
スーパースプリントシリーズが昨年限りとなって、2019年からこの時期に行われていた900メートルの佐賀がばいダッシュが回次もリセットされて1300メートルの佐賀がばいスプリントとしてリニューアル。ワンターンの超短距離戦でこそという3頭は13日の園田FCスプリントに遠征し、オールスマートが見事1番人気にこたえて強い勝ち方をしてみせた。
フェブキラナは、やや落ち込んだ時期もあったが、5月以降1300/1400メートルで3連勝と調子を戻した。その3連勝は、やや軽い相手だったとはいえ、いずれも逃げ切りで6馬身、7馬身、6馬身と圧倒。今回も4番枠から楽にハナをとれそうなメンバーだけに、4連勝で重賞初勝利の期待だ。
アイリッシュセンスは、昨秋の休養明け以降は1400メートルのみを使われ、3着以内を外したのが重賞のウインターチャンピオン6着と、笠松に遠征した飛山濃水杯8着だけ。九州クラウンではジョンソンテソーロ、リーチ、テイエムサウスダンという実績馬を相手に2着と好走。前走錦江湾特別では後方から3コーナーで一気にまくってテイエムサウスダンに7馬身差をつける圧勝。今回、1年ぶりの1300メートル戦でもそのスピード能力を発揮できそうだ。
中央3勝クラスから転入初戦となるのがアビエルト。ダート経験は2戦のみで、実績は芝の短距離戦。それでも近走、勝ち馬と1秒前後の差で走っており、佐賀のダートをこなせればあっさりがあっても驚けない。
テイエムフェローは今年中央2勝クラスから転入。ここまで6戦して3着以内を外していない。特に前走佐賀スプリングカップは、中央時代も含めて1400メートルまでしか経験がないにもかかわらず、初めての1800メートル戦ながら重賞初挑戦で逃げ切ってみせた。今回あらためて短距離の実績馬との対戦となるが、持ちタイム的にも互角以上の勝負が期待できそう。
シゲルタイタンは南関東からの転入初戦だった昨年10月の佐賀オータムスプリントで2着に好走。ここ3戦で調子を上げてきており、前走佐賀スプリングダッシュは6馬身差の2着だったが、勝ったのは冒頭で触れた園田FCスプリントを制したオールスマート。押し出されての△だが、能力的に差はない。
フォードテソーロは近7走、B級からA2級まで3着以内を外さず好走。今回は一気の相手強化でどこまで。
◎4フェブキラナ
◯7アイリッシュセンス
▲11アビエルト
△9テイエムフェロー
△2シゲルタイタン
△8フォードテソーロ
佐賀がばいスプリントの出走表はこちら
ばんえい十勝オッズパーク杯を快勝して今シーズンも好スタートを切ったメムロボブサップだが、ここには登録なし。例年、前半から勝ちまくることで、シーズン後半には重量を課されるようになって苦戦するため、今シーズンは前半は休みながらとなるのかもしれない。古馬主要重賞でまだ勝っていない、岩見沢記念、北見記念、帯広記念を狙ってくるのだろうか。
そうなるとアオノブラックの一人(馬?)舞台となりそうだが、今季序盤好調なインビクタを狙ってみたい。雨が降らずとも馬場が軽めで推移しているのもインビクタには有利。おそらくインビクタが早めに障害を越えて、アオノブラックがどこまで追い込めるかという展開が予想されるが、今回、若い5歳馬が4頭もいることで前半ペースが上がりそう。となると、追走に苦労するであろうアオノブラックには厳しい展開になる可能性もある。
昨シーズン終盤に急上昇を見せたのが、7歳のコウテイ。帯広記念では障害ひと腰先頭から3着に食い下がると、ばんえい記念でも、なんと障害をひと腰でクリア。仕掛けが早かったぶん5着に敗れたが見せ場は十分あった。オッズパーク杯でも2着アオノブラック、3着インビクタとそれほど差のない4着で、続くオープン特別2戦でもインビクタと僅差の3着。重量にかかわらず安定して能力を発揮している。
4頭出走してきた5歳馬では、やはり世代最強のキングフェスタ。前走スタリオンカップでは、2番手アオノブラックよりやや遅れて障害を越えたが、軽快な脚取りでアオノブラックを交わして2着に入った。古馬戦線での次代のチャンピオン候補。
コマサンエースも昨シーズンの古馬重賞戦線で好走を続けた1頭。旭川記念、岩見沢記念、そしてばんえい記念でいずれも3着。特に昨シーズン終盤は安定したレースぶりを見せただけに、今回かどうかはわからないが、8歳にして重賞制覇という場面は近いうちにありそう。
◎6インビクタ
◯1アオノブラック
▲9コウテイ
△5キングフェスタ
△2コマサンエース
北斗賞の出走表はこちら
東京ダービーJpnIは大事をとって回避したフジユージーンだが、日程的に地元の"ダービー"なら余裕があったようで出走してきた。ここまで一方的なレースばかりで7戦全勝。地元同士なら7〜8分程度のデキでも負けられないところ。
ただ相手は難しい。ほとんどの馬が距離未経験で、フジユージーンを別格とすれば1800メートルでも実績を残している馬は少ない。距離経験がアテにならないのであれば、近走好調なレッドオパールが相手候補の筆頭。前走イーハトーブマイルは絶好の手応えで直線を向くと、鞍上の山本聡哉騎手はまわりを確認しながら余裕を持って抜け出した。2歳時ではあるものの水沢1600メートルの寒菊賞も制しており、フジユージーンに真っ向勝負を挑むとかでなければ距離はある程度我慢できるのではないか。
