ちました☆
最後にご紹介するのは、門別から福山、そして高知にやって来た下村瑠衣騎手。
この日は待望の、高知初勝利を挙げたのです!!
「今日でデビュー丸々2年なんですよ。
まだ高知に完全に慣れたわけじゃないけど、勝って安心したというか。力が抜けました。
実は...このまま勝てないかもってちょっと落ち込んでいたんです。
福山から来た自厩舎の馬たちも、高知の深い砂に慣れなくて、なかなか本来の走りが出来なかったし。
でもここに来て、自厩舎の馬たちも走りが良くなって、厩舎の雰囲気も上がって来てたんです。
その中でわたしも勝てて、すごく嬉しいですね。
高知に来て...改めて真衣ちゃんはすごいなと思います。
今までも憧れていたけど、近くで見たら勉強することが多くて。
真衣ちゃんは、行くなら行く、行かないなら行かないと、中途半端なことはしないんですよ。
いつも冷静で。
わたしならフワフワ行ってみたり、メリハリがつけられないというか。
聞いたら色々教えてくれるし、すごくありがたいです。
勝負服のデザインも一新したし、自厩舎も応援していっぱい乗せてくれるので。
新たな気持ちで頑張ります!」
福永洋一記念の一番の見どころといえば...なんといっても福永洋一さんの高知競馬来場でしょう!
第1回の時、洋一さんとファンの方々との温かい触れ合いに涙したこと、今でもよーく覚えています。
第1回の模様はこちらをどうぞ → 第1回福永洋一記念☆其の壱
あれから丸3年が経ち、今年は第4回。
『洋一さんが高知に来る』、というより、『洋一さんが高知に帰ってくる』、という雰囲気になりましたね。
今年はイベントスペースにて、洋一さんと祐一騎手のトロフィーや写真が展示されました。
それらを前に会見した祐一騎手は...
「こうやってトロフィーを並べてもらいましたけど、親父に追いついたとは思ってないです。
トロフィーの種類が違うから。親父のは、日本一のばっかりですからね。
息子として...親父が元気でいるうちにダービージョッキーになりたいという気持ちはあります。
去年はここで高らかに『ダービージョッキーになって帰ってきます!』って宣言して負けちゃいましたけど...。
今年も大きなチャンスのある馬に乗せてもらっているので、今度こそ勝ってまた高知に戻って来たいと思います。
どうしても親父と比較されるけど...。
同じことは出来ないので、とらわれ過ぎず自分なりにやっていきたいです」
お父さんのトロフィーや写真を前に、改めてその偉大さを実感されているようでした。
会見中もお父様の様子を気遣っていて、レースの時の勝負師の顔とはまた違う、とても穏やかで優しい表情をしているのが印象的でした。
福永洋一記念を開催することで、「やっと親孝行が出来た」と話していましたが、親孝行するというのは子供の側にとっても嬉しいものですよね。
今年も、洋一さんにとって旧知の仲である関係者が登場しました。
鶴留明雄元調教師、須貝彦三元調教師、大和田稔元調教師です。
3人が洋一さんに話しかけると、洋一さんはすごく嬉しそうに笑っていたんです!
昔の想い出話に花が咲いて、何年経っても忘れない絆を見せていただきました。
先日建てられたという記念碑の前でパチリ☆
この記念碑は、祐一騎手のご友人一同が建てたものなんだそうです。
祐一騎手も知らなかったようで、とても驚いていました。
洋一さんの長年にわたる絆と、息子である祐一騎手が現在育んでいる絆を見せていただき、今年もまた感動の連続なのでした!
ちょっと時間が開いてしまいましたが...
今年の『福永洋一記念』の振り返り第2弾です。
第一弾のイベント編はこちらをどうぞ → 続・第4回福永洋一記念~イベント編~
レースは第7レースに組まれていたので、まだ日差しがある中でのパドック周回。
1番人気は高知転入後3連勝中の【マチカネニホンバレ】。
【グランシュヴァリエ】【コスモワッチミー】という高知のトップホースを負かしての3連勝で、新王者に相応しい素晴らしい馬体を披露していました。
2番人気は【ナムラハンター】。
昨年の10月から、破竹の13連勝中。
この日もドッシリと落ち着いた歩きをしていました。
レースは好スタートを決めた【ノーブルマン】がハナ、【ナムラハンター】は内を見ながら少し押さえて2番手の位置取り。
3番手外に【エプソムアーロン】が付けて、1番人気【マチカネニホンバレ】は中団馬群の中で進みます。
【マチカネニホンバレ】は2コーナー辺りで手応えが怪しいのか、アーサーの手がしきりに動き出しました。
対照的だったのが、好位に付けていた【エプソムアーロン】の永森騎手。
向正面に入った所で後ろをチラッと確認すると、抜群の手応えで前を捉えに行き、全く追わずに3コーナーで先頭に。
【マチカネニホンバレ】がようやくエンジンが掛かった4コーナーでは、もう【エプソムアーロン】との差はかなり広がっていて、直線でジリジリと追い詰めたものの、結局【エプソムアーロン】が3馬身差で勝利しました☆
【エプソムアーロン】に騎乗したのは、赤い彗星・永森大智騎手
「強かったですね!勝てて本当に嬉しいです。
前走から高知に移籍して来た馬ですけど、その前走は勝ってくれたけど下のクラスだったから、このメンバーに入ってどうかなとは思ってたんです。
【マチカネニホンバレ】は、パッと動けないという印象があったので、早めにリードしておこうと思ってました。
3コーナー手前で反応してくれて、最後はそのリードでしのぐことが出来ましたね。
まさかここまで強いとは...。9歳ですけど、乗っててもかなり若いですよ。
雑賀先生は、【グランシュヴァリエ】の雪辱を果たしたいっていう気持ちもあったと思います。
今までは【グランシュヴァリエ】がナンバー1だったけど、【マチカネニホンバレ】に負けてしまったので。。
その【マチカネニホンバレ】に勝ったわけですから。
【エプソムアーロン】も相当強いですね。高知ナンバー1になれる器だと思います。
この『福永洋一記念』というレースは...やっぱり特別ですよね。
高知では『黒船賞』というダートグレードが一番格付けが高いけど、僕は黒船よりももっと大きなビッグイベントだと思ってます。
福永洋一さんの前で勝てて、本当に嬉しいです!」
2年前に覚醒した赤い彗星は、『福永洋一記念』という新たなタイトルを手に入れて、さらに輝きが増しそうですね☆