
デビューから6連勝のウインディーパレスは、1700、1870メートルと距離を伸ばしてさらに強さを見せた。前走、トライアルのオオエライジンメモリアルでは、西日本クラシック3着だったマルカイグアスに7馬身差をつける圧勝。その勝ちタイム2分4秒1(良)は、重馬場の西日本クラシックを制したシンメデージー(高知)より速いもの。重賞初挑戦でも勝負になる。
菊水賞ではオーシンロクゼロの2着に敗れたクラウドノイズだが、前走が抜群のダッシュから逃げ切って2着に6馬身差。1700メートルの良馬場1分53秒0は好タイム。ダッシュよく逃げるこの馬に1番枠は有利。あとは早めに折り合いをつけられるかどうか。
デビューから4連勝で菊水賞を制したオーシンロクゼロは、西日本クラシックでは2着だったが、勝った高知のシンメデージーは、その後、今年からJpnIになった東京ダービーで4着と好走。地元馬にはまだ先着を許していない。先行するであろう◎◯を相手にどこから仕掛けるか。
マルカイグアス、ウェラーマンは、近走で◎◯▲にそれぞれ先着されたが、大きくは負けていない。◎◯が競り合ってのハイペースなら、末脚を生かして台頭する場面もありそう。
プリムロゼは重賞実績が牝馬限定戦のみで、重賞で牡馬との対戦は今回が初めて。ただ、のじぎく賞3着、そして前走、中央未勝利との条件交流2着の走破タイムからは通用する可能性はある。
◎7ウインディーパレス
◯1クラウドノイズ
▲2オーシンロクゼロ
△10マルカイグアス
△4ウェラーマン
△6プリムロゼ
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インペリシャブルの前走トリトン争覇は、直線レッドブロンクスを競り落として勝ったかと思ったところ、そのうしろにいた伏兵ロードランヴェルセに、まるで漁夫の利のような感じで差し切られてしまった。名古屋に移籍して4戦。勝ち星は1700メートルだが、一昨年、兵庫ウインターカップと東海桜花賞を連勝しているように、1400メートルで能力を発揮する。
そのトリトン争覇で、レッドブロンクスは4コーナーでインペリシャブルの内をうまく掬ったかに思われたが、最後は1馬身屈して3着。金沢、名古屋では1500〜1700メートルを中心に使われていたが、中央〜大井では1400メートルを中心に使われていただけに、この距離であらためて注目だ。
セイルオンセイラーは、中央3勝クラスから名古屋に移籍して結果が出なかったが、笠松コースで一変、重賞2勝を含めて4戦連続連対。オグリキャップ記念はさすがに遠征勢が強く7着だったが、それでも飛山濃水杯を勝ったときよりコンマ1秒遅いだけで自分の時計では走っている。他地区からの遠征は金沢だけというメンバーなら、得意の笠松であらためての期待はできそう。
おそらくここまで3頭が中心となっての勝負。
タイセイドリーマーは、前走、笠松転入後初めてA1特別での勝利が7馬身差の圧勝。それで状態アップなら食い込む余地はありそう。
金沢から遠征のエイシンギアアップ、エイシンアンヴァルは上位のどれかが崩れたときに連下の可能性。
◎7インペリシャブル
◯6レッドブロンクス
▲2セイルオンセイラー
△9タイセイドリーマー
△8エイシンギアアップ
△10エイシンアンヴァル
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南関東から5頭、北海道から1頭の遠征。重賞タイトルがあるのは北海道のオスカーブレインだけだが、それぞれ短距離で実績を残している馬が多く、地元勢には厳しい戦いとなりそう。
大井のマッシャーブルムは中央の新馬勝ちからダート三冠を目指して大井に移籍。初戦のスターバーストカップを勝ったことで京浜盃JpnII、羽田盃JpnIという路線に乗ったが、そこから短距離に矛先を変え、優駿スプリントトライアルでは直線を向いて一旦は先頭に立ちかけたところ、内からカヌレフレイバーに交わされ1馬身半差で2着と好走。このレースから連闘で優駿スプリントにも出走するのか、それとも優駿スプリントではなくこのタイトルを獲りにきたのか。優駿スプリントトライアルを制したカヌレフレイバーとは同厩舎なので、使い分けたという可能性が高いように思われる。それはともかく、羽田盃JpnIでは中央馬が4頭出走したなかでの6着、そして前述のとおり優駿スプリントトライアルのパフォーマンスから、ここでは能力最上位とみる。
北海道のオスカーブレインは、2歳時に1200メートルのサッポロクラシックカップを4馬身差で快勝。その後、勝ち星がないとはいえ、レベルの高い相手と戦ってきた。南部駒賞は2着だが、勝ったのはデビューから負けなし8連勝で東北優駿を制したフジユージーン。ネクストスター北日本は、勝ったストリームに0秒3差の4着。初めて古馬との対戦となった前走グランシャリオ門別スプリントは、またもストリームの6着。勝ち星から遠ざかっているとはいえ、それらの走りは評価を落とすものではない。