ホッコーアドミラルは佐賀から転入してここまで4戦、3歳条件戦ではあるもののすべて4着以内。前走水沢1600メートル戦は2着だったが、勝ったミヤギヴァリアントはまだ底を見せていないという成績。ホッコーアドミラルの走破タイム1分42秒2は、レッドオパールが3着だった留守杯日高賞の勝ちタイムと比較しても優秀なもの。相手強化の一戦ではあるが、◎以外の相手なら通用する。
サクラトップキッドは、ここ2戦こそやや差のある結果だが、年末の金杯で3着、冬休み明け初戦として臨んだスプリングカップではフジユージーンには離されたものの2着を確保。まだまだ見限れない。
イーハトーブマイル、ウイナーカップでともに2着だったコンバットスプーン、同3着だったバウンスライトらも距離をこなせれば上位食い込みもありそう。
◎9フジユージーン
◯8レッドオパール
▲5ホッコーアドミラル
△6サクラトップキッド
△4コンバットスプーン
△2バウンスライト
東北優駿の出走表はこちら
昨年まで900メートルで行われていた日本海スプリントだが、スーパースプリントシリーズが昨年限りとなったことで1400メートルに距離延長となった。
昨年とは距離が変わっても連覇が期待されるのがオヌシナニモノ。一昨年秋に転入し、いきなりの兵庫遠征では結果が出なかったものの、その後金沢で連対を外したのは昨年10月の金沢スプリントカップでの4着のみ。このときは逃げ切った北海道のクーファアチャラを追走して直線で脚が上がってしまった。この春、笠松の重賞では結果を残せなかったが、金沢では3戦3勝。前走1400メートル戦でも良馬場1分28秒4と好タイムを出しており、今回も崩れることはなさそう。
ソーラーフレアは昨年春に中央3勝クラスから転入。冬期間の笠松移籍も含め、ここまで地方では19戦して3着以内を外したのが4回だけ。金沢では1500メートルを中心に使われ、2走前の金沢スプリングカップは5頭立てとはいえ4馬身差で快勝し、9歳で重賞初制覇を果たした。中央時の勝ち星は芝のみだったが、3勝クラスではダート1400メートルで2着、3着の好走があった。12月には1400メートルの準重賞・師走スプリントで、不良馬場とはいえ好タイムで勝っているだけに、ここでも勝負になる。
ラスティネイルは中央1勝クラスから転入して1400メートルで3連勝。今回は相手強化の一戦となるが、ここ2戦は1分28秒台をマークしており、タイム的には通用してもおかしくない。
さまざまな競馬場でさまざまな距離を使われてきたベニスビーチは、ここ1年近く勝ち星から遠ざかっているとはいえ、2走前の利家盃では7番人気ながら3着と好走。ここでも一発はありそう。
イルティモーネは兵庫A1級からこの春に転入して3戦3連対。前走1400メートル戦ではオヌシナニモノと直線一騎打ちとなって惜しくもクビ差2着。能力差はない。
マリンデュンデュンは昨年3歳時は重賞タイトルには手が届かなかったが、古馬格付けとなってC1からA2まで7連勝中。今回は一気の相手強化で通用するかどうか。オヌシナニモノとのハナ争いもレースのカギを握りそう。
◎3オヌシナニモノ
○11ソーラーフレア
▲6ラスティネイル
△2ベニスビーチ
△1イルティモーネ
△4マリンデュンデュン
日本海スプリントの出走表はこちら
インペリシャブルは、川崎所属時の2022年に遠征した兵庫ウインターカップ(姫路1400メートル)、東海桜花賞(名古屋1500メートル)を連勝。その後は勝ち星がなく南関東のオープンでは頭打ちという成績だったが、今年春に名古屋に移籍して3戦2勝。前走、今回と同じ1700メートルの皐月昇竜戦ではスタートから押してハナをとると、3コーナーから一気に後続との差を広げて圧勝。勝ちタイム1分47秒1(良馬場)は、昨年のこのレースでブリーザフレスカが稍重でマークしたコースレコードにコンマ2秒と迫る好タイムだった。今回はやや外目の枠に入ったが、すんなりハナが叶いそうなメンバーだけにスピードで押し切るとみる。
ブリーザフレスカは昨年のこのレースが重賞初挑戦での勝利で、秋には秋桜賞、ゴールド争覇も制した。その後、勝ち星はないが、前走JpnIIの名古屋グランプリは度外視としても、2100メートルの東海菊花賞5着、東海桜花賞2着は、他地区から遠征してきた長距離のスペシャリストが相手だった。1700メートルで地元同士なら連覇のチャンスはありそう。
トランスナショナルは、昨年金沢所属で出走した笠松・オータムカップを勝利。今年2月に大井で1戦したあと名古屋に転入。初戦の卯月昇竜戦はインペリシャブルの4着だったが、前走笠松1900メートルのぎふ長良川オープンは7馬身差圧勝。巻き返しのかかる一戦。
レッドブロンクスは今年3月に笠松のマーチカップで3着好走。その後やや落ち込んだが、前走エメラルドオープンでは3コーナー過ぎで先頭に立って後続を寄せ付けずというレースぶりは復活を感じさせた。
前走笠松の東海クラウンで5馬身差快勝のメイショウシルトも争覇圏。
今年2月に梅見月杯を制したメルトは、ここ2戦の地方同士の重賞では一息という成績だが、2月以来の地元戦で巻き返したいところ。
◎8インペリシャブル
○12ブリーザフレスカ
▲11トランスナショナル
△4レッドブロンクス
△10メイショウシルト
△1メルト
トリトン争覇の出走表はこちら