ワールドエンパイアは門別1勝で船橋に移籍。その船橋では1200メートルのみを使われ、7戦1勝、2着5回。実績的には◎○に見劣るが、互いに遠征の舞台なら食い込む場面はあるかもしれない。
川崎のツキシロは、準重賞・椿賞が僅差の2着で、クラウンカップが4着。1200メートルは初経験となるが、距離延長でいまひとつの結果だけに、短距離に可能性を見出したいところ。
大井のスピニングガールは休み明けの優駿スプリントトライアルが9着だったが、2歳時はデビューから2連勝が1200メートルで、さらにゴールドジュニアでも3着。この距離で巻き返しがあるかどうか。
地元馬は馬券圏内までは厳しそうだが、遠征有力馬に地元騎手が騎乗するので、そちらに期待だろう。
◎5マッシャーブルム
○12オスカーブレイン
▲11ワールドエンパイア
△4ツキシロ
△6スピニングガール
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佐賀皐月賞、栄城賞は1~5着がまったく同じという結果。その中で、今回のメンバーで最先着が、3着だったトレベルオール。門別未勝利からの転入ではあるが、その後、佐賀では1300/1400メートルでは7戦4勝、2着2回で、3着以内を外したのは一度だけ。その中には飛燕賞2着もあり、春の二冠で好走しての距離短縮ならさらに力を発揮する。
デビューした門別では徹底して短距離を使われていたオンリエドは、移籍した高知では4戦して結果を残せず。高知のレベルが高かったというより、おそらく砂が合わなかったのではないか。そして佐賀に移籍後は1400メートル以下をを5戦してすべて3着以内。前走、古馬B級に格付けされて3着なら、ここでも勝負になる。
ムーンオブザサマーは、2歳時6戦してオール連対。その中にはネクストスター佐賀でウルトラノホシに1馬身1/4差の2着があった。半年の休養があって、古馬B級に格付けされ、初戦こそ差のある4着だったが、前走では1馬身差2着と好走。叩き3戦目で調子を上げて臨む。
トゥールリーは3歳になって佐賀若駒賞、飛燕賞連勝など、ウルトラノホシが遠征で不在の間、この世代のトップを張ってきた。その後、古馬A2戦、園田に遠征したネクストスター西日本はさすがに相手が強かったが、佐賀皐月賞、栄城賞でもともに4着と案外の結果だった。飛燕賞ではトレベルオールを負かしており、距離短縮で復権なるか。
佐賀皐月賞、栄城賞はともに着外だったフークファンタジーだが、前走1400メートルのスターマイン特別を制して、あらためてこの距離での期待。
スターマイン特別でフークファンタジーの3着だったグッドタイミングだが、2歳時はトゥールリーやウルトラノホシと差のない競馬をしていた。7カ月近い休みがあって、今回が復帰4戦目。状態アップなら上位争いも。
◎9トレベルオール
◯12オンリエド
▲4ムーンオブザサマー
△7トゥールリー
△10フークファンタジー
△2グッドタイミング
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3歳馬の芝2400メートル戦。水沢からの開催替わりで、中央からの転入馬以外では、今回が芝は初めてか、芝を経験していても2歳時以来という難解なメンバー。
そんななかでもセイバイラックはここまで重賞では勝ちきれていないものの2着3回に、前走東北優駿が3着。さすがにフジユージーンからは離されたものの、初めての2000メートルで3着は、距離への適性を示した。2歳時にデビューから4戦芝を使われ、2着2回に3着・4着が各1回。芝の経験と、ダートではあるものの世代トップクラスを相手に距離延長にもある程度適性を示したという、総合的に見てセイバイラックが最上位。
ドリームキャッチは北海道時代からマイル前後を中心に使われており、岩手転入初戦の勝利も水沢のマイル戦。3歳になってからは重賞を中心に使われており、セイバイラックともそれほど差のない競馬をしていた。今回、3歳の条件戦で勝ち切れない馬がほとんどというメンバーであれば、ここは能力上位といえそう。あとは芝が合うかどうか。
ホッコーアドミラルは佐賀で2勝、岩手で1勝。前走東北優駿は5着だが、3着セイバイラックからさらに1秒1離された。デビューした中央では芝を経験したが結果が出ず、血統的にはやはりダートで、実績から距離延長もやや疑問。ただこのメンバーなら上位を狙えそう。
3歳B1で2着があるリュウノダンマームは、2歳時に若鮎賞6着があるが、あらためて芝でどうか。
中央で芝の2000メートル前後を経験してきたシンプロレタリアト、サンタルチアらは岩手初戦だが、未勝利や1勝馬がほとんどというメンバーなら可能性はありそう。
◎8セイバイラック
◯6ドリームキャッチ
▲7ホッコーアドミラル
△1リュウノダンマーム
△2シンプロレタリアト
△3サンタルチア
